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	<title>ORWiki - 利用者の投稿記録 [ja]</title>
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	<updated>2026-04-08T14:56:42Z</updated>
	<subtitle>利用者の投稿記録</subtitle>
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		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8ACAPM%E3%80%8B&amp;diff=8309</id>
		<title>《CAPM》</title>
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		<updated>2007-08-08T11:00:03Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Kuwashima: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【きゃっぷえむ (Capital Asset Pricing Model)】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　CAPMは資本資産評価モデルとよばれ,資本市場の均衡下において危険資産のリス&lt;br /&gt;
クプレミアムがどのように決定されるかを説明するモデルである.このモデルはSharpe&lt;br /&gt;
(1964),Linmer(1965),Mossin(1966)によって提案された.いずれのモデルも危険資産&lt;br /&gt;
の投資収益を基準に議論を行うが,Sharpe-Lintner 型 CAPMはで投資比率によってポー&lt;br /&gt;
トフォリオを定義し,リスクリターン平面上の無差別曲線を使って最適ポートフォリオ&lt;br /&gt;
を考察するのに対し,Mossin 型 CAPMでは証券の保有枚数によってポートフォリオを&lt;br /&gt;
定義し,投資家の効用関数から直接的に最適ポートフォリオを導出する点が異なる.本&lt;br /&gt;
項目ではSharpe-Lintner 型 CAPMを中心に説明を行う.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
■　市場均衡&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　CAPMは投資家の行動原理としてMarkoWitz(1952)のポートフォリオ選択(平均・分&lt;br /&gt;
散モデル)を利用している.したがって,CAPMではポートフォリオ選択の以下の仮定&lt;br /&gt;
を引き継ぐことになる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
①　1期間だけの投資を考える.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
②　投資家は投資収益率の平均および分散のみを考え,期待効用を最大化する.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
③　すべての資産は無限に分割可能である.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
④　投資家はプライステーカーとして行動する.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
⑤　市場に摩擦はない.(取引コストや税金は存在しない.)&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
さらにCAPMでは次の2つの仮定を加える.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
⑥　投資収益の同時分布についての予想は,すべての投資家で一致している.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
⑦　安全資産が1つ存在し,無制限に貸借可能である.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　この仮定⑥は投資家の同質的期待とよばれ,すべての投資家はリスクリターン平面上&lt;br /&gt;
で同じ投資機会集合と同じ効率的フロンティアをみていることを保証する.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　さて,安全資産が存在するときには効率的フロンティアの外にまで投資機会集合は拡&lt;br /&gt;
れ,図1が示すリスクリターン平面上ではグレーの領域になる.この投資機会集合&lt;br /&gt;
の左上に位置する境界は投資家にとって最も効率的な投資が行えるポートフォリオの集合&lt;br /&gt;
であり,これを資本市場線(Capital Market Line; CML)とよぶ.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;[[画像:figure1.jpg|center]]&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
このCMLは安全資産&amp;lt;math&amp;gt;r&amp;lt;/math&amp;gt;とそこから効率的フロンティアに引いた接点&amp;lt;math&amp;gt;M&amp;lt;/math&amp;gt;との&lt;br /&gt;
組み合わせでつくられることから,次式が与えられる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;\mu_P = r + \frac{\mu_M - r}{\sigma_M} \sigma_P  \  \  \  (1)&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ただし、&amp;lt;math&amp;gt;\mu_P&amp;lt;/math&amp;gt;はCML上にあるポートフォリオの期待リターン,&amp;lt;math&amp;gt;\sigma_P&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
はそのリスクである.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　合理的な投資家はCML上のポートフォリオを保有する.すなわち、接点ポートフォリオ&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;M&amp;lt;/math&amp;gt;と安全資産の2資産のみを保有することになる.これを2資産分離とよぶ.&lt;br /&gt;
投資家による選好の違いはこの2資産への配分比率にのみ現れる.このように,投資家の効用とは&lt;br /&gt;
独立に危険資産ポートフォリオ&amp;lt;math&amp;gt;M&amp;lt;/math&amp;gt;が決定されることをポートフォリオ選択における&lt;br /&gt;
分離定理とよぶ.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　次に市場の均衡を考えてみよう.市場の均衡とは,すべての資産についていかなる超過需要も&lt;br /&gt;
超過供給も存在しない状態である.このとき,投資家は自らが希望する危険資産ポートフォリオ&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;M&amp;lt;/math&amp;gt;をすでに保有しており,かつ,いかなる余剰資産も保有していない.&lt;br /&gt;
また市場全体について考えてみると,いかなる資産についても超過需要,超過供給が&lt;br /&gt;
存在しないということは,すべての危険資産はその時価総額の比率でポートフォリオ&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;M&amp;lt;/math&amp;gt;に含まれていることになる.したがって,市場の均衡状態においては,&lt;br /&gt;
ポートフォリオ&amp;lt;math&amp;gt;M&amp;lt;/math&amp;gt;は時価総額加重の危険資産ポートフォリオに一致する.&lt;br /&gt;
このようなポートフォリオは,面倒な効率的フロンティアの計算や接点を求めることなしに,&lt;br /&gt;
直接的に市場で観測することができる.このポートフォリオ&amp;lt;math&amp;gt;M&amp;lt;/math&amp;gt;は危険資産市場を&lt;br /&gt;
代表する投資化共通の最適ポートフォリオであるから,これを市場ポートフォリオとよぶ.&lt;br /&gt;
なお,数ある市場インデックスの中で時価総額加重インデックスが理論上優れていると&lt;br /&gt;
いわれるのは,この市場ポートフォリオの特性による.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　さて,市場ポートフォリオと個別資産の関係を見てみよう.資産&amp;lt;math&amp;gt;i&amp;lt;/math&amp;gt;と市場ポートフォリオ&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;M&amp;lt;/math&amp;gt;とで新たにつくられる超過ポートフォリオの奇跡を描くと図2のようになる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;[[画像:figure2.jpg|center]]&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
超過ポートフォリオの軌跡とCMLが点Ｍで接することから,次の証券市場線(Security Market Line; SML)&lt;br /&gt;
が導かれる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;\mu_i = r + \beta_i (\mu_M - r)   \  \  \  (2)&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ただし,&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;\beta_i = \frac{\mbox{Cov}_{i,M}}{\sigma^2_M}   \  \  \  (3)&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
である.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　式(2)は個別資産の期待リターンが安全利子率とリスクプレミアムに分解されること&lt;br /&gt;
を示している.また,リスクプレミアムは市場の超過収益(市場のリスクプレミアム)を&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;\beta_i&amp;lt;/math&amp;gt;倍したものになっており,この&amp;lt;math&amp;gt;\beta_i&amp;lt;/math&amp;gt;がリスクプレミアムの大小を決める重要なパラメー&lt;br /&gt;
タとなる.式(3)は&amp;lt;math&amp;gt;\beta_i&amp;lt;/math&amp;gt;の定義を示しているが,これは市場ポートフォリオと個別資産の&lt;br /&gt;
投資収益率の共分散によって&amp;lt;math&amp;gt;\beta_i&amp;lt;/math&amp;gt;が決定される.すなわち,これはシステマティックリ&lt;br /&gt;
スクであり,分散投資によって除去することのできないリスクである.市場は分散不可&lt;br /&gt;
能なシステマティックリスクにのみリスクプレミアムを支払い,分散投資により消去可&lt;br /&gt;
能なアンシステマティックリスクに対してはプレミアムを支払わないのである.これが&lt;br /&gt;
CAPMの結論である.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　なお,SMLを図示すると図3のようになる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;[[画像:figure3-1.jpg|center]]&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　&amp;lt;math&amp;gt;\beta = 1&amp;lt;/math&amp;gt;の資産はシステマティックリスクの大きさが市場ポートフォリオと一致し,した&lt;br /&gt;
がって期待リターンも市場ポートフォリオの期待リターンに一致する.&amp;lt;math&amp;gt;\beta&amp;lt;/math&amp;gt;が1より小さ&lt;br /&gt;
い資産は市場よリローリスクローリターンであり防御的銘柄,&amp;lt;math&amp;gt;\beta&amp;lt;/math&amp;gt;が1より大きい資産は&lt;br /&gt;
市場よリハイリスクハイリターンで攻撃的銘柄と分類される.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
■　ゼロベータCAPM&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Black(1972)は安全資産が存在しない場合の均衡モデルを提案した.効率的フロンティ&lt;br /&gt;
アの数学的特徴から,フロンティア上にある任意のポートフォリオに対して,相関がゼ&lt;br /&gt;
ロ,すなわちベータがゼロとなるポートフオリオが同じ効率的フロンテイア上に必ず存在&lt;br /&gt;
する.したがって,市場ポートフォリオMが効率的フロンテイア上にあるならば,それ&lt;br /&gt;
に対するゼロベータポートフォリオZを安全資産のかわりに用いることにより,CAPM&lt;br /&gt;
が成立する.これをゼロベータCAPMあるいはBlackモデルとよぶ.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;[[画像:figure4.jpg|center]]&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ゼロベータCAPMでは次のような証券市場線が導かれる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;\mu_i = \mu z + \beta_i (\mu_M - \mu z)   \  \  \  (4)&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ただし,&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;\beta_i = \frac{\mbox{Cov}_{i,M}}{\sigma_M^2 }   \  \  \   (5)&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
である.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
■　CAPMの検証&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　CAPMはその結論のシンプルさゆえ,古くから数多くの検証が行われてきた.その代表&lt;br /&gt;
的なものにBlack,Jensen and Scholes(1972), Blume and Fiend(1973), Fama and MacBeth&lt;br /&gt;
(1973)などがある.その実証手続きは主に以下のようなものである.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Step1 市場ポートフオリオの代理変数として適切な市場インデックスを1つ定める.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Step2 市場インデックス,個別株式,安全資産の月次収益率を収集する.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Step3 月々の投資収益率からその月の安全利子率を差し引いた超過収益率を求める.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Step4 個別株式の超過収益と市場インデックスの超過収益で単回帰(時系列回帰)し,&lt;br /&gt;
各株式の&amp;lt;math&amp;gt;\beta&amp;lt;/math&amp;gt;値を計測する.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Step5 &amp;lt;math&amp;gt;\beta&amp;lt;/math&amp;gt;の大小によリランキングされた20銘柄程度のポートフォリオを作成する.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Step6 ポートフオリオの期待収益率を&amp;lt;math&amp;gt;\beta&amp;lt;/math&amp;gt;値で単回帰(横断回帰)することで,SMLを&lt;br /&gt;
検証する.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　彼らの検証結果によるとSMLの傾きはややフラットであるものの,概ねCAPMは支&lt;br /&gt;
持された.しかし,このような検証方法に対してRoll(1977)により大きな疑問点が提&lt;br /&gt;
示された.その要旨は以下のようなものである.BlackのゼロベータCAPMが示すよう&lt;br /&gt;
に,SMLの成立は市場ポートフォリオが効率的フロンティア上にあることと同値であ&lt;br /&gt;
る.しかし,これまでの検証では市場ポートフォリオの代理変数として市場インデック&lt;br /&gt;
スが用いられる.したがって,これまでの実証分析は分析に用いられた市場インデック&lt;br /&gt;
スの効率性を検証していることにほかならず,これはCAPMの検証とは無関係である.&lt;br /&gt;
真の市場ポートフォリオが用いられないかぎり,本当のCAPMの検証とはなりえない.&lt;br /&gt;
しかし,市場ポートフォリオはその性質上,投資可能なあらゆる危険資産を含まなけれ&lt;br /&gt;
ばならない.株式や債券のみならず実物資産や人的資本を含むすべての危険資産の構成&lt;br /&gt;
を巌密に調べるのは不可能である.したがって,CAPMの検証は原理的には可能だが実&lt;br /&gt;
質的には不可能である.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　このような批判を受けて,Ross(1976)はCAPMに代わる新しい資産評価理として&lt;br /&gt;
裁定価格理論(Arbitragc Pricing Theory;APT)を提案した.CAPMが単一&lt;br /&gt;
ファクター(市場ポートフォリオ)モデルなのに対し,APTは複数ファクターモデルである.またAPTは&lt;br /&gt;
市場ポートフォリオの存在を前提としないため,Rollの批判からは無縁である.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　このようなCAPMをめぐる論争の中,株式の期待投資収益率にはCAPMでは説明さ&lt;br /&gt;
れない有意な銘柄間格差があることが見つかつた.これをアノマリー現象とよぶ.Basu&lt;br /&gt;
(1977)は高い収益株価比率(EPR)をもつポートフォリオが高いリターンを示すことを発&lt;br /&gt;
見した.Banz(1981)は投資収益率と株式の相対時価総額(規模の尺度)の間に統計的に&lt;br /&gt;
有意な負の関係があり,これが&amp;lt;math&amp;gt;\beta&amp;lt;/math&amp;gt;の説明力を上回ることを発見した. Fama and French&lt;br /&gt;
(1992)は株式の時価総額(規模の尺度)や株価純資産倍率(PBR)の逆数がリターンをうまく説明しており,市場インデックスに対する&amp;lt;math&amp;gt;\beta&amp;lt;/math&amp;gt;に対して期待リターンはフラットである&lt;br /&gt;
ことを発見した.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　現在もCAPMの検証をめぐる問題は,市場の効率性のチェックあるいは新たなリスク&lt;br /&gt;
プレミアムの発見への期待と絡んでさまざまな研究が行われているが,いまだはっきり&lt;br /&gt;
とした結論には至っていない.しかし,CAPMの検証結果が明確でないとしても,それ&lt;br /&gt;
がCAPMの理論的な価値を下げるものではない.われわれが資本市場で行動する際に&lt;br /&gt;
CAPMが提供してくれるリスクの概念は,その検証可能性とは無関係に有用なのである.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
■　連続時間モデル&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　1期間モデルであるCAPMを多期間あるいは連続時間へ拡張しようとするのは自然な&lt;br /&gt;
流れである.このとき,1期間CAPMで導かれたリターンと&amp;lt;math&amp;gt;\beta&amp;lt;/math&amp;gt;の線形関係が維持される&lt;br /&gt;
かどうかが最大の論点となる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　Merton(1973)は資産評価モデルに初めて連続時間のフレームワークを導入した.彼の&lt;br /&gt;
ICAPM (Intertemporal CAPM)では連続的な資産の取引を想定し,第&amp;lt;math&amp;gt;i&amp;lt;/math&amp;gt;資産の価格&amp;lt;math&amp;gt;P_i&amp;lt;/math&amp;gt;が&lt;br /&gt;
次の伊藤過程に従うものと仮定する.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;\frac{\mbox{d}P_i}{P_i} = \mu_i (x) \mbox{d}t + \sigma_i (x)\mbox{d} z_i  \  \  \   (6)&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ただし,&amp;lt;math&amp;gt;\mu_i&amp;lt;/math&amp;gt;は資産&amp;lt;math&amp;gt;i&amp;lt;/math&amp;gt;の期待収益率,&amp;lt;math&amp;gt;x&amp;lt;/math&amp;gt;は状態変数,&amp;lt;math&amp;gt;\sigma^2_i&amp;lt;/math&amp;gt;は&lt;br /&gt;
収益率の分散である.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　また,状態変数&amp;lt;math&amp;gt;x&amp;lt;/math&amp;gt;も１次元伊藤過程&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;\mbox{d} x = m(x) \mbox{d} t + s(x) \mbox{d}z_x  \  \  \   (7)&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
に従うものとする.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　次に,投資家kは時点tにおける消費&amp;lt;math&amp;gt;c_{k,t}&amp;lt;/math&amp;gt;から効用を得るものと考え,以下のよう&lt;br /&gt;
な効用の時間積分の期待値を考える.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;\mbox{E} \Bigg[ \int_0^T u_k (c_{k,t} , x, t) \mbox{d}t \Bigg]  \  \  \   (8)&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
この期待効用の最大化問題を解くことにより,最適ポートフォリオ戦略&amp;lt;math&amp;gt;w_k&amp;lt;/math&amp;gt;は次のよ&lt;br /&gt;
うに導かれる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt; \boldsymbol{w}_k = A_k [\boldsymbol{1}^T \boldsymbol{V}^{-1} (\mu - r\boldsymbol{1})]\boldsymbol{w}_T + H_k [\boldsymbol{1}^T \boldsymbol{V}^{-1} \boldsymbol{\sigma}_x]\boldsymbol{w}_H  \  \  \   (9)&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ただし,&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt; \boldsymbol{w}_T = \frac{\boldsymbol{V}^{-1} (\mu -r\boldsymbol{1})}{\boldsymbol{1}^T \boldsymbol{V}^{-1} (\mu - r\boldsymbol{1}) }  \  \  \   (10)&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt; \boldsymbol{w}_H = \frac{\boldsymbol{V}^{-1} \boldsymbol{\sigma}_x}{\boldsymbol{1}^T \boldsymbol{V}^{-1} \boldsymbol{\sigma}_x }  \  \  \   (11)&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
である.ここで&amp;lt;math&amp;gt;A_k&amp;lt;/math&amp;gt;は投資家kの相対リスク回避度(ARR),&amp;lt;math&amp;gt;\boldsymbol{V}&amp;lt;/math&amp;gt;は資産の価格変化率の共&lt;br /&gt;
分散行列,&amp;lt;math&amp;gt;H_k&amp;lt;/math&amp;gt;は投資家kの状態変数&amp;lt;math&amp;gt;x&amp;lt;/math&amp;gt;に対する選好を表すパラメータ,&amp;lt;math&amp;gt;\boldsymbol{\sigma}_x&amp;lt;/math&amp;gt;は各資産変&lt;br /&gt;
化率と状態変数&amp;lt;math&amp;gt;x&amp;lt;/math&amp;gt;との共分散ベクトルである.式(10)が示す&amp;lt;math&amp;gt;\boldsymbol{w}_T&amp;lt;/math&amp;gt;は効率的フロンティア&lt;br /&gt;
上の接点ポートフォリオであり,式(11)が示す&amp;lt;math&amp;gt;\boldsymbol{w}_H&amp;lt;/math&amp;gt;は状態変数&amp;lt;math&amp;gt;x&amp;lt;/math&amp;gt;との相関が最大となる&lt;br /&gt;
ポートフォリオである.式(9)により3資産分離定理が導かれる.すなわち,投資家は&lt;br /&gt;
安全資産,接点ポートフォリオ&amp;lt;math&amp;gt;\boldsymbol{w}_r&amp;lt;/math&amp;gt;,ヘッジポートフォリオ&amp;lt;math&amp;gt;\boldsymbol{w}_H&amp;lt;/math&amp;gt;に投資するのである.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　最後にICAPMが導く期待リターンとリスクプレミアムの関係式を示そう.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt; \mu_i = r + \beta_{i,T} \lambda_T + \beta_{i,x} \lambda_x  \  \  \   (12)&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ここで&amp;lt;math&amp;gt;\beta_{i,T}&amp;lt;/math&amp;gt;は接点ポートフォリオとの&amp;lt;math&amp;gt;\beta&amp;lt;/math&amp;gt;値,&amp;lt;math&amp;gt;\lambda_T&amp;lt;/math&amp;gt;は接点ポートフォリオのリスクプレミアム（期待超過リターン),&amp;lt;math&amp;gt;\beta_{i,x}&amp;lt;/math&amp;gt;は状態変数&amp;lt;math&amp;gt;x&amp;lt;/math&amp;gt;に対するヘッジポートフォリオの&amp;lt;math&amp;gt;\beta&amp;lt;/math&amp;gt;値,&amp;lt;math&amp;gt;\lambda_x&amp;lt;/math&amp;gt;はヘッジポートフォリオのリスクプレミアムである.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　これまで状態変数&amp;lt;math&amp;gt;x&amp;lt;/math&amp;gt;はスカラーであると仮定してきたが, これが&amp;lt;math&amp;gt;s&amp;lt;/math&amp;gt;次元ベクトルであ&lt;br /&gt;
る場合には,&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt; \mu_i = r + \beta_{i,T} \lambda_T + \sum_{x=1}^s \beta_{i,x} \lambda_x  \  \  \   (13)&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
となる.このモデルはマルチベータモデルとも呼ばれる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
----&lt;br /&gt;
'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1] Black,F.(1972),&amp;quot;Capital market equilibrium with restricted borrowing,&amp;quot; Journal of Business,45,444-455.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[2] Black,F.,M.C. Jensen and M.Scholes (1972), &amp;quot;The capital asset pricing model: Some empirical tests,&amp;quot; in Jensen,M.C. ed., Studies inTheory of Capital Markets, Praeger.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
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&lt;br /&gt;
[7] Merton, R. (1973), &amp;quot;An intertemporal capital asset pricing model,&amp;quot; Econometrica, 4l, 867-887.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[8] Mossin, J. (1966), &amp;quot;Equilibrium in a capital asset market,&amp;quot; Econometrica, 34, 768-783.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
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&lt;br /&gt;
[10] Ross,R. (19?6), &amp;quot;the arbitrage theory of capital asset pricing,&amp;quot; Journal of Economic Theory, l3.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[11] Sharpe,W.F. (1964), &amp;quot;Capital asset prices: A theory of market equilibrium under conditions of risk,&amp;quot;  Journal of Finance, 19, 425-442.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[category:ファイナンス|きゃっぷえむ]]&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Kuwashima</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8ACAPM%E3%80%8B&amp;diff=8308</id>
		<title>《CAPM》</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8ACAPM%E3%80%8B&amp;diff=8308"/>
		<updated>2007-08-08T10:59:03Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Kuwashima: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【きゃっぷえむ (Capital Asset Pricing Model)】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　CAPMは資本資産評価モデルとよばれ,資本市場の均衡下において危険資産のリス&lt;br /&gt;
クプレミアムがどのように決定されるかを説明するモデルである。このモデルはSharpe&lt;br /&gt;
(1964),Linmer(1965),Mossin(1966)によって提案された。いずれのモデルも危険資産&lt;br /&gt;
の投資収益を基準に議論を行うが,Sharpe-Lintner 型 CAPMはで投資比率によってポー&lt;br /&gt;
トフォリオを定義し,リスクリターン平面上の無差別曲線を使って最適ポートフォリオ&lt;br /&gt;
を考察するのに対し,Mossin 型 CAPMでは証券の保有枚数によってポートフォリオを&lt;br /&gt;
定義し,投資家の効用関数から直接的に最適ポートフォリオを導出する点が異なる。本&lt;br /&gt;
項目ではSharpe-Lintner 型 CAPMを中心に説明を行う。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
■　市場均衡&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　CAPMは投資家の行動原理としてMarkoWitz(1952)のポートフォリオ選択(平均・分&lt;br /&gt;
散モデル)を利用している。したがって,CAPMではポートフォリオ選択の以下の仮定&lt;br /&gt;
を引き継ぐことになる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
①　1期間だけの投資を考える。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
②　投資家は投資収益率の平均および分散のみを考え,期待効用を最大化する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
③　すべての資産は無限に分割可能である。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
④　投資家はプライステーカーとして行動する.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
⑤　市場に摩擦はない。(取引コストや税金は存在しない。)&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
さらにCAPMでは次の2つの仮定を加える。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
⑥　投資収益の同時分布についての予想は,すべての投資家で一致している.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
⑦　安全資産が1つ存在し,無制限に貸借可能である。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　この仮定⑥は投資家の同質的期待とよばれ,すべての投資家はリスクリターン平面上&lt;br /&gt;
で同じ投資機会集合と同じ効率的フロンティアをみていることを保証する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　さて,安全資産が存在するときには効率的フロンティアの外にまで投資機会集合は拡&lt;br /&gt;
れ,図1が示すリスクリターン平面上ではグレーの領域になる。この投資機会集合&lt;br /&gt;
の左上に位置する境界は投資家にとって最も効率的な投資が行えるポートフォリオの集合&lt;br /&gt;
であり,これを資本市場線(Capital Market Line; CML)とよぶ。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;[[画像:figure1.jpg|center]]&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
このCMLは安全資産&amp;lt;math&amp;gt;r&amp;lt;/math&amp;gt;とそこから効率的フロンティアに引いた接点&amp;lt;math&amp;gt;M&amp;lt;/math&amp;gt;との&lt;br /&gt;
組み合わせでつくられることから,次式が与えられる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;\mu_P = r + \frac{\mu_M - r}{\sigma_M} \sigma_P  \  \  \  (1)&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ただし、&amp;lt;math&amp;gt;\mu_P&amp;lt;/math&amp;gt;はCML上にあるポートフォリオの期待リターン,&amp;lt;math&amp;gt;\sigma_P&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
はそのリスクである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　合理的な投資家はCML上のポートフォリオを保有する。すなわち、接点ポートフォリオ&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;M&amp;lt;/math&amp;gt;と安全資産の2資産のみを保有することになる。これを2資産分離とよぶ。&lt;br /&gt;
投資家による選好の違いはこの2資産への配分比率にのみ現れる。このように,投資家の効用とは&lt;br /&gt;
独立に危険資産ポートフォリオ&amp;lt;math&amp;gt;M&amp;lt;/math&amp;gt;が決定されることをポートフォリオ選択における&lt;br /&gt;
分離定理とよぶ。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　次に市場の均衡を考えてみよう。市場の均衡とは,すべての資産についていかなる超過需要も&lt;br /&gt;
超過供給も存在しない状態である。このとき,投資家は自らが希望する危険資産ポートフォリオ&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;M&amp;lt;/math&amp;gt;をすでに保有しており,かつ,いかなる余剰資産も保有していない。&lt;br /&gt;
また市場全体について考えてみると,いかなる資産についても超過需要,超過供給が&lt;br /&gt;
存在しないということは,すべての危険資産はその時価総額の比率でポートフォリオ&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;M&amp;lt;/math&amp;gt;に含まれていることになる。したがって,市場の均衡状態においては,&lt;br /&gt;
ポートフォリオ&amp;lt;math&amp;gt;M&amp;lt;/math&amp;gt;は時価総額加重の危険資産ポートフォリオに一致する。&lt;br /&gt;
このようなポートフォリオは,面倒な効率的フロンティアの計算や接点を求めることなしに,&lt;br /&gt;
直接的に市場で観測することができる。このポートフォリオ&amp;lt;math&amp;gt;M&amp;lt;/math&amp;gt;は危険資産市場を&lt;br /&gt;
代表する投資化共通の最適ポートフォリオであるから,これを市場ポートフォリオとよぶ。&lt;br /&gt;
なお,数ある市場インデックスの中で時価総額加重インデックスが理論上優れていると&lt;br /&gt;
いわれるのは,この市場ポートフォリオの特性による。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　さて,市場ポートフォリオと個別資産の関係を見てみよう。資産&amp;lt;math&amp;gt;i&amp;lt;/math&amp;gt;と市場ポートフォリオ&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;M&amp;lt;/math&amp;gt;とで新たにつくられる超過ポートフォリオの奇跡を描くと図2のようになる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;[[画像:figure2.jpg|center]]&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
超過ポートフォリオの軌跡とCMLが点Ｍで接することから,次の証券市場線(Security Market Line; SML)&lt;br /&gt;
が導かれる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;\mu_i = r + \beta_i (\mu_M - r)   \  \  \  (2)&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ただし,&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;\beta_i = \frac{\mbox{Cov}_{i,M}}{\sigma^2_M}   \  \  \  (3)&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
である。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　式(2)は個別資産の期待リターンが安全利子率とリスクプレミアムに分解されること&lt;br /&gt;
を示している。また,リスクプレミアムは市場の超過収益(市場のリスクプレミアム)を&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;\beta_i&amp;lt;/math&amp;gt;倍したものになっており,この&amp;lt;math&amp;gt;\beta_i&amp;lt;/math&amp;gt;がリスクプレミアムの大小を決める重要なパラメー&lt;br /&gt;
タとなる。式(3)は&amp;lt;math&amp;gt;\beta_i&amp;lt;/math&amp;gt;の定義を示しているが,これは市場ポートフォリオと個別資産の&lt;br /&gt;
投資収益率の共分散によって&amp;lt;math&amp;gt;\beta_i&amp;lt;/math&amp;gt;が決定される。すなわち,これはシステマティックリ&lt;br /&gt;
スクであり,分散投資によって除去することのできないリスクである。市場は分散不可&lt;br /&gt;
能なシステマティックリスクにのみリスクプレミアムを支払い,分散投資により消去可&lt;br /&gt;
能なアンシステマティックリスクに対してはプレミアムを支払わないのである。これが&lt;br /&gt;
CAPMの結論である。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　なお,SMLを図示すると図3のようになる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;[[画像:figure3-1.jpg|center]]&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　&amp;lt;math&amp;gt;\beta = 1&amp;lt;/math&amp;gt;の資産はシステマティックリスクの大きさが市場ポートフォリオと一致し,した&lt;br /&gt;
がって期待リターンも市場ポートフォリオの期待リターンに一致する。&amp;lt;math&amp;gt;\beta&amp;lt;/math&amp;gt;が1より小さ&lt;br /&gt;
い資産は市場よリローリスクローリターンであり防御的銘柄,&amp;lt;math&amp;gt;\beta&amp;lt;/math&amp;gt;が1より大きい資産は&lt;br /&gt;
市場よリハイリスクハイリターンで攻撃的銘柄と分類される.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
■　ゼロベータCAPM&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Black(1972)は安全資産が存在しない場合の均衡モデルを提案した。効率的フロンティ&lt;br /&gt;
アの数学的特徴から,フロンティア上にある任意のポートフォリオに対して,相関がゼ&lt;br /&gt;
ロ,すなわちベータがゼロとなるポートフオリオが同じ効率的フロンテイア上に必ず存在&lt;br /&gt;
する。したがって,市場ポートフォリオMが効率的フロンテイア上にあるならば,それ&lt;br /&gt;
に対するゼロベータポートフォリオZを安全資産のかわりに用いることにより,CAPM&lt;br /&gt;
が成立する。これをゼロベータCAPMあるいはBlackモデルとよぶ.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;[[画像:figure4.jpg|center]]&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ゼロベータCAPMでは次のような証券市場線が導かれる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;\mu_i = \mu z + \beta_i (\mu_M - \mu z)   \  \  \  (4)&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ただし,&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;\beta_i = \frac{\mbox{Cov}_{i,M}}{\sigma_M^2 }   \  \  \   (5)&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
