「安定分布」の版間の差分

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'''【あんていぶんぷ (stable distribution) 】'''
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'''【 あんていぶんぷ (stable distribution) 】'''
 
 
 確率変数列<math>X_{1}, X_{2}, \ldots</math>は独立で同一の分布<math>F</math>に従うとする.このとき,任意の<math>n</math>に対して,ある数<math>a_{n}, b_{n}</math>があり,
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確率変数列<math>X_{1}, X_{2}, \cdots</math>は独立で同一の分布<math>F</math>に従うとする.このとき,任意の<math>n</math>に対して,ある数<math>a_{n}, b_{n}</math>があり,
 
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<td><math>X_{1} + \ldots + X_{n} \cong a_{n} X_{1} + b_{n}</math>
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<td><math>X_{1} + \cdots + X_{n} \cong a_{n} X_{1} + b_{n}</math>
 
</td>
 
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ならば,<math>F</math>は安定(stable)であるという.ここに,<math>\cong</math>は分布が等しいことを表す.<math>F</math>が安定ならば,<math>0 < \alpha \le 2</math>を満たすある<math>\alpha</math>に対して,<math>a_{n} = n^{\frac 1{\alpha}}</math>が成り立つ.このとき,<math>F</math>は<math>\alpha</math>-安定であるという.例えば,正規分布は<math>\alpha=2</math>の安定分布であり,コーシー分布(Cauchy distribution)は<math>\alpha=1</math>の安定分布である.ここに,コーシー分布とは密度関数
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ならば,<math>F</math>は安定(stable)であるという.ここに,<math>\cong</math>は分布が等しいことを表す.<math>F</math>が安定ならば,<math>0 < \alpha \le 2</math>を満たすある<math>\alpha</math>に対して,<math>a_{n} = n^{\frac 1{\alpha}}</math>が成り立つ.このとき,<math>F</math>は<math>\alpha-</math>安定であるという.例えば,[[正規分布]]は<math>\alpha = 2</math>の安定分布であり,コーシー分布(Cauchy distribution)は<math>\alpha=1</math>の安定分布である.ここに,コーシー分布とは[[密度関数]]
 
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をもつ分布である.ここに,<math>a</math>は正の定数,<math>b</math>は実数の定数である.
 
をもつ分布である.ここに,<math>a</math>は正の定数,<math>b</math>は実数の定数である.
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[[category:待ち行列|あんていぶんぷ]]

2008年11月6日 (木) 13:19時点における最新版

【 あんていぶんぷ (stable distribution) 】

確率変数列は独立で同一の分布に従うとする.このとき,任意のに対して,ある数があり,

ならば,は安定(stable)であるという.ここに,は分布が等しいことを表す.が安定ならば,を満たすあるに対して,が成り立つ.このとき,安定であるという.例えば,正規分布の安定分布であり,コーシー分布(Cauchy distribution)はの安定分布である.ここに,コーシー分布とは密度関数

をもつ分布である.ここに,は正の定数,は実数の定数である.