「ARCHモデル」の版間の差分

提供: ORWiki
ナビゲーションに移動 検索に移動
1行目: 1行目:
 
'''【あーちもでる (ARCH (autoregressive conditional heteroscedastic) model)】'''
 
'''【あーちもでる (ARCH (autoregressive conditional heteroscedastic) model)】'''
  
金融資産価格には「符号は別にして, 大きな変動の後には大きな変動が, 小さな変動の後には小さな変動が続く」という変動集積(volatility clustering)の傾向があることが, 1960年代に発見された. ARCHモデルは, 収益率の$t$期の分散を$t-1$期までの2乗収益率の関数とすることで, 変動集積を捉えた条件付分散変動自己回帰モデルである. 1980年代初期に提案されて以来, 現在にいたるまで金融資産価格変動の実証分析に大きな威力を発揮している.
+
金融資産価格には「符号は別にして, 大きな変動の後には大きな変動が, 小さな変動の後には小さな変動が続く」という変動集積(volatility clustering)の傾向があることが, 1960年代に発見された. ARCHモデルは, 収益率の<math>t\,</math>期の分散を<math>t-1\,</math>期までの2乗収益率の関数とすることで, 変動集積を捉えた条件付分散変動自己回帰モデルである. 1980年代初期に提案されて以来, 現在にいたるまで金融資産価格変動の実証分析に大きな威力を発揮している.
  
 
例-------------------------------------
 
例-------------------------------------
  
 
金融資産価格には「符号は別にして, 大きな変動の後には大きな変動が, 小さな変動の後には小さな変動が続く」という変動集積(volatility clustering)の傾向があることが, 1960年代に発見された. ARCHモデルは, 収益率の<math>t\, </math>期の分散を<math>t-1\, </math>期までの2乗収益率の関数とすることで, 変動集積を捉えた条件付分散変動自己回帰モデルである. 1980年代初期に提案されて以来, 現在にいたるまで金融資産価格変動の実証分析に大きな威力を発揮している.
 
金融資産価格には「符号は別にして, 大きな変動の後には大きな変動が, 小さな変動の後には小さな変動が続く」という変動集積(volatility clustering)の傾向があることが, 1960年代に発見された. ARCHモデルは, 収益率の<math>t\, </math>期の分散を<math>t-1\, </math>期までの2乗収益率の関数とすることで, 変動集積を捉えた条件付分散変動自己回帰モデルである. 1980年代初期に提案されて以来, 現在にいたるまで金融資産価格変動の実証分析に大きな威力を発揮している.

2007年7月14日 (土) 19:18時点における版

【あーちもでる (ARCH (autoregressive conditional heteroscedastic) model)】

金融資産価格には「符号は別にして, 大きな変動の後には大きな変動が, 小さな変動の後には小さな変動が続く」という変動集積(volatility clustering)の傾向があることが, 1960年代に発見された. ARCHモデルは, 収益率の期の分散を期までの2乗収益率の関数とすることで, 変動集積を捉えた条件付分散変動自己回帰モデルである. 1980年代初期に提案されて以来, 現在にいたるまで金融資産価格変動の実証分析に大きな威力を発揮している.

例-------------------------------------

金融資産価格には「符号は別にして, 大きな変動の後には大きな変動が, 小さな変動の後には小さな変動が続く」という変動集積(volatility clustering)の傾向があることが, 1960年代に発見された. ARCHモデルは, 収益率の期の分散を期までの2乗収益率の関数とすることで, 変動集積を捉えた条件付分散変動自己回帰モデルである. 1980年代初期に提案されて以来, 現在にいたるまで金融資産価格変動の実証分析に大きな威力を発揮している.