である。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
■　CAPMの検証&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　CAPMはその結論のシンプルさゆえ,古くから数多くの検証が行われてきた.その代表&lt;br /&gt;
的なものにBlack,Jensen and Scholes(1972), Blume and Fiend(1973), Fama and MacBeth&lt;br /&gt;
(1973)などがある.その実証手続きは主に以下のようなものである.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Step1 市場ポートフオリオの代理変数として適切な市場インデックスを1つ定める。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Step2 市場インデックス,個別株式,安全資産の月次収益率を収集する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Step3 月々の投資収益率からその月の安全利子率を差し引いた超過収益率を求める.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Step4 個別株式の超過収益と市場インデックスの超過収益で単回帰(時系列回帰)し,&lt;br /&gt;
各株式の&amp;lt;math&amp;gt;\beta&amp;lt;/math&amp;gt;値を計測する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Step5 &amp;lt;math&amp;gt;\beta&amp;lt;/math&amp;gt;の大小によリランキングされた20銘柄程度のポートフォリオを作成する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Step6 ポートフオリオの期待収益率を&amp;lt;math&amp;gt;\beta&amp;lt;/math&amp;gt;値で単回帰(横断回帰)することで,SMLを&lt;br /&gt;
検証する.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　彼らの検証結果によるとSMLの傾きはややフラットであるものの,概ねCAPMは支&lt;br /&gt;
持された。しかし,このような検証方法に対してRoll(1977)により大きな疑問点が提&lt;br /&gt;
示された。その要旨は以下のようなものである.BlackのゼロベータCAPMが示すよう&lt;br /&gt;
に,SMLの成立は市場ポートフォリオが効率的フロンティア上にあることと同値であ&lt;br /&gt;
る。しかし,これまでの検証では市場ポートフォリオの代理変数として市場インデック&lt;br /&gt;
スが用いられる。したがって,これまでの実証分析は分析に用いられた市場インデック&lt;br /&gt;
スの効率性を検証していることにほかならず,これはCAPMの検証とは無関係である。&lt;br /&gt;
真の市場ポートフォリオが用いられないかぎり,本当のCAPMの検証とはなりえない.&lt;br /&gt;
しかし,市場ポートフォリオはその性質上,投資可能なあらゆる危険資産を含まなけれ&lt;br /&gt;
ばならない。株式や債券のみならず実物資産や人的資本を含むすべての危険資産の構成&lt;br /&gt;
を巌密に調べるのは不可能である。したがって,CAPMの検証は原理的には可能だが実&lt;br /&gt;
質的には不可能である。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　このような批判を受けて,Ross(1976)はCAPMに代わる新しい資産評価理として&lt;br /&gt;
裁定価格理論(Arbitragc Pricing Theory;APT)を提案した。CAPMが単一&lt;br /&gt;
ファクター(市場ポートフォリオ)モデルなのに対し,APTは複数ファクターモデルである.またAPTは&lt;br /&gt;
市場ポートフォリオの存在を前提としないため,Rollの批判からは無縁である。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　このようなCAPMをめぐる論争の中,株式の期待投資収益率にはCAPMでは説明さ&lt;br /&gt;
れない有意な銘柄間格差があることが見つかつた。これをアノマリー現象とよぶ.Basu&lt;br /&gt;
(1977)は高い収益株価比率(EPR)をもつポートフォリオが高いリターンを示すことを発&lt;br /&gt;
見した。Banz(1981)は投資収益率と株式の相対時価総額(規模の尺度)の間に統計的に&lt;br /&gt;
有意な負の関係があり,これが&amp;lt;math&amp;gt;\beta&amp;lt;/math&amp;gt;の説明力を上回ることを発見した. Fama and French&lt;br /&gt;
(1992)は株式の時価総額(規模の尺度)や株価純資産倍率(PBR)の逆数がリターンをうまく説明しており,市場インデックスに対する&amp;lt;math&amp;gt;\beta&amp;lt;/math&amp;gt;に対して期待リターンはフラットである&lt;br /&gt;
ことを発見した.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　現在もCAPMの検証をめぐる問題は,市場の効率性のチェックあるいは新たなリスク&lt;br /&gt;
プレミアムの発見への期待と絡んでさまざまな研究が行われているが,いまだはっきり&lt;br /&gt;
とした結論には至っていない.しかし,CAPMの検証結果が明確でないとしても,それ&lt;br /&gt;
がCAPMの理論的な価値を下げるものではない。われわれが資本市場で行動する際に&lt;br /&gt;
CAPMが提供してくれるリスクの概念は,その検証可能性とは無関係に有用なのである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
■　連続時間モデル&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　1期間モデルであるCAPMを多期間あるいは連続時間へ拡張しようとするのは自然な&lt;br /&gt;
流れである。このとき,1期間CAPMで導かれたリターンと&amp;lt;math&amp;gt;\beta&amp;lt;/math&amp;gt;の線形関係が維持される&lt;br /&gt;
かどうかが最大の論点となる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　Merton(1973)は資産評価モデルに初めて連続時間のフレームワークを導入した。彼の&lt;br /&gt;
ICAPM (Intertemporal CAPM)では連続的な資産の取引を想定し,第&amp;lt;math&amp;gt;i&amp;lt;/math&amp;gt;資産の価格&amp;lt;math&amp;gt;P_i&amp;lt;/math&amp;gt;が&lt;br /&gt;
次の伊藤過程に従うものと仮定する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;\frac{\mbox{d}P_i}{P_i} = \mu_i (x) \mbox{d}t + \sigma_i (x)\mbox{d} z_i  \  \  \   (6)&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ただし,&amp;lt;math&amp;gt;\mu_i&amp;lt;/math&amp;gt;は資産&amp;lt;math&amp;gt;i&amp;lt;/math&amp;gt;の期待収益率,&amp;lt;math&amp;gt;x&amp;lt;/math&amp;gt;は状態変数,&amp;lt;math&amp;gt;\sigma^2_i&amp;lt;/math&amp;gt;は&lt;br /&gt;
収益率の分散である。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　また,状態変数&amp;lt;math&amp;gt;x&amp;lt;/math&amp;gt;も１次元伊藤過程&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;\mbox{d} x = m(x) \mbox{d} t + s(x) \mbox{d}z_x  \  \  \   (7)&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
に従うものとする。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　次に,投資家kは時点tにおける消費&amp;lt;math&amp;gt;c_{k,t}&amp;lt;/math&amp;gt;から効用を得るものと考え,以下のよう&lt;br /&gt;
な効用の時間積分の期待値を考える。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;\mbox{E} \Bigg[ \int_0^T u_k (c_{k,t} , x, t) \mbox{d}t \Bigg]  \  \  \   (8)&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
この期待効用の最大化問題を解くことにより,最適ポートフォリオ戦略&amp;lt;math&amp;gt;w_k&amp;lt;/math&amp;gt;は次のよ&lt;br /&gt;
うに導かれる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt; \boldsymbol{w}_k = A_k [\boldsymbol{1}^T \boldsymbol{V}^{-1} (\mu - r\boldsymbol{1})]\boldsymbol{w}_T + H_k [\boldsymbol{1}^T \boldsymbol{V}^{-1} \boldsymbol{\sigma}_x]\boldsymbol{w}_H  \  \  \   (9)&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ただし,&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt; \boldsymbol{w}_T = \frac{\boldsymbol{V}^{-1} (\mu -r\boldsymbol{1})}{\boldsymbol{1}^T \boldsymbol{V}^{-1} (\mu - r\boldsymbol{1}) }  \  \  \   (10)&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt; \boldsymbol{w}_H = \frac{\boldsymbol{V}^{-1} \boldsymbol{\sigma}_x}{\boldsymbol{1}^T \boldsymbol{V}^{-1} \boldsymbol{\sigma}_x }  \  \  \   (11)&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
である。ここで&amp;lt;math&amp;gt;A_k&amp;lt;/math&amp;gt;は投資家kの相対リスク回避度(ARR),&amp;lt;math&amp;gt;\boldsymbol{V}&amp;lt;/math&amp;gt;は資産の価格変化率の共&lt;br /&gt;
分散行列,&amp;lt;math&amp;gt;H_k&amp;lt;/math&amp;gt;は投資家kの状態変数&amp;lt;math&amp;gt;x&amp;lt;/math&amp;gt;に対する選好を表すパラメータ,&amp;lt;math&amp;gt;\boldsymbol{\sigma}_x&amp;lt;/math&amp;gt;は各資産変&lt;br /&gt;
化率と状態変数&amp;lt;math&amp;gt;x&amp;lt;/math&amp;gt;との共分散ベクトルである。式(10)が示す&amp;lt;math&amp;gt;\boldsymbol{w}_T&amp;lt;/math&amp;gt;は効率的フロンティア&lt;br /&gt;
上の接点ポートフォリオであり,式(11)が示す&amp;lt;math&amp;gt;\boldsymbol{w}_H&amp;lt;/math&amp;gt;は状態変数&amp;lt;math&amp;gt;x&amp;lt;/math&amp;gt;との相関が最大となる&lt;br /&gt;
ポートフォリオである。式(9)により3資産分離定理が導かれる。すなわち,投資家は&lt;br /&gt;
安全資産,接点ポートフォリオ&amp;lt;math&amp;gt;\boldsymbol{w}_r&amp;lt;/math&amp;gt;,ヘッジポートフォリオ&amp;lt;math&amp;gt;\boldsymbol{w}_H&amp;lt;/math&amp;gt;に投資するのである.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　最後にICAPMが導く期待リターンとリスクプレミアムの関係式を示そう.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt; \mu_i = r + \beta_{i,T} \lambda_T + \beta_{i,x} \lambda_x  \  \  \   (12)&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ここで&amp;lt;math&amp;gt;\beta_{i,T}&amp;lt;/math&amp;gt;は接点ポートフォリオとの&amp;lt;math&amp;gt;\beta&amp;lt;/math&amp;gt;値,&amp;lt;math&amp;gt;\lambda_T&amp;lt;/math&amp;gt;は接点ポートフォリオのリスクプレミアム（期待超過リターン),&amp;lt;math&amp;gt;\beta_{i,x}&amp;lt;/math&amp;gt;は状態変数&amp;lt;math&amp;gt;x&amp;lt;/math&amp;gt;に対するヘッジポートフォリオの&amp;lt;math&amp;gt;\beta&amp;lt;/math&amp;gt;値,&amp;lt;math&amp;gt;\lambda_x&amp;lt;/math&amp;gt;はヘッジポートフォリオのリスクプレミアムである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　これまで状態変数&amp;lt;math&amp;gt;x&amp;lt;/math&amp;gt;はスカラーであると仮定してきたが, これが&amp;lt;math&amp;gt;s&amp;lt;/math&amp;gt;次元ベクトルであ&lt;br /&gt;
る場合には,&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt; \mu_i = r + \beta_{i,T} \lambda_T + \sum_{x=1}^s \beta_{i,x} \lambda_x  \  \  \   (13)&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
となる。このモデルはマルチベータモデルとも呼ばれる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
----&lt;br /&gt;
'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
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&lt;br /&gt;
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&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[category:ファイナンス|きゃっぷえむ]]&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Kuwashima</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Figure4.jpg&amp;diff=8303</id>
		<title>ファイル:Figure4.jpg</title>
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		<updated>2007-08-08T09:50:29Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Kuwashima: &amp;quot;画像:Figure4.jpg&amp;quot; を保護しました。 [edit=sysop:move=sysop]&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Kuwashima</name></author>
	</entry>
	<entry>
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		<title>ファイル:Figure4.jpg</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Figure4.jpg&amp;diff=8302"/>
		<updated>2007-08-08T09:50:23Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Kuwashima: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Kuwashima</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8ACAPM%E3%80%8B&amp;diff=8301</id>
		<title>《CAPM》</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8ACAPM%E3%80%8B&amp;diff=8301"/>
		<updated>2007-08-08T09:50:10Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Kuwashima: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【きゃっぷえむ (Capital Asset Pricing Model)】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　CAPMは資本資産評価モデルとよばれ,資本市場の均衡下において危険資産のリス&lt;br /&gt;
クプレミアムがどのように決定されるかを説明するモデルである。このモデルはSharpe&lt;br /&gt;
(1964),Linmer(1965),Mossin(1966)によって提案された。いずれのモデルも危険資産&lt;br /&gt;
の投資収益を基準に議論を行うが,Sharpe-Lintner 型 CAPMはで投資比率によってポー&lt;br /&gt;
トフォリオを定義し,リスクリターン平面上の無差別曲線を使って最適ポートフォリオ&lt;br /&gt;
を考察するのに対し,Mossin 型 CAPMでは証券の保有枚数によってポートフォリオを&lt;br /&gt;
定義し,投資家の効用関数から直接的に最適ポートフォリオを導出する点が異なる。本&lt;br /&gt;
項目ではSharpe-Lintner 型 CAPMを中心に説明を行う。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
■　市場均衡&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　CAPMは投資家の行動原理としてMarkoWitz(1952)のポートフォリオ選択(平均・分&lt;br /&gt;
散モデル)を利用している。したがって,CAPMではポートフォリオ選択の以下の仮定&lt;br /&gt;
を引き継ぐことになる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
①　1期間だけの投資を考える。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
②　投資家は投資収益率の平均および分散のみを考え,期待効用を最大化する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
③　すべての資産は無限に分割可能である。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
④　投資家はプライステーカーとして行動する.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
⑤　市場に摩擦はない。(取引コストや税金は存在しない。)&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
さらにCAPMでは次の2つの仮定を加える。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
⑥　投資収益の同時分布についての予想は,すべての投資家で一致している.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
⑦　安全資産が1つ存在し,無制限に貸借可能である。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　この仮定⑥は投資家の同質的期待とよばれ,すべての投資家はリスクリターン平面上&lt;br /&gt;
で同じ投資機会集合と同じ効率的フロンティアをみていることを保証する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　さて,安全資産が存在するときには効率的フロンティアの外にまで投資機会集合は拡&lt;br /&gt;
れ,図1が示すリスクリターン平面上ではグレーの領域になる。この投資機会集合&lt;br /&gt;
の左上に位置する境界は投資家にとって最も効率的な投資が行えるポートフォリオの集合&lt;br /&gt;
であり,これを資本市場線(Capital Market Line; CML)とよぶ。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;[[画像:figure1.jpg|center]]&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
このCMLは安全資産&amp;lt;math&amp;gt;r&amp;lt;/math&amp;gt;とそこから効率的フロンティアに引いた接点&amp;lt;math&amp;gt;M&amp;lt;/math&amp;gt;との&lt;br /&gt;
組み合わせでつくられることから,次式が与えられる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;\mu_P = r + \frac{\mu_M - r}{\sigma_M} \sigma_P  \  \  \  (1)&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ただし、&amp;lt;math&amp;gt;\mu_P&amp;lt;/math&amp;gt;はCML上にあるポートフォリオの期待リターン,&amp;lt;math&amp;gt;\sigma_P&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
はそのリスクである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　合理的な投資家はCML上のポートフォリオを保有する。すなわち、接点ポートフォリオ&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;M&amp;lt;/math&amp;gt;と安全資産の2資産のみを保有することになる。これを2資産分離とよぶ。&lt;br /&gt;
投資家による選好の違いはこの2資産への配分比率にのみ現れる。このように,投資家の効用とは&lt;br /&gt;
独立に危険資産ポートフォリオ&amp;lt;math&amp;gt;M&amp;lt;/math&amp;gt;が決定されることをポートフォリオ選択における&lt;br /&gt;
分離定理とよぶ。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　次に市場の均衡を考えてみよう。市場の均衡とは,すべての資産についていかなる超過需要も&lt;br /&gt;
超過供給も存在しない状態である。このとき,投資家は自らが希望する危険資産ポートフォリオ&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;M&amp;lt;/math&amp;gt;をすでに保有しており,かつ,いかなる余剰資産も保有していない。&lt;br /&gt;
また市場全体について考えてみると,いかなる資産についても超過需要,超過供給が&lt;br /&gt;
存在しないということは,すべての危険資産はその時価総額の比率でポートフォリオ&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;M&amp;lt;/math&amp;gt;に含まれていることになる。したがって,市場の均衡状態においては,&lt;br /&gt;
ポートフォリオ&amp;lt;math&amp;gt;M&amp;lt;/math&amp;gt;は時価総額加重の危険資産ポートフォリオに一致する。&lt;br /&gt;
このようなポートフォリオは,面倒な効率的フロンティアの計算や接点を求めることなしに,&lt;br /&gt;
直接的に市場で観測することができる。このポートフォリオ&amp;lt;math&amp;gt;M&amp;lt;/math&amp;gt;は危険資産市場を&lt;br /&gt;
代表する投資化共通の最適ポートフォリオであるから,これを市場ポートフォリオとよぶ。&lt;br /&gt;
なお,数ある市場インデックスの中で時価総額加重インデックスが理論上優れていると&lt;br /&gt;
いわれるのは,この市場ポートフォリオの特性による。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　さて,市場ポートフォリオと個別資産の関係を見てみよう。資産&amp;lt;math&amp;gt;i&amp;lt;/math&amp;gt;と市場ポートフォリオ&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;M&amp;lt;/math&amp;gt;とで新たにつくられる超過ポートフォリオの奇跡を描くと図2のようになる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;[[画像:figure2.jpg|center]]&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
超過ポートフォリオの軌跡とCMLが点Ｍで接することから,次の証券市場線(Security Market Line; SML)&lt;br /&gt;
が導かれる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;\mu_i = r + \beta_i (\mu_M - r)   \  \  \  (2)&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ただし,&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;\beta_i = \frac{\mbox{Cov}_{i,M}}{\sigma^2_M}   \  \  \  (3)&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
である。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　式(2)は個別資産の期待リターンが安全利子率とリスクプレミアムに分解されること&lt;br /&gt;
を示している。また,リスクプレミアムは市場の超過収益(市場のリスクプレミアム)を&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;\beta_i&amp;lt;/math&amp;gt;倍したものになっており,この&amp;lt;math&amp;gt;\beta_i&amp;lt;/math&amp;gt;がリスクプレミアムの大小を決める重要なパラメー&lt;br /&gt;
タとなる。式(3)は&amp;lt;math&amp;gt;\beta_i&amp;lt;/math&amp;gt;の定義を示しているが,これは市場ポートフォリオと個別資産の&lt;br /&gt;
投資収益率の共分散によって&amp;lt;math&amp;gt;\beta_i&amp;lt;/math&amp;gt;が決定される。すなわち,これはシステマティックリ&lt;br /&gt;
スクであり,分散投資によって除去することのできないリスクである。市場は分散不可&lt;br /&gt;
能なシステマティックリスクにのみリスクプレミアムを支払い,分散投資により消去可&lt;br /&gt;
能なアンシステマティックリスクに対してはプレミアムを支払わないのである。これが&lt;br /&gt;
CAPMの結論である。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　なお,SMLを図示すると図3のようになる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;[[画像:figure3-1.jpg|center]]&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　&amp;lt;math&amp;gt;\beta = 1&amp;lt;/math&amp;gt;の資産はシステマティックリスクの大きさが市場ポートフォリオと一致し,した&lt;br /&gt;
がって期待リターンも市場ポートフォリオの期待リターンに一致する。&amp;lt;math&amp;gt;\beta&amp;lt;/math&amp;gt;が1より小さ&lt;br /&gt;
い資産は市場よリローリスクローリターンであり防御的銘柄,&amp;lt;math&amp;gt;\beta&amp;lt;/math&amp;gt;が1より大きい資産は&lt;br /&gt;
市場よリハイリスクハイリターンで攻撃的銘柄と分類される.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
■　ゼロベータCAPM&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Black(1972)は安全資産が存在しない場合の均衡モデルを提案した。効率的フロンティ&lt;br /&gt;
アの数学的特徴から,フロンティア上にある任意のポートフォリオに対して,相関がゼ&lt;br /&gt;
ロ,すなわちベータがゼロとなるポートフオリオが同じ効率的フロンテイア上に必ず存在&lt;br /&gt;
する。したがって,市場ポートフォリオMが効率的フロンテイア上にあるならば,それ&lt;br /&gt;
に対するゼロベータポートフォリオZを安全資産のかわりに用いることにより,CAPM&lt;br /&gt;
が成立する。これをゼロベータCAPMあるいはBlackモデルとよぶ.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;[[画像:figure4.jpg|center]]&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ゼロベータCAPMでは次のような証券市場線が導かれる.&lt;br /&gt;
ただし,&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
の検証&lt;br /&gt;
はその結論のシンプルさゆえ,古くから数多くの検証が行われてきた.その代表&lt;br /&gt;
もの1こBlaCk,Jensen and Scholes(1972),Blume and FFiend(1973),Fama and MacBeth&lt;br /&gt;
などがある.その実証手続きは主に以下のようなものである.&lt;br /&gt;
1 市場ポートフオリオの代理変数として適切な市場インデックスを1つ定める。&lt;br /&gt;
2 市場インデックス,個別株式,安全資産の月次収益率を収集する。&lt;br /&gt;
3 月々の投資収益率からその月の安全利子率を差し引いた超過収益率を求める.&lt;br /&gt;
4 個別株式の超過収益と市場インデックスの超過収益で単回帰(時系列回帰)し,&lt;br /&gt;
各株式のβ値を計測する。&lt;br /&gt;
5 β の大小によリランキングされた20銘柄程度のポートフォリオを作成する。&lt;br /&gt;
6 ポートフオリオの期待収益率をβ値で単回帰(横断回帰)することで,跡Cを&lt;br /&gt;
検証する.&lt;br /&gt;
らの検証結果によるとSMLの傾きはややフラットであるものの,概ねCAPMは支&lt;br /&gt;
された。しかし,このような検証方法に対してRou(1977)により大きな疑問点が提&lt;br /&gt;
れた。その要旨は以下のようなものである.BlackのゼロベータCAPMが示すよう&lt;br /&gt;
「雨Lの成立は市場ポートフォリオが効率的フロンティア上にあることと同値であ&lt;br /&gt;
しかし,これまでの検証では市場ポートフオリオの代理変数として市場インデック&lt;br /&gt;
が用いられる。したがって,これまでの実証分析は分析に用いられた市場インデック&lt;br /&gt;
の効率性を検証していることにはかならず,これはCAPMの検証とは無関係である。&lt;br /&gt;
市場ポートフオリオが用いられないかぎり,本当のCAPMの検証とはなりえない.&lt;br /&gt;
し,市場ポートフオリオはその性質上,投資可能なあらゆる危険資産を含まなけれ&lt;br /&gt;
らない。株式や債券のみならず実物資産や人的資本を含むすべての危険資産の構成&lt;br /&gt;
1巌密に調べるのは不可能である。したがって,CAPMの検証は原理的には可能だが実&lt;br /&gt;
的には不可能である。&lt;br /&gt;
このような批判を受けて,Ross(1976)はCAPMに代わる新しい資産評価理として裁&lt;br /&gt;
(Arbitragc IIchg Theory;APTpを提案した。CAPMが単&lt;br /&gt;
一ファクター&lt;br /&gt;
(市場&lt;br /&gt;
■ トフオリオ)モデルなのに対し,APは複数ファクターモデルである.またAPTは&lt;br /&gt;
ポートフォリオの存在を前提としないため,Rollの批判からは無縁である。&lt;br /&gt;
このようなCAPMをめぐる論争の中,株式の期待投資収益率にはCAPMでは説明さ&lt;br /&gt;
い有意な銘柄間格差があることが見つかつた。これをアノマリー現象とよぶ.Basu&lt;br /&gt;
は高い収益株価比率cP動をもつポートフォリオが高いリターンを示すことを発&lt;br /&gt;
した。Banz(1981)は投資収益率と株式の相対時価総額(規模の尺度)の間に統計的に&lt;br /&gt;
な負の関係があり,これがβの説明力を上回ることを発見した.Fama and French&lt;br /&gt;
1&lt;br /&gt;
は株式の時価総額(規模の尺度)や株価純資産倍率cBR)の逆数がリターンをうまく説明しており,市場インデックスに対するβに対して期待リターンはフラッ&lt;br /&gt;
ことを発見した.&lt;br /&gt;
現在もCAPhIの検証をめぐる問題は,市場の効率性のチェックあるいは新たなリ&lt;br /&gt;
プレミアムの発見への期待と絡んでさまざまな研究が行われているが,いまだは&lt;br /&gt;
とした結論には至っていない.しかし,CAPMの検証結果が明確でないとしても,|&lt;br /&gt;
がCAPMの理論的な価値を下げるものではない。われわれが資本市場で行動する&lt;br /&gt;
CAPMが提供してくれるリスクの概念は,その検証可能性とは無関係に有用なので&lt;br /&gt;
■連続時間モデル ー|&lt;br /&gt;
1期間モデルでぁるCAPMを多期間あるいは連続時間へ拡張しようとするのは自&lt;br /&gt;
流れである。このとき,1期間CAPMで導かれたリターンとβの線形関係が維持さ&lt;br /&gt;
かどうかが最大の論点となる。 |&lt;br /&gt;
MeFtOn(1973)は資産評価モデルに初めて連続時間のフレームヮークを導入した:&lt;br /&gt;
ICAPM mtertempord CAPM)では連続的な資産の取引を想定し,第,資産の価格,&lt;br /&gt;
次の伊藤過程に従うものと仮定する。&lt;br /&gt;
と=″(→dr+s(→dみ&lt;br /&gt;
に従うものとする。&lt;br /&gt;
次に,投資家たは時点rにおける消費&amp;quot;Fから効用を得るものと考え,以下のよう&lt;br /&gt;
用の時間積分の期待値を考える。&lt;br /&gt;
誓=μ(⇒壺+の(→&amp;amp;:&lt;br /&gt;
ただし,μiは資産,の期待収益率,χ は状態変数,イは収益率の分散である。&lt;br /&gt;
また,状態変数″も1次元伊藤過程&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
この期待効用の最大化問題を解くことにより,最適ポートフォリオ戦略Ⅵ は次&lt;br /&gt;
うに導かれる:&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
る。ここでAたは投資家たの相対リスク回避度はRRD,Vは資産の価格変化率の共&lt;br /&gt;
,Ir■は投資家たの状態変数χに対する選好を表すパラメータ,らは各資産変&lt;br /&gt;
と状態変数χとの共分散ベクトルである。式(10)が示すwTは効率的フロンティア&lt;br /&gt;
点ポートフオリオであり,式(11)が示す■7Hは状態変数χとの相関が最大となる&lt;br /&gt;
トフォリオである。式(9)により3資産分離定理が導かれる。すなわち,投資家は&lt;br /&gt;
産,接点ポートフォリオw7,ヘッジポートフォリオvrHに投資するのである.&lt;br /&gt;
にICAPMが導く期待リターンとリスクプレミアムの関係式を示そう.&lt;br /&gt;
μ:=″+几『々+β′ん&lt;br /&gt;
でATは接点ポートフォリオとのβ値,えTは接点ポートフォリオのリスクプレミア&lt;br /&gt;
1硼待超過リターン),β′は状態変数χに対するヘッジポートフォリオのβ値,ムは&lt;br /&gt;
ジポートフォリオのリスクプレミアムである。&lt;br /&gt;
これまで状態変数χはスカラーであると仮定してきたが, これがs次元ベクトルであ&lt;br /&gt;
合には,&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Fama, E.F. and J. MacBeth (1973), 'Rish retum, and equilibrium: Bmpirical Ests:' Journal of Pohrtcal&lt;br /&gt;
Economy,El.&lt;br /&gt;
Fama E.F. and K.R. French (1992), &amp;quot;Ihe cross secuon of expected stock r€tums,&amp;quot; Joumal of Finance, 4l,&lt;br /&gt;
4n466.&lt;br /&gt;
Lintner, J. (1965), &amp;quot;Ihe valuation of risky assets and the selection of risky assets and the selection of risky&lt;br /&gt;
investmentsin stockp ordolios and capital budgets,&amp;quot;R evr'ewo l Economicsa nd Statistics,4 7, 13-37.&lt;br /&gt;
Merton, R. (193), 'An intertemporal capital asset pricingmodell' Econometrica,4l,867-887.&lt;br /&gt;
Mossin, J. (1966), &amp;quot;Equilibrium in a capital asset marketi' Econometrica,34,76L783.&lt;br /&gt;
Ron, R. (197), 'A critique of the asset pricing theory's tests : Paft I : On past and potential testability of&lt;br /&gt;
tfutharyj' Joumal of Financial Economics,4.&lt;br /&gt;
Ross,R.( 19?6),'&amp;quot;thea rbiuageth eoryo f capitala ssetp ricng)' Joumal oJEcorcmicTheory,l3.&lt;br /&gt;
SharpeW, F. (1964),&amp;quot; Capital assetp rices: A theory of maket equilibrium under conditions of risk,&amp;quot; Journal&lt;br /&gt;
of Finance,19, 425442.&lt;br /&gt;
● CAPM&lt;br /&gt;
[中里宗敬]&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Kuwashima</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Figure3-1.jpg&amp;diff=8298</id>
		<title>ファイル:Figure3-1.jpg</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Figure3-1.jpg&amp;diff=8298"/>
		<updated>2007-08-08T09:39:55Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Kuwashima: &amp;quot;画像:Figure3-1.jpg&amp;quot; を保護しました。 [edit=sysop:move=sysop]&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Kuwashima</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Figure3-1.jpg&amp;diff=8297</id>
		<title>ファイル:Figure3-1.jpg</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Figure3-1.jpg&amp;diff=8297"/>
		<updated>2007-08-08T09:39:48Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Kuwashima: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Kuwashima</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8ACAPM%E3%80%8B&amp;diff=8296</id>
		<title>《CAPM》</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8ACAPM%E3%80%8B&amp;diff=8296"/>
		<updated>2007-08-08T09:39:39Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Kuwashima: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【きゃっぷえむ (Capital Asset Pricing Model)】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　CAPMは資本資産評価モデルとよばれ,資本市場の均衡下において危険資産のリス&lt;br /&gt;
クプレミアムがどのように決定されるかを説明するモデルである。このモデルはSharpe&lt;br /&gt;
(1964),Linmer(1965),Mossin(1966)によって提案された。いずれのモデルも危険資産&lt;br /&gt;
の投資収益を基準に議論を行うが,Sharpe-Lintner 型 CAPMはで投資比率によってポー&lt;br /&gt;
トフォリオを定義し,リスクリターン平面上の無差別曲線を使って最適ポートフォリオ&lt;br /&gt;
を考察するのに対し,Mossin 型 CAPMでは証券の保有枚数によってポートフォリオを&lt;br /&gt;
定義し,投資家の効用関数から直接的に最適ポートフォリオを導出する点が異なる。本&lt;br /&gt;
項目ではSharpe-Lintner 型 CAPMを中心に説明を行う。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
■　市場均衡&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　CAPMは投資家の行動原理としてMarkoWitz(1952)のポートフォリオ選択(平均・分&lt;br /&gt;
散モデル)を利用している。したがって,CAPMではポートフォリオ選択の以下の仮定&lt;br /&gt;
を引き継ぐことになる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
①　1期間だけの投資を考える。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
②　投資家は投資収益率の平均および分散のみを考え,期待効用を最大化する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
③　すべての資産は無限に分割可能である。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
④　投資家はプライステーカーとして行動する.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
⑤　市場に摩擦はない。(取引コストや税金は存在しない。)&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
さらにCAPMでは次の2つの仮定を加える。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
⑥　投資収益の同時分布についての予想は,すべての投資家で一致している.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
⑦　安全資産が1つ存在し,無制限に貸借可能である。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　この仮定⑥は投資家の同質的期待とよばれ,すべての投資家はリスクリターン平面上&lt;br /&gt;
で同じ投資機会集合と同じ効率的フロンティアをみていることを保証する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　さて,安全資産が存在するときには効率的フロンティアの外にまで投資機会集合は拡&lt;br /&gt;
れ,図1が示すリスクリターン平面上ではグレーの領域になる。この投資機会集合&lt;br /&gt;
の左上に位置する境界は投資家にとって最も効率的な投資が行えるポートフォリオの集合&lt;br /&gt;
であり,これを資本市場線(Capital Market Line; CML)とよぶ。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;[[画像:figure1.jpg|center]]&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
このCMLは安全資産&amp;lt;math&amp;gt;r&amp;lt;/math&amp;gt;とそこから効率的フロンティアに引いた接点&amp;lt;math&amp;gt;M&amp;lt;/math&amp;gt;との&lt;br /&gt;
