「流体近似」の版間の差分

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'''【りゅうたいきんじ (fluid approximation)】'''
 
'''【りゅうたいきんじ (fluid approximation)】'''
  
待ち行列システムやそのネットワークおいて, 客の動きを連続的な量である流体で近似すること. 一般に客の数が多くサービス時間が短いモデルによく当てはまる. そのため例えば, ラッシュアワーのような混雑の過渡的挙動を近似解析するのに適している. 到着/退去過程における偶然変動を無視しているため, 混雑の度合いを常に過小評価する. これらの過程の偶然変動の2~次モーメントを取り入れた近似が拡散近似 (diffusion approximation) にあたる.
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待ち行列やそのネットワークおいて,客の動きを連続的な量である流体で近似すること.一般に客の数が多くサービス時間が短いモデルによく当てはまる.待ち行列のように状態(またはその重要な構成要素)が離散的である確率過程においては,状態空間と時間軸を同じスケールで縮小したときの極限過程として流体近似が得られる.このようにして得られた極限過程は,大数の法則によって,一般に確定的な標本関数を持つ.

2007年8月8日 (水) 17:50時点における版

【りゅうたいきんじ (fluid approximation)】

待ち行列やそのネットワークおいて,客の動きを連続的な量である流体で近似すること.一般に客の数が多くサービス時間が短いモデルによく当てはまる.待ち行列のように状態(またはその重要な構成要素)が離散的である確率過程においては,状態空間と時間軸を同じスケールで縮小したときの極限過程として流体近似が得られる.このようにして得られた極限過程は,大数の法則によって,一般に確定的な標本関数を持つ.