【 おもいすそをもつぶんぷ (heavy tailed distribution) 】
分布関数 F ( x ) {\displaystyle F(x)} の裾 F ( − x ) {\displaystyle F(-x)} または 1 − F ( x ) {\displaystyle 1-F(x)} が x → ∞ {\displaystyle x\to \infty } のとき,指数的に減少しない,すなわち, 任意の θ > 0 {\displaystyle \theta >0} に対して e θ x F ( − x ) {\displaystyle e^{\theta x}F(-x)} または e θ c ( 1 − F ( x ) ) {\displaystyle e^{\theta c}(1-F(x))} が発散するならば, 分布 F {\displaystyle F} は重い裾をもつという. 例えば,定数 a , b > 0 {\displaystyle a,b>0} に対して
ならば, F {\displaystyle F} は重い裾をもつ. ここに, f ( x ) ∼ g ( x ) {\displaystyle f(x)\sim g(x)} は lim x → ∞ f ( x ) / g ( x ) = 1 {\displaystyle \lim _{x\to \infty }f(x)/g(x)=1} が成り立つことを表す. このような分布の例に, F ( x ) = 1 − x − b {\displaystyle F(x)=1-x^{-b}} ( x > 0 ) {\displaystyle (x>0)} により 定義されたパレート分布がある. 一般に, lim x → ∞ h ( x ) / x = 0 {\displaystyle \lim _{x\to \infty }h(x)/x=0} となるような増加関数 h ( x ) {\displaystyle h(x)} に対して, 1 − F ( x ) = e − h ( x ) {\displaystyle 1-F(x)=e^{-h(x)}} とするとき, F {\displaystyle F} は重い裾をもつ.