組み合わせでつくられることから,次式が与えられる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;\mu_P = r + \frac{\mu_M - r}{\sigma_M} \sigma_P  \  \  \  (1)&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ただし、&amp;lt;math&amp;gt;\mu_P&amp;lt;/math&amp;gt;はCML上にあるポートフォリオの期待リターン,&amp;lt;math&amp;gt;\sigma_P&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
はそのリスクである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　合理的な投資家はCML上のポートフォリオを保有する。すなわち、接点ポートフォリオ&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;M&amp;lt;/math&amp;gt;と安全資産の2資産のみを保有することになる。これを2資産分離とよぶ。&lt;br /&gt;
投資家による選好の違いはこの2資産への配分比率にのみ現れる。このように,投資家の効用とは&lt;br /&gt;
独立に危険資産ポートフォリオ&amp;lt;math&amp;gt;M&amp;lt;/math&amp;gt;が決定されることをポートフォリオ選択における&lt;br /&gt;
分離定理とよぶ。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　次に市場の均衡を考えてみよう。市場の均衡とは,すべての資産についていかなる超過需要も&lt;br /&gt;
超過供給も存在しない状態である。このとき,投資家は自らが希望する危険資産ポートフォリオ&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;M&amp;lt;/math&amp;gt;をすでに保有しており,かつ,いかなる余剰資産も保有していない。&lt;br /&gt;
また市場全体について考えてみると,いかなる資産についても超過需要,超過供給が&lt;br /&gt;
存在しないということは,すべての危険資産はその時価総額の比率でポートフォリオ&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;M&amp;lt;/math&amp;gt;に含まれていることになる。したがって,市場の均衡状態においては,&lt;br /&gt;
ポートフォリオ&amp;lt;math&amp;gt;M&amp;lt;/math&amp;gt;は時価総額加重の危険資産ポートフォリオに一致する。&lt;br /&gt;
このようなポートフォリオは,面倒な効率的フロンティアの計算や接点を求めることなしに,&lt;br /&gt;
直接的に市場で観測することができる。このポートフォリオ&amp;lt;math&amp;gt;M&amp;lt;/math&amp;gt;は危険資産市場を&lt;br /&gt;
代表する投資化共通の最適ポートフォリオであるから,これを市場ポートフォリオとよぶ。&lt;br /&gt;
なお,数ある市場インデックスの中で時価総額加重インデックスが理論上優れていると&lt;br /&gt;
いわれるのは,この市場ポートフォリオの特性による。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　さて,市場ポートフォリオと個別資産の関係を見てみよう。資産&amp;lt;math&amp;gt;i&amp;lt;/math&amp;gt;と市場ポートフォリオ&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;M&amp;lt;/math&amp;gt;とで新たにつくられる超過ポートフォリオの奇跡を描くと図2のようになる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;[[画像:figure2.jpg|center]]&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
超過ポートフォリオの軌跡とCMLが点Ｍで接することから,次の証券市場線(Security Market Line; SML)&lt;br /&gt;
が導かれる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;\mu_i = r + \beta_i (\mu_M - r)   \  \  \  (2)&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ただし,&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;\beta_i = \frac{\mbox{Cov}_{i,M}}{\sigma^2_M}   \  \  \  (3)&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
である。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　式(2)は個別資産の期待リターンが安全利子率とリスクプレミアムに分解されること&lt;br /&gt;
を示している。また,リスクプレミアムは市場の超過収益(市場のリスクプレミアム)を&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;\beta_i&amp;lt;/math&amp;gt;倍したものになっており,この&amp;lt;math&amp;gt;\beta_i&amp;lt;/math&amp;gt;がリスクプレミアムの大小を決める重要なパラメー&lt;br /&gt;
タとなる。式(3)は&amp;lt;math&amp;gt;\beta_i&amp;lt;/math&amp;gt;の定義を示しているが,これは市場ポートフォリオと個別資産の&lt;br /&gt;
投資収益率の共分散によって&amp;lt;math&amp;gt;\beta_i&amp;lt;/math&amp;gt;が決定される。すなわち,これはシステマティックリ&lt;br /&gt;
スクであり,分散投資によって除去することのできないリスクである。市場は分散不可&lt;br /&gt;
能なシステマティックリスクにのみリスクプレミアムを支払い,分散投資により消去可&lt;br /&gt;
能なアンシステマティックリスクに対してはプレミアムを支払わないのである。これが&lt;br /&gt;
CAPMの結論である。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　なお,SMLを図示すると図3のようになる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;[[画像:figure3-1.jpg|center]]&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
11の資産はシステマテイックリスクの大きさが市場ポートフォリオと一致し,した&lt;br /&gt;
k期待リターンも市場ポートフオリオの期待リターンに一致する。βが1より小さ&lt;br /&gt;
市場よリローリスクローリターンであり防御的銘柄,β が1より大きい資産は&lt;br /&gt;
過ポートフォリオ&lt;br /&gt;
よリハイリスクハイリターンで攻撃的銘柄と分類される.&lt;br /&gt;
287&lt;br /&gt;
1&lt;br /&gt;
図3 証券市場線&lt;br /&gt;
■ゼロベータCAPM&lt;br /&gt;
Black(197幼は安全資産が存在しない場合の均衡モデルを提案した。効率的フ&lt;br /&gt;
アの数学的特徴から,フロンティア上にある任意のポートフオリオに対して,&lt;br /&gt;
口,すなわちベータがゼロとなるポートフオリオが同じ効率的フロンテイア上に&lt;br /&gt;
する。 したがつて,市場ポートフオリオMが効率的フロンテイア上にあるなら&lt;br /&gt;
に対するゼロベータポートフオリオZを安全資産のかわりに用いることにより&lt;br /&gt;
が成立する。これをゼロベータCAPLIあるいはBlackモデルとよぶ.&lt;br /&gt;
図4 ゼロベータCAPM&lt;br /&gt;
ゼロベータCAPMでは次のような証券市場線が導かれる.&lt;br /&gt;
ただし,&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
の検証&lt;br /&gt;
はその結論のシンプルさゆえ,古くから数多くの検証が行われてきた.その代表&lt;br /&gt;
もの1こBlaCk,Jensen and Scholes(1972),Blume and FFiend(1973),Fama and MacBeth&lt;br /&gt;
などがある.その実証手続きは主に以下のようなものである.&lt;br /&gt;
1 市場ポートフオリオの代理変数として適切な市場インデックスを1つ定める。&lt;br /&gt;
2 市場インデックス,個別株式,安全資産の月次収益率を収集する。&lt;br /&gt;
3 月々の投資収益率からその月の安全利子率を差し引いた超過収益率を求める.&lt;br /&gt;
4 個別株式の超過収益と市場インデックスの超過収益で単回帰(時系列回帰)し,&lt;br /&gt;
各株式のβ値を計測する。&lt;br /&gt;
5 β の大小によリランキングされた20銘柄程度のポートフォリオを作成する。&lt;br /&gt;
6 ポートフオリオの期待収益率をβ値で単回帰(横断回帰)することで,跡Cを&lt;br /&gt;
検証する.&lt;br /&gt;
らの検証結果によるとSMLの傾きはややフラットであるものの,概ねCAPMは支&lt;br /&gt;
された。しかし,このような検証方法に対してRou(1977)により大きな疑問点が提&lt;br /&gt;
れた。その要旨は以下のようなものである.BlackのゼロベータCAPMが示すよう&lt;br /&gt;
「雨Lの成立は市場ポートフォリオが効率的フロンティア上にあることと同値であ&lt;br /&gt;
しかし,これまでの検証では市場ポートフオリオの代理変数として市場インデック&lt;br /&gt;
が用いられる。したがって,これまでの実証分析は分析に用いられた市場インデック&lt;br /&gt;
の効率性を検証していることにはかならず,これはCAPMの検証とは無関係である。&lt;br /&gt;
市場ポートフオリオが用いられないかぎり,本当のCAPMの検証とはなりえない.&lt;br /&gt;
し,市場ポートフオリオはその性質上,投資可能なあらゆる危険資産を含まなけれ&lt;br /&gt;
らない。株式や債券のみならず実物資産や人的資本を含むすべての危険資産の構成&lt;br /&gt;
1巌密に調べるのは不可能である。したがって,CAPMの検証は原理的には可能だが実&lt;br /&gt;
的には不可能である。&lt;br /&gt;
このような批判を受けて,Ross(1976)はCAPMに代わる新しい資産評価理として裁&lt;br /&gt;
(Arbitragc IIchg Theory;APTpを提案した。CAPMが単&lt;br /&gt;
一ファクター&lt;br /&gt;
(市場&lt;br /&gt;
■ トフオリオ)モデルなのに対し,APは複数ファクターモデルである.またAPTは&lt;br /&gt;
ポートフォリオの存在を前提としないため,Rollの批判からは無縁である。&lt;br /&gt;
このようなCAPMをめぐる論争の中,株式の期待投資収益率にはCAPMでは説明さ&lt;br /&gt;
い有意な銘柄間格差があることが見つかつた。これをアノマリー現象とよぶ.Basu&lt;br /&gt;
は高い収益株価比率cP動をもつポートフォリオが高いリターンを示すことを発&lt;br /&gt;
した。Banz(1981)は投資収益率と株式の相対時価総額(規模の尺度)の間に統計的に&lt;br /&gt;
な負の関係があり,これがβの説明力を上回ることを発見した.Fama and French&lt;br /&gt;
1&lt;br /&gt;
は株式の時価総額(規模の尺度)や株価純資産倍率cBR)の逆数がリターンをうまく説明しており,市場インデックスに対するβに対して期待リターンはフラッ&lt;br /&gt;
ことを発見した.&lt;br /&gt;
現在もCAPhIの検証をめぐる問題は,市場の効率性のチェックあるいは新たなリ&lt;br /&gt;
プレミアムの発見への期待と絡んでさまざまな研究が行われているが,いまだは&lt;br /&gt;
とした結論には至っていない.しかし,CAPMの検証結果が明確でないとしても,|&lt;br /&gt;
がCAPMの理論的な価値を下げるものではない。われわれが資本市場で行動する&lt;br /&gt;
CAPMが提供してくれるリスクの概念は,その検証可能性とは無関係に有用なので&lt;br /&gt;
■連続時間モデル ー|&lt;br /&gt;
1期間モデルでぁるCAPMを多期間あるいは連続時間へ拡張しようとするのは自&lt;br /&gt;
流れである。このとき,1期間CAPMで導かれたリターンとβの線形関係が維持さ&lt;br /&gt;
かどうかが最大の論点となる。 |&lt;br /&gt;
MeFtOn(1973)は資産評価モデルに初めて連続時間のフレームヮークを導入した:&lt;br /&gt;
ICAPM mtertempord CAPM)では連続的な資産の取引を想定し,第,資産の価格,&lt;br /&gt;
次の伊藤過程に従うものと仮定する。&lt;br /&gt;
と=″(→dr+s(→dみ&lt;br /&gt;
に従うものとする。&lt;br /&gt;
次に,投資家たは時点rにおける消費&amp;quot;Fから効用を得るものと考え,以下のよう&lt;br /&gt;
用の時間積分の期待値を考える。&lt;br /&gt;
誓=μ(⇒壺+の(→&amp;amp;:&lt;br /&gt;
ただし,μiは資産,の期待収益率,χ は状態変数,イは収益率の分散である。&lt;br /&gt;
また,状態変数″も1次元伊藤過程&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
この期待効用の最大化問題を解くことにより,最適ポートフォリオ戦略Ⅵ は次&lt;br /&gt;
うに導かれる:&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
る。ここでAたは投資家たの相対リスク回避度はRRD,Vは資産の価格変化率の共&lt;br /&gt;
,Ir■は投資家たの状態変数χに対する選好を表すパラメータ,らは各資産変&lt;br /&gt;
と状態変数χとの共分散ベクトルである。式(10)が示すwTは効率的フロンティア&lt;br /&gt;
点ポートフオリオであり,式(11)が示す■7Hは状態変数χとの相関が最大となる&lt;br /&gt;
トフォリオである。式(9)により3資産分離定理が導かれる。すなわち,投資家は&lt;br /&gt;
産,接点ポートフォリオw7,ヘッジポートフォリオvrHに投資するのである.&lt;br /&gt;
にICAPMが導く期待リターンとリスクプレミアムの関係式を示そう.&lt;br /&gt;
μ:=″+几『々+β′ん&lt;br /&gt;
でATは接点ポートフォリオとのβ値,えTは接点ポートフォリオのリスクプレミア&lt;br /&gt;
1硼待超過リターン),β′は状態変数χに対するヘッジポートフォリオのβ値,ムは&lt;br /&gt;
ジポートフォリオのリスクプレミアムである。&lt;br /&gt;
これまで状態変数χはスカラーであると仮定してきたが, これがs次元ベクトルであ&lt;br /&gt;
合には,&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Fama, E.F. and J. MacBeth (1973), 'Rish retum, and equilibrium: Bmpirical Ests:' Journal of Pohrtcal&lt;br /&gt;
Economy,El.&lt;br /&gt;
Fama E.F. and K.R. French (1992), &amp;quot;Ihe cross secuon of expected stock r€tums,&amp;quot; Joumal of Finance, 4l,&lt;br /&gt;
4n466.&lt;br /&gt;
Lintner, J. (1965), &amp;quot;Ihe valuation of risky assets and the selection of risky assets and the selection of risky&lt;br /&gt;
investmentsin stockp ordolios and capital budgets,&amp;quot;R evr'ewo l Economicsa nd Statistics,4 7, 13-37.&lt;br /&gt;
Merton, R. (193), 'An intertemporal capital asset pricingmodell' Econometrica,4l,867-887.&lt;br /&gt;
Mossin, J. (1966), &amp;quot;Equilibrium in a capital asset marketi' Econometrica,34,76L783.&lt;br /&gt;
Ron, R. (197), 'A critique of the asset pricing theory's tests : Paft I : On past and potential testability of&lt;br /&gt;
tfutharyj' Joumal of Financial Economics,4.&lt;br /&gt;
Ross,R.( 19?6),'&amp;quot;thea rbiuageth eoryo f capitala ssetp ricng)' Joumal oJEcorcmicTheory,l3.&lt;br /&gt;
SharpeW, F. (1964),&amp;quot; Capital assetp rices: A theory of maket equilibrium under conditions of risk,&amp;quot; Journal&lt;br /&gt;
of Finance,19, 425442.&lt;br /&gt;
● CAPM&lt;br /&gt;
[中里宗敬]&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Kuwashima</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Figure3.jpg&amp;diff=8295</id>
		<title>ファイル:Figure3.jpg</title>
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		<updated>2007-08-08T09:38:28Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Kuwashima: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Kuwashima</name></author>
	</entry>
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		<title>《CAPM》</title>
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		<updated>2007-08-08T09:38:12Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Kuwashima: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【きゃっぷえむ (Capital Asset Pricing Model)】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　CAPMは資本資産評価モデルとよばれ,資本市場の均衡下において危険資産のリス&lt;br /&gt;
クプレミアムがどのように決定されるかを説明するモデルである。このモデルはSharpe&lt;br /&gt;
(1964),Linmer(1965),Mossin(1966)によって提案された。いずれのモデルも危険資産&lt;br /&gt;
の投資収益を基準に議論を行うが,Sharpe-Lintner 型 CAPMはで投資比率によってポー&lt;br /&gt;
トフォリオを定義し,リスクリターン平面上の無差別曲線を使って最適ポートフォリオ&lt;br /&gt;
を考察するのに対し,Mossin 型 CAPMでは証券の保有枚数によってポートフォリオを&lt;br /&gt;
定義し,投資家の効用関数から直接的に最適ポートフォリオを導出する点が異なる。本&lt;br /&gt;
項目ではSharpe-Lintner 型 CAPMを中心に説明を行う。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
■　市場均衡&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　CAPMは投資家の行動原理としてMarkoWitz(1952)のポートフォリオ選択(平均・分&lt;br /&gt;
散モデル)を利用している。したがって,CAPMではポートフォリオ選択の以下の仮定&lt;br /&gt;
を引き継ぐことになる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
①　1期間だけの投資を考える。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
②　投資家は投資収益率の平均および分散のみを考え,期待効用を最大化する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
③　すべての資産は無限に分割可能である。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
④　投資家はプライステーカーとして行動する.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
⑤　市場に摩擦はない。(取引コストや税金は存在しない。)&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
さらにCAPMでは次の2つの仮定を加える。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
⑥　投資収益の同時分布についての予想は,すべての投資家で一致している.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
⑦　安全資産が1つ存在し,無制限に貸借可能である。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　この仮定⑥は投資家の同質的期待とよばれ,すべての投資家はリスクリターン平面上&lt;br /&gt;
で同じ投資機会集合と同じ効率的フロンティアをみていることを保証する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　さて,安全資産が存在するときには効率的フロンティアの外にまで投資機会集合は拡&lt;br /&gt;
れ,図1が示すリスクリターン平面上ではグレーの領域になる。この投資機会集合&lt;br /&gt;
の左上に位置する境界は投資家にとって最も効率的な投資が行えるポートフォリオの集合&lt;br /&gt;
であり,これを資本市場線(Capital Market Line; CML)とよぶ。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;[[画像:figure1.jpg|center]]&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
このCMLは安全資産&amp;lt;math&amp;gt;r&amp;lt;/math&amp;gt;とそこから効率的フロンティアに引いた接点&amp;lt;math&amp;gt;M&amp;lt;/math&amp;gt;との&lt;br /&gt;
組み合わせでつくられることから,次式が与えられる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;\mu_P = r + \frac{\mu_M - r}{\sigma_M} \sigma_P  \  \  \  (1)&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ただし、&amp;lt;math&amp;gt;\mu_P&amp;lt;/math&amp;gt;はCML上にあるポートフォリオの期待リターン,&amp;lt;math&amp;gt;\sigma_P&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
はそのリスクである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　合理的な投資家はCML上のポートフォリオを保有する。すなわち、接点ポートフォリオ&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;M&amp;lt;/math&amp;gt;と安全資産の2資産のみを保有することになる。これを2資産分離とよぶ。&lt;br /&gt;
投資家による選好の違いはこの2資産への配分比率にのみ現れる。このように,投資家の効用とは&lt;br /&gt;
独立に危険資産ポートフォリオ&amp;lt;math&amp;gt;M&amp;lt;/math&amp;gt;が決定されることをポートフォリオ選択における&lt;br /&gt;
分離定理とよぶ。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　次に市場の均衡を考えてみよう。市場の均衡とは,すべての資産についていかなる超過需要も&lt;br /&gt;
超過供給も存在しない状態である。このとき,投資家は自らが希望する危険資産ポートフォリオ&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;M&amp;lt;/math&amp;gt;をすでに保有しており,かつ,いかなる余剰資産も保有していない。&lt;br /&gt;
また市場全体について考えてみると,いかなる資産についても超過需要,超過供給が&lt;br /&gt;
存在しないということは,すべての危険資産はその時価総額の比率でポートフォリオ&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;M&amp;lt;/math&amp;gt;に含まれていることになる。したがって,市場の均衡状態においては,&lt;br /&gt;
ポートフォリオ&amp;lt;math&amp;gt;M&amp;lt;/math&amp;gt;は時価総額加重の危険資産ポートフォリオに一致する。&lt;br /&gt;
このようなポートフォリオは,面倒な効率的フロンティアの計算や接点を求めることなしに,&lt;br /&gt;
直接的に市場で観測することができる。このポートフォリオ&amp;lt;math&amp;gt;M&amp;lt;/math&amp;gt;は危険資産市場を&lt;br /&gt;
代表する投資化共通の最適ポートフォリオであるから,これを市場ポートフォリオとよぶ。&lt;br /&gt;
なお,数ある市場インデックスの中で時価総額加重インデックスが理論上優れていると&lt;br /&gt;
いわれるのは,この市場ポートフォリオの特性による。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　さて,市場ポートフォリオと個別資産の関係を見てみよう。資産&amp;lt;math&amp;gt;i&amp;lt;/math&amp;gt;と市場ポートフォリオ&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;M&amp;lt;/math&amp;gt;とで新たにつくられる超過ポートフォリオの奇跡を描くと図2のようになる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;[[画像:figure2.jpg|center]]&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
超過ポートフォリオの軌跡とCMLが点Ｍで接することから,次の証券市場線(Security Market Line; SML)&lt;br /&gt;
が導かれる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;\mu_i = r + \beta_i (\mu_M - r)   \  \  \  (2)&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ただし,&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;\beta_i = \frac{\mbox{Cov}_{i,M}}{\sigma^2_M}   \  \  \  (3)&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
である。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　式(2)は個別資産の期待リターンが安全利子率とリスクプレミアムに分解されること&lt;br /&gt;
を示している。また,リスクプレミアムは市場の超過収益(市場のリスクプレミアム)を&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;\beta_i&amp;lt;/math&amp;gt;倍したものになっており,この&amp;lt;math&amp;gt;\beta_i&amp;lt;/math&amp;gt;がリスクプレミアムの大小を決める重要なパラメー&lt;br /&gt;
タとなる。式(3)は&amp;lt;math&amp;gt;\beta_i&amp;lt;/math&amp;gt;の定義を示しているが,これは市場ポートフォリオと個別資産の&lt;br /&gt;
投資収益率の共分散によって&amp;lt;math&amp;gt;\beta_i&amp;lt;/math&amp;gt;が決定される。すなわち,これはシステマティックリ&lt;br /&gt;
スクであり,分散投資によって除去することのできないリスクである。市場は分散不可&lt;br /&gt;
能なシステマティックリスクにのみリスクプレミアムを支払い,分散投資により消去可&lt;br /&gt;
能なアンシステマティックリスクに対してはプレミアムを支払わないのである。これが&lt;br /&gt;
CAPMの結論である。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　なお,SMLを図示すると図3のようになる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;[[画像:figure3.jpg|center]]&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
11の資産はシステマテイックリスクの大きさが市場ポートフォリオと一致し,した&lt;br /&gt;
k期待リターンも市場ポートフオリオの期待リターンに一致する。βが1より小さ&lt;br /&gt;
市場よリローリスクローリターンであり防御的銘柄,β が1より大きい資産は&lt;br /&gt;
過ポートフォリオ&lt;br /&gt;
よリハイリスクハイリターンで攻撃的銘柄と分類される.&lt;br /&gt;
287&lt;br /&gt;
1&lt;br /&gt;
図3 証券市場線&lt;br /&gt;
■ゼロベータCAPM&lt;br /&gt;
Black(197幼は安全資産が存在しない場合の均衡モデルを提案した。効率的フ&lt;br /&gt;
アの数学的特徴から,フロンティア上にある任意のポートフオリオに対して,&lt;br /&gt;
口,すなわちベータがゼロとなるポートフオリオが同じ効率的フロンテイア上に&lt;br /&gt;
する。 したがつて,市場ポートフオリオMが効率的フロンテイア上にあるなら&lt;br /&gt;
に対するゼロベータポートフオリオZを安全資産のかわりに用いることにより&lt;br /&gt;
が成立する。これをゼロベータCAPLIあるいはBlackモデルとよぶ.&lt;br /&gt;
図4 ゼロベータCAPM&lt;br /&gt;
ゼロベータCAPMでは次のような証券市場線が導かれる.&lt;br /&gt;
ただし,&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
の検証&lt;br /&gt;
はその結論のシンプルさゆえ,古くから数多くの検証が行われてきた.その代表&lt;br /&gt;
もの1こBlaCk,Jensen and Scholes(1972),Blume and FFiend(1973),Fama and MacBeth&lt;br /&gt;
などがある.その実証手続きは主に以下のようなものである.&lt;br /&gt;
1 市場ポートフオリオの代理変数として適切な市場インデックスを1つ定める。&lt;br /&gt;
2 市場インデックス,個別株式,安全資産の月次収益率を収集する。&lt;br /&gt;
3 月々の投資収益率からその月の安全利子率を差し引いた超過収益率を求める.&lt;br /&gt;
4 個別株式の超過収益と市場インデックスの超過収益で単回帰(時系列回帰)し,&lt;br /&gt;
各株式のβ値を計測する。&lt;br /&gt;
5 β の大小によリランキングされた20銘柄程度のポートフォリオを作成する。&lt;br /&gt;
6 ポートフオリオの期待収益率をβ値で単回帰(横断回帰)することで,跡Cを&lt;br /&gt;
検証する.&lt;br /&gt;
らの検証結果によるとSMLの傾きはややフラットであるものの,概ねCAPMは支&lt;br /&gt;
された。しかし,このような検証方法に対してRou(1977)により大きな疑問点が提&lt;br /&gt;
れた。その要旨は以下のようなものである.BlackのゼロベータCAPMが示すよう&lt;br /&gt;
「雨Lの成立は市場ポートフォリオが効率的フロンティア上にあることと同値であ&lt;br /&gt;
しかし,これまでの検証では市場ポートフオリオの代理変数として市場インデック&lt;br /&gt;
が用いられる。したがって,これまでの実証分析は分析に用いられた市場インデック&lt;br /&gt;
の効率性を検証していることにはかならず,これはCAPMの検証とは無関係である。&lt;br /&gt;
市場ポートフオリオが用いられないかぎり,本当のCAPMの検証とはなりえない.&lt;br /&gt;
し,市場ポートフオリオはその性質上,投資可能なあらゆる危険資産を含まなけれ&lt;br /&gt;
らない。株式や債券のみならず実物資産や人的資本を含むすべての危険資産の構成&lt;br /&gt;
1巌密に調べるのは不可能である。したがって,CAPMの検証は原理的には可能だが実&lt;br /&gt;
的には不可能である。&lt;br /&gt;
このような批判を受けて,Ross(1976)はCAPMに代わる新しい資産評価理として裁&lt;br /&gt;
(Arbitragc IIchg Theory;APTpを提案した。CAPMが単&lt;br /&gt;
一ファクター&lt;br /&gt;
(市場&lt;br /&gt;
■ トフオリオ)モデルなのに対し,APは複数ファクターモデルである.またAPTは&lt;br /&gt;
ポートフォリオの存在を前提としないため,Rollの批判からは無縁である。&lt;br /&gt;
このようなCAPMをめぐる論争の中,株式の期待投資収益率にはCAPMでは説明さ&lt;br /&gt;
い有意な銘柄間格差があることが見つかつた。これをアノマリー現象とよぶ.Basu&lt;br /&gt;
は高い収益株価比率cP動をもつポートフォリオが高いリターンを示すことを発&lt;br /&gt;
した。Banz(1981)は投資収益率と株式の相対時価総額(規模の尺度)の間に統計的に&lt;br /&gt;
な負の関係があり,これがβの説明力を上回ることを発見した.Fama and French&lt;br /&gt;
1&lt;br /&gt;
は株式の時価総額(規模の尺度)や株価純資産倍率cBR)の逆数がリターンをうまく説明しており,市場インデックスに対するβに対して期待リターンはフラッ&lt;br /&gt;
ことを発見した.&lt;br /&gt;
現在もCAPhIの検証をめぐる問題は,市場の効率性のチェックあるいは新たなリ&lt;br /&gt;
プレミアムの発見への期待と絡んでさまざまな研究が行われているが,いまだは&lt;br /&gt;
とした結論には至っていない.しかし,CAPMの検証結果が明確でないとしても,|&lt;br /&gt;
がCAPMの理論的な価値を下げるものではない。われわれが資本市場で行動する&lt;br /&gt;
CAPMが提供してくれるリスクの概念は,その検証可能性とは無関係に有用なので&lt;br /&gt;
■連続時間モデル ー|&lt;br /&gt;
1期間モデルでぁるCAPMを多期間あるいは連続時間へ拡張しようとするのは自&lt;br /&gt;
流れである。このとき,1期間CAPMで導かれたリターンとβの線形関係が維持さ&lt;br /&gt;
かどうかが最大の論点となる。 |&lt;br /&gt;
MeFtOn(1973)は資産評価モデルに初めて連続時間のフレームヮークを導入した:&lt;br /&gt;
ICAPM mtertempord CAPM)では連続的な資産の取引を想定し,第,資産の価格,&lt;br /&gt;
次の伊藤過程に従うものと仮定する。&lt;br /&gt;
と=″(→dr+s(→dみ&lt;br /&gt;
に従うものとする。&lt;br /&gt;
次に,投資家たは時点rにおける消費&amp;quot;Fから効用を得るものと考え,以下のよう&lt;br /&gt;
用の時間積分の期待値を考える。&lt;br /&gt;
誓=μ(⇒壺+の(→&amp;amp;:&lt;br /&gt;
ただし,μiは資産,の期待収益率,χ は状態変数,イは収益率の分散である。&lt;br /&gt;
また,状態変数″も1次元伊藤過程&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
この期待効用の最大化問題を解くことにより,最適ポートフォリオ戦略Ⅵ は次&lt;br /&gt;
うに導かれる:&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
る。ここでAたは投資家たの相対リスク回避度はRRD,Vは資産の価格変化率の共&lt;br /&gt;
,Ir■は投資家たの状態変数χに対する選好を表すパラメータ,らは各資産変&lt;br /&gt;
と状態変数χとの共分散ベクトルである。式(10)が示すwTは効率的フロンティア&lt;br /&gt;
点ポートフオリオであり,式(11)が示す■7Hは状態変数χとの相関が最大となる&lt;br /&gt;
トフォリオである。式(9)により3資産分離定理が導かれる。すなわち,投資家は&lt;br /&gt;
産,接点ポートフォリオw7,ヘッジポートフォリオvrHに投資するのである.&lt;br /&gt;
にICAPMが導く期待リターンとリスクプレミアムの関係式を示そう.&lt;br /&gt;
μ:=″+几『々+β′ん&lt;br /&gt;
でATは接点ポートフォリオとのβ値,えTは接点ポートフォリオのリスクプレミア&lt;br /&gt;
1硼待超過リターン),β′は状態変数χに対するヘッジポートフォリオのβ値,ムは&lt;br /&gt;
ジポートフォリオのリスクプレミアムである。&lt;br /&gt;
これまで状態変数χはスカラーであると仮定してきたが, これがs次元ベクトルであ&lt;br /&gt;
合には,&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Fama, E.F. and J. MacBeth (1973), 'Rish retum, and equilibrium: Bmpirical Ests:' Journal of Pohrtcal&lt;br /&gt;
Economy,El.&lt;br /&gt;
Fama E.F. and K.R. French (1992), &amp;quot;Ihe cross secuon of expected stock r€tums,&amp;quot; Joumal of Finance, 4l,&lt;br /&gt;
4n466.&lt;br /&gt;
Lintner, J. (1965), &amp;quot;Ihe valuation of risky assets and the selection of risky assets and the selection of risky&lt;br /&gt;
investmentsin stockp ordolios and capital budgets,&amp;quot;R evr'ewo l Economicsa nd Statistics,4 7, 13-37.&lt;br /&gt;
Merton, R. (193), 'An intertemporal capital asset pricingmodell' Econometrica,4l,867-887.&lt;br /&gt;
Mossin, J. (1966), &amp;quot;Equilibrium in a capital asset marketi' Econometrica,34,76L783.&lt;br /&gt;
Ron, R. (197), 'A critique of the asset pricing theory's tests : Paft I : On past and potential testability of&lt;br /&gt;
tfutharyj' Joumal of Financial Economics,4.&lt;br /&gt;
Ross,R.( 19?6),'&amp;quot;thea rbiuageth eoryo f capitala ssetp ricng)' Joumal oJEcorcmicTheory,l3.&lt;br /&gt;
SharpeW, F. (1964),&amp;quot; Capital assetp rices: A theory of maket equilibrium under conditions of risk,&amp;quot; Journal&lt;br /&gt;
of Finance,19, 425442.&lt;br /&gt;
● CAPM&lt;br /&gt;
[中里宗敬]&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Kuwashima</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8ACAPM%E3%80%8B&amp;diff=8293</id>
		<title>《CAPM》</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8ACAPM%E3%80%8B&amp;diff=8293"/>
		<updated>2007-08-08T09:30:43Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Kuwashima: &amp;quot;《CAPM》&amp;quot; を保護しました。 [edit=sysop:move=sysop]&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【きゃっぷえむ (Capital Asset Pricing Model)】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　CAPMは資本資産評価モデルとよばれ,資本市場の均衡下において危険資産のリス&lt;br /&gt;
クプレミアムがどのように決定されるかを説明するモデルである。このモデルはSharpe&lt;br /&gt;
(1964),Linmer(1965),Mossin(1966)によって提案された。いずれのモデルも危険資産&lt;br /&gt;
の投資収益を基準に議論を行うが,Sharpe-Lintner 型 CAPMはで投資比率によってポー&lt;br /&gt;
トフォリオを定義し,リスクリターン平面上の無差別曲線を使って最適ポートフォリオ&lt;br /&gt;
を考察するのに対し,Mossin 型 CAPMでは証券の保有枚数によってポートフォリオを&lt;br /&gt;
定義し,投資家の効用関数から直接的に最適ポートフォリオを導出する点が異なる。本&lt;br /&gt;
項目ではSharpe-Lintner 型 CAPMを中心に説明を行う。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
■　市場均衡&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　CAPMは投資家の行動原理としてMarkoWitz(1952)のポートフォリオ選択(平均・分&lt;br /&gt;
散モデル)を利用している。したがって,CAPMではポートフォリオ選択の以下の仮定&lt;br /&gt;
を引き継ぐことになる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
①　1期間だけの投資を考える。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
②　投資家は投資収益率の平均および分散のみを考え,期待効用を最大化する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
③　すべての資産は無限に分割可能である。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
④　投資家はプライステーカーとして行動する.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
⑤　市場に摩擦はない。(取引コストや税金は存在しない。)&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
さらにCAPMでは次の2つの仮定を加える。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
⑥　投資収益の同時分布についての予想は,すべての投資家で一致している.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
⑦　安全資産が1つ存在し,無制限に貸借可能である。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　この仮定⑥は投資家の同質的期待とよばれ,すべての投資家はリスクリターン平面上&lt;br /&gt;
で同じ投資機会集合と同じ効率的フロンティアをみていることを保証する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　さて,安全資産が存在するときには効率的フロンティアの外にまで投資機会集合は拡&lt;br /&gt;
れ,図1が示すリスクリターン平面上ではグレーの領域になる。この投資機会集合&lt;br /&gt;
の左上に位置する境界は投資家にとって最も効率的な投資が行えるポートフォリオの集合&lt;br /&gt;
であり,これを資本市場線(Capital Market Line; CML)とよぶ。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;[[画像:figure1.jpg|center]]&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
このCMLは安全資産&amp;lt;math&amp;gt;r&amp;lt;/math&amp;gt;とそこから効率的フロンティアに引いた接点&amp;lt;math&amp;gt;M&amp;lt;/math&amp;gt;との&lt;br /&gt;
組み合わせでつくられることから,次式が与えられる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;\mu_P = r + \frac{\mu_M - r}{\sigma_M} \sigma_P  \  \  \  (1)&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ただし、&amp;lt;math&amp;gt;\mu_P&amp;lt;/math&amp;gt;はCML上にあるポートフォリオの期待リターン,&amp;lt;math&amp;gt;\sigma_P&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
