【れおんてぃえふぎゃくぎょうれつ (Leontief inverse matrix)】
産業連関分析において, 産業の生産額を X {\displaystyle X\,} , 投入係数表を A {\displaystyle A\,} , 最終需要を F {\displaystyle F\,} , 輸入を M {\displaystyle M\,} とすれば, 生産と需要のバランスは A X + F − M = X {\displaystyle AX+F-M=X\,} となる. この式を X {\displaystyle X\,} について解くと X = ( I − A ) − 1 ( F − M ) {\displaystyle X=(I-A)^{-1}(F-M)\,} と求められる. I {\displaystyle I\,} は単位行列である. 行列 ( I − A ) − 1 {\displaystyle (I-A)^{-1}\,} をレオンティエフ逆行列と呼ぶ. この行列は逆行列が存在すれば ( I − A ) − 1 = I + A + A 2 + ⋯ {\displaystyle (I-A)^{-1}=I+A+A^{2}+\cdots \,} と展開することができる. 第1項は直接の需要の生産に, 第2項以降は波及的間接需要の生産に対応している.