「伊藤の補題」の版間の差分
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− | 拡散過程 | + | 拡散過程<math>X_t \,</math>の微小時間<math>dt \,</math>での平均が<math>\mu (t, X_t) {\mbox{d}}t \,</math>, 分散が<math>\sigma^2 (t,X_t) {\mbox{d}}t \,</math>で与えられるとき, 確率微分方程式では<math>{\mbox{d}}X_t=\mu(t,X_t){\mbox{d}}t +\sigma (t,X_t) {\mbox{d}}B_t \,</math>と表現する. ここで<math>B_t \,</math>はブラウン運動である. さらに<math>Y_t=g(t,X_t) \,</math>と変換すると, <math>Y_t \,</math>は伊藤の補題により, |
− | + | <math> \mbox{d}Y_t = g_t(t, X_t) \mbox{d}t + g_x(t, X_t) \mbox{d}X_t | |
− | + | ||
+ | + (1/2)g_{xx}(t, X_t)(\mbox{d} X_t)^2 \,</math> | ||
を満たす. | を満たす. | ||
− | ただし | + | ただし<math>({\mbox{d}}X_t)^2 \,</math>は, 計算規則 |
− | + | <math> {\mbox{d}}t \cdot {\mbox{d}}t = {\mbox{d}}t \cdot {\mbox{d}}B_t = {\mbox{d}}B_t \cdot {\mbox{d}}t = 0, \ \ {\mbox{d}}B_t \cdot {\mbox{d}}B_t={\mbox{d}}t \,</math> | |
− | {\mbox{d}}B_t \cdot {\mbox{d}}t = 0, \ \ {\mbox{d}}B_t | ||
− | \cdot {\mbox{d}}B_t={\mbox{d}}t | ||
により与えられる. | により与えられる. |
2007年7月11日 (水) 15:27時点における版
【いとうのほだい (Itôs lemma)】
拡散過程の微小時間での平均が, 分散がで与えられるとき, 確率微分方程式ではと表現する. ここではブラウン運動である. さらにと変換すると, は伊藤の補題により,
を満たす.
ただしは, 計算規則
により与えられる.