はそのリスクである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　合理的な投資家はCML上のポートフォリオを保有する。すなわち、接点ポートフォリオ&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;M&amp;lt;/math&amp;gt;と安全資産の2資産のみを保有することになる。これを2資産分離とよぶ。&lt;br /&gt;
投資家による選好の違いはこの2資産への配分比率にのみ現れる。このように,投資家の効用とは&lt;br /&gt;
独立に危険資産ポートフォリオ&amp;lt;math&amp;gt;M&amp;lt;/math&amp;gt;が決定されることをポートフォリオ選択における&lt;br /&gt;
分離定理とよぶ。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　次に市場の均衡を考えてみよう。市場の均衡とは,すべての資産についていかなる超過需要も&lt;br /&gt;
超過供給も存在しない状態である。このとき,投資家は自らが希望する危険資産ポートフォリオ&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;M&amp;lt;/math&amp;gt;をすでに保有しており,かつ,いかなる余剰資産も保有していない。&lt;br /&gt;
また市場全体について考えてみると,いかなる資産についても超過需要,超過供給が&lt;br /&gt;
存在しないということは,すべての危険資産はその時価総額の比率でポートフォリオ&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;M&amp;lt;/math&amp;gt;に含まれていることになる。したがって,市場の均衡状態においては,&lt;br /&gt;
ポートフォリオ&amp;lt;math&amp;gt;M&amp;lt;/math&amp;gt;は時価総額加重の危険資産ポートフォリオに一致する。&lt;br /&gt;
このようなポートフォリオは,面倒な効率的フロンティアの計算や接点を求めることなしに,&lt;br /&gt;
直接的に市場で観測することができる。このポートフォリオ&amp;lt;math&amp;gt;M&amp;lt;/math&amp;gt;は危険資産市場を&lt;br /&gt;
代表する投資化共通の最適ポートフォリオであるから,これを市場ポートフォリオとよぶ。&lt;br /&gt;
なお,数ある市場インデックスの中で時価総額加重インデックスが理論上優れていると&lt;br /&gt;
いわれるのは,この市場ポートフォリオの特性による。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　さて,市場ポートフォリオと個別資産の関係を見てみよう。資産&amp;lt;math&amp;gt;i&amp;lt;/math&amp;gt;と市場ポートフォリオ&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;M&amp;lt;/math&amp;gt;とで新たにつくられる超過ポートフォリオの奇跡を描くと図2のようになる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;[[画像:figure2.jpg|center]]&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(2)は個別資産の期待リターンが安全利子率とリスクプレミアムに分解されること&lt;br /&gt;
している。また,リスクプレミアムは市場の超過収益(市場のリスクプレミアム)を&lt;br /&gt;
したものになっており,このβがリスクプレミアムの大小を決める重要なパラメー&lt;br /&gt;
なる。式(3)は■の定義を示しているが,これは市場ポートフォリオと個別資産の&lt;br /&gt;
率の共分散によつてβ が決定される。すなわち,これはシステマティックリ&lt;br /&gt;
であり,分散投資によつて除去することのできないリスクである。市場は分散不可&lt;br /&gt;
システマティックリスクにのみリスクプレミアムを支払い,分散投資により消去可&lt;br /&gt;
アンシステマティックリスクに対してはプレミアムを支払わないのである。これが&lt;br /&gt;
の結論である。&lt;br /&gt;
お,SMLを図示すると図3のようになる。&lt;br /&gt;
11の資産はシステマテイックリスクの大きさが市場ポートフォリオと一致し,した&lt;br /&gt;
k期待リターンも市場ポートフオリオの期待リターンに一致する。βが1より小さ&lt;br /&gt;
市場よリローリスクローリターンであり防御的銘柄,β が1より大きい資産は&lt;br /&gt;
過ポートフォリオ&lt;br /&gt;
よリハイリスクハイリターンで攻撃的銘柄と分類される.&lt;br /&gt;
287&lt;br /&gt;
1&lt;br /&gt;
図3 証券市場線&lt;br /&gt;
■ゼロベータCAPM&lt;br /&gt;
Black(197幼は安全資産が存在しない場合の均衡モデルを提案した。効率的フ&lt;br /&gt;
アの数学的特徴から,フロンティア上にある任意のポートフオリオに対して,&lt;br /&gt;
口,すなわちベータがゼロとなるポートフオリオが同じ効率的フロンテイア上に&lt;br /&gt;
する。 したがつて,市場ポートフオリオMが効率的フロンテイア上にあるなら&lt;br /&gt;
に対するゼロベータポートフオリオZを安全資産のかわりに用いることにより&lt;br /&gt;
が成立する。これをゼロベータCAPLIあるいはBlackモデルとよぶ.&lt;br /&gt;
図4 ゼロベータCAPM&lt;br /&gt;
ゼロベータCAPMでは次のような証券市場線が導かれる.&lt;br /&gt;
ただし,&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
の検証&lt;br /&gt;
はその結論のシンプルさゆえ,古くから数多くの検証が行われてきた.その代表&lt;br /&gt;
もの1こBlaCk,Jensen and Scholes(1972),Blume and FFiend(1973),Fama and MacBeth&lt;br /&gt;
などがある.その実証手続きは主に以下のようなものである.&lt;br /&gt;
1 市場ポートフオリオの代理変数として適切な市場インデックスを1つ定める。&lt;br /&gt;
2 市場インデックス,個別株式,安全資産の月次収益率を収集する。&lt;br /&gt;
3 月々の投資収益率からその月の安全利子率を差し引いた超過収益率を求める.&lt;br /&gt;
4 個別株式の超過収益と市場インデックスの超過収益で単回帰(時系列回帰)し,&lt;br /&gt;
各株式のβ値を計測する。&lt;br /&gt;
5 β の大小によリランキングされた20銘柄程度のポートフォリオを作成する。&lt;br /&gt;
6 ポートフオリオの期待収益率をβ値で単回帰(横断回帰)することで,跡Cを&lt;br /&gt;
検証する.&lt;br /&gt;
らの検証結果によるとSMLの傾きはややフラットであるものの,概ねCAPMは支&lt;br /&gt;
された。しかし,このような検証方法に対してRou(1977)により大きな疑問点が提&lt;br /&gt;
れた。その要旨は以下のようなものである.BlackのゼロベータCAPMが示すよう&lt;br /&gt;
「雨Lの成立は市場ポートフォリオが効率的フロンティア上にあることと同値であ&lt;br /&gt;
しかし,これまでの検証では市場ポートフオリオの代理変数として市場インデック&lt;br /&gt;
が用いられる。したがって,これまでの実証分析は分析に用いられた市場インデック&lt;br /&gt;
の効率性を検証していることにはかならず,これはCAPMの検証とは無関係である。&lt;br /&gt;
市場ポートフオリオが用いられないかぎり,本当のCAPMの検証とはなりえない.&lt;br /&gt;
し,市場ポートフオリオはその性質上,投資可能なあらゆる危険資産を含まなけれ&lt;br /&gt;
らない。株式や債券のみならず実物資産や人的資本を含むすべての危険資産の構成&lt;br /&gt;
1巌密に調べるのは不可能である。したがって,CAPMの検証は原理的には可能だが実&lt;br /&gt;
的には不可能である。&lt;br /&gt;
このような批判を受けて,Ross(1976)はCAPMに代わる新しい資産評価理として裁&lt;br /&gt;
(Arbitragc IIchg Theory;APTpを提案した。CAPMが単&lt;br /&gt;
一ファクター&lt;br /&gt;
(市場&lt;br /&gt;
■ トフオリオ)モデルなのに対し,APは複数ファクターモデルである.またAPTは&lt;br /&gt;
ポートフォリオの存在を前提としないため,Rollの批判からは無縁である。&lt;br /&gt;
このようなCAPMをめぐる論争の中,株式の期待投資収益率にはCAPMでは説明さ&lt;br /&gt;
い有意な銘柄間格差があることが見つかつた。これをアノマリー現象とよぶ.Basu&lt;br /&gt;
は高い収益株価比率cP動をもつポートフォリオが高いリターンを示すことを発&lt;br /&gt;
した。Banz(1981)は投資収益率と株式の相対時価総額(規模の尺度)の間に統計的に&lt;br /&gt;
な負の関係があり,これがβの説明力を上回ることを発見した.Fama and French&lt;br /&gt;
1&lt;br /&gt;
は株式の時価総額(規模の尺度)や株価純資産倍率cBR)の逆数がリターンをうまく説明しており,市場インデックスに対するβに対して期待リターンはフラッ&lt;br /&gt;
ことを発見した.&lt;br /&gt;
現在もCAPhIの検証をめぐる問題は,市場の効率性のチェックあるいは新たなリ&lt;br /&gt;
プレミアムの発見への期待と絡んでさまざまな研究が行われているが,いまだは&lt;br /&gt;
とした結論には至っていない.しかし,CAPMの検証結果が明確でないとしても,|&lt;br /&gt;
がCAPMの理論的な価値を下げるものではない。われわれが資本市場で行動する&lt;br /&gt;
CAPMが提供してくれるリスクの概念は,その検証可能性とは無関係に有用なので&lt;br /&gt;
■連続時間モデル ー|&lt;br /&gt;
1期間モデルでぁるCAPMを多期間あるいは連続時間へ拡張しようとするのは自&lt;br /&gt;
流れである。このとき,1期間CAPMで導かれたリターンとβの線形関係が維持さ&lt;br /&gt;
かどうかが最大の論点となる。 |&lt;br /&gt;
MeFtOn(1973)は資産評価モデルに初めて連続時間のフレームヮークを導入した:&lt;br /&gt;
ICAPM mtertempord CAPM)では連続的な資産の取引を想定し,第,資産の価格,&lt;br /&gt;
次の伊藤過程に従うものと仮定する。&lt;br /&gt;
と=″(→dr+s(→dみ&lt;br /&gt;
に従うものとする。&lt;br /&gt;
次に,投資家たは時点rにおける消費&amp;quot;Fから効用を得るものと考え,以下のよう&lt;br /&gt;
用の時間積分の期待値を考える。&lt;br /&gt;
誓=μ(⇒壺+の(→&amp;amp;:&lt;br /&gt;
ただし,μiは資産,の期待収益率,χ は状態変数,イは収益率の分散である。&lt;br /&gt;
また,状態変数″も1次元伊藤過程&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
この期待効用の最大化問題を解くことにより,最適ポートフォリオ戦略Ⅵ は次&lt;br /&gt;
うに導かれる:&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
る。ここでAたは投資家たの相対リスク回避度はRRD,Vは資産の価格変化率の共&lt;br /&gt;
,Ir■は投資家たの状態変数χに対する選好を表すパラメータ,らは各資産変&lt;br /&gt;
と状態変数χとの共分散ベクトルである。式(10)が示すwTは効率的フロンティア&lt;br /&gt;
点ポートフオリオであり,式(11)が示す■7Hは状態変数χとの相関が最大となる&lt;br /&gt;
トフォリオである。式(9)により3資産分離定理が導かれる。すなわち,投資家は&lt;br /&gt;
産,接点ポートフォリオw7,ヘッジポートフォリオvrHに投資するのである.&lt;br /&gt;
にICAPMが導く期待リターンとリスクプレミアムの関係式を示そう.&lt;br /&gt;
μ:=″+几『々+β′ん&lt;br /&gt;
でATは接点ポートフォリオとのβ値,えTは接点ポートフォリオのリスクプレミア&lt;br /&gt;
1硼待超過リターン),β′は状態変数χに対するヘッジポートフォリオのβ値,ムは&lt;br /&gt;
ジポートフォリオのリスクプレミアムである。&lt;br /&gt;
これまで状態変数χはスカラーであると仮定してきたが, これがs次元ベクトルであ&lt;br /&gt;
合には,&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Fama, E.F. and J. MacBeth (1973), 'Rish retum, and equilibrium: Bmpirical Ests:' Journal of Pohrtcal&lt;br /&gt;
Economy,El.&lt;br /&gt;
Fama E.F. and K.R. French (1992), &amp;quot;Ihe cross secuon of expected stock r€tums,&amp;quot; Joumal of Finance, 4l,&lt;br /&gt;
4n466.&lt;br /&gt;
Lintner, J. (1965), &amp;quot;Ihe valuation of risky assets and the selection of risky assets and the selection of risky&lt;br /&gt;
investmentsin stockp ordolios and capital budgets,&amp;quot;R evr'ewo l Economicsa nd Statistics,4 7, 13-37.&lt;br /&gt;
Merton, R. (193), 'An intertemporal capital asset pricingmodell' Econometrica,4l,867-887.&lt;br /&gt;
Mossin, J. (1966), &amp;quot;Equilibrium in a capital asset marketi' Econometrica,34,76L783.&lt;br /&gt;
Ron, R. (197), 'A critique of the asset pricing theory's tests : Paft I : On past and potential testability of&lt;br /&gt;
tfutharyj' Joumal of Financial Economics,4.&lt;br /&gt;
Ross,R.( 19?6),'&amp;quot;thea rbiuageth eoryo f capitala ssetp ricng)' Joumal oJEcorcmicTheory,l3.&lt;br /&gt;
SharpeW, F. (1964),&amp;quot; Capital assetp rices: A theory of maket equilibrium under conditions of risk,&amp;quot; Journal&lt;br /&gt;
of Finance,19, 425442.&lt;br /&gt;
● CAPM&lt;br /&gt;
[中里宗敬]&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Kuwashima</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Figure2.jpg&amp;diff=8292</id>
		<title>ファイル:Figure2.jpg</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Figure2.jpg&amp;diff=8292"/>
		<updated>2007-08-08T09:30:29Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Kuwashima: &amp;quot;画像:Figure2.jpg&amp;quot; を保護しました。 [edit=sysop:move=sysop]&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Kuwashima</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Figure2.jpg&amp;diff=8291</id>
		<title>ファイル:Figure2.jpg</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Figure2.jpg&amp;diff=8291"/>
		<updated>2007-08-08T09:30:19Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Kuwashima: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Kuwashima</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8ACAPM%E3%80%8B&amp;diff=8290</id>
		<title>《CAPM》</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8ACAPM%E3%80%8B&amp;diff=8290"/>
		<updated>2007-08-08T09:30:06Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Kuwashima: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【きゃっぷえむ (Capital Asset Pricing Model)】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　CAPMは資本資産評価モデルとよばれ,資本市場の均衡下において危険資産のリス&lt;br /&gt;
クプレミアムがどのように決定されるかを説明するモデルである。このモデルはSharpe&lt;br /&gt;
(1964),Linmer(1965),Mossin(1966)によって提案された。いずれのモデルも危険資産&lt;br /&gt;
の投資収益を基準に議論を行うが,Sharpe-Lintner 型 CAPMはで投資比率によってポー&lt;br /&gt;
トフォリオを定義し,リスクリターン平面上の無差別曲線を使って最適ポートフォリオ&lt;br /&gt;
を考察するのに対し,Mossin 型 CAPMでは証券の保有枚数によってポートフォリオを&lt;br /&gt;
定義し,投資家の効用関数から直接的に最適ポートフォリオを導出する点が異なる。本&lt;br /&gt;
項目ではSharpe-Lintner 型 CAPMを中心に説明を行う。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
■　市場均衡&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　CAPMは投資家の行動原理としてMarkoWitz(1952)のポートフォリオ選択(平均・分&lt;br /&gt;
散モデル)を利用している。したがって,CAPMではポートフォリオ選択の以下の仮定&lt;br /&gt;
を引き継ぐことになる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
①　1期間だけの投資を考える。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
②　投資家は投資収益率の平均および分散のみを考え,期待効用を最大化する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
③　すべての資産は無限に分割可能である。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
④　投資家はプライステーカーとして行動する.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
⑤　市場に摩擦はない。(取引コストや税金は存在しない。)&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
さらにCAPMでは次の2つの仮定を加える。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
⑥　投資収益の同時分布についての予想は,すべての投資家で一致している.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
⑦　安全資産が1つ存在し,無制限に貸借可能である。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　この仮定⑥は投資家の同質的期待とよばれ,すべての投資家はリスクリターン平面上&lt;br /&gt;
で同じ投資機会集合と同じ効率的フロンティアをみていることを保証する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　さて,安全資産が存在するときには効率的フロンティアの外にまで投資機会集合は拡&lt;br /&gt;
れ,図1が示すリスクリターン平面上ではグレーの領域になる。この投資機会集合&lt;br /&gt;
の左上に位置する境界は投資家にとって最も効率的な投資が行えるポートフォリオの集合&lt;br /&gt;
であり,これを資本市場線(Capital Market Line; CML)とよぶ。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;[[画像:figure1.jpg|center]]&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
このCMLは安全資産&amp;lt;math&amp;gt;r&amp;lt;/math&amp;gt;とそこから効率的フロンティアに引いた接点&amp;lt;math&amp;gt;M&amp;lt;/math&amp;gt;との&lt;br /&gt;
組み合わせでつくられることから,次式が与えられる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;\mu_P = r + \frac{\mu_M - r}{\sigma_M} \sigma_P  \  \  \  (1)&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ただし、&amp;lt;math&amp;gt;\mu_P&amp;lt;/math&amp;gt;はCML上にあるポートフォリオの期待リターン,&amp;lt;math&amp;gt;\sigma_P&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
はそのリスクである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　合理的な投資家はCML上のポートフォリオを保有する。すなわち、接点ポートフォリオ&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;M&amp;lt;/math&amp;gt;と安全資産の2資産のみを保有することになる。これを2資産分離とよぶ。&lt;br /&gt;
投資家による選好の違いはこの2資産への配分比率にのみ現れる。このように,投資家の効用とは&lt;br /&gt;
独立に危険資産ポートフォリオ&amp;lt;math&amp;gt;M&amp;lt;/math&amp;gt;が決定されることをポートフォリオ選択における&lt;br /&gt;
分離定理とよぶ。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　次に市場の均衡を考えてみよう。市場の均衡とは,すべての資産についていかなる超過需要も&lt;br /&gt;
超過供給も存在しない状態である。このとき,投資家は自らが希望する危険資産ポートフォリオ&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;M&amp;lt;/math&amp;gt;をすでに保有しており,かつ,いかなる余剰資産も保有していない。&lt;br /&gt;
また市場全体について考えてみると,いかなる資産についても超過需要,超過供給が&lt;br /&gt;
存在しないということは,すべての危険資産はその時価総額の比率でポートフォリオ&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;M&amp;lt;/math&amp;gt;に含まれていることになる。したがって,市場の均衡状態においては,&lt;br /&gt;
ポートフォリオ&amp;lt;math&amp;gt;M&amp;lt;/math&amp;gt;は時価総額加重の危険資産ポートフォリオに一致する。&lt;br /&gt;
このようなポートフォリオは,面倒な効率的フロンティアの計算や接点を求めることなしに,&lt;br /&gt;
直接的に市場で観測することができる。このポートフォリオ&amp;lt;math&amp;gt;M&amp;lt;/math&amp;gt;は危険資産市場を&lt;br /&gt;
代表する投資化共通の最適ポートフォリオであるから,これを市場ポートフォリオとよぶ。&lt;br /&gt;
なお,数ある市場インデックスの中で時価総額加重インデックスが理論上優れていると&lt;br /&gt;
いわれるのは,この市場ポートフォリオの特性による。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　さて,市場ポートフォリオと個別資産の関係を見てみよう。資産&amp;lt;math&amp;gt;i&amp;lt;/math&amp;gt;と市場ポートフォリオ&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;M&amp;lt;/math&amp;gt;とで新たにつくられる超過ポートフォリオの奇跡を描くと図2のようになる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;[[画像:figure2.jpg|center]]&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(2)は個別資産の期待リターンが安全利子率とリスクプレミアムに分解されること&lt;br /&gt;
している。また,リスクプレミアムは市場の超過収益(市場のリスクプレミアム)を&lt;br /&gt;
したものになっており,このβがリスクプレミアムの大小を決める重要なパラメー&lt;br /&gt;
なる。式(3)は■の定義を示しているが,これは市場ポートフォリオと個別資産の&lt;br /&gt;
率の共分散によつてβ が決定される。すなわち,これはシステマティックリ&lt;br /&gt;
であり,分散投資によつて除去することのできないリスクである。市場は分散不可&lt;br /&gt;
システマティックリスクにのみリスクプレミアムを支払い,分散投資により消去可&lt;br /&gt;
アンシステマティックリスクに対してはプレミアムを支払わないのである。これが&lt;br /&gt;
の結論である。&lt;br /&gt;
お,SMLを図示すると図3のようになる。&lt;br /&gt;
11の資産はシステマテイックリスクの大きさが市場ポートフォリオと一致し,した&lt;br /&gt;
k期待リターンも市場ポートフオリオの期待リターンに一致する。βが1より小さ&lt;br /&gt;
市場よリローリスクローリターンであり防御的銘柄,β が1より大きい資産は&lt;br /&gt;
過ポートフォリオ&lt;br /&gt;
よリハイリスクハイリターンで攻撃的銘柄と分類される.&lt;br /&gt;
287&lt;br /&gt;
1&lt;br /&gt;
図3 証券市場線&lt;br /&gt;
■ゼロベータCAPM&lt;br /&gt;
Black(197幼は安全資産が存在しない場合の均衡モデルを提案した。効率的フ&lt;br /&gt;
アの数学的特徴から,フロンティア上にある任意のポートフオリオに対して,&lt;br /&gt;
口,すなわちベータがゼロとなるポートフオリオが同じ効率的フロンテイア上に&lt;br /&gt;
する。 したがつて,市場ポートフオリオMが効率的フロンテイア上にあるなら&lt;br /&gt;
に対するゼロベータポートフオリオZを安全資産のかわりに用いることにより&lt;br /&gt;
が成立する。これをゼロベータCAPLIあるいはBlackモデルとよぶ.&lt;br /&gt;
図4 ゼロベータCAPM&lt;br /&gt;
ゼロベータCAPMでは次のような証券市場線が導かれる.&lt;br /&gt;
ただし,&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
の検証&lt;br /&gt;
はその結論のシンプルさゆえ,古くから数多くの検証が行われてきた.その代表&lt;br /&gt;
もの1こBlaCk,Jensen and Scholes(1972),Blume and FFiend(1973),Fama and MacBeth&lt;br /&gt;
などがある.その実証手続きは主に以下のようなものである.&lt;br /&gt;
1 市場ポートフオリオの代理変数として適切な市場インデックスを1つ定める。&lt;br /&gt;
2 市場インデックス,個別株式,安全資産の月次収益率を収集する。&lt;br /&gt;
3 月々の投資収益率からその月の安全利子率を差し引いた超過収益率を求める.&lt;br /&gt;
4 個別株式の超過収益と市場インデックスの超過収益で単回帰(時系列回帰)し,&lt;br /&gt;
各株式のβ値を計測する。&lt;br /&gt;
5 β の大小によリランキングされた20銘柄程度のポートフォリオを作成する。&lt;br /&gt;
6 ポートフオリオの期待収益率をβ値で単回帰(横断回帰)することで,跡Cを&lt;br /&gt;
検証する.&lt;br /&gt;
らの検証結果によるとSMLの傾きはややフラットであるものの,概ねCAPMは支&lt;br /&gt;
された。しかし,このような検証方法に対してRou(1977)により大きな疑問点が提&lt;br /&gt;
れた。その要旨は以下のようなものである.BlackのゼロベータCAPMが示すよう&lt;br /&gt;
「雨Lの成立は市場ポートフォリオが効率的フロンティア上にあることと同値であ&lt;br /&gt;
しかし,これまでの検証では市場ポートフオリオの代理変数として市場インデック&lt;br /&gt;
が用いられる。したがって,これまでの実証分析は分析に用いられた市場インデック&lt;br /&gt;
の効率性を検証していることにはかならず,これはCAPMの検証とは無関係である。&lt;br /&gt;
市場ポートフオリオが用いられないかぎり,本当のCAPMの検証とはなりえない.&lt;br /&gt;
し,市場ポートフオリオはその性質上,投資可能なあらゆる危険資産を含まなけれ&lt;br /&gt;
らない。株式や債券のみならず実物資産や人的資本を含むすべての危険資産の構成&lt;br /&gt;
1巌密に調べるのは不可能である。したがって,CAPMの検証は原理的には可能だが実&lt;br /&gt;
的には不可能である。&lt;br /&gt;
このような批判を受けて,Ross(1976)はCAPMに代わる新しい資産評価理として裁&lt;br /&gt;
(Arbitragc IIchg Theory;APTpを提案した。CAPMが単&lt;br /&gt;
一ファクター&lt;br /&gt;
(市場&lt;br /&gt;
■ トフオリオ)モデルなのに対し,APは複数ファクターモデルである.またAPTは&lt;br /&gt;
ポートフォリオの存在を前提としないため,Rollの批判からは無縁である。&lt;br /&gt;
このようなCAPMをめぐる論争の中,株式の期待投資収益率にはCAPMでは説明さ&lt;br /&gt;
い有意な銘柄間格差があることが見つかつた。これをアノマリー現象とよぶ.Basu&lt;br /&gt;
は高い収益株価比率cP動をもつポートフォリオが高いリターンを示すことを発&lt;br /&gt;
した。Banz(1981)は投資収益率と株式の相対時価総額(規模の尺度)の間に統計的に&lt;br /&gt;
な負の関係があり,これがβの説明力を上回ることを発見した.Fama and French&lt;br /&gt;
1&lt;br /&gt;
は株式の時価総額(規模の尺度)や株価純資産倍率cBR)の逆数がリターンをうまく説明しており,市場インデックスに対するβに対して期待リターンはフラッ&lt;br /&gt;
ことを発見した.&lt;br /&gt;
現在もCAPhIの検証をめぐる問題は,市場の効率性のチェックあるいは新たなリ&lt;br /&gt;
プレミアムの発見への期待と絡んでさまざまな研究が行われているが,いまだは&lt;br /&gt;
とした結論には至っていない.しかし,CAPMの検証結果が明確でないとしても,|&lt;br /&gt;
がCAPMの理論的な価値を下げるものではない。われわれが資本市場で行動する&lt;br /&gt;
CAPMが提供してくれるリスクの概念は,その検証可能性とは無関係に有用なので&lt;br /&gt;
■連続時間モデル ー|&lt;br /&gt;
1期間モデルでぁるCAPMを多期間あるいは連続時間へ拡張しようとするのは自&lt;br /&gt;
流れである。このとき,1期間CAPMで導かれたリターンとβの線形関係が維持さ&lt;br /&gt;
かどうかが最大の論点となる。 |&lt;br /&gt;
MeFtOn(1973)は資産評価モデルに初めて連続時間のフレームヮークを導入した:&lt;br /&gt;
ICAPM mtertempord CAPM)では連続的な資産の取引を想定し,第,資産の価格,&lt;br /&gt;
次の伊藤過程に従うものと仮定する。&lt;br /&gt;
と=″(→dr+s(→dみ&lt;br /&gt;
に従うものとする。&lt;br /&gt;
次に,投資家たは時点rにおける消費&amp;quot;Fから効用を得るものと考え,以下のよう&lt;br /&gt;
用の時間積分の期待値を考える。&lt;br /&gt;
誓=μ(⇒壺+の(→&amp;amp;:&lt;br /&gt;
ただし,μiは資産,の期待収益率,χ は状態変数,イは収益率の分散である。&lt;br /&gt;
また,状態変数″も1次元伊藤過程&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
この期待効用の最大化問題を解くことにより,最適ポートフォリオ戦略Ⅵ は次&lt;br /&gt;
うに導かれる:&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
る。ここでAたは投資家たの相対リスク回避度はRRD,Vは資産の価格変化率の共&lt;br /&gt;
,Ir■は投資家たの状態変数χに対する選好を表すパラメータ,らは各資産変&lt;br /&gt;
と状態変数χとの共分散ベクトルである。式(10)が示すwTは効率的フロンティア&lt;br /&gt;
点ポートフオリオであり,式(11)が示す■7Hは状態変数χとの相関が最大となる&lt;br /&gt;
トフォリオである。式(9)により3資産分離定理が導かれる。すなわち,投資家は&lt;br /&gt;
産,接点ポートフォリオw7,ヘッジポートフォリオvrHに投資するのである.&lt;br /&gt;
にICAPMが導く期待リターンとリスクプレミアムの関係式を示そう.&lt;br /&gt;
μ:=″+几『々+β′ん&lt;br /&gt;
でATは接点ポートフォリオとのβ値,えTは接点ポートフォリオのリスクプレミア&lt;br /&gt;
1硼待超過リターン),β′は状態変数χに対するヘッジポートフォリオのβ値,ムは&lt;br /&gt;
ジポートフォリオのリスクプレミアムである。&lt;br /&gt;
これまで状態変数χはスカラーであると仮定してきたが, これがs次元ベクトルであ&lt;br /&gt;
合には,&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Fama, E.F. and J. MacBeth (1973), 'Rish retum, and equilibrium: Bmpirical Ests:' Journal of Pohrtcal&lt;br /&gt;
Economy,El.&lt;br /&gt;
Fama E.F. and K.R. French (1992), &amp;quot;Ihe cross secuon of expected stock r€tums,&amp;quot; Joumal of Finance, 4l,&lt;br /&gt;
4n466.&lt;br /&gt;
Lintner, J. (1965), &amp;quot;Ihe valuation of risky assets and the selection of risky assets and the selection of risky&lt;br /&gt;
investmentsin stockp ordolios and capital budgets,&amp;quot;R evr'ewo l Economicsa nd Statistics,4 7, 13-37.&lt;br /&gt;
Merton, R. (193), 'An intertemporal capital asset pricingmodell' Econometrica,4l,867-887.&lt;br /&gt;
Mossin, J. (1966), &amp;quot;Equilibrium in a capital asset marketi' Econometrica,34,76L783.&lt;br /&gt;
Ron, R. (197), 'A critique of the asset pricing theory's tests : Paft I : On past and potential testability of&lt;br /&gt;
tfutharyj' Joumal of Financial Economics,4.&lt;br /&gt;
Ross,R.( 19?6),'&amp;quot;thea rbiuageth eoryo f capitala ssetp ricng)' Joumal oJEcorcmicTheory,l3.&lt;br /&gt;
SharpeW, F. (1964),&amp;quot; Capital assetp rices: A theory of maket equilibrium under conditions of risk,&amp;quot; Journal&lt;br /&gt;
of Finance,19, 425442.&lt;br /&gt;
● CAPM&lt;br /&gt;
[中里宗敬]&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Kuwashima</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8ACAPM%E3%80%8B&amp;diff=8283</id>
		<title>《CAPM》</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8ACAPM%E3%80%8B&amp;diff=8283"/>
		<updated>2007-08-08T09:15:01Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Kuwashima: 新しいページ: ''''【きゃっぷえむ (Capital Asset Pricing Model)】'''  　CAPMは資本資産評価モデルとよばれ,資本市場の均衡下において危険資産のリス クプ...'&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【きゃっぷえむ (Capital Asset Pricing Model)】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　CAPMは資本資産評価モデルとよばれ,資本市場の均衡下において危険資産のリス&lt;br /&gt;
クプレミアムがどのように決定されるかを説明するモデルである。このモデルはSharpe&lt;br /&gt;
(1964),Linmer(1965),Mossin(1966)によって提案された。いずれのモデルも危険資産&lt;br /&gt;
の投資収益を基準に議論を行うが,Sharpe-Lintner 型 CAPMはで投資比率によってポー&lt;br /&gt;
トフォリオを定義し,リスクリターン平面上の無差別曲線を使って最適ポートフォリオ&lt;br /&gt;
を考察するのに対し,Mossin 型 CAPMでは証券の保有枚数によってポートフォリオを&lt;br /&gt;
定義し,投資家の効用関数から直接的に最適ポートフォリオを導出する点が異なる。本&lt;br /&gt;
項目ではSharpe-Lintner 型 CAPMを中心に説明を行う。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
■　市場均衡&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　CAPMは投資家の行動原理としてMarkoWitz(1952)のポートフォリオ選択(平均・分&lt;br /&gt;
散モデル)を利用している。したがって,CAPMではポートフォリオ選択の以下の仮定&lt;br /&gt;
を引き継ぐことになる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
①　1期間だけの投資を考える。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
②　投資家は投資収益率の平均および分散のみを考え,期待効用を最大化する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
③　すべての資産は無限に分割可能である。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
④　投資家はプライステーカーとして行動する.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
⑤　市場に摩擦はない。(取引コストや税金は存在しない。)&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
さらにCAPMでは次の2つの仮定を加える。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
⑥　投資収益の同時分布についての予想は,すべての投資家で一致している.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
⑦　安全資産が1つ存在し,無制限に貸借可能である。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　この仮定⑥は投資家の同質的期待とよばれ,すべての投資家はリスクリターン平面上&lt;br /&gt;
で同じ投資機会集合と同じ効率的フロンティアをみていることを保証する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　さて,安全資産が存在するときには効率的フロンティアの外にまで投資機会集合は拡&lt;br /&gt;
れ,図1が示すリスクリターン平面上ではグレーの領域になる。この投資機会集合&lt;br /&gt;
の左上に位置する境界は投資家にとって最も効率的な投資が行えるポートフォリオの集合&lt;br /&gt;
であり,これを資本市場線(Capital Market Line; CML)とよぶ。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;[[画像:figure1.jpg|center]]&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
このCMLは安全資産&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;r&amp;lt;/math&amp;gt;とそこから効率的フロンティアに引いた接点&amp;lt;math&amp;gt;M&amp;lt;/math&amp;gt;との&lt;br /&gt;
組み合わせでつくられることから,次式が与えられる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
で与えられる。ルは第たフアクターのガンマ分布の密度関数である。そこで&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
が成立する.それゆえ,各企業のリスク寄与度が計算され,ポ‐ トフオリオ調整に&lt;br /&gt;
リスク管理が可能となる. ‐&lt;br /&gt;
と書き直す。MたはAが第たセクターに属しているかどうかの定義関数である。そ&lt;br /&gt;
Aは第たセクターにウェイト亀1をもつと仮定してΣ鷹1偽=1とおくと,上式は1&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
と表現される。これによつて個別企業の倒産と損失額ポートフォリオの関係が与え&lt;br /&gt;
リスク分析が可能になる。実際,貸出先Aのリスクエクスポージヤーらに対して,&lt;br /&gt;
ク寄与度RCAをcAの存在の標準偏差に対する影響で定義する。&lt;br /&gt;
市場均衡&lt;br /&gt;
ここで′ は損失額ポートフオリオの分散で′=ΣA ΣBttQqのみ3で与えられる|&lt;br /&gt;
のときσのRCによる分解&lt;br /&gt;
284● CSFP信用リスク管理モデル&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
の左上に位置する境界は投資家にとって最も効率的な投資が行えるポートフォリ&lt;br /&gt;
合であり,これを資本市場線(Capital Market Line;CML)とよぶ。このCMLは安&lt;br /&gt;
rとそこから効率的フロンティアに引いた接点Mとの組み合わせでつくられるこ&lt;br /&gt;
次式が与えられる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ただし,μPはCML上にあるポートフオリオの期待リターン,のはそのリスタ&lt;br /&gt;
合理的な投資家はCML上のポートフォリオを保有する。すなわち,接点ポ■&lt;br /&gt;
リオMと安全資産の2資産のみを保有することになる。これを2資産分離とよぶ:&lt;br /&gt;
家による選好の違いはこの2資産への配分比率にのみ現れる。このように,&lt;br /&gt;
用とは独立に危険資産ポートフオリオMが決定されることをポートフォリ&lt;br /&gt;
る分離定理とよぶ.&lt;br /&gt;
次に市場の均衡を考えてみよう。市場の均衡とは,すべての資産についてい&lt;br /&gt;
過需要も超過供給も存在しない状態である。このとき,投資家は自らが希望すオ&lt;br /&gt;
産ポートフオリオMをすでに保有しており,かつ,いかなる余剰資産も保有し&lt;br /&gt;
い。また,市場全体について考えてみると,いかなる資産についても超過需要:|&lt;br /&gt;
給が存在しないということは,すべての危険資産はその時価総額の比率でポート&lt;br /&gt;
オMに含まれていることになる。したがって,市場の均衡状態においては,ポ=&lt;br /&gt;
リオMは時価総額加重の危険資産ポートフォリオに一致する.このようなポニト&lt;br /&gt;
オは,面倒な効率的フロンテイアの計算や接点を求めることなしに,直接的に&lt;br /&gt;
測することができる。このポートフオリオMは危険資産市場を代表する投資家&lt;br /&gt;
適ポ=トフォリオであるから,これを市場ポートフオリオとよぶ。なお,数ある&lt;br /&gt;
ンデックスの中で時価総額加重インデックスが理論上優れているといわれるのはl&lt;br /&gt;
市場ポートフオリオの特性による。 | |&lt;br /&gt;
さて,市場ポートフオリオと個別資産の関係を見てみよう。資産Jと市場ポ「&lt;br /&gt;
286● CAPM&lt;br /&gt;
Mとで新たにつくられる超過ポートフォリオの軌跡を描くと図2のようになる.&lt;br /&gt;
図2 超過ポートフォリオ&lt;br /&gt;
― トフォリオの軌跡とCMLが点Mで接することから,次の証券市場線(Security&lt;br /&gt;
Line;Sヽ軋)が導かれる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(2)は個別資産の期待リターンが安全利子率とリスクプレミアムに分解されること&lt;br /&gt;
