大偏差理論

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【だいへんさりろん (large deviation theory)】

次の性質を満たす可測空間$({\cal X}, {\cal B})$上の確率測度の列$\{\mu_n\}$に関する理論で, 稀な確率事象の漸近解析に使われる. 性質とは, 任意の$\Gamma \in {\cal B}$に対して

\begin{eqnarray*}

\limsup_{n\rightarrow \infty} v(n)^{-1}\log \mu_n (\Gamma )&\leq&
-\inf_{x\in \bar{\Gamma}} I(x),\\
 \liminf_{n\rightarrow \infty} v(n)^{-1}\log \mu_n (\Gamma )&\geq&
-\inf_{x\in \Gamma^{o}} I(x)

\end{eqnarray*}


である. ここで, $\{v(n)\}$は無限大に発散する増加数列, $\bar{\Gamma}$は$\Gamma$の閉包, $\Gamma^{o}$は$\Gamma$の開核である. $I(x)$はレート関数(rate function)と呼ばれる.