「フェンシェルの双対性」の版間の差分

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【ふぇんしぇるのそうついせい (Fenchel duality)】
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'''【ふぇんしぇるのそうついせい (Fenchel duality)】'''
  
2つの下半連続な真凸関数 $k: {\bf R}^n\to\bar{{\bf R}}$ $h: {\bf R}^m\to\bar{{\bf R}}$, および $A\in{{\bf R}^{m\times{n}}}$, $b\in{{\bf R}^m}$, $c\in{{\bf R}^n}$ に対して, 次の問題のペアに対して成立する双対性のこと.  
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2つの下半連続な真凸関数 <math>k: {\mathbf R}^n\to\bar{{\mathbf R}}</math> <math>h: {\mathbf R}^m\to\bar{{\mathbf R}}</math>, および <math>A\in{{\mathbf R}^{m\times{n}}}</math>, <math>b\in{{\mathbf R}^m}</math>, <math>c\in{{\mathbf R}^n}</math> に対して, 次の問題のペアに対して成立する双対性のこと. <br><br><center>
  
\[
+
<table border = 0>
\begin{array}{l}
+
  <tr><td><math>\begin{array}{l}
\displaystyle{ \min_{x\in{{\bf R}^n}}\;\{c^{T}x+k(x)+h(b-Ax)\},} \\
+
\displaystyle{ \min_{x\in{{\mathbf R}^n}}\;\{c^{T}x+k(x)+h(b-Ax)\},} \\
\displaystyle{ \max_{y\in{{\bf R}^m}}\;\{b^{T}y-h^{*}(y)-k^{*}(A^{T}y-c)\} }
+
\displaystyle{ \max_{y\in{{\mathbf R}^m}}\;\{b^{T}y-h^{*}(y)-k^{*}(A^{T}y-c)\} }
\end{array}
+
\end{array}</math>
\]
+
</td></tr>
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</table>
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</center><br>
  
ここで, ${}^*$ は共役関数を表す. 通常は, 簡略化して目的関数を凸関数 $f_1(x)$ と凹関数 $f_2(x)$ の差で表した主問題 $\min_{x}\{f_1(x)-f_2(x)\}$ に対して, $\max_{y}\{f_{2}^{*}(y)-f_{1}^{*}(y)\}$ をフェンシェルの双対問題と呼び, その双対性を指す.
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ここで, <math>{}^*</math> は共役関数を表す. 通常は, 簡略化して目的関数を凸関数 <math>f_1(x)</math> と凹関数 <math>f_2(x)</math> の差で表した主問題 <math>\min_{x}\{f_1(x)-f_2(x)\}</math> に対して, <math>\max_{y}\{f_{2}^{*}(y)-f_{1}^{*}(y)\}</math> をフェンシェルの双対問題と呼び, その双対性を指す.
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[[Category:非線形計画|ふぇんしぇるのそうついせい]]

2008年11月13日 (木) 15:33時点における最新版

【ふぇんしぇるのそうついせい (Fenchel duality)】

2つの下半連続な真凸関数 , および , , に対して, 次の問題のペアに対して成立する双対性のこと.



ここで, は共役関数を表す. 通常は, 簡略化して目的関数を凸関数 と凹関数 の差で表した主問題 に対して, をフェンシェルの双対問題と呼び, その双対性を指す.