している。また,リスクプレミアムは市場の超過収益(市場のリスクプレミアム)を&lt;br /&gt;
したものになっており,このβがリスクプレミアムの大小を決める重要なパラメー&lt;br /&gt;
なる。式(3)は■の定義を示しているが,これは市場ポートフォリオと個別資産の&lt;br /&gt;
率の共分散によつてβ が決定される。すなわち,これはシステマティックリ&lt;br /&gt;
であり,分散投資によつて除去することのできないリスクである。市場は分散不可&lt;br /&gt;
システマティックリスクにのみリスクプレミアムを支払い,分散投資により消去可&lt;br /&gt;
アンシステマティックリスクに対してはプレミアムを支払わないのである。これが&lt;br /&gt;
の結論である。&lt;br /&gt;
お,SMLを図示すると図3のようになる。&lt;br /&gt;
11の資産はシステマテイックリスクの大きさが市場ポートフォリオと一致し,した&lt;br /&gt;
k期待リターンも市場ポートフオリオの期待リターンに一致する。βが1より小さ&lt;br /&gt;
市場よリローリスクローリターンであり防御的銘柄,β が1より大きい資産は&lt;br /&gt;
過ポートフォリオ&lt;br /&gt;
よリハイリスクハイリターンで攻撃的銘柄と分類される.&lt;br /&gt;
287&lt;br /&gt;
1&lt;br /&gt;
図3 証券市場線&lt;br /&gt;
■ゼロベータCAPM&lt;br /&gt;
Black(197幼は安全資産が存在しない場合の均衡モデルを提案した。効率的フ&lt;br /&gt;
アの数学的特徴から,フロンティア上にある任意のポートフオリオに対して,&lt;br /&gt;
口,すなわちベータがゼロとなるポートフオリオが同じ効率的フロンテイア上に&lt;br /&gt;
する。 したがつて,市場ポートフオリオMが効率的フロンテイア上にあるなら&lt;br /&gt;
に対するゼロベータポートフオリオZを安全資産のかわりに用いることにより&lt;br /&gt;
が成立する。これをゼロベータCAPLIあるいはBlackモデルとよぶ.&lt;br /&gt;
図4 ゼロベータCAPM&lt;br /&gt;
ゼロベータCAPMでは次のような証券市場線が導かれる.&lt;br /&gt;
ただし,&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
の検証&lt;br /&gt;
はその結論のシンプルさゆえ,古くから数多くの検証が行われてきた.その代表&lt;br /&gt;
もの1こBlaCk,Jensen and Scholes(1972),Blume and FFiend(1973),Fama and MacBeth&lt;br /&gt;
などがある.その実証手続きは主に以下のようなものである.&lt;br /&gt;
1 市場ポートフオリオの代理変数として適切な市場インデックスを1つ定める。&lt;br /&gt;
2 市場インデックス,個別株式,安全資産の月次収益率を収集する。&lt;br /&gt;
3 月々の投資収益率からその月の安全利子率を差し引いた超過収益率を求める.&lt;br /&gt;
4 個別株式の超過収益と市場インデックスの超過収益で単回帰(時系列回帰)し,&lt;br /&gt;
各株式のβ値を計測する。&lt;br /&gt;
5 β の大小によリランキングされた20銘柄程度のポートフォリオを作成する。&lt;br /&gt;
6 ポートフオリオの期待収益率をβ値で単回帰(横断回帰)することで,跡Cを&lt;br /&gt;
検証する.&lt;br /&gt;
らの検証結果によるとSMLの傾きはややフラットであるものの,概ねCAPMは支&lt;br /&gt;
された。しかし,このような検証方法に対してRou(1977)により大きな疑問点が提&lt;br /&gt;
れた。その要旨は以下のようなものである.BlackのゼロベータCAPMが示すよう&lt;br /&gt;
「雨Lの成立は市場ポートフォリオが効率的フロンティア上にあることと同値であ&lt;br /&gt;
しかし,これまでの検証では市場ポートフオリオの代理変数として市場インデック&lt;br /&gt;
が用いられる。したがって,これまでの実証分析は分析に用いられた市場インデック&lt;br /&gt;
の効率性を検証していることにはかならず,これはCAPMの検証とは無関係である。&lt;br /&gt;
市場ポートフオリオが用いられないかぎり,本当のCAPMの検証とはなりえない.&lt;br /&gt;
し,市場ポートフオリオはその性質上,投資可能なあらゆる危険資産を含まなけれ&lt;br /&gt;
らない。株式や債券のみならず実物資産や人的資本を含むすべての危険資産の構成&lt;br /&gt;
1巌密に調べるのは不可能である。したがって,CAPMの検証は原理的には可能だが実&lt;br /&gt;
的には不可能である。&lt;br /&gt;
このような批判を受けて,Ross(1976)はCAPMに代わる新しい資産評価理として裁&lt;br /&gt;
(Arbitragc IIchg Theory;APTpを提案した。CAPMが単&lt;br /&gt;
一ファクター&lt;br /&gt;
(市場&lt;br /&gt;
■ トフオリオ)モデルなのに対し,APは複数ファクターモデルである.またAPTは&lt;br /&gt;
ポートフォリオの存在を前提としないため,Rollの批判からは無縁である。&lt;br /&gt;
このようなCAPMをめぐる論争の中,株式の期待投資収益率にはCAPMでは説明さ&lt;br /&gt;
い有意な銘柄間格差があることが見つかつた。これをアノマリー現象とよぶ.Basu&lt;br /&gt;
は高い収益株価比率cP動をもつポートフォリオが高いリターンを示すことを発&lt;br /&gt;
した。Banz(1981)は投資収益率と株式の相対時価総額(規模の尺度)の間に統計的に&lt;br /&gt;
な負の関係があり,これがβの説明力を上回ることを発見した.Fama and French&lt;br /&gt;
1&lt;br /&gt;
は株式の時価総額(規模の尺度)や株価純資産倍率cBR)の逆数がリターンをうまく説明しており,市場インデックスに対するβに対して期待リターンはフラッ&lt;br /&gt;
ことを発見した.&lt;br /&gt;
現在もCAPhIの検証をめぐる問題は,市場の効率性のチェックあるいは新たなリ&lt;br /&gt;
プレミアムの発見への期待と絡んでさまざまな研究が行われているが,いまだは&lt;br /&gt;
とした結論には至っていない.しかし,CAPMの検証結果が明確でないとしても,|&lt;br /&gt;
がCAPMの理論的な価値を下げるものではない。われわれが資本市場で行動する&lt;br /&gt;
CAPMが提供してくれるリスクの概念は,その検証可能性とは無関係に有用なので&lt;br /&gt;
■連続時間モデル ー|&lt;br /&gt;
1期間モデルでぁるCAPMを多期間あるいは連続時間へ拡張しようとするのは自&lt;br /&gt;
流れである。このとき,1期間CAPMで導かれたリターンとβの線形関係が維持さ&lt;br /&gt;
かどうかが最大の論点となる。 |&lt;br /&gt;
MeFtOn(1973)は資産評価モデルに初めて連続時間のフレームヮークを導入した:&lt;br /&gt;
ICAPM mtertempord CAPM)では連続的な資産の取引を想定し,第,資産の価格,&lt;br /&gt;
次の伊藤過程に従うものと仮定する。&lt;br /&gt;
と=″(→dr+s(→dみ&lt;br /&gt;
に従うものとする。&lt;br /&gt;
次に,投資家たは時点rにおける消費&amp;quot;Fから効用を得るものと考え,以下のよう&lt;br /&gt;
用の時間積分の期待値を考える。&lt;br /&gt;
誓=μ(⇒壺+の(→&amp;amp;:&lt;br /&gt;
ただし,μiは資産,の期待収益率,χ は状態変数,イは収益率の分散である。&lt;br /&gt;
また,状態変数″も1次元伊藤過程&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
この期待効用の最大化問題を解くことにより,最適ポートフォリオ戦略Ⅵ は次&lt;br /&gt;
うに導かれる:&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
る。ここでAたは投資家たの相対リスク回避度はRRD,Vは資産の価格変化率の共&lt;br /&gt;
,Ir■は投資家たの状態変数χに対する選好を表すパラメータ,らは各資産変&lt;br /&gt;
と状態変数χとの共分散ベクトルである。式(10)が示すwTは効率的フロンティア&lt;br /&gt;
点ポートフオリオであり,式(11)が示す■7Hは状態変数χとの相関が最大となる&lt;br /&gt;
トフォリオである。式(9)により3資産分離定理が導かれる。すなわち,投資家は&lt;br /&gt;
産,接点ポートフォリオw7,ヘッジポートフォリオvrHに投資するのである.&lt;br /&gt;
にICAPMが導く期待リターンとリスクプレミアムの関係式を示そう.&lt;br /&gt;
μ:=″+几『々+β′ん&lt;br /&gt;
でATは接点ポートフォリオとのβ値,えTは接点ポートフォリオのリスクプレミア&lt;br /&gt;
1硼待超過リターン),β′は状態変数χに対するヘッジポートフォリオのβ値,ムは&lt;br /&gt;
ジポートフォリオのリスクプレミアムである。&lt;br /&gt;
これまで状態変数χはスカラーであると仮定してきたが, これがs次元ベクトルであ&lt;br /&gt;
合には,&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Fama, E.F. and J. MacBeth (1973), 'Rish retum, and equilibrium: Bmpirical Ests:' Journal of Pohrtcal&lt;br /&gt;
Economy,El.&lt;br /&gt;
Fama E.F. and K.R. French (1992), &amp;quot;Ihe cross secuon of expected stock r€tums,&amp;quot; Joumal of Finance, 4l,&lt;br /&gt;
4n466.&lt;br /&gt;
Lintner, J. (1965), &amp;quot;Ihe valuation of risky assets and the selection of risky assets and the selection of risky&lt;br /&gt;
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Merton, R. (193), 'An intertemporal capital asset pricingmodell' Econometrica,4l,867-887.&lt;br /&gt;
Mossin, J. (1966), &amp;quot;Equilibrium in a capital asset marketi' Econometrica,34,76L783.&lt;br /&gt;
Ron, R. (197), 'A critique of the asset pricing theory's tests : Paft I : On past and potential testability of&lt;br /&gt;
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of Finance,19, 425442.&lt;br /&gt;
● CAPM&lt;br /&gt;
[中里宗敬]&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Kuwashima</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Figure1.jpg&amp;diff=8282</id>
		<title>ファイル:Figure1.jpg</title>
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		<updated>2007-08-08T09:14:44Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Kuwashima: &amp;quot;画像:Figure1.jpg&amp;quot; を保護しました。 [edit=sysop:move=sysop]&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Kuwashima</name></author>
	</entry>
	<entry>
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		<title>ファイル:Figure1.jpg</title>
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		<updated>2007-08-08T09:14:29Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Kuwashima: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Kuwashima</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%82%AA%E3%83%97%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%80%8B&amp;diff=8269</id>
		<title>《リアルオプション》</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%82%AA%E3%83%97%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%80%8B&amp;diff=8269"/>
		<updated>2007-08-08T08:59:42Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Kuwashima: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【りあるおぷしょん (real options)】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リアルオプションは,オプション価格理論を応用し,不確実性のもとでの意思決定問&lt;br /&gt;
題において企業が有する経営上の柔軟性をオプションになぞらえて分析する考え方,い&lt;br /&gt;
わば「金融」(financial)に対する「実物」(real)の世界のオプシヨンを意味する.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　たとえば,投資プロジエクトの意思決定を行おうとしている企業を考える.投資する&lt;br /&gt;
と,企業はそれ以降ある期間にわたつてキャッシュフロー(経費差引後)を得ることを期&lt;br /&gt;
待する.この期待将来キャッシュフローの割引現在価値であるプロジェクト価値は経済&lt;br /&gt;
情勢などの影響のため刻々と変化していく一方,投資コストは一定とする.ここでこの&lt;br /&gt;
企業が投資プロジェクトの実行を将来に延期する柔軟性をもっているとすると,企業はプ&lt;br /&gt;
ロジェクト価値が高いときに投資することで利得を大きくすることができる.プロジェ&lt;br /&gt;
クト価値を原資産価格,投資コストを行使価格になぞらえると,このプロジェクトを実&lt;br /&gt;
行することは,投資コストを支払ってプロジェクト価値を獲得するという意味で,コー&lt;br /&gt;
ルオプシヨンを行使して原資産を購入することと似ており,将来プロジエクトに投資で&lt;br /&gt;
きる機会はオプションのアナロジーとして評価できる.同様に,将来の情勢変化に応じ&lt;br /&gt;
て追加投資を行い業容を拡大したり,逆に設備を売却して事業を縮小あるいは撤退した&lt;br /&gt;
りする柔軟性も,プロジェクトに内在するオプションとみることができる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リアルオプションの考え方は,企業の投資意思決定問題において,NPV(Net Present&lt;br /&gt;
Value, 正味現在価値)法への修正としてとらえられている.NPV法においては,将来の&lt;br /&gt;
期待プロジェクト価値は単一のシナリオに基づくという意味で決定論的であり,企業も&lt;br /&gt;
当初の意思決定を維持し続ける硬直的な存在であると仮定されている.しかし現実の企&lt;br /&gt;
業は,予期せぬ状況の変化に応じてその方針を柔軟に見直すことで,将来の上方ポテン&lt;br /&gt;
シャルを伸ばし,下方リスクを避けようとする.そのような柔軟性にはリアルオプショ&lt;br /&gt;
ンの価値が含まれている.これを考慮に入れたリアルオブション法のもとでは,投資機&lt;br /&gt;
会の価値はそのNPVにリアルオプションの価値を加えたものとなり,NPVが負のプロ&lt;br /&gt;
ジェクトであっても,リアルオプション価値を加えた修正NPVが正であれば,適切な時&lt;br /&gt;
機到来を条件として採択すべき,との方針が導かれる.リアルオプションをもつ企業に&lt;br /&gt;
とっては,将来の不確実性は排除すべき「敵」ではなく,利用すべき「味方」となるの&lt;br /&gt;
である.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
■　評価手法&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　上記のように, リアルオプションというよび方は金融オプションとのアナロジーから&lt;br /&gt;
名づけられたものであり,その評価手法は基本的には金融オプションと共通である.そ&lt;br /&gt;
れは,市場におけるリスクの価格付けに基づく期待収益率の差という要素を除けば,従&lt;br /&gt;
来から企業の意思決定問題に用いられてきた動的計画法と酷似した評価式を導く.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
▼　連続時間モデル&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　一般的な金融オプションの評価モデルには,原資産の連続的な取引を前提とするもの&lt;br /&gt;
やリスク中立測度のもとでの期待値をとるものなどがあるが,それらを含め多くの場合,&lt;br /&gt;
市場の完備性(あらゆる資産の価値過程が他の資産で複製できること)を前提に,オプ&lt;br /&gt;
ション価値は保有者のリスク回避度に依存せず,無リスク金利を割引率として用いるこ&lt;br /&gt;
とができる.リアルオプションの評価においても,この手法は基本的に有効である.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　株式などの金融資産と違い,プロジェクトなどは一般的にあまり取引されないが,十&lt;br /&gt;
分な流動性を備えた原資産の市場が存在しないことは必ずしも評価上の支障にはならな&lt;br /&gt;
い.たとえば,一定の投資コスト&amp;lt;math&amp;gt;I&amp;lt;/math&amp;gt;に対して,プロジェクト価値&amp;lt;math&amp;gt;V&amp;lt;/math&amp;gt;が&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;\mbox{d} V = \alpha V \mbox{d} t + \sigma V \mbox{d} z  \  \  \  (1)&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
に従って変動していくものとする.ここで&amp;lt;math&amp;gt;\alpha&amp;lt;/math&amp;gt;および&amp;lt;math&amp;gt;\sigma&amp;lt;/math&amp;gt;は正の定数,&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;\mbox{d}z&amp;lt;/math&amp;gt;は標準Brown運&lt;br /&gt;
動の増分とする.Dixit and Pindyck(1994)よのうにプロジェクト価値の複製資産を連続&lt;br /&gt;
的に取引するとの仮定をおいたり,あるいはSick(1995)のように消費CAPMなどの均&lt;br /&gt;
衡期待収益率モデルを用いたりすることで,プロジェクト価値&amp;lt;math&amp;gt;V&amp;lt;/math&amp;gt;に依存するオプション&lt;br /&gt;
価値&amp;lt;math&amp;gt;F(V)&amp;lt;/math&amp;gt;のみたすべき評価式を,保有者のリスク回避度に依存しない&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;\frac{1}{2} \sigma^2 V^2 F_{VV} + F_t + (r- \delta)V F_V - r F = 0  \  \  \   (2) &amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
のような形で導くことができる.ここで下添字は偏微分を表し,&amp;lt;math&amp;gt;r&amp;lt;/math&amp;gt;は無リスク金利,&amp;lt;math&amp;gt;\delta&amp;lt;/math&amp;gt;は&lt;br /&gt;
プロジェクトからのキャッシュフロー率(いわゆる収益率不足分)であり,&amp;lt;math&amp;gt;F(V)&amp;lt;/math&amp;gt;は資本&lt;br /&gt;
市場で決定された&amp;lt;math&amp;gt;V&amp;lt;/math&amp;gt;のリスク調整済み総収益率&amp;lt;math&amp;gt;\mu = \alpha + \delta &amp;lt;/math&amp;gt;に依存しない.式(2)に適切な&lt;br /&gt;
境界条件を付することで,解析的ないし数値的に解が得られる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　金融オプシヨンと違い,少なからぬリアルオプションが明示的な行使時点の制限をも&lt;br /&gt;
たない.このような場合,式(2)は&amp;lt;math&amp;gt;F_t = 0&amp;lt;/math&amp;gt;とおき無限満期のアメリカンオプションとし&lt;br /&gt;
て解くことができる.すなわち,原資産の配当率にあたる&amp;lt;math&amp;gt;\delta&amp;lt;/math&amp;gt;があるため,満期がない場&lt;br /&gt;
合でもプロジェクト価値が十分高くなれば投資を行うことが最適となる.べき型の関数&lt;br /&gt;
形&amp;lt;math&amp;gt;F(V) = A V^{\theta} &amp;lt;/math&amp;gt;を想定し,&amp;lt;math&amp;gt;F(0) = 0&amp;lt;/math&amp;gt;,および投資が最適となるプロジェクト価値&amp;lt;math&amp;gt;V^{\star}&amp;lt;/math&amp;gt;にお&lt;br /&gt;
いて&amp;lt;math&amp;gt;F(V^{\star}) = V^{\star} -I &amp;lt;/math&amp;gt;および&amp;lt;math&amp;gt;F'(V^{\star} )=1 &amp;lt;/math&amp;gt;といった条件を付して&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;A,\theta&amp;lt;/math&amp;gt;および&amp;lt;math&amp;gt;V^{\star}&amp;lt;/math&amp;gt;を特定し,解&lt;br /&gt;
を求めることができる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　企業がもつ投資機会は企業によって異なるため,市場の完備性を前提とするモデルに&lt;br /&gt;
疑間を投げかける向きもある.しかし,他社にまねできない独自の投資機会があること&lt;br /&gt;
は,そのキャッシュフローの複製可能性を必ずしも否定しない.すべての金融資産の価&lt;br /&gt;
値プロセスを複製するに十分な数の金融資産があれば,それらの適切な選択ないし組み&lt;br /&gt;
合わせで多くの実物資産やプロジェクトの価値も複製可能と考えるのはさほど乱暴な議&lt;br /&gt;
論ではない.また,多くの金融資産は何らかの意味で実物資産のキャッシュフローの一&lt;br /&gt;
部を切り取ったものであり,今日さらに多くの実物資産のキャッシュフローが証券化や&lt;br /&gt;
流動化の技術により金融資産として取引可能になってきている.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　もし,上記にもかかわらず価値の複製が不可能なプロジェクトがあり,評価に際して&lt;br /&gt;
リスク中立性を前提にできない場合でも,一般的な不確実性下での意思決定手法として&lt;br /&gt;
の動的計画法を用い,最適停止問題として解くことができる.Dixit and Pindyck(1994)&lt;br /&gt;
は,同じ式(1)をもととし,投資機会の価値&amp;lt;math&amp;gt;F&amp;lt;/math&amp;gt;を,最適な投資時点&amp;lt;math&amp;gt;T&amp;lt;/math&amp;gt;を選ぶことでその&lt;br /&gt;
ペイオフの現在価値を最大化する問題&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;F(V_t) = \sup_{T}\mbox{E}_t [(V_T - I) e^{-\mu (T-t)}] , \  \  \   t \le T   \  \  \  (3) &amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
として定式化している.ここでの&amp;lt;math&amp;gt;\mu&amp;lt;/math&amp;gt;は,市場と関係ない任意のリスクプレミアムをもつ&lt;br /&gt;
この投資機会のリスク調整済み割引率であり,&amp;lt;math&amp;gt;\delta&amp;lt;/math&amp;gt;はこの&amp;lt;math&amp;gt;\mu&amp;lt;/math&amp;gt;と&amp;lt;math&amp;gt;V&amp;lt;/math&amp;gt;の期待上昇率&amp;lt;math&amp;gt;\alpha&amp;lt;/math&amp;gt;との差と&lt;br /&gt;
して定義される.&amp;lt;math&amp;gt;\mbox{E}[\mbox{d}F] = \mu F \mbox{d}t &amp;lt;/math&amp;gt;であるから,この投資機会の価値は評価式&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;\frac{1}{2} \sigma^2 V^2 F_{VV} + F_t + F_V V (\mu -\delta) - \mu F = 0 &amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
をみたす.これは&amp;lt;math&amp;gt;\mu&amp;lt;/math&amp;gt;と&amp;lt;math&amp;gt;r&amp;lt;/math&amp;gt;差を除けば式(2)と同じであり,同様に解くことができる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
▼　離散時間モデル&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　投資プロジェクトのような,リアルオプションで典型的な原資産の価値は,細かくみ&lt;br /&gt;
てもせいぜい月単位程度でしか把握されないため,いわゆるBlack-Scholes式のような&lt;br /&gt;
連続時間モデルより,Copeland and Antikarov(2001)にみるような二項モデルのほうが使&lt;br /&gt;
い勝手がよく,うまく当てはまる例が多い.離散時間のもとで,時点&amp;lt;math&amp;gt;t&amp;lt;/math&amp;gt;の初期値&amp;lt;math&amp;gt;V_t&amp;lt;/math&amp;gt;から&lt;br /&gt;
1時点進むごとにプロジェクト価値が確率&amp;lt;math&amp;gt;\pi&amp;lt;/math&amp;gt;でu倍に,確率&amp;lt;math&amp;gt;1-\pi&amp;lt;/math&amp;gt;で&amp;lt;math&amp;gt;d = 1/u&amp;lt;/math&amp;gt;倍になる格&lt;br /&gt;
子を描くと,時点&amp;lt;math&amp;gt;t + s&amp;lt;/math&amp;gt;には&amp;lt;math&amp;gt;s +1 &amp;lt;/math&amp;gt;個のノードができ,このうち上からたk番めのノードにあ&lt;br /&gt;
るプロジエクト価値を&amp;lt;math&amp;gt;V_{t+s,k}&amp;lt;/math&amp;gt;とする.終端時点&amp;lt;math&amp;gt;t + T&amp;lt;/math&amp;gt;のペイオフ&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;F(V_{t +T , k}) = \mbox{max} \{ V_{t + T,k} - I , 0 \}&amp;lt;/math&amp;gt;からリスク中立のもとで&amp;lt;math&amp;gt;V&amp;lt;/math&amp;gt;が1時点後に増加する確率&amp;lt;math&amp;gt;\hat{\pi} = (1 + r -d - \delta)/(u -d)&amp;lt;/math&amp;gt;を用&lt;br /&gt;
いて&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;F(V_{t + s,k}) = \mbox{max} \Bigg\{  \frac{\hat{\pi} F(V_{t+s+1 ,k}) + (1-\hat{\pi}) F(V_{t+s+1 ,k+1})}{1+r}    ,  V_{t +s} - I   \Bigg\}  \  \  \   (4)&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
を時点&amp;lt;math&amp;gt;t +T - 1&amp;lt;/math&amp;gt;から順次さかのぼっていくことで時点&amp;lt;math&amp;gt;t&amp;lt;/math&amp;gt;での価値が得られる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
▼　不確実性のタイプ&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　多くのリアルオプションは,通常の金融オプションと同様,原資産価値を確率的に上&lt;br /&gt;
下させる市場の不確実性に直面するが,そのほかにも,リアルオプションに関係する不&lt;br /&gt;
確実性の源には,技術,制度,競争などさまざまなものが考えられる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　研究開発投資のように,多段階に分割され各段階での成否が次段階へ進めるかどうか&lt;br /&gt;
に影響する場合,成否の確率は市場とは無関係にその技術で決まり,将来の期待プロジェ&lt;br /&gt;
クト価値をその確率に応じて減らすがリスクプレミアムを増加させない.このような技&lt;br /&gt;
術上の不確実性は,一定時間内に失敗する確率をその期間に対応する配当率のような収&lt;br /&gt;
益率不足分と考えれば,原資産が配当を支払う場合と似た形でモデル化できる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　制度の変更による投資環境の変化は連続的というよりしばしばランプサム的であり,&lt;br /&gt;
また市場における不確実性と直接にはリンクしていない.Dixit and Pindyck(1994)は,&lt;br /&gt;
投資優遇税制の導入による企業投資誘導効果の分析において,このような政策の不確実&lt;br /&gt;
性をPoissonジャンプとしてモデル化している.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　Trigeorgis(1996)やGrenadier(2000)にみるように,競争に起因する不確実性はより複&lt;br /&gt;
雑である.多数の企業が競合する産業において,他社の市場参入の平均的なペースが判&lt;br /&gt;
明している場合については,新規参入による自社キャッシュフローの減少を配当のよう&lt;br /&gt;
な原資産価値を一定割合で減らしていくパラメータとしてモデル化できる.複占や寡占&lt;br /&gt;
など企業数がより少なく,互いの行動の効果が相手方の意思決定に直接影響する場合に&lt;br /&gt;
は,こうした取り扱いは不可能であり,ゲーム理論を用いたモデル化が必要となる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
■　種類&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　企業の有するさまざまな経営上の柔軟性が,リアルオプションとして評価されうる.&lt;br /&gt;
主なものを表に示した.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;table border&amp;gt; &lt;br /&gt;
&amp;lt;tr&amp;gt; &lt;br /&gt;
&amp;lt;td&amp;gt;種類&amp;lt;/td&amp;gt; &lt;br /&gt;
&amp;lt;td&amp;gt;状況&amp;lt;/td&amp;gt; &lt;br /&gt;
&amp;lt;/tr&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;tr&amp;gt; &lt;br /&gt;
&amp;lt;td&amp;gt;延期オプション&amp;lt;/td&amp;gt; &lt;br /&gt;
&amp;lt;td&amp;gt;投資プロジェクトの実施を好ましいタイミングがくるまで延期できる場合&amp;lt;/td&amp;gt; &lt;br /&gt;
&amp;lt;/tr&amp;gt; &lt;br /&gt;
&amp;lt;tr&amp;gt; &lt;br /&gt;
&amp;lt;td&amp;gt;撤退オプション&amp;lt;/td&amp;gt; &lt;br /&gt;
&amp;lt;td&amp;gt;業況回復の見込みがないとき、設備を廃棄して操業中のプロジェクトから撤退できる場合&amp;lt;/td&amp;gt; &lt;br /&gt;
&amp;lt;/tr&amp;gt; &lt;br /&gt;
&amp;lt;tr&amp;gt; &lt;br /&gt;
&amp;lt;td&amp;gt;操業規模変更オプション&amp;lt;/td&amp;gt; &lt;br /&gt;
&amp;lt;td&amp;gt;操業中のプロジェクトについて、好ましい状況下で規模を拡大,および/または好ましくない状況下で縮小できる場合&amp;lt;/td&amp;gt; &lt;br /&gt;
&amp;lt;/tr&amp;gt; &lt;br /&gt;
&amp;lt;tr&amp;gt; &lt;br /&gt;
&amp;lt;td&amp;gt;転換オプション&amp;lt;/td&amp;gt; &lt;br /&gt;
&amp;lt;td&amp;gt;操業中のプロジェクトについて、市況の変化に応じ原料,製品などを転換できる場合&amp;lt;/td&amp;gt; &lt;br /&gt;
&amp;lt;/tr&amp;gt; &lt;br /&gt;
&amp;lt;tr&amp;gt; &lt;br /&gt;
&amp;lt;td&amp;gt;成長オプション&amp;lt;/td&amp;gt; &lt;br /&gt;
&amp;lt;td&amp;gt;現在の投資が将来拡大する可能性のある市場への参入機会をもたらすオプションとなっている場合&amp;lt;/td&amp;gt; &lt;br /&gt;
&amp;lt;/tr&amp;gt; &lt;br /&gt;
&amp;lt;tr&amp;gt; &lt;br /&gt;
&amp;lt;td&amp;gt;逐次進行オプション&amp;lt;/td&amp;gt; &lt;br /&gt;
&amp;lt;td&amp;gt;一つのプロジェクトを複数の段階的投資に分け,個々の段階を次の投資のための複合オプションとみる場合&amp;lt;/td&amp;gt; &lt;br /&gt;
&amp;lt;/tr&amp;gt; &lt;br /&gt;
&amp;lt;/table&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　延期オプションは,前節で記したように,ある決まった投資プロジェクトの実施を縛&lt;br /&gt;
来に延期する柔軟性を意味する.投資コストに比べてプロジェクト価値が高いほど行使&lt;br /&gt;
した際のペイオフ（利得）も大きくなるので,コールオプションにあたる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　一方,撤退オプションは,プロジェクト価値が低下したときにそれを売却して事業か&lt;br /&gt;
ら撤退する柔軟性を意味する.売却価格が行使価格にあたり,それに比べて原資産であ&lt;br /&gt;
るプロジェクト価値が低いほどペイオフが大きくなるので,プットオプションにあたる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　操業規模変更オプションは,状況に応じて操業規模を拡大ないし縮小する柔軟性を意&lt;br /&gt;
味する.これはプロジェクトの一部についての延期(拡大の場合)ないし撤退(縮小の場&lt;br /&gt;
合)オプションとみることができる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　転換オプションは,複数の燃料で稼動するボイラーや容易に組み替えられる生産ライン&lt;br /&gt;
のように,プロジェクトに必要な原料や作り出される製品などを,その市況に応じて&lt;br /&gt;
変更できる柔軟性を意味する.転換の選択肢の価値がそれぞれ確率的に変動する場合は,&lt;br /&gt;
複数の原資産を交換する交換オプションとしてモデル化される.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　成長オプションは,いま投資を行うことが将来拡大が期待される市場への参入機会を&lt;br /&gt;
もたらす場合にみられる.成長中の産業や技術進歩の著しい市場では,将来の投資機会&lt;br /&gt;
もまたその先の投資機会への参入の前提条件となっており,先行するオプションを行使&lt;br /&gt;
して後続のオプションを取得する複合オプションとみることができる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　逐次進行オプションもまた複合オプションであるが,複数の投資機会を扱う成長オプ&lt;br /&gt;
ションと違い,一つのプロジェクトを複数の段階に分け,その各段階でプロジェクトを&lt;br /&gt;
進めるかどうかを選択する柔軟性をそれぞれリアルオプションとみる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　実はこれらのすべてが,何らかの意思決定を将来に延期する延期オプションの一種で&lt;br /&gt;
あり,またTrigeorgis(1996)にみるにような,あるコスト負担のもとで操業モードを変吏&lt;br /&gt;
する「一般化されたリアルオプション」の特殊ケースにあたる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
■　応用分野&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リアルオプション理論が最もよく利用されるのは,投資プロジェクトの評価や意思決&lt;br /&gt;
定の分野であろう.不確実な環境下での大型投資プロジェクトの意思決定には,リアル&lt;br /&gt;
オプション分析が特に有効である.石油開発や新薬開発などのプロジェクトでは,投資&lt;br /&gt;
額が巨額に上るうえ失敗しても転用は困難で,初期段階の技術的な不確実性がきわめて&lt;br /&gt;
高く, しかもキャッシュフローを生むまでの期間が長いが,いったんうまくいけば追加&lt;br /&gt;
投資の機会が開かれることもある.このようなプロジェクトは複数の段階に分け,状況&lt;br /&gt;
をみて途中でとりやめたり拡張,縮小したりする柔軟性を保つことが重要であり,複数&lt;br /&gt;
のリアルオプションを含むプロジェクトとして評価することが適切である.こうした分&lt;br /&gt;
析では,オプション価値計算の基礎になるプロジェクト価値やその過程,関連するパラ&lt;br /&gt;
メータがあいまいにしかわからず,したがってリアルオプションの厳密な評価額が求め&lt;br /&gt;
られない場合も多いが,それでも合理的な意思決定手法に従った分析結果をもたらすた&lt;br /&gt;
め,NPV法などに比べてより適切な意思決定が可能となる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　経営上の柔軟性を保有者にもたらす資産や契約なども, リアルオプションとして評価&lt;br /&gt;
される.土地については,開発後の不動産価値を原資産,開発コストを行使価格とした&lt;br /&gt;
コールオプションとして評価する研究がなされている.特許権,著作権などの知的財産&lt;br /&gt;
権,およびこれに類似したブランドなどの価値も,それ自体ではなくその後の投資から生&lt;br /&gt;
まれるキャッシュフローを価値の源泉としていることから,オプションとして評価する&lt;br /&gt;
ほうが適切な場合が多い.中途変更や解約,期限延長などの柔軟性をもつ契約の価値も,&lt;br /&gt;
同様にリアルオプションを含んだものとして評価できる.これらの柔軟性の精緻な評価&lt;br /&gt;
手法は,金融工学の発展とともに資産その他の証券化商品の開発など具体的な成果を生&lt;br /&gt;
み出しつつある.また米pl-x社では,簡便なパッケージを利用して特許権をオプション&lt;br /&gt;
として評価し,ITを使ってそれらを取引する市場をつくり出そうとしている.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リアルオプションは金融オプションと違って法的な権利として確保されたものでない&lt;br /&gt;
場合が多いため,計算にとりかかる前にまずその対象にどのようなリアルオプション(柔&lt;br /&gt;
軟性)が存在するかを分析しなければならない.事業に内在するリアルオプションは,山&lt;br /&gt;
口(2002)にみるように,市場の状況や企業の能力などに対応して企業がとる経営戦略に&lt;br /&gt;
依存する.延期すればより高い利得を期待できる投資機会があっても競争相手がひしめ&lt;br /&gt;
いていれば延期はできないし,コアコンピタンスのない事業領域で将来の成長性に賭け&lt;br /&gt;
て多額の投資をすることは必ずしも賢明とはいえない.したがって,リアルオプション&lt;br /&gt;
は独立した資産としてではなく,企業戦略の文脈の中で論じられるべきである.&lt;br /&gt;
意思決定に際し企業とその経営者の利害が常に一致するとは限らず,しばしば企業(株&lt;br /&gt;
主)を依頼人,その経営者を代理人とした依頼人=代理人ゲームが成立する.この領城&lt;br /&gt;
ではMaland(1999)などを除いてリアルオプションを意識した研究がまだ少なく,今後&lt;br /&gt;
ストックオプションなど経営者報酬に関する諸研究と融合した発展が期待される.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
----&lt;br /&gt;
'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1] 山口 浩(2002), リアルオプションと企業経営, エコノミスト社.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[2] Copeland, T. and V.Antikarov (2001), Real Options: A Practitioner's Guide, TEXERE.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[3] Dixit,A.K. and R.S Pindyck (1994), Investment Under Uncertainty, Princeton University Press.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[4] Grenadier, S.R. ed. (2000), Game Choices: The Interaction of Real Options and Game Theory, Risk Books.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[5] Maeland,I. (1999), &amp;quot;Valuation of irreversible investments and agency problems,&amp;quot; Working Paper presented at the 3rd Annual Real Option Conference.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[6] Sick,G. (1995), &amp;quot;Real Options,&amp;quot; in Jarrow R.A., V.Maksimovic and W.T.Ziemba eds., Handbook in Operations Research and Management Science, Vol.9, Finance, chap.21, Elsevier.&lt;br /&gt;
（今井潤一訳(1997),実物オプション,in 今野浩, 古川浩一監訳, ファイナンスハンドブック, 朝倉書店）&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[7] Trigeorgis,L. (1996), Real Options: Managerial Flexibility and Strategy in Resource Allocation, MIT Press.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Category:ファイナンス|りあるおぷしょん]]&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Kuwashima</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%82%AA%E3%83%97%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%80%8B&amp;diff=8266</id>
		<title>《リアルオプション》</title>
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		<updated>2007-08-08T08:55:48Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Kuwashima: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【りあるおぷしょん (real options)】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リアルオプションは,オプション価格理論を応用し,不確実性のもとでの意思決定問&lt;br /&gt;
題において企業が有する経営上の柔軟性をオプションになぞらえて分析する考え方,い&lt;br /&gt;
わば「金融」(financial)に対する「実物」(real)の世界のオプシヨンを意味する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　たとえば,投資プロジエクトの意思決定を行おうとしている企業を考える。投資する&lt;br /&gt;
と,企業はそれ以降ある期間にわたつてキャッシュフロー(経費差引後)を得ることを期&lt;br /&gt;
待する。この期待将来キャッシュフローの割引現在価値であるプロジェクト価値は経済&lt;br /&gt;
情勢などの影響のため刻々と変化していく一方,投資コストは一定とする。ここでこの&lt;br /&gt;
企業が投資プロジェクトの実行を将来に延期する柔軟性をもっているとすると,企業はプ&lt;br /&gt;
ロジェクト価値が高いときに投資することで利得を大きくすることができる。プロジェ&lt;br /&gt;
クト価値を原資産価格,投資コストを行使価格になぞらえると,このプロジェクトを実&lt;br /&gt;
行することは,投資コストを支払ってプロジェクト価値を獲得するという意味で,コー&lt;br /&gt;
ルオプシヨンを行使して原資産を購入することと似ており,将来プロジエクトに投資で&lt;br /&gt;
きる機会はオプションのアナロジーとして評価できる.同様に,将来の情勢変化に応じ&lt;br /&gt;
て追加投資を行い業容を拡大したり,逆に設備を売却して事業を縮小あるいは撤退した&lt;br /&gt;
りする柔軟性も,プロジェクトに内在するオプションとみることができる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リアルオプションの考え方は,企業の投資意思決定問題において,NPV(Net Present&lt;br /&gt;
Value, 正味現在価値)法への修正としてとらえられている。NPV法においては,将来の&lt;br /&gt;
期待プロジェクト価値は単一のシナリオに基づくという意味で決定論的であり,企業も&lt;br /&gt;
当初の意思決定を維持し続ける硬直的な存在であると仮定されている。しかし現実の企&lt;br /&gt;
業は,予期せぬ状況の変化に応じてその方針を柔軟に見直すことで,将来の上方ポテン&lt;br /&gt;
シャルを伸ばし,下方リスクを避けようとする。そのような柔軟性にはリアルオプショ&lt;br /&gt;
ンの価値が含まれている。これを考慮に入れたリアルオブション法のもとでは,投資機&lt;br /&gt;
会の価値はそのNPVにリアルオプションの価値を加えたものとなり,NPVが負のプロ&lt;br /&gt;
ジェクトであっても,リアルオプション価値を加えた修正NPVが正であれば,適切な時&lt;br /&gt;
機到来を条件として採択すべき,との方針が導かれる.リアルオプションをもつ企業に&lt;br /&gt;
とっては,将来の不確実性は排除すべき「敵」ではなく,利用すべき「味方」となるの&lt;br /&gt;
である。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
■　評価手法&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　上記のように, リアルオプションというよび方は金融オプションとのアナロジーから&lt;br /&gt;
名づけられたものであり,その評価手法は基本的には金融オプションと共通である.そ&lt;br /&gt;
れは,市場におけるリスクの価格付けに基づく期待収益率の差という要素を除けば,従&lt;br /&gt;
来から企業の意思決定問題に用いられてきた動的計画法と酷似した評価式を導く.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
▼　連続時間モデル&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　一般的な金融オプションの評価モデルには,原資産の連続的な取引を前提とするもの&lt;br /&gt;
やリスク中立測度のもとでの期待値をとるものなどがあるが,それらを含め多くの場合,&lt;br /&gt;
市場の完備性(あらゆる資産の価値過程が他の資産で複製できること)を前提に,オプ&lt;br /&gt;
ション価値は保有者のリスク回避度に依存せず,無リスク金利を割引率として用いるこ&lt;br /&gt;
とができる。リアルオプションの評価においても,この手法は基本的に有効である。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　株式などの金融資産と違い,プロジェクトなどは一般的にあまり取引されないが,十&lt;br /&gt;
分な流動性を備えた原資産の市場が存在しないことは必ずしも評価上の支障にはならな&lt;br /&gt;
い。たとえば,一定の投資コスト&amp;lt;math&amp;gt;I&amp;lt;/math&amp;gt;に対して,プロジェクト価値&amp;lt;math&amp;gt;V&amp;lt;/math&amp;gt;が&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;\mbox{d} V = \alpha V \mbox{d} t + \sigma V \mbox{d} z  \  \  \  (1)&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
に従って変動していくものとする。ここで&amp;lt;math&amp;gt;\alpha&amp;lt;/math&amp;gt;および&amp;lt;math&amp;gt;\sigma&amp;lt;/math&amp;gt;は正の定数,&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;\mbox{d}z&amp;lt;/math&amp;gt;は標準Brown運&lt;br /&gt;
動の増分とする。Dixit and Pindyck(1994)よのうにプロジェクト価値の複製資産を連続&lt;br /&gt;
的に取引するとの仮定をおいたり,あるいはSick(1995)のように消費CAPMなどの均&lt;br /&gt;
衡期待収益率モデルを用いたりすることで,プロジェクト価値&amp;lt;math&amp;gt;V&amp;lt;/math&amp;gt;に依存するオプション&lt;br /&gt;
価値&amp;lt;math&amp;gt;F(V)&amp;lt;/math&amp;gt;のみたすべき評価式を,保有者のリスク回避度に依存しない&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;\frac{1}{2} \sigma^2 V^2 F_{VV} + F_t + (r- \delta)V F_V - r F = 0  \  \  \   (2) &amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
のような形で導くことができる。ここで下添字は偏微分を表し,&amp;lt;math&amp;gt;r&amp;lt;/math&amp;gt;は無リスク金利,&amp;lt;math&amp;gt;\delta&amp;lt;/math&amp;gt;は&lt;br /&gt;
プロジェクトからのキャッシュフロー率(いわゆる収益率不足分)であり,&amp;lt;math&amp;gt;F(V)&amp;lt;/math&amp;gt;は資本&lt;br /&gt;
市場で決定された&amp;lt;math&amp;gt;V&amp;lt;/math&amp;gt;のリスク調整済み総収益率&amp;lt;math&amp;gt;\mu = \alpha + \delta &amp;lt;/math&amp;gt;に依存しない。式(2)に適切な&lt;br /&gt;
境界条件を付することで,解析的ないし数値的に解が得られる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　金融オプシヨンと違い,少なからぬリアルオプションが明示的な行使時点の制限をも&lt;br /&gt;
たない。このような場合,式(2)は&amp;lt;math&amp;gt;F_t = 0&amp;lt;/math&amp;gt;とおき無限満期のアメリカンオプションとし&lt;br /&gt;
て解くことができる。すなわち,原資産の配当率にあたる&amp;lt;math&amp;gt;\delta&amp;lt;/math&amp;gt;があるため,満期がない場&lt;br /&gt;
合でもプロジェクト価値が十分高くなれば投資を行うことが最適となる.べき型の関数&lt;br /&gt;
形&amp;lt;math&amp;gt;F(V) = A V^{\theta} &amp;lt;/math&amp;gt;を想定し,&amp;lt;math&amp;gt;F(0) = 0&amp;lt;/math&amp;gt;,および投資が最適となるプロジェクト価値&amp;lt;math&amp;gt;V^{\star}&amp;lt;/math&amp;gt;にお&lt;br /&gt;
いて&amp;lt;math&amp;gt;F(V^{\star}) = V^{\star} -I &amp;lt;/math&amp;gt;および&amp;lt;math&amp;gt;F'(V^{\star} )=1 &amp;lt;/math&amp;gt;といった条件を付して&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;A,\theta&amp;lt;/math&amp;gt;および&amp;lt;math&amp;gt;V^{\star}&amp;lt;/math&amp;gt;を特定し,解&lt;br /&gt;
を求めることができる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　企業がもつ投資機会は企業によって異なるため,市場の完備性を前提とするモデルに&lt;br /&gt;
疑間を投げかける向きもある.しかし,他社にまねできない独自の投資機会があること&lt;br /&gt;
は,そのキャッシュフローの複製可能性を必ずしも否定しない。すべての金融資産の価&lt;br /&gt;
値プロセスを複製するに十分な数の金融資産があれば,それらの適切な選択ないし組み&lt;br /&gt;
合わせで多くの実物資産やプロジェクトの価値も複製可能と考えるのはさほど乱暴な議&lt;br /&gt;
論ではない.また,多くの金融資産は何らかの意味で実物資産のキャッシュフローの一&lt;br /&gt;
部を切り取ったものであり,今日さらに多くの実物資産のキャッシュフローが証券化や&lt;br /&gt;
流動化の技術により金融資産として取引可能になってきている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　もし,上記にもかかわらず価値の複製が不可能なプロジェクトがあり,評価に際して&lt;br /&gt;
リスク中立性を前提にできない場合でも,一般的な不確実性下での意思決定手法として&lt;br /&gt;
の動的計画法を用い,最適停止問題として解くことができる。Dixit and Pindyck(1994)&lt;br /&gt;
は,同じ式(1)をもととし,投資機会の価値&amp;lt;math&amp;gt;F&amp;lt;/math&amp;gt;を,最適な投資時点&amp;lt;math&amp;gt;T&amp;lt;/math&amp;gt;を選ぶことでその&lt;br /&gt;
ペイオフの現在価値を最大化する問題&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;F(V_t) = \sup_{T}\mbox{E}_t [(V_T - I) e^{-\mu (T-t)}] , \  \  \   t \le T   \  \  \  (3) &amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
として定式化している.ここでの&amp;lt;math&amp;gt;\mu&amp;lt;/math&amp;gt;は,市場と関係ない任意のリスクプレミアムをもつ&lt;br /&gt;
この投資機会のリスク調整済み割引率であり,&amp;lt;math&amp;gt;\delta&amp;lt;/math&amp;gt;はこの&amp;lt;math&amp;gt;\mu&amp;lt;/math&amp;gt;と&amp;lt;math&amp;gt;V&amp;lt;/math&amp;gt;の期待上昇率&amp;lt;math&amp;gt;\alpha&amp;lt;/math&amp;gt;との差と&lt;br /&gt;
して定義される。&amp;lt;math&amp;gt;\mbox{E}[\mbox{d}F] = \mu F \mbox{d}t &amp;lt;/math&amp;gt;であるから,この投資機会の価値は評価式&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;\frac{1}{2} \sigma^2 V^2 F_{VV} + F_t + F_V V (\mu -\delta) - \mu F = 0 &amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
をみたす。これは&amp;lt;math&amp;gt;\mu&amp;lt;/math&amp;gt;と&amp;lt;math&amp;gt;r&amp;lt;/math&amp;gt;差を除けば式(2)と同じであり,同様に解くことができる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
▼　離散時間モデル&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　投資プロジェクトのような,リアルオプションで典型的な原資産の価値は,細かくみ&lt;br /&gt;
てもせいぜい月単位程度でしか把握されないため,いわゆるBlack-Scholes式のような&lt;br /&gt;
連続時間モデルより,Copeland and Antikarov(2001)にみるような二項モデルのほうが使&lt;br /&gt;
い勝手がよく,うまく当てはまる例が多い。離散時間のもとで,時点&amp;lt;math&amp;gt;t&amp;lt;/math&amp;gt;の初期値&amp;lt;math&amp;gt;V_t&amp;lt;/math&amp;gt;から&lt;br /&gt;
1時点進むごとにプロジェクト価値が確率&amp;lt;math&amp;gt;\pi&amp;lt;/math&amp;gt;でu倍に,確率&amp;lt;math&amp;gt;1-\pi&amp;lt;/math&amp;gt;で&amp;lt;math&amp;gt;d = 1/u&amp;lt;/math&amp;gt;倍になる格&lt;br /&gt;
子を描くと,時点&amp;lt;math&amp;gt;t + s&amp;lt;/math&amp;gt;には&amp;lt;math&amp;gt;s +1 &amp;lt;/math&amp;gt;個のノードができ,このうち上からたk番めのノードにあ&lt;br /&gt;
るプロジエクト価値を&amp;lt;math&amp;gt;V_{t+s,k}&amp;lt;/math&amp;gt;とする。終端時点&amp;lt;math&amp;gt;t + T&amp;lt;/math&amp;gt;のペイオフ&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;F(V_{t +T , k}) = \mbox{max} \{ V_{t + T,k} - I , 0 \}&amp;lt;/math&amp;gt;からリスク中立のもとで&amp;lt;math&amp;gt;V&amp;lt;/math&amp;gt;が1時点後に増加する確率&amp;lt;math&amp;gt;\hat{\pi} = (1 + r -d - \delta)/(u -d)&amp;lt;/math&amp;gt;を用&lt;br /&gt;
いて&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;F(V_{t + s,k}) = \mbox{max} \Bigg\{  \frac{\hat{\pi} F(V_{t+s+1 ,k}) + (1-\hat{\pi}) F(V_{t+s+1 ,k+1})}{1+r}    ,  V_{t +s} - I   \Bigg\}  \  \  \   (4)&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
を時点&amp;lt;math&amp;gt;t +T - 1&amp;lt;/math&amp;gt;から順次さかのぼっていくことで時点&amp;lt;math&amp;gt;t&amp;lt;/math&amp;gt;での価値が得られる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
▼　不確実性のタイプ&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　多くのリアルオプションは,通常の金融オプションと同様,原資産価値を確率的に上&lt;br /&gt;
下させる市場の不確実性に直面するが,そのほかにも,リアルオプションに関係する不&lt;br /&gt;
確実性の源には,技術,制度,競争などさまざまなものが考えられる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　研究開発投資のように,多段階に分割され各段階での成否が次段階へ進めるかどうか&lt;br /&gt;
に影響する場合,成否の確率は市場とは無関係にその技術で決まり,将来の期待プロジェ&lt;br /&gt;
クト価値をその確率に応じて減らすがリスクプレミアムを増加させない。このような技&lt;br /&gt;
術上の不確実性は,一定時間内に失敗する確率をその期間に対応する配当率のような収&lt;br /&gt;
益率不足分と考えれば,原資産が配当を支払う場合と似た形でモデル化できる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　制度の変更による投資環境の変化は連続的というよりしばしばランプサム的であり,&lt;br /&gt;
また市場における不確実性と直接にはリンクしていない。Dixit and Pindyck(1994)は,&lt;br /&gt;
投資優遇税制の導入による企業投資誘導効果の分析において,このような政策の不確実&lt;br /&gt;
性をPoissonジャンプとしてモデル化している。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　Trigeorgis(1996)やGrenadier(2000)にみるように,競争に起因する不確実性はより複&lt;br /&gt;
雑である。多数の企業が競合する産業において,他社の市場参入の平均的なペースが判&lt;br /&gt;
明している場合については,新規参入による自社キャッシュフローの減少を配当のよう&lt;br /&gt;
な原資産価値を一定割合で減らしていくパラメータとしてモデル化できる。複占や寡占&lt;br /&gt;
など企業数がより少なく,互いの行動の効果が相手方の意思決定に直接影響する場合に&lt;br /&gt;
は,こうした取り扱いは不可能であり,ゲーム理論を用いたモデル化が必要となる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
■　種類&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　企業の有するさまざまな経営上の柔軟性が,リアルオプションとして評価されうる。&lt;br /&gt;
主なものを表に示した。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;table border&amp;gt; &lt;br /&gt;
&amp;lt;tr&amp;gt; &lt;br /&gt;
&amp;lt;td&amp;gt;種類&amp;lt;/td&amp;gt; &lt;br /&gt;
&amp;lt;td&amp;gt;状況&amp;lt;/td&amp;gt; &lt;br /&gt;
&amp;lt;/tr&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;tr&amp;gt; &lt;br /&gt;
&amp;lt;td&amp;gt;延期オプション&amp;lt;/td&amp;gt; &lt;br /&gt;
&amp;lt;td&amp;gt;投資プロジェクトの実施を好ましいタイミングがくるまで延期できる場合&amp;lt;/td&amp;gt; &lt;br /&gt;
&amp;lt;/tr&amp;gt; &lt;br /&gt;
&amp;lt;tr&amp;gt; &lt;br /&gt;
&amp;lt;td&amp;gt;撤退オプション&amp;lt;/td&amp;gt; &lt;br /&gt;
&amp;lt;td&amp;gt;業況回復の見込みがないとき、設備を廃棄して操業中のプロジェクトから撤退できる場合&amp;lt;/td&amp;gt; &lt;br /&gt;
&amp;lt;/tr&amp;gt; &lt;br /&gt;
&amp;lt;tr&amp;gt; &lt;br /&gt;
&amp;lt;td&amp;gt;操業規模変更オプション&amp;lt;/td&amp;gt; &lt;br /&gt;
&amp;lt;td&amp;gt;操業中のプロジェクトについて、好ましい状況下で規模を拡大,および/または好ましくない状況下で縮小できる場合&amp;lt;/td&amp;gt; &lt;br /&gt;
&amp;lt;/tr&amp;gt; &lt;br /&gt;
&amp;lt;tr&amp;gt; &lt;br /&gt;
&amp;lt;td&amp;gt;転換オプション&amp;lt;/td&amp;gt; &lt;br /&gt;
&amp;lt;td&amp;gt;操業中のプロジェクトについて、市況の変化に応じ原料,製品などを転換できる場合&amp;lt;/td&amp;gt; &lt;br /&gt;
&amp;lt;/tr&amp;gt; &lt;br /&gt;
&amp;lt;tr&amp;gt; &lt;br /&gt;
&amp;lt;td&amp;gt;成長オプション&amp;lt;/td&amp;gt; &lt;br /&gt;
&amp;lt;td&amp;gt;現在の投資が将来拡大する可能性のある市場への参入機会をもたらすオプションとなっている場合&amp;lt;/td&amp;gt; &lt;br /&gt;
&amp;lt;/tr&amp;gt; &lt;br /&gt;
&amp;lt;tr&amp;gt; &lt;br /&gt;
&amp;lt;td&amp;gt;逐次進行オプション&amp;lt;/td&amp;gt; &lt;br /&gt;
&amp;lt;td&amp;gt;一つのプロジェクトを複数の段階的投資に分け,個々の段階を次の投資のための複合オプションとみる場合&amp;lt;/td&amp;gt; &lt;br /&gt;
&amp;lt;/tr&amp;gt; &lt;br /&gt;
&amp;lt;/table&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　延期オプションは,前節で記したように,ある決まった投資プロジェクトの実施を縛&lt;br /&gt;
来に延期する柔軟性を意味する。投資コストに比べてプロジェクト価値が高いほど行使&lt;br /&gt;
した際のペイオフ（利得）も大きくなるので,コールオプションにあたる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　一方,撤退オプションは,プロジェクト価値が低下したときにそれを売却して事業か&lt;br /&gt;
ら撤退する柔軟性を意味する。売却価格が行使価格にあたり,それに比べて原資産であ&lt;br /&gt;
るプロジェクト価値が低いほどペイオフが大きくなるので,プットオプションにあたる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　操業規模変更オプションは,状況に応じて操業規模を拡大ないし縮小する柔軟性を意&lt;br /&gt;
味する。これはプロジェクトの一部についての延期(拡大の場合)ないし撤退(縮小の場&lt;br /&gt;
合)オプションとみることができる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　転換オプションは,複数の燃料で稼動するボイラーや容易に組み替えられる生産ライン&lt;br /&gt;
のように,プロジェクトに必要な原料や作り出される製品などを,その市況に応じて&lt;br /&gt;
変更できる柔軟性を意味する。転換の選択肢の価値がそれぞれ確率的に変動する場合は,&lt;br /&gt;
複数の原資産を交換する交換オプションとしてモデル化される。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　成長オプションは,いま投資を行うことが将来拡大が期待される市場への参入機会を&lt;br /&gt;
もたらす場合にみられる。成長中の産業や技術進歩の著しい市場では,将来の投資機会&lt;br /&gt;
もまたその先の投資機会への参入の前提条件となっており,先行するオプションを行使&lt;br /&gt;
して後続のオプションを取得する複合オプションとみることができる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　逐次進行オプションもまた複合オプションであるが,複数の投資機会を扱う成長オプ&lt;br /&gt;
ションと違い,一つのプロジェクトを複数の段階に分け,その各段階でプロジェクトを&lt;br /&gt;
進めるかどうかを選択する柔軟性をそれぞれリアルオプションとみる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　実はこれらのすべてが,何らかの意思決定を将来に延期する延期オプションの一種で&lt;br /&gt;
あり,またTrigeorgis(1996)にみるにような,あるコスト負担のもとで操業モードを変吏&lt;br /&gt;
する「一般化されたリアルオプション」の特殊ケースにあたる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
■　応用分野&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リアルオプション理論が最もよく利用されるのは,投資プロジェクトの評価や意思決&lt;br /&gt;
定の分野であろう.不確実な環境下での大型投資プロジェクトの意思決定には,リアル&lt;br /&gt;
オプション分析が特に有効である。石油開発や新薬開発などのプロジェクトでは,投資&lt;br /&gt;
額が巨額に上るうえ失敗しても転用は困難で,初期段階の技術的な不確実性がきわめて&lt;br /&gt;
高く, しかもキャッシュフローを生むまでの期間が長いが,いったんうまくいけば追加&lt;br /&gt;
投資の機会が開かれることもある。このようなプロジェクトは複数の段階に分け,状況&lt;br /&gt;
をみて途中でとりやめたり拡張,縮小したりする柔軟性を保つことが重要であり,複数&lt;br /&gt;
のリアルオプションを含むプロジェクトとして評価することが適切である。こうした分&lt;br /&gt;
析では,オプション価値計算の基礎になるプロジェクト価値やその過程,関連するパラ&lt;br /&gt;
メータがあいまいにしかわからず,したがってリアルオプションの厳密な評価額が求め&lt;br /&gt;
られない場合も多いが,それでも合理的な意思決定手法に従った分析結果をもたらすた&lt;br /&gt;
め,NPV法などに比べてより適切な意思決定が可能となる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　経営上の柔軟性を保有者にもたらす資産や契約なども, リアルオプションとして評価&lt;br /&gt;
される。土地については,開発後の不動産価値を原資産,開発コストを行使価格とした&lt;br /&gt;
コールオプションとして評価する研究がなされている。特許権,著作権などの知的財産&lt;br /&gt;
権,およびこれに類似したブランドなどの価値も,それ自体ではなくその後の投資から生&lt;br /&gt;
まれるキャッシュフローを価値の源泉としていることから,オプションとして評価する&lt;br /&gt;
ほうが適切な場合が多い。中途変更や解約,期限延長などの柔軟性をもつ契約の価値も,&lt;br /&gt;
同様にリアルオプションを含んだものとして評価できる。これらの柔軟性の精緻な評価&lt;br /&gt;
手法は,金融工学の発展とともに資産その他の証券化商品の開発など具体的な成果を生&lt;br /&gt;
み出しつつある。また米pl-x社では,簡便なパッケージを利用して特許権をオプション&lt;br /&gt;
として評価し,ITを使ってそれらを取引する市場をつくり出そうとしている.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リアルオプションは金融オプションと違って法的な権利として確保されたものでない&lt;br /&gt;
場合が多いため,計算にとりかかる前にまずその対象にどのようなリアルオプション(柔&lt;br /&gt;
軟性)が存在するかを分析しなければならない.事業に内在するリアルオプションは,山&lt;br /&gt;
口(2002)にみるように,市場の状況や企業の能力などに対応して企業がとる経営戦略に&lt;br /&gt;
依存する。延期すればより高い利得を期待できる投資機会があっても競争相手がひしめ&lt;br /&gt;
いていれば延期はできないし,コアコンピタンスのない事業領域で将来の成長性に賭け&lt;br /&gt;
て多額の投資をすることは必ずしも賢明とはいえない。したがって,リアルオプション&lt;br /&gt;
は独立した資産としてではなく,企業戦略の文脈の中で論じられるべきである。&lt;br /&gt;
意思決定に際し企業とその経営者の利害が常に一致するとは限らず,しばしば企業(株&lt;br /&gt;
主)を依頼人,その経営者を代理人とした依頼人=代理人ゲームが成立する。この領城&lt;br /&gt;
ではMaland(1999)などを除いてリアルオプションを意識した研究がまだ少なく,今後&lt;br /&gt;
ストックオプションなど経営者報酬に関する諸研究と融合した発展が期待される.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
----&lt;br /&gt;
'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1] 山口 浩(2002), リアルオプションと企業経営, エコノミスト社.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[2] Copeland, T. and V.Antikarov (2001), Real Options: A Practitioner's Guide, TEXERE.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[3] Dixit,A.K. and R.S Pindyck (1994), Investment Under Uncertainty, Princeton University Press.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[4] Grenadier, S.R. ed. (2000), Game Choices: The Interaction of Real Options and Game Theory, Risk Books.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[5] Maeland,I. (1999), &amp;quot;Valuation of irreversible investments and agency problems,&amp;quot; Working Paper presented at the 3rd Annual Real Option Conference.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[6] Sick,G. (1995), &amp;quot;Real Options,&amp;quot; in Jarrow R.A., V.Maksimovic and W.T.Ziemba eds., Handbook in Operations Research and Management Science, Vol.9, Finance, chap.21, Elsevier.&lt;br /&gt;
（今井潤一訳(1997),実物オプション,in 今野浩, 古川浩一監訳, ファイナンスハンドブック, 朝倉書店）&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[7] Trigeorgis,L. (1996), Real Options: Managerial Flexibility and Strategy in Resource Allocation, MIT Press.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Category:ファイナンス|りあるおぷしょん]]&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Kuwashima</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%82%AA%E3%83%97%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%80%8B&amp;diff=8254</id>
		<title>《リアルオプション》</title>
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		<updated>2007-08-08T08:44:27Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Kuwashima: &amp;quot;《リアルオプション》&amp;quot; を保護しました。 [edit=sysop:move=sysop]&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【りあるおぷしょん (real options)】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リアルオプションは,オプション価格理論を応用し,不確実性のもとでの意思決定問&lt;br /&gt;
題において企業が有する経営上の柔軟性をオプションになぞらえて分析する考え方,い&lt;br /&gt;
わば「金融」(financial)に対する「実物」(real)の世界のオプシヨンを意味する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　たとえば,投資プロジエクトの意思決定を行おうとしている企業を考える。投資する&lt;br /&gt;
と,企業はそれ以降ある期間にわたつてキャッシュフロー(経費差引後)を得ることを期&lt;br /&gt;
待する。この期待将来キャッシュフローの割引現在価値であるプロジェクト価値は経済&lt;br /&gt;
情勢などの影響のため刻々と変化していく一方,投資コストは一定とする。ここでこの&lt;br /&gt;
企業が投資プロジェクトの実行を将来に延期する柔軟性をもっているとすると,企業はプ&lt;br /&gt;
ロジェクト価値が高いときに投資することで利得を大きくすることができる。プロジェ&lt;br /&gt;
クト価値を原資産価格,投資コストを行使価格になぞらえると,このプロジェクトを実&lt;br /&gt;
行することは,投資コストを支払ってプロジェクト価値を獲得するという意味で,コー&lt;br /&gt;
ルオプシヨンを行使して原資産を購入することと似ており,将来プロジエクトに投資で&lt;br /&gt;
きる機会はオプションのアナロジーとして評価できる.同様に,将来の情勢変化に応じ&lt;br /&gt;
て追加投資を行い業容を拡大したり,逆に設備を売却して事業を縮小あるいは撤退した&lt;br /&gt;
りする柔軟性も,プロジェクトに内在するオプションとみることができる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リアルオプションの考え方は,企業の投資意思決定問題において,NPV(Net Present&lt;br /&gt;
Value, 正味現在価値)法への修正としてとらえられている。NPV法においては,将来の&lt;br /&gt;
期待プロジェクト価値は単一のシナリオに基づくという意味で決定論的であり,企業も&lt;br /&gt;
当初の意思決定を維持し続ける硬直的な存在であると仮定されている。しかし現実の企&lt;br /&gt;
業は,予期せぬ状況の変化に応じてその方針を柔軟に見直すことで,将来の上方ポテン&lt;br /&gt;
シャルを伸ばし,下方リスクを避けようとする。そのような柔軟性にはリアルオプショ&lt;br /&gt;
ンの価値が含まれている。これを考慮に入れたリアルオブション法のもとでは,投資機&lt;br /&gt;
会の価値はそのNPVにリアルオプションの価値を加えたものとなり,NPVが負のプロ&lt;br /&gt;
ジェクトであっても,リアルオプション価値を加えた修正NPVが正であれば,適切な時&lt;br /&gt;
機到来を条件として採択すべき,との方針が導かれる.リアルオプションをもつ企業に&lt;br /&gt;
とっては,将来の不確実性は排除すべき「敵」ではなく,利用すべき「味方」となるの&lt;br /&gt;
である。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
■　評価手法&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　上記のように, リアルオプションというよび方は金融オプションとのアナロジーから&lt;br /&gt;
名づけられたものであり,その評価手法は基本的には金融オプションと共通である.そ&lt;br /&gt;
れは,市場におけるリスクの価格付けに基づく期待収益率の差という要素を除けば,従&lt;br /&gt;
来から企業の意思決定問題に用いられてきた動的計画法と酷似した評価式を導く.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
▼　連続時間モデル&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　一般的な金融オプションの評価モデルには,原資産の連続的な取引を前提とするもの&lt;br /&gt;
やリスク中立測度のもとでの期待値をとるものなどがあるが,それらを含め多くの場合,&lt;br /&gt;
市場の完備性(あらゆる資産の価値過程が他の資産で複製できること)を前提に,オプ&lt;br /&gt;
ション価値は保有者のリスク回避度に依存せず,無リスク金利を割引率として用いるこ&lt;br /&gt;
とができる。リアルオプションの評価においても,この手法は基本的に有効である。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　株式などの金融資産と違い,プロジェクトなどは一般的にあまり取引されないが,十&lt;br /&gt;
分な流動性を備えた原資産の市場が存在しないことは必ずしも評価上の支障にはならな&lt;br /&gt;
い。たとえば,一定の投資コスト&amp;lt;math&amp;gt;I&amp;lt;/math&amp;gt;に対して,プロジェクト価値&amp;lt;math&amp;gt;V&amp;lt;/math&amp;gt;が&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;\mbox{d} V = \alpha V \mbox{d} t + \sigma V \mbox{d} z  \  \  \  (1)&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
に従って変動していくものとする。ここで&amp;lt;math&amp;gt;\alpha&amp;lt;/math&amp;gt;および&amp;lt;math&amp;gt;\sigma&amp;lt;/math&amp;gt;は正の定数,&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;\mbox{d}z&amp;lt;/math&amp;gt;は標準Brown運&lt;br /&gt;
動の増分とする。Dixit and Pindyck(1994)よのうにプロジェクト価値の複製資産を連続&lt;br /&gt;
的に取引するとの仮定をおいたり,あるいはSick(1995)のように消費CAPMなどの均&lt;br /&gt;
衡期待収益率モデルを用いたりすることで,プロジェクト価値&amp;lt;math&amp;gt;V&amp;lt;/math&amp;gt;に依存するオプション&lt;br /&gt;
価値&amp;lt;math&amp;gt;F(V)&amp;lt;/math&amp;gt;のみたすべき評価式を,保有者のリスク回避度に依存しない&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;\frac{1}{2} \sigma^2 V^2 F_{VV} + F_t + (r- \delta)V F_V - r F = 0  \  \  \   (2) &amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
のような形で導くことができる。ここで下添字は偏微分を表し,&amp;lt;math&amp;gt;r&amp;lt;/math&amp;gt;は無リスク金利,&amp;lt;math&amp;gt;\delta&amp;lt;/math&amp;gt;は&lt;br /&gt;
プロジェクトからのキャッシュフロー率(いわゆる収益率不足分)であり,&amp;lt;math&amp;gt;F(V)&amp;lt;/math&amp;gt;は資本&lt;br /&gt;
市場で決定された&amp;lt;math&amp;gt;V&amp;lt;/math&amp;gt;のリスク調整済み総収益率&amp;lt;math&amp;gt;\mu = \alpha + \delta &amp;lt;/math&amp;gt;に依存しない。式(2)に適切な&lt;br /&gt;
境界条件を付することで,解析的ないし数値的に解が得られる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　金融オプシヨンと違い,少なからぬリアルオプションが明示的な行使時点の制限をも&lt;br /&gt;
たない。このような場合,式(2)は&amp;lt;math&amp;gt;F_t = 0&amp;lt;/math&amp;gt;とおき無限満期のアメリカンオプションとし&lt;br /&gt;
て解くことができる。すなわち,原資産の配当率にあたる&amp;lt;math&amp;gt;\delta&amp;lt;/math&amp;gt;があるため,満期がない場&lt;br /&gt;
合でもプロジェクト価値が十分高くなれば投資を行うことが最適となる.べき型の関数&lt;br /&gt;
形&amp;lt;math&amp;gt;F(V) = A V^{\theta} &amp;lt;/math&amp;gt;を想定し,&amp;lt;math&amp;gt;F(0) = 0&amp;lt;/math&amp;gt;,および投資が最適となるプロジェクト価値&amp;lt;math&amp;gt;V^{\star}&amp;lt;/math&amp;gt;にお&lt;br /&gt;
いて&amp;lt;math&amp;gt;F(V^{\star}) = V^{\star} -I &amp;lt;/math&amp;gt;および&amp;lt;math&amp;gt;F'(V^{\star} )=1 &amp;lt;/math&amp;gt;といった条件を付して&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;A,\theta&amp;lt;/math&amp;gt;および&amp;lt;math&amp;gt;V^{\star}&amp;lt;/math&amp;gt;を特定し,解&lt;br /&gt;
を求めることができる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　企業がもつ投資機会は企業によって異なるため,市場の完備性を前提とするモデルに&lt;br /&gt;
疑間を投げかける向きもある.しかし,他社にまねできない独自の投資機会があること&lt;br /&gt;
は,そのキャッシュフローの複製可能性を必ずしも否定しない。すべての金融資産の価&lt;br /&gt;
値プロセスを複製するに十分な数の金融資産があれば,それらの適切な選択ないし組み&lt;br /&gt;
合わせで多くの実物資産やプロジェクトの価値も複製可能と考えるのはさほど乱暴な議&lt;br /&gt;
論ではない.また,多くの金融資産は何らかの意味で実物資産のキャッシュフローの一&lt;br /&gt;
部を切り取ったものであり,今日さらに多くの実物資産のキャッシュフローが証券化や&lt;br /&gt;
流動化の技術により金融資産として取引可能になってきている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　もし,上記にもかかわらず価値の複製が不可能なプロジェクトがあり,評価に際して&lt;br /&gt;
リスク中立性を前提にできない場合でも,一般的な不確実性下での意思決定手法として&lt;br /&gt;
の動的計画法を用い,最適停止問題として解くことができる。Dixit and Pindyck(1994)&lt;br /&gt;
は,同じ式(1)をもととし,投資機会の価値&amp;lt;math&amp;gt;F&amp;lt;/math&amp;gt;を,最適な投資時点&amp;lt;math&amp;gt;T&amp;lt;/math&amp;gt;を選ぶことでその&lt;br /&gt;
ペイオフの現在価値を最大化する問題&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;F(V_t) = \sup_{T}\mbox{E}_t [(V_T - I) e^{-\mu (T-t)}] , \  \  \   t \le T   \  \  \  (3) &amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
として定式化している.ここでの&amp;lt;math&amp;gt;\mu&amp;lt;/math&amp;gt;は,市場と関係ない任意のリスクプレミアムをもつ&lt;br /&gt;
この投資機会のリスク調整済み割引率であり,&amp;lt;math&amp;gt;\delta&amp;lt;/math&amp;gt;はこの&amp;lt;math&amp;gt;\mu&amp;lt;/math&amp;gt;と&amp;lt;math&amp;gt;V&amp;lt;/math&amp;gt;の期待上昇率&amp;lt;math&amp;gt;\alpha&amp;lt;/math&amp;gt;との差と&lt;br /&gt;
して定義される。&amp;lt;math&amp;gt;\mbox{E}[\mbox{d}F] = \mu F \mbox{d}t &amp;lt;/math&amp;gt;であるから,この投資機会の価値は評価式&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;\frac{1}{2} \sigma^2 V^2 F_{VV} + F_t + F_V V (\mu -\delta) - \mu F = 0 &amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
をみたす。これは&amp;lt;math&amp;gt;\mu&amp;lt;/math&amp;gt;と&amp;lt;math&amp;gt;r&amp;lt;/math&amp;gt;差を除けば式(2)と同じであり,同様に解くことができる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
▼　離散時間モデル&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　投資プロジェクトのような,リアルオプションで典型的な原資産の価値は,細かくみ&lt;br /&gt;
てもせいぜい月単位程度でしか把握されないため,いわゆるBlack-Scholes式のような&lt;br /&gt;
連続時間モデルより,Copeland and Antikarov(2001)にみるような二項モデルのほうが使&lt;br /&gt;
い勝手がよく,うまく当てはまる例が多い。離散時間のもとで,時点&amp;lt;math&amp;gt;t&amp;lt;/math&amp;gt;の初期値&amp;lt;math&amp;gt;V_t&amp;lt;/math&amp;gt;から&lt;br /&gt;
1時点進むごとにプロジェクト価値が確率&amp;lt;math&amp;gt;\pi&amp;lt;/math&amp;gt;でu倍に,確率&amp;lt;math&amp;gt;1-\pi&amp;lt;/math&amp;gt;で&amp;lt;math&amp;gt;d = 1/u&amp;lt;/math&amp;gt;倍になる格&lt;br /&gt;
子を描くと,時点&amp;lt;math&amp;gt;t + s&amp;lt;/math&amp;gt;には&amp;lt;math&amp;gt;s +1 &amp;lt;/math&amp;gt;個のノードができ,このうち上からたk番めのノードにあ&lt;br /&gt;
るプロジエクト価値を&amp;lt;math&amp;gt;V_{t+s,k}&amp;lt;/math&amp;gt;とする。終端時点&amp;lt;math&amp;gt;t + T&amp;lt;/math&amp;gt;のペイオフ&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;F(V_{t +T , k}) = \mbox{max} \{ V_{t + T,k} - I , 0 \}&amp;lt;/math&amp;gt;からリスク中立のもとで&amp;lt;math&amp;gt;V&amp;lt;/math&amp;gt;が1時点後に増加する確率&amp;lt;math&amp;gt;\hat{\pi} = (1 + r -d - \delta)/(u -d)&amp;lt;/math&amp;gt;を用&lt;br /&gt;
いて&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;F(V_{t + s,k}) = \mbox{max} \Bigg\{  \frac{\hat{\pi} F(V_{t+s+1 ,k}) + (1-\hat{\pi}) F(V_{t+s+1 ,k+1})}{1+r}    ,  V_{t +s} - I   \Bigg\}  \  \  \   (4)&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
を時点&amp;lt;math&amp;gt;t +T - 1&amp;lt;/math&amp;gt;から順次さかのぼっていくことで時点&amp;lt;math&amp;gt;t&amp;lt;/math&amp;gt;での価値が得られる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
▼　不確実性のタイプ&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　多くのリアルオプションは,通常の金融オプションと同様,原資産価値を確率的に上&lt;br /&gt;
下させる市場の不確実性に直面するが,そのほかにも,リアルオプションに関係する不&lt;br /&gt;
確実性の源には,技術,制度,競争などさまざまなものが考えられる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　研究開発投資のように,多段階に分割され各段階での成否が次段階へ進めるかどうか&lt;br /&gt;
に影響する場合,成否の確率は市場とは無関係にその技術で決まり,将来の期待プロジェ&lt;br /&gt;
クト価値をその確率に応じて減らすがリスクプレミアムを増加させない。このような技&lt;br /&gt;
術上の不確実性は,一定時間内に失敗する確率をその期間に対応する配当率のような収&lt;br /&gt;
益率不足分と考えれば,原資産が配当を支払う場合と似た形でモデル化できる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　制度の変更による投資環境の変化は連続的というよりしばしばランプサム的であり,&lt;br /&gt;
また市場における不確実性と直接にはリンクしていない。Dixit and Pindyck(1994)は,&lt;br /&gt;
投資優遇税制の導入による企業投資誘導効果の分析において,このような政策の不確実&lt;br /&gt;
性をPoissonジャンプとしてモデル化している。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　Trigeorgis(1996)やGrenadier(2000)にみるように,競争に起因する不確実性はより複&lt;br /&gt;
雑である。多数の企業が競合する産業において,他社の市場参入の平均的なペースが判&lt;br /&gt;
明している場合については,新規参入による自社キャッシュフローの減少を配当のよう&lt;br /&gt;
な原資産価値を一定割合で減らしていくパラメータとしてモデル化できる。複占や寡占&lt;br /&gt;
など企業数がより少なく,互いの行動の効果が相手方の意思決定に直接影響する場合に&lt;br /&gt;
は,こうした取り扱いは不可能であり,ゲーム理論を用いたモデル化が必要となる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
■　種類&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　企業の有するさまざまな経営上の柔軟性が,リアルオプションとして評価されうる。&lt;br /&gt;
主なものを表に示した。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　延期オプションは,前節で記したように,ある決まった投資プロジェクトの実施を縛&lt;br /&gt;
来に延期する柔軟性を意味する。投資コストに比べてプロジェクト価値が高いほど行使&lt;br /&gt;
した際のペイオフ（利得）も大きくなるので,コールオプションにあたる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　一方,撤退オプションは,プロジェクト価値が低下したときにそれを売却して事業か&lt;br /&gt;
ら撤退する柔軟性を意味する。売却価格が行使価格にあたり,それに比べて原資産であ&lt;br /&gt;
るプロジェクト価値が低いほどペイオフが大きくなるので,プットオプションにあたる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　操業規模変更オプションは,状況に応じて操業規模を拡大ないし縮小する柔軟性を意&lt;br /&gt;
味する。これはプロジェクトの一部についての延期(拡大の場合)ないし撤退(縮小の場&lt;br /&gt;
合)オプションとみることができる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　転換オプションは,複数の燃料で稼動するボイラーや容易に組み替えられる生産ライン&lt;br /&gt;
のように,プロジェクトに必要な原料や作り出される製品などを,その市況に応じて&lt;br /&gt;
変更できる柔軟性を意味する。転換の選択肢の価値がそれぞれ確率的に変動する場合は,&lt;br /&gt;
複数の原資産を交換する交換オプションとしてモデル化される。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　成長オプションは,いま投資を行うことが将来拡大が期待される市場への参入機会を&lt;br /&gt;
もたらす場合にみられる。成長中の産業や技術進歩の著しい市場では,将来の投資機会&lt;br /&gt;
もまたその先の投資機会への参入の前提条件となっており,先行するオプションを行使&lt;br /&gt;
して後続のオプションを取得する複合オプションとみることができる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　逐次進行オプションもまた複合オプションであるが,複数の投資機会を扱う成長オプ&lt;br /&gt;
ションと違い,一つのプロジェクトを複数の段階に分け,その各段階でプロジェクトを&lt;br /&gt;
進めるかどうかを選択する柔軟性をそれぞれリアルオプションとみる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　実はこれらのすべてが,何らかの意思決定を将来に延期する延期オプションの一種で&lt;br /&gt;
あり,またTrigeorgis(1996)にみるにような,あるコスト負担のもとで操業モードを変吏&lt;br /&gt;
する「一般化されたリアルオプション」の特殊ケースにあたる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
■　応用分野&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リアルオプション理論が最もよく利用されるのは,投資プロジェクトの評価や意思決&lt;br /&gt;
定の分野であろう.不確実な環境下での大型投資プロジェクトの意思決定には,リアル&lt;br /&gt;
オプション分析が特に有効である。石油開発や新薬開発などのプロジェクトでは,投資&lt;br /&gt;
額が巨額に上るうえ失敗しても転用は困難で,初期段階の技術的な不確実性がきわめて&lt;br /&gt;
高く, しかもキャッシュフローを生むまでの期間が長いが,いったんうまくいけば追加&lt;br /&gt;
投資の機会が開かれることもある。このようなプロジェクトは複数の段階に分け,状況&lt;br /&gt;
をみて途中でとりやめたり拡張,縮小したりする柔軟性を保つことが重要であり,複数&lt;br /&gt;
のリアルオプションを含むプロジェクトとして評価することが適切である。こうした分&lt;br /&gt;
析では,オプション価値計算の基礎になるプロジェクト価値やその過程,関連するパラ&lt;br /&gt;
メータがあいまいにしかわからず,したがってリアルオプションの厳密な評価額が求め&lt;br /&gt;
られない場合も多いが,それでも合理的な意思決定手法に従った分析結果をもたらすた&lt;br /&gt;
め,NPV法などに比べてより適切な意思決定が可能となる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　経営上の柔軟性を保有者にもたらす資産や契約なども, リアルオプションとして評価&lt;br /&gt;
される。土地については,開発後の不動産価値を原資産,開発コストを行使価格とした&lt;br /&gt;
コールオプションとして評価する研究がなされている。特許権,著作権などの知的財産&lt;br /&gt;
権,およびこれに類似したブランドなどの価値も,それ自体ではなくその後の投資から生&lt;br /&gt;
まれるキャッシュフローを価値の源泉としていることから,オプションとして評価する&lt;br /&gt;
ほうが適切な場合が多い。中途変更や解約,期限延長などの柔軟性をもつ契約の価値も,&lt;br /&gt;
同様にリアルオプションを含んだものとして評価できる。これらの柔軟性の精緻な評価&lt;br /&gt;
手法は,金融工学の発展とともに資産その他の証券化商品の開発など具体的な成果を生&lt;br /&gt;
み出しつつある。また米pl-x社では,簡便なパッケージを利用して特許権をオプション&lt;br /&gt;
として評価し,ITを使ってそれらを取引する市場をつくり出そうとしている.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リアルオプションは金融オプションと違って法的な権利として確保されたものでない&lt;br /&gt;
場合が多いため,計算にとりかかる前にまずその対象にどのようなリアルオプション(柔&lt;br /&gt;
軟性)が存在するかを分析しなければならない.事業に内在するリアルオプションは,山&lt;br /&gt;
口(2002)にみるように,市場の状況や企業の能力などに対応して企業がとる経営戦略に&lt;br /&gt;
依存する。延期すればより高い利得を期待できる投資機会があっても競争相手がひしめ&lt;br /&gt;
いていれば延期はできないし,コアコンピタンスのない事業領域で将来の成長性に賭け&lt;br /&gt;
て多額の投資をすることは必ずしも賢明とはいえない。したがって,リアルオプション&lt;br /&gt;
は独立した資産としてではなく,企業戦略の文脈の中で論じられるべきである。&lt;br /&gt;
意思決定に際し企業とその経営者の利害が常に一致するとは限らず,しばしば企業(株&lt;br /&gt;
主)を依頼人,その経営者を代理人とした依頼人=代理人ゲームが成立する。この領城&lt;br /&gt;
ではMaland(1999)などを除いてリアルオプションを意識した研究がまだ少なく,今後&lt;br /&gt;
ストックオプションなど経営者報酬に関する諸研究と融合した発展が期待される.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
----&lt;br /&gt;
'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1] 山口 浩(2002), リアルオプションと企業経営, エコノミスト社.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[2] Copeland, T. and V.Antikarov (2001), Real Options: A Practitioner's Guide, TEXERE.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[3] Dixit,A.K. and R.S Pindyck (1994), Investment Under Uncertainty, Princeton University Press.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[4] Grenadier, S.R. ed. (2000), Game Choices: The Interaction of Real Options and Game Theory, Risk Books.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[5] Maeland,I. (1999), &amp;quot;Valuation of irreversible investments and agency problems,&amp;quot; Working Paper presented at the 3rd Annual Real Option Conference.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[6] Sick,G. (1995), &amp;quot;Real Options,&amp;quot; in Jarrow R.A., V.Maksimovic and W.T.Ziemba eds., Handbook in Operations Research and Management Science, Vol.9, Finance, chap.21, Elsevier.&lt;br /&gt;
（今井潤一訳(1997),実物オプション,in 今野浩, 古川浩一監訳, ファイナンスハンドブック, 朝倉書店）&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[7] Trigeorgis,L. (1996), Real Options: Managerial Flexibility and Strategy in Resource Allocation, MIT Press.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Category:ファイナンス|りあるおぷしょん]]&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Kuwashima</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%82%AA%E3%83%97%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%80%8B&amp;diff=8253</id>
		<title>《リアルオプション》</title>
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		<updated>2007-08-08T08:44:19Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Kuwashima: 新しいページ: ''''【りあるおぷしょん (real options)】'''   　リアルオプションは,オプション価格理論を応用し,不確実性のもとでの意思決定問 題に...'&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【りあるおぷしょん (real options)】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リアルオプションは,オプション価格理論を応用し,不確実性のもとでの意思決定問&lt;br /&gt;
題において企業が有する経営上の柔軟性をオプションになぞらえて分析する考え方,い&lt;br /&gt;
わば「金融」(financial)に対する「実物」(real)の世界のオプシヨンを意味する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　たとえば,投資プロジエクトの意思決定を行おうとしている企業を考える。投資する&lt;br /&gt;
と,企業はそれ以降ある期間にわたつてキャッシュフロー(経費差引後)を得ることを期&lt;br /&gt;
待する。この期待将来キャッシュフローの割引現在価値であるプロジェクト価値は経済&lt;br /&gt;
情勢などの影響のため刻々と変化していく一方,投資コストは一定とする。ここでこの&lt;br /&gt;
企業が投資プロジェクトの実行を将来に延期する柔軟性をもっているとすると,企業はプ&lt;br /&gt;
ロジェクト価値が高いときに投資することで利得を大きくすることができる。プロジェ&lt;br /&gt;
クト価値を原資産価格,投資コストを行使価格になぞらえると,このプロジェクトを実&lt;br /&gt;
行することは,投資コストを支払ってプロジェクト価値を獲得するという意味で,コー&lt;br /&gt;
ルオプシヨンを行使して原資産を購入することと似ており,将来プロジエクトに投資で&lt;br /&gt;
きる機会はオプションのアナロジーとして評価できる.同様に,将来の情勢変化に応じ&lt;br /&gt;
て追加投資を行い業容を拡大したり,逆に設備を売却して事業を縮小あるいは撤退した&lt;br /&gt;
りする柔軟性も,プロジェクトに内在するオプションとみることができる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リアルオプションの考え方は,企業の投資意思決定問題において,NPV(Net Present&lt;br /&gt;
Value, 正味現在価値)法への修正としてとらえられている。NPV法においては,将来の&lt;br /&gt;
期待プロジェクト価値は単一のシナリオに基づくという意味で決定論的であり,企業も&lt;br /&gt;
当初の意思決定を維持し続ける硬直的な存在であると仮定されている。しかし現実の企&lt;br /&gt;
業は,予期せぬ状況の変化に応じてその方針を柔軟に見直すことで,将来の上方ポテン&lt;br /&gt;
シャルを伸ばし,下方リスクを避けようとする。そのような柔軟性にはリアルオプショ&lt;br /&gt;
ンの価値が含まれている。これを考慮に入れたリアルオブション法のもとでは,投資機&lt;br /&gt;
会の価値はそのNPVにリアルオプションの価値を加えたものとなり,NPVが負のプロ&lt;br /&gt;
ジェクトであっても,リアルオプション価値を加えた修正NPVが正であれば,適切な時&lt;br /&gt;
機到来を条件として採択すべき,との方針が導かれる.リアルオプションをもつ企業に&lt;br /&gt;
とっては,将来の不確実性は排除すべき「敵」ではなく,利用すべき「味方」となるの&lt;br /&gt;
である。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
■　評価手法&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　上記のように, リアルオプションというよび方は金融オプションとのアナロジーから&lt;br /&gt;
名づけられたものであり,その評価手法は基本的には金融オプションと共通である.そ&lt;br /&gt;
れは,市場におけるリスクの価格付けに基づく期待収益率の差という要素を除けば,従&lt;br /&gt;
来から企業の意思決定問題に用いられてきた動的計画法と酷似した評価式を導く.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
▼　連続時間モデル&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　一般的な金融オプションの評価モデルには,原資産の連続的な取引を前提とするもの&lt;br /&gt;
やリスク中立測度のもとでの期待値をとるものなどがあるが,それらを含め多くの場合,&lt;br /&gt;
市場の完備性(あらゆる資産の価値過程が他の資産で複製できること)を前提に,オプ&lt;br /&gt;
ション価値は保有者のリスク回避度に依存せず,無リスク金利を割引率として用いるこ&lt;br /&gt;
とができる。リアルオプションの評価においても,この手法は基本的に有効である。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　株式などの金融資産と違い,プロジェクトなどは一般的にあまり取引されないが,十&lt;br /&gt;
分な流動性を備えた原資産の市場が存在しないことは必ずしも評価上の支障にはならな&lt;br /&gt;
い。たとえば,一定の投資コスト&amp;lt;math&amp;gt;I&amp;lt;/math&amp;gt;に対して,プロジェクト価値&amp;lt;math&amp;gt;V&amp;lt;/math&amp;gt;が&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;\mbox{d} V = \alpha V \mbox{d} t + \sigma V \mbox{d} z  \  \  \  (1)&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
に従って変動していくものとする。ここで&amp;lt;math&amp;gt;\alpha&amp;lt;/math&amp;gt;および&amp;lt;math&amp;gt;\sigma&amp;lt;/math&amp;gt;は正の定数,&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;\mbox{d}z&amp;lt;/math&amp;gt;は標準Brown運&lt;br /&gt;
動の増分とする。Dixit and Pindyck(1994)よのうにプロジェクト価値の複製資産を連続&lt;br /&gt;
的に取引するとの仮定をおいたり,あるいはSick(1995)のように消費CAPMなどの均&lt;br /&gt;
衡期待収益率モデルを用いたりすることで,プロジェクト価値&amp;lt;math&amp;gt;V&amp;lt;/math&amp;gt;に依存するオプション&lt;br /&gt;
価値&amp;lt;math&amp;gt;F(V)&amp;lt;/math&amp;gt;のみたすべき評価式を,保有者のリスク回避度に依存しない&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;\frac{1}{2} \sigma^2 V^2 F_{VV} + F_t + (r- \delta)V F_V - r F = 0  \  \  \   (2) &amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
のような形で導くことができる。ここで下添字は偏微分を表し,&amp;lt;math&amp;gt;r&amp;lt;/math&amp;gt;は無リスク金利,&amp;lt;math&amp;gt;\delta&amp;lt;/math&amp;gt;は&lt;br /&gt;
プロジェクトからのキャッシュフロー率(いわゆる収益率不足分)であり,&amp;lt;math&amp;gt;F(V)&amp;lt;/math&amp;gt;は資本&lt;br /&gt;
市場で決定された&amp;lt;math&amp;gt;V&amp;lt;/math&amp;gt;のリスク調整済み総収益率&amp;lt;math&amp;gt;\mu = \alpha + \delta &amp;lt;/math&amp;gt;に依存しない。式(2)に適切な&lt;br /&gt;
境界条件を付することで,解析的ないし数値的に解が得られる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　金融オプシヨンと違い,少なからぬリアルオプションが明示的な行使時点の制限をも&lt;br /&gt;
たない。このような場合,式(2)は&amp;lt;math&amp;gt;F_t = 0&amp;lt;/math&amp;gt;とおき無限満期のアメリカンオプションとし&lt;br /&gt;
て解くことができる。すなわち,原資産の配当率にあたる&amp;lt;math&amp;gt;\delta&amp;lt;/math&amp;gt;があるため,満期がない場&lt;br /&gt;
合でもプロジェクト価値が十分高くなれば投資を行うことが最適となる.べき型の関数&lt;br /&gt;
形&amp;lt;math&amp;gt;F(V) = A V^{\theta} &amp;lt;/math&amp;gt;を想定し,&amp;lt;math&amp;gt;F(0) = 0&amp;lt;/math&amp;gt;,および投資が最適となるプロジェクト価値&amp;lt;math&amp;gt;V^{\star}&amp;lt;/math&amp;gt;にお&lt;br /&gt;
いて&amp;lt;math&amp;gt;F(V^{\star}) = V^{\star} -I &amp;lt;/math&amp;gt;および&amp;lt;math&amp;gt;F'(V^{\star} )=1 &amp;lt;/math&amp;gt;といった条件を付して&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;A,\theta&amp;lt;/math&amp;gt;および&amp;lt;math&amp;gt;V^{\star}&amp;lt;/math&amp;gt;を特定し,解&lt;br /&gt;
を求めることができる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　企業がもつ投資機会は企業によって異なるため,市場の完備性を前提とするモデルに&lt;br /&gt;
疑間を投げかける向きもある.しかし,他社にまねできない独自の投資機会があること&lt;br /&gt;
は,そのキャッシュフローの複製可能性を必ずしも否定しない。すべての金融資産の価&lt;br /&gt;
値プロセスを複製するに十分な数の金融資産があれば,それらの適切な選択ないし組み&lt;br /&gt;
合わせで多くの実物資産やプロジェクトの価値も複製可能と考えるのはさほど乱暴な議&lt;br /&gt;
論ではない.また,多くの金融資産は何らかの意味で実物資産のキャッシュフローの一&lt;br /&gt;
部を切り取ったものであり,今日さらに多くの実物資産のキャッシュフローが証券化や&lt;br /&gt;
流動化の技術により金融資産として取引可能になってきている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　もし,上記にもかかわらず価値の複製が不可能なプロジェクトがあり,評価に際して&lt;br /&gt;
リスク中立性を前提にできない場合でも,一般的な不確実性下での意思決定手法として&lt;br /&gt;
の動的計画法を用い,最適停止問題として解くことができる。Dixit and Pindyck(1994)&lt;br /&gt;
は,同じ式(1)をもととし,投資機会の価値&amp;lt;math&amp;gt;F&amp;lt;/math&amp;gt;を,最適な投資時点&amp;lt;math&amp;gt;T&amp;lt;/math&amp;gt;を選ぶことでその&lt;br /&gt;
ペイオフの現在価値を最大化する問題&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;F(V_t) = \sup_{T}\mbox{E}_t [(V_T - I) e^{-\mu (T-t)}] , \  \  \   t \le T   \  \  \  (3) &amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
として定式化している.ここでの&amp;lt;math&amp;gt;\mu&amp;lt;/math&amp;gt;は,市場と関係ない任意のリスクプレミアムをもつ&lt;br /&gt;
この投資機会のリスク調整済み割引率であり,&amp;lt;math&amp;gt;\delta&amp;lt;/math&amp;gt;はこの&amp;lt;math&amp;gt;\mu&amp;lt;/math&amp;gt;と&amp;lt;math&amp;gt;V&amp;lt;/math&amp;gt;の期待上昇率&amp;lt;math&amp;gt;\alpha&amp;lt;/math&amp;gt;との差と&lt;br /&gt;
して定義される。&amp;lt;math&amp;gt;\mbox{E}[\mbox{d}F] = \mu F \mbox{d}t &amp;lt;/math&amp;gt;であるから,この投資機会の価値は評価式&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;\frac{1}{2} \sigma^2 V^2 F_{VV} + F_t + F_V V (\mu -\delta) - \mu F = 0 &amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
をみたす。これは&amp;lt;math&amp;gt;\mu&amp;lt;/math&amp;gt;と&amp;lt;math&amp;gt;r&amp;lt;/math&amp;gt;差を除けば式(2)と同じであり,同様に解くことができる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
▼　離散時間モデル&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　投資プロジェクトのような,リアルオプションで典型的な原資産の価値は,細かくみ&lt;br /&gt;
てもせいぜい月単位程度でしか把握されないため,いわゆるBlack-Scholes式のような&lt;br /&gt;
連続時間モデルより,Copeland and Antikarov(2001)にみるような二項モデルのほうが使&lt;br /&gt;
い勝手がよく,うまく当てはまる例が多い。離散時間のもとで,時点&amp;lt;math&amp;gt;t&amp;lt;/math&amp;gt;の初期値&amp;lt;math&amp;gt;V_t&amp;lt;/math&amp;gt;から&lt;br /&gt;
1時点進むごとにプロジェクト価値が確率&amp;lt;math&amp;gt;\pi&amp;lt;/math&amp;gt;でu倍に,確率&amp;lt;math&amp;gt;1-\pi&amp;lt;/math&amp;gt;で&amp;lt;math&amp;gt;d = 1/u&amp;lt;/math&amp;gt;倍になる格&lt;br /&gt;
子を描くと,時点&amp;lt;math&amp;gt;t + s&amp;lt;/math&amp;gt;には&amp;lt;math&amp;gt;s +1 &amp;lt;/math&amp;gt;個のノードができ,このうち上からたk番めのノードにあ&lt;br /&gt;
るプロジエクト価値を&amp;lt;math&amp;gt;V_{t+s,k}&amp;lt;/math&amp;gt;とする。終端時点&amp;lt;math&amp;gt;t + T&amp;lt;/math&amp;gt;のペイオフ&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;F(V_{t +T , k}) = \mbox{max} \{ V_{t + T,k} - I , 0 \}&amp;lt;/math&amp;gt;からリスク中立のもとで&amp;lt;math&amp;gt;V&amp;lt;/math&amp;gt;が1時点後に増加する確率&amp;lt;math&amp;gt;\hat{\pi} = (1 + r -d - \delta)/(u -d)&amp;lt;/math&amp;gt;を用&lt;br /&gt;
いて&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;F(V_{t + s,k}) = \mbox{max} \Bigg\{  \frac{\hat{\pi} F(V_{t+s+1 ,k}) + (1-\hat{\pi}) F(V_{t+s+1 ,k+1})}{1+r}    ,  V_{t +s} - I   \Bigg\}  \  \  \   (4)&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
を時点&amp;lt;math&amp;gt;t +T - 1&amp;lt;/math&amp;gt;から順次さかのぼっていくことで時点&amp;lt;math&amp;gt;t&amp;lt;/math&amp;gt;での価値が得られる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
▼　不確実性のタイプ&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　多くのリアルオプションは,通常の金融オプションと同様,原資産価値を確率的に上&lt;br /&gt;
下させる市場の不確実性に直面するが,そのほかにも,リアルオプションに関係する不&lt;br /&gt;
確実性の源には,技術,制度,競争などさまざまなものが考えられる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　研究開発投資のように,多段階に分割され各段階での成否が次段階へ進めるかどうか&lt;br /&gt;
に影響する場合,成否の確率は市場とは無関係にその技術で決まり,将来の期待プロジェ&lt;br /&gt;
クト価値をその確率に応じて減らすがリスクプレミアムを増加させない。このような技&lt;br /&gt;
術上の不確実性は,一定時間内に失敗する確率をその期間に対応する配当率のような収&lt;br /&gt;
益率不足分と考えれば,原資産が配当を支払う場合と似た形でモデル化できる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　制度の変更による投資環境の変化は連続的というよりしばしばランプサム的であり,&lt;br /&gt;
また市場における不確実性と直接にはリンクしていない。Dixit and Pindyck(1994)は,&lt;br /&gt;
投資優遇税制の導入による企業投資誘導効果の分析において,このような政策の不確実&lt;br /&gt;
性をPoissonジャンプとしてモデル化している。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　Trigeorgis(1996)やGrenadier(2000)にみるように,競争に起因する不確実性はより複&lt;br /&gt;
雑である。多数の企業が競合する産業において,他社の市場参入の平均的なペースが判&lt;br /&gt;
明している場合については,新規参入による自社キャッシュフローの減少を配当のよう&lt;br /&gt;
な原資産価値を一定割合で減らしていくパラメータとしてモデル化できる。複占や寡占&lt;br /&gt;
など企業数がより少なく,互いの行動の効果が相手方の意思決定に直接影響する場合に&lt;br /&gt;
は,こうした取り扱いは不可能であり,ゲーム理論を用いたモデル化が必要となる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
■　種類&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　企業の有するさまざまな経営上の柔軟性が,リアルオプションとして評価されうる。&lt;br /&gt;
主なものを表に示した。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　延期オプションは,前節で記したように,ある決まった投資プロジェクトの実施を縛&lt;br /&gt;
来に延期する柔軟性を意味する。投資コストに比べてプロジェクト価値が高いほど行使&lt;br /&gt;
した際のペイオフ（利得）も大きくなるので,コールオプションにあたる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　一方,撤退オプションは,プロジェクト価値が低下したときにそれを売却して事業か&lt;br /&gt;
ら撤退する柔軟性を意味する。売却価格が行使価格にあたり,それに比べて原資産であ&lt;br /&gt;
るプロジェクト価値が低いほどペイオフが大きくなるので,プットオプションにあたる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　操業規模変更オプションは,状況に応じて操業規模を拡大ないし縮小する柔軟性を意&lt;br /&gt;
味する。これはプロジェクトの一部についての延期(拡大の場合)ないし撤退(縮小の場&lt;br /&gt;
合)オプションとみることができる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　転換オプションは,複数の燃料で稼動するボイラーや容易に組み替えられる生産ライン&lt;br /&gt;
のように,プロジェクトに必要な原料や作り出される製品などを,その市況に応じて&lt;br /&gt;
変更できる柔軟性を意味する。転換の選択肢の価値がそれぞれ確率的に変動する場合は,&lt;br /&gt;
複数の原資産を交換する交換オプションとしてモデル化される。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　成長オプションは,いま投資を行うことが将来拡大が期待される市場への参入機会を&lt;br /&gt;
もたらす場合にみられる。成長中の産業や技術進歩の著しい市場では,将来の投資機会&lt;br /&gt;
もまたその先の投資機会への参入の前提条件となっており,先行するオプションを行使&lt;br /&gt;
して後続のオプションを取得する複合オプションとみることができる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　逐次進行オプションもまた複合オプションであるが,複数の投資機会を扱う成長オプ&lt;br /&gt;
ションと違い,一つのプロジェクトを複数の段階に分け,その各段階でプロジェクトを&lt;br /&gt;
進めるかどうかを選択する柔軟性をそれぞれリアルオプションとみる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　実はこれらのすべてが,何らかの意思決定を将来に延期する延期オプションの一種で&lt;br /&gt;
あり,またTrigeorgis(1996)にみるにような,あるコスト負担のもとで操業モードを変吏&lt;br /&gt;
する「一般化されたリアルオプション」の特殊ケースにあたる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
■　応用分野&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リアルオプション理論が最もよく利用されるのは,投資プロジェクトの評価や意思決&lt;br /&gt;
定の分野であろう.不確実な環境下での大型投資プロジェクトの意思決定には,リアル&lt;br /&gt;
オプション分析が特に有効である。石油開発や新薬開発などのプロジェクトでは,投資&lt;br /&gt;
額が巨額に上るうえ失敗しても転用は困難で,初期段階の技術的な不確実性がきわめて&lt;br /&gt;
高く, しかもキャッシュフローを生むまでの期間が長いが,いったんうまくいけば追加&lt;br /&gt;
投資の機会が開かれることもある。このようなプロジェクトは複数の段階に分け,状況&lt;br /&gt;
をみて途中でとりやめたり拡張,縮小したりする柔軟性を保つことが重要であり,複数&lt;br /&gt;
のリアルオプションを含むプロジェクトとして評価することが適切である。こうした分&lt;br /&gt;
析では,オプション価値計算の基礎になるプロジェクト価値やその過程,関連するパラ&lt;br /&gt;
メータがあいまいにしかわからず,したがってリアルオプションの厳密な評価額が求め&lt;br /&gt;
られない場合も多いが,それでも合理的な意思決定手法に従った分析結果をもたらすた&lt;br /&gt;
め,NPV法などに比べてより適切な意思決定が可能となる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　経営上の柔軟性を保有者にもたらす資産や契約なども, リアルオプションとして評価&lt;br /&gt;
される。土地については,開発後の不動産価値を原資産,開発コストを行使価格とした&lt;br /&gt;
コールオプションとして評価する研究がなされている。特許権,著作権などの知的財産&lt;br /&gt;
権,およびこれに類似したブランドなどの価値も,それ自体ではなくその後の投資から生&lt;br /&gt;
まれるキャッシュフローを価値の源泉としていることから,オプションとして評価する&lt;br /&gt;
ほうが適切な場合が多い。中途変更や解約,期限延長などの柔軟性をもつ契約の価値も,&lt;br /&gt;
同様にリアルオプションを含んだものとして評価できる。これらの柔軟性の精緻な評価&lt;br /&gt;
手法は,金融工学の発展とともに資産その他の証券化商品の開発など具体的な成果を生&lt;br /&gt;
み出しつつある。また米pl-x社では,簡便なパッケージを利用して特許権をオプション&lt;br /&gt;
として評価し,ITを使ってそれらを取引する市場をつくり出そうとしている.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リアルオプションは金融オプションと違って法的な権利として確保されたものでない&lt;br /&gt;
場合が多いため,計算にとりかかる前にまずその対象にどのようなリアルオプション(柔&lt;br /&gt;
軟性)が存在するかを分析しなければならない.事業に内在するリアルオプションは,山&lt;br /&gt;
口(2002)にみるように,市場の状況や企業の能力などに対応して企業がとる経営戦略に&lt;br /&gt;
依存する。延期すればより高い利得を期待できる投資機会があっても競争相手がひしめ&lt;br /&gt;
いていれば延期はできないし,コアコンピタンスのない事業領域で将来の成長性に賭け&lt;br /&gt;
て多額の投資をすることは必ずしも賢明とはいえない。したがって,リアルオプション&lt;br /&gt;
は独立した資産としてではなく,企業戦略の文脈の中で論じられるべきである。&lt;br /&gt;
意思決定に際し企業とその経営者の利害が常に一致するとは限らず,しばしば企業(株&lt;br /&gt;
主)を依頼人,その経営者を代理人とした依頼人=代理人ゲームが成立する。この領城&lt;br /&gt;
ではMaland(1999)などを除いてリアルオプションを意識した研究がまだ少なく,今後&lt;br /&gt;
ストックオプションなど経営者報酬に関する諸研究と融合した発展が期待される.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
----&lt;br /&gt;
'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1] 山口 浩(2002), リアルオプションと企業経営, エコノミスト社.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[2] Copeland, T. and V.Antikarov (2001), Real Options: A Practitioner's Guide, TEXERE.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[3] Dixit,A.K. and R.S Pindyck (1994), Investment Under Uncertainty, Princeton University Press.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[4] Grenadier, S.R. ed. (2000), Game Choices: The Interaction of Real Options and Game Theory, Risk Books.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[5] Maeland,I. (1999), &amp;quot;Valuation of irreversible investments and agency problems,&amp;quot; Working Paper presented at the 3rd Annual Real Option Conference.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[6] Sick,G. (1995), &amp;quot;Real Options,&amp;quot; in Jarrow R.A., V.Maksimovic and W.T.Ziemba eds., Handbook in Operations Research and Management Science, Vol.9, Finance, chap.21, Elsevier.&lt;br /&gt;
（今井潤一訳(1997),実物オプション,in 今野浩, 古川浩一監訳, ファイナンスハンドブック, 朝倉書店）&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[7] Trigeorgis,L. (1996), Real Options: Managerial Flexibility and Strategy in Resource Allocation, MIT Press.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Category:ファイナンス|りあるおぷしょん]]&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Kuwashima</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E5%80%92%E7%94%A3%E7%A2%BA%E7%8E%87%E3%81%AE%E6%8E%A8%E8%A8%88%E3%80%8B&amp;diff=8205</id>
		<title>《倒産確率の推計》</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E5%80%92%E7%94%A3%E7%A2%BA%E7%8E%87%E3%81%AE%E6%8E%A8%E8%A8%88%E3%80%8B&amp;diff=8205"/>
		<updated>2007-08-08T07:21:59Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Kuwashima: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【とうさんかくりつのすいけい (estimation of default probability)】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　倒産確率の推計の推定法には,大きく分けて,1)倒産・非倒産企業のデータを統計学や計量&lt;br /&gt;
経済学手法によって比較すること,2)信用リスクのある企業が発行する市場性のある債&lt;br /&gt;
券や株式などの価格からインプライドに推定する,という2つの方法がある.以下にそ&lt;br /&gt;
の代表的な方法を述べる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
■　統計的方法&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
▼　回帰モデルによる倒産確率推定&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
線形確率モデルの応用&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　倒産企業の事後的な倒産確率を&amp;lt;math&amp;gt;1&amp;lt;/math&amp;gt;として,非倒産企業のそれを&amp;lt;math&amp;gt;0&amp;lt;/math&amp;gt;としよう.このよう&lt;br /&gt;
にして,&amp;lt;math&amp;gt;i&amp;lt;/math&amp;gt;番目の企業の例産確率&amp;lt;math&amp;gt;(Y_i)&amp;lt;/math&amp;gt;を縦軸に,そして倒産・非倒産に影響を与えると思&lt;br /&gt;
われるリスクフアクター,たとえば&amp;lt;math&amp;gt;i&amp;lt;/math&amp;gt;番目の企業の負債比率&amp;lt;math&amp;gt;(X_i)&amp;lt;/math&amp;gt;を横軸としてプロット&lt;br /&gt;
し,2変量線形回帰:&amp;lt;math&amp;gt;Y_i = a + b X_i + \epsilon_i&amp;lt;/math&amp;gt;分析を試みる.ここで,&amp;lt;math&amp;gt;\epsilon_i&amp;lt;/math&amp;gt;は&lt;br /&gt;
平均ゼロ,分散が不均一分散&lt;br /&gt;
する誤差項である.これから,&amp;lt;math&amp;gt;i&amp;lt;/math&amp;gt;番目の企業の推定倒産確率&amp;lt;math&amp;gt;(\pi_i)&amp;lt;/math&amp;gt;は,従属変数&amp;lt;math&amp;gt;(Y_i)&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
の条条件付き期待値で示すことができる.なぜならば,&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;\mbox{E}[Y_i] = \mbox{P}\{ Y_i =1 \} 1+ \mbox{P} \{ Y_i =0 \} 0 = \pi_i 1 + (1- \pi_i )0 =\pi_i\pi_i = \pi_i&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;\mbox{E} [Y_i] = a + b X_i&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　したがって,倒産確率の推定は,回帰係数の定数項&amp;lt;math&amp;gt;(a)&amp;lt;/math&amp;gt;と傾き&amp;lt;math&amp;gt;(b)&amp;lt;/math&amp;gt;の推定値が得られれ&lt;br /&gt;
ば容易に計算できる.倒産確率推定にあたって,複数のリスクファクターを用いる場合&lt;br /&gt;
は,多重線形回帰分析を用いればよい.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　この方法は理解が容易かつ簡便ではあるが,次のような問題がある.それらは,1)こ&lt;br /&gt;
のモデルでは誤差項が不均一分散をするため,得られた回帰係数の推定値&amp;lt;math&amp;gt;(\hat{a} , \hat{b})&amp;lt;/math&amp;gt;の標準&lt;br /&gt;
誤差が過大推定になる,2)推定倒産確率&amp;lt;math&amp;gt;(\hat{\pi}_i = \mbox{E}[Y_i] = \hat{a} + \hat{b} X_i)&amp;lt;/math&amp;gt;が&amp;lt;math&amp;gt;0&amp;lt;/math&amp;gt;と&amp;lt;math&amp;gt;1&amp;lt;/math&amp;gt;の間にある保証&lt;br /&gt;
がない.前者の問題は加重最小2乗法を適用することで解決できるが,後者の問題には,&lt;br /&gt;
次に述べるロジット/プロビットなどの「定性的従属変数回帰モデル」を考える必要が&lt;br /&gt;
ある.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
定性的従属変数回帰モデルの応用&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　この方法は,観測できない当該企業の信用リスク度合いを表す確率変数を考え,それ&lt;br /&gt;
が&amp;lt;math&amp;gt;K&amp;lt;/math&amp;gt;個のリスクファクターの線形関数で説明できるとする.この信用リスク度合いと倒&lt;br /&gt;
産・非倒産を示す二項確率変数との間を結ぶ非線形のリンク関数を考える.リンク関数&lt;br /&gt;
としては,推定倒産確率が1と0の間にあり,かつ最尤推定を行うにあたって用いる尤&lt;br /&gt;
度関数の計算が容易かつその最大値が保証できるようなものがのぞましい.こうしたも&lt;br /&gt;
のには,ロジット関数,累積標準正規確率分布関数,Conpertz関数などがあるが,ロジッ&lt;br /&gt;
卜関数を用いる場合が多い.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
▼　倒産「率」推定モデル&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　経済全体あるいは特定の産業や地域で,一定の期間に生じた倒産件数と期首に存在し&lt;br /&gt;
ていた企業数との比率をもって倒産「率」とし,これをマクロあるいはセミマクロ倒産&lt;br /&gt;
確率の推定値と定義することができる.このマクロ倒産率を,マクロ経済やその産業に&lt;br /&gt;
特有の経済変数によって説明するモデルを考え,倒産率がどのように変化をするかを予&lt;br /&gt;
測することが可能になる.同様な考え方は,特定の金融機関の有する融資ポートフォリ&lt;br /&gt;
オにも適用可能であり,資産負債管理や適切な引当率の計算にあたって有効であろう.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　このような倒産率の推定モデルのもつ問題を修正し,かつ拡張するにあたっては次の&lt;br /&gt;
ような点が考えられる.第一に,倒産件数は倒産の規模を反映しない.零細企業と東証&lt;br /&gt;
１部上場企業の倒産を同列に論ずることはできないから,倒産率の計算にあたり,企業&lt;br /&gt;
の規模を表す,負債,売上げ,従業員数,総資産などで件数を加重することが必要にな&lt;br /&gt;
るかもしれない.第二に,通常の回帰モデルの適用は,誤差項が不均一分散をするので,&lt;br /&gt;
適切でない.この点を修正した加重最小2乗法の適用がのぞましい.これらの点を考慮&lt;br /&gt;
したロジット/プロビット分析による倒産確率推定についての詳しい説明は,森平(1999)&lt;br /&gt;
を参照のこと.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
■　現物株式・債券価格評価式から得られるインプライド倒産確率&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　信用リスクのある債券や株式は,その点を織り込んで市場価格が決定されているはずで&lt;br /&gt;
ある.つまり,市場価格は倒産確率と回収率を用いて計算された期待キャッシュフロー&lt;br /&gt;
をリスクを調整した割引率で現在価値に引き戻したものとなる.たとえば,残存期間&amp;lt;math&amp;gt;T=2&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
年で,1年に1回のクーポンの支払いを仮定したときのこの債券の市場価格&amp;lt;math&amp;gt;V_0(T)&amp;lt;/math&amp;gt;は,&lt;br /&gt;
各年の倒産確率を&amp;lt;math&amp;gt;p_t&amp;lt;/math&amp;gt;,回収率を&amp;lt;math&amp;gt;\mu&amp;lt;/math&amp;gt;,無リスク金利を&amp;lt;math&amp;gt;r_t&amp;lt;/math&amp;gt;,&lt;br /&gt;
各年のキャッシュフロー（クーポ&lt;br /&gt;
ンあるいはクーポンと元本の支払い)を&amp;lt;math&amp;gt;C_t&amp;lt;/math&amp;gt;,リスクプレミアムを&amp;lt;math&amp;gt;\alpha_t&amp;lt;/math&amp;gt;とすれば,&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;V_0 (2) = \frac{ \{ (p_1 \mu) + (1- p_1) \} C_1 }{(1 + r_1 + \alpha_1 )^1}&lt;br /&gt;
+ \frac{\{ (1-p_1) (pi_2 \mu) + (1-p_1)(1-p_2) \}}{(1 + r_2 + \alpha_2 )^2}&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
となるはずである.格付けごとの倒産確率をだすためには,まずこの格付けクラスに属&lt;br /&gt;
する残存期間1年の割引債価格&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;V_0(1) = \frac{\{ (p_1 \mu) + (1-p_1) \} C_1 }{(1 + r_1 + \alpha_1 )^1 }&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
において,割引率,回収率の値がわかっていると仮定し,この式から,1年目の倒産確率&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;p_1&amp;lt;/math&amp;gt;を求める.この結果を上の2期間債券の評価式に代入し,1年後から2年後の間に&lt;br /&gt;
倒産する確率&amp;lt;math&amp;gt;p_2&amp;lt;/math&amp;gt;を求めることができる.以後この手続きを繰り返すことによって,倒産&lt;br /&gt;
確率の期間構造&amp;lt;math&amp;gt;p_1 , p_2 , p_3 , \ldots&amp;lt;/math&amp;gt;を推定することができる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
▼　オプションアプローチ&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　上と同様なことを,派生証券価格決定モデルを用いて行うこともできる.株式市場で&lt;br /&gt;
株価が成立していることは,企業のバランスシートを時価で評価したときに,資産の時価&lt;br /&gt;
が負債の時価を上回っている,つまり債務超過状態に陥っていないことを意味している.&lt;br /&gt;
すわなち,現在の株式時価総額&amp;lt;math&amp;gt;(E_0)&amp;lt;/math&amp;gt;は,将来時点&amp;lt;math&amp;gt;(T)&amp;lt;/math&amp;gt;の不確実な企業資産価値を&amp;lt;math&amp;gt;(\tilde{A}_r)&amp;lt;/math&amp;gt;とし,&lt;br /&gt;
負債価値を&amp;lt;math&amp;gt;D_T&amp;lt;/math&amp;gt;とすれば,資産価値が負債価値を上回っている部分の期待現在価値,&lt;br /&gt;
つまり&amp;lt;math&amp;gt;E_0 = \mbox{PV}(\mbox{max}\{ \tilde{A}_r -D_T , 0 \} )&amp;lt;/math&amp;gt;で表すことができる.ただし, ここで&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;\mbox{PV}(\bullet)&amp;lt;/math&amp;gt;は&amp;lt;math&amp;gt;(\bullet)&amp;lt;/math&amp;gt;内の&lt;br /&gt;
現在価値を求めることを意味する.右辺は,企業資産を原証券とし,負債価値を行使&lt;br /&gt;
価格とするコールオプションのペイオフを示しているから,有名なBlack-Scholesのヨー&lt;br /&gt;
ロピアンコール式を用いて,&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;E_0 = A_0 N (d_1^{\star}) - D_T e^{-r_{A^T}} N(d_2^{\star})  \  \  \   (1)&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ただし,ここで,&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;d_1^{\star}\equiv \frac{\ln (A_0 / D_T) + (r_f + \sigma^2_A / 2) T}{\sigma_A \sqrt{T}} &lt;br /&gt;
,  \  \  \   d_2^{\star} = d_1^{\star} - \sigma_A \sqrt{T}  \  \  \    (2)&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
と表すことができる.式(1)の右辺第2項の&amp;lt;math&amp;gt;N(d_2^{\star})&amp;lt;/math&amp;gt;は,原資産(企業資産)の満期時点の価&lt;br /&gt;
値が行使価格(負債価値)を上回る(リスク中立世界のもとにおける)確率(インザマネー&lt;br /&gt;
の確率)を表している.逆に債務超過確率としての倒産確率は,&amp;lt;math&amp;gt; 1 - N(d_2^{\star})&amp;lt;/math&amp;gt;で計算できる.&lt;br /&gt;
問題は,式(1),(2)において企業資産価値&amp;lt;math&amp;gt;(A_0)&amp;lt;/math&amp;gt;,企業資産のポラティリティ&amp;lt;math&amp;gt;(\sigma_A^2)&amp;lt;/math&amp;gt;を既知&lt;br /&gt;
のデータからどのようにして推計するかである.森平(2000)では,式(1)を用いて,現&lt;br /&gt;
在の株価と株式投資収益率のボラテイリテイとを入カデータとした繰り返し計算を用い&lt;br /&gt;
る方法を,森平(1997)では,現在時点では企業のパランスシートの資産側と負債側が時&lt;br /&gt;
価ベースで均衡していると仮定した簡便法によるパラメータ推定方法を提唱している.&lt;br /&gt;
いずれの方法においても,資産のポラテイリティと株式のポラテイリティとの間の関係&lt;br /&gt;
式,&amp;lt;math&amp;gt;\sigma_A = \sigma_E [(E_t / A_t) N (d_1 ^{\star})]&amp;lt;/math&amp;gt;を用いる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ただし,こうしたモデルを実際に適用するにあたっては,種々の問題点がある.たと&lt;br /&gt;
えば, ①リスク中立評価,つまり倒産企業でも企業資産は金利で成長すると仮定できる&lt;br /&gt;
のか, ②将来時点&amp;lt;math&amp;gt;(T)&amp;lt;/math&amp;gt;の決定, ③期限前倒産の可能性, ④債務超過が倒産を意味しない&lt;br /&gt;
ときの分析, ⑤金利の不確実性の影響, ⑥財務や格付けデータの利用可能性, といった&lt;br /&gt;
問題を解決しなければならない.しかし,上で説明した比較的単純な仮定に基づくモデ&lt;br /&gt;
ルは,倒産企業を予測するにあたり,より精緻なモデルと比較して比較的よい結果をも&lt;br /&gt;
たらしている.詳しくは,森平(1997; 2000a; 2000b)を参照のこと.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
■　倒産確率の期間構造推定&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　以上のいずれの方法によっても,推定できるのは将来の1時点の倒産確率,あるいは&lt;br /&gt;
その時点までの累積の倒産確率である.これに対し,将来キャッシュフローの期待値を&lt;br /&gt;
計算する場合,キャッシュフローの発生する期間に対応する倒産確率が必要になる.こ&lt;br /&gt;
のための方法が,統計的な生存時間分析(デュレーション,故障時間,イベントヒスト&lt;br /&gt;
リー分析など)の適用である.その方法としては, ①生命表の作成にみられるように過去&lt;br /&gt;
のデフォルト債券や倒産企業の生存時間履歴から直接求める方法, ②生存時間確率をい&lt;br /&gt;
くつかのリスクファクターによって説明するモデルを推定し,間接的に倒産確率の期間&lt;br /&gt;
構造を求めようとする方法, の2つがある.より詳しい点に関しては,森平(2000c)を&lt;br /&gt;
参照のこと.また最近は,債券やクレジットデリバティプの市場価格データから,倒産&lt;br /&gt;
確率の期間構造を推定しようとする試みもある.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
----&lt;br /&gt;
'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1]　森平爽一郎(1997), &amp;quot;倒産確率推定のオブションアプローチ,&amp;quot;　証券アナリストジャーナル,10月.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[2]　森平爽一郎(1998), &amp;quot;倒産確率の推定と信用リスク管理:展望,&amp;quot;　ジャフィージャーナル, 日本金融証券計量工学会, 3月, 東洋経済新報社.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[3]　森平爽―郎(1999), &amp;quot;信用リスクの測定と管理(2):定性的従属変数モデルによる倒産確率の推定,&amp;quot;　証&lt;br /&gt;
券アナリストジャーナル, 10月.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[4]　森平爽一郎(2000), &amp;quot;信用リスクの測定と管理(3):オブションモデルによる倒産確率推定:基礎,&amp;quot;　証&lt;br /&gt;
券アナリストジャーナル, 38(1).&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[5]　森平爽―郎(2000b), &amp;quot;信用リスクの測定と管理(4):オプシヨンモデルによる倒産確率推定:拡張と応用,&amp;quot;　証&lt;br /&gt;
券アナリストジャーナル, 38(3).&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[6]　森平爽一郎(2000c), &amp;quot;信用リスクの測定と管理(5):倒産確率の期間構造推定,&amp;quot;　証&lt;br /&gt;
券アナリストジャーナル, 38(5).&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[category:ファイナンス|とうさんかくりつのすいけい]]&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Kuwashima</name></author>
	</entry>
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		<title>カテゴリ:都市システム</title>
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&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;都市システムに関するカテゴリ．&lt;/div&gt;</summary>
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		<title>カテゴリ:近似・知能・感覚的手法</title>
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&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;近似・知能・感覚的手法に関するカテゴリ．&lt;/div&gt;</summary>
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		<title>カテゴリ:計算幾何</title>
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&lt;hr /&gt;
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		<title>カテゴリ:統計</title>
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&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;統計に関するカテゴリ．&lt;/div&gt;</summary>
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		<title>カテゴリ:経営・経済性工学</title>
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&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;経営・経済性工学に関するカテゴリ．&lt;/div&gt;</summary>
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		<title>カテゴリ:組合せ最適化</title>
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&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;組合せ最適化に関するカテゴリ．&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Category:基礎編|くみあわせさいてきか]]&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Kuwashima</name></author>
	</entry>
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		<title>カテゴリ:組合せ最適化</title>
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		<summary type="html">&lt;p&gt;Kuwashima: &amp;quot;Category:組合せ最適化&amp;quot; の保護を解除しました。&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;組合せ最適化に関するカテゴリ．&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Category:基礎編|くみあわせさいてきか]]&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Kuwashima</name></author>
	</entry>
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		<title>カテゴリ:確率と確率過程</title>
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		<updated>2007-08-08T07:18:06Z</updated>

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&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;確率と確率過程に関するカテゴリ．&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Kuwashima</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%82%AB%E3%83%86%E3%82%B4%E3%83%AA:%E7%94%9F%E7%94%A3%E3%83%BB%E5%9C%A8%E5%BA%AB%E3%83%BB%E3%83%AD%E3%82%B8%E3%82%B9%E3%83%86%E3%82%A3%E3%82%AF%E3%82%B9&amp;diff=8196</id>
		<title>カテゴリ:生産・在庫・ロジスティクス</title>
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		<updated>2007-08-08T07:17:58Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Kuwashima: &amp;quot;Category:生産・在庫・ロジスティクス&amp;quot; を保護しました。 [edit=sysop:move=sysop]&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;生産・在庫・ロジスティクスに関するカテゴリ．&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Kuwashima</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%82%AB%E3%83%86%E3%82%B4%E3%83%AA:%E6%8E%A2%E7%B4%A2%E7%90%86%E8%AB%96&amp;diff=8195</id>
		<title>カテゴリ:探索理論</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%82%AB%E3%83%86%E3%82%B4%E3%83%AA:%E6%8E%A2%E7%B4%A2%E7%90%86%E8%AB%96&amp;diff=8195"/>
		<updated>2007-08-08T07:17:50Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Kuwashima: &amp;quot;Category:探索理論&amp;quot; を保護しました。 [edit=sysop:move=sysop]&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;探索理論に関するカテゴリ．&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Kuwashima</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%82%AB%E3%83%86%E3%82%B4%E3%83%AA:%E5%BE%85%E3%81%A1%E8%A1%8C%E5%88%97%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF&amp;diff=8194</id>
		<title>カテゴリ:待ち行列ネットワーク</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%82%AB%E3%83%86%E3%82%B4%E3%83%AA:%E5%BE%85%E3%81%A1%E8%A1%8C%E5%88%97%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF&amp;diff=8194"/>
		<updated>2007-08-08T07:17:41Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Kuwashima: &amp;quot;Category:待ち行列ネットワーク&amp;quot; を保護しました。 [edit=sysop:move=sysop]&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;待ち行列ネットワークに関するカテゴリ．&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Kuwashima</name></author>
	</entry>
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		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%82%AB%E3%83%86%E3%82%B4%E3%83%AA:%E5%BE%85%E3%81%A1%E8%A1%8C%E5%88%97%E3%81%AE%E5%BF%9C%E7%94%A8&amp;diff=8193</id>
		<title>カテゴリ:待ち行列の応用</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%82%AB%E3%83%86%E3%82%B4%E3%83%AA:%E5%BE%85%E3%81%A1%E8%A1%8C%E5%88%97%E3%81%AE%E5%BF%9C%E7%94%A8&amp;diff=8193"/>
		<updated>2007-08-08T07:17:33Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Kuwashima: &amp;quot;Category:待ち行列の応用&amp;quot; を保護しました。 [edit=sysop:move=sysop]&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;待ち行列の応用に関するカテゴリ．&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Kuwashima</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%82%AB%E3%83%86%E3%82%B4%E3%83%AA:%E5%BE%85%E3%81%A1%E8%A1%8C%E5%88%97&amp;diff=8191</id>
		<title>カテゴリ:待ち行列</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%82%AB%E3%83%86%E3%82%B4%E3%83%AA:%E5%BE%85%E3%81%A1%E8%A1%8C%E5%88%97&amp;diff=8191"/>
		<updated>2007-08-08T07:17:22Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Kuwashima: &amp;quot;Category:待ち行列&amp;quot; を保護しました。 [edit=sysop:move=sysop]&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;待ち行列に関するカテゴリ．&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Kuwashima</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%82%AB%E3%83%86%E3%82%B4%E3%83%AA:%E5%8B%95%E7%9A%84%E3%83%BB%E7%A2%BA%E7%8E%87%E3%83%BB%E5%A4%9A%E7%9B%AE%E7%9A%84%E8%A8%88%E7%94%BB&amp;diff=8190</id>
		<title>カテゴリ:動的・確率・多目的計画</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%82%AB%E3%83%86%E3%82%B4%E3%83%AA:%E5%8B%95%E7%9A%84%E3%83%BB%E7%A2%BA%E7%8E%87%E3%83%BB%E5%A4%9A%E7%9B%AE%E7%9A%84%E8%A8%88%E7%94%BB&amp;diff=8190"/>
		<updated>2007-08-08T07:17:09Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Kuwashima: &amp;quot;Category:動的・確率・多目的計画&amp;quot; を保護しました。 [edit=sysop:move=sysop]&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;動的・確率・多目的計画に関するカテゴリ．&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Kuwashima</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%82%AB%E3%83%86%E3%82%B4%E3%83%AA:%E5%85%AC%E5%85%B1%E3%82%B7%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%A0&amp;diff=8189</id>
		<title>カテゴリ:公共システム</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%82%AB%E3%83%86%E3%82%B4%E3%83%AA:%E5%85%AC%E5%85%B1%E3%82%B7%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%A0&amp;diff=8189"/>
		<updated>2007-08-08T07:17:00Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Kuwashima: &amp;quot;Category:公共システム&amp;quot; を保護しました。 [edit=sysop:move=sysop]&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;公共システムに関するカテゴリ．&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Kuwashima</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%82%AB%E3%83%86%E3%82%B4%E3%83%AA:%E4%BF%A1%E9%A0%BC%E6%80%A7%E3%83%BB%E4%BF%9D%E5%85%A8%E6%80%A7&amp;diff=8188</id>
		<title>カテゴリ:信頼性・保全性</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%82%AB%E3%83%86%E3%82%B4%E3%83%AA:%E4%BF%A1%E9%A0%BC%E6%80%A7%E3%83%BB%E4%BF%9D%E5%85%A8%E6%80%A7&amp;diff=8188"/>
		<updated>2007-08-08T07:16:51Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Kuwashima: &amp;quot;Category:信頼性・保全性&amp;quot; を保護しました。 [edit=sysop:move=sysop]&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;信頼性・保全性に関するカテゴリ．&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Kuwashima</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%82%AB%E3%83%86%E3%82%B4%E3%83%AA:%E4%BC%81%E7%94%BB%E3%83%BB%E9%96%8B%E7%99%BA%E3%83%BB%E3%83%97%E3%83%AD%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%82%AF%E3%83%88%E3%83%BB%E5%93%81%E8%B3%AA%E3%83%BB%E3%83%92%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%83%B3&amp;diff=8187</id>
		<title>カテゴリ:企画・開発・プロジェクト・品質・ヒューマン</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%82%AB%E3%83%86%E3%82%B4%E3%83%AA:%E4%BC%81%E7%94%BB%E3%83%BB%E9%96%8B%E7%99%BA%E3%83%BB%E3%83%97%E3%83%AD%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%82%AF%E3%83%88%E3%83%BB%E5%93%81%E8%B3%AA%E3%83%BB%E3%83%92%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%83%B3&amp;diff=8187"/>
		<updated>2007-08-08T07:16:41Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Kuwashima: &amp;quot;Category:企画・開発・プロジェクト・品質・ヒューマン&amp;quot; を保護しました。 [edit=sysop:move=sysop]&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;企画・開発・プロジェクト・品質・ヒューマンに関するカテゴリ．&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Kuwashima</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%82%AB%E3%83%86%E3%82%B4%E3%83%AA:%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%83%A0%E7%90%86%E8%AB%96&amp;diff=8186</id>
		<title>カテゴリ:ゲーム理論</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%82%AB%E3%83%86%E3%82%B4%E3%83%AA:%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%83%A0%E7%90%86%E8%AB%96&amp;diff=8186"/>
		<updated>2007-08-08T07:16:10Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Kuwashima: &amp;quot;Category:ゲーム理論&amp;quot; を保護しました。 [edit=sysop:move=sysop]&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;ゲーム理論に関するカテゴリ．&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Category:基礎編|げーむりろん]]&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Kuwashima</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E5%80%92%E7%94%A3%E7%A2%BA%E7%8E%87%E3%81%AE%E6%8E%A8%E8%A8%88%E3%80%8B&amp;diff=8185</id>
		<title>《倒産確率の推計》</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E5%80%92%E7%94%A3%E7%A2%BA%E7%8E%87%E3%81%AE%E6%8E%A8%E8%A8%88%E3%80%8B&amp;diff=8185"/>
		<updated>2007-08-08T07:14:27Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Kuwashima: &amp;quot;《倒産確率の推計》&amp;quot; を保護しました。 [edit=sysop:move=sysop]&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【とうさんかくりつのすいけい (estimation of default probability)】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　倒産確率の推計の推定法には,大きく分けて,1)倒産・非倒産企業のデータを統計学や計量&lt;br /&gt;
経済学手法によって比較すること,2)信用リスクのある企業が発行する市場性のある債&lt;br /&gt;
券や株式などの価格からインプライドに推定する,という2つの方法がある。以下にそ&lt;br /&gt;
の代表的な方法を述べる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
■　統計的方法&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
▼　回帰モデルによる倒産確率推定&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
線形確率モデルの応用&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　倒産企業の事後的な倒産確率を&amp;lt;math&amp;gt;1&amp;lt;/math&amp;gt;として,非倒産企業のそれを&amp;lt;math&amp;gt;0&amp;lt;/math&amp;gt;としよう.このよう&lt;br /&gt;
にして,&amp;lt;math&amp;gt;i&amp;lt;/math&amp;gt;番目の企業の例産確率&amp;lt;math&amp;gt;(Y_i)&amp;lt;/math&amp;gt;を縦軸に,そして倒産・非倒産に影響を与えると思&lt;br /&gt;
われるリスクフアクター,たとえば&amp;lt;math&amp;gt;i&amp;lt;/math&amp;gt;番目の企業の負債比率&amp;lt;math&amp;gt;(X_i)&amp;lt;/math&amp;gt;を横軸としてプロット&lt;br /&gt;
し,2変量線形回帰:&amp;lt;math&amp;gt;Y_i = a + b X_i + \epsilon_i&amp;lt;/math&amp;gt;分析を試みる。ここで,&amp;lt;math&amp;gt;\epsilon_i&amp;lt;/math&amp;gt;は&lt;br /&gt;
平均ゼロ,分散が不均一分散&lt;br /&gt;
する誤差項である。これから,&amp;lt;math&amp;gt;i&amp;lt;/math&amp;gt;番目の企業の推定倒産確率&amp;lt;math&amp;gt;(\pi_i)&amp;lt;/math&amp;gt;は,従属変数&amp;lt;math&amp;gt;(Y_i)&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
の条条件付き期待値で示すことができる.なぜならば,&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;\mbox{E}[Y_i] = \mbox{P}\{ Y_i =1 \} 1+ \mbox{P} \{ Y_i =0 \} 0 = \pi_i 1 + (1- \pi_i )0 =\pi_i\pi_i = \pi_i&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;\mbox{E} [Y_i] = a + b X_i&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　したがって,倒産確率の推定は,回帰係数の定数項&amp;lt;math&amp;gt;(a)&amp;lt;/math&amp;gt;と傾き&amp;lt;math&amp;gt;(b)&amp;lt;/math&amp;gt;の推定値が得られれ&lt;br /&gt;
ば容易に計算できる。倒産確率推定にあたって,複数のリスクファクターを用いる場合&lt;br /&gt;
は,多重線形回帰分析を用いればよい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　この方法は理解が容易かつ簡便ではあるが,次のような問題がある.それらは,1)こ&lt;br /&gt;
のモデルでは誤差項が不均一分散をするため,得られた回帰係数の推定値&amp;lt;math&amp;gt;(\hat{a} , \hat{b})&amp;lt;/math&amp;gt;の標準&lt;br /&gt;
誤差が過大推定になる,2)推定倒産確率&amp;lt;math&amp;gt;(\hat{\pi}_i = \mbox{E}[Y_i] = \hat{a} + \hat{b} X_i)&amp;lt;/math&amp;gt;が&amp;lt;math&amp;gt;0&amp;lt;/math&amp;gt;と&amp;lt;math&amp;gt;1&amp;lt;/math&amp;gt;の間にある保証&lt;br /&gt;
がない.前者の問題は加重最小2乗法を適用することで解決できるが,後者の問題には,&lt;br /&gt;
次に述べるロジット/プロビットなどの「定性的従属変数回帰モデル」を考える必要が&lt;br /&gt;
ある.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
定性的従属変数回帰モデルの応用&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　この方法は,観測できない当該企業の信用リスク度合いを表す確率変数を考え,それ&lt;br /&gt;
が&amp;lt;math&amp;gt;K&amp;lt;/math&amp;gt;個のリスクファクターの線形関数で説明できるとする.この信用リスク度合いと倒&lt;br /&gt;
産・非倒産を示す二項確率変数との間を結ぶ非線形のリンク関数を考える。リンク関数&lt;br /&gt;
としては,推定倒産確率が1と0の間にあり,かつ最尤推定を行うにあたって用いる尤&lt;br /&gt;
度関数の計算が容易かつその最大値が保証できるようなものがのぞましい。こうしたも&lt;br /&gt;
のには,ロジット関数,累積標準正規確率分布関数,Conpertz関数などがあるが,ロジッ&lt;br /&gt;
卜関数を用いる場合が多い.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
▼　倒産「率」推定モデル&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　経済全体あるいは特定の産業や地域で,一定の期間に生じた倒産件数と期首に存在し&lt;br /&gt;
ていた企業数との比率をもって倒産「率」とし,これをマクロあるいはセミマクロ倒産&lt;br /&gt;
確率の推定値と定義することができる。このマクロ倒産率を,マクロ経済やその産業に&lt;br /&gt;
特有の経済変数によって説明するモデルを考え,倒産率がどのように変化をするかを予&lt;br /&gt;
測することが可能になる。同様な考え方は,特定の金融機関の有する融資ポートフォリ&lt;br /&gt;
オにも適用可能であり,資産負債管理や適切な引当率の計算にあたって有効であろう.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　このような倒産率の推定モデルのもつ問題を修正し,かつ拡張するにあたっては次の&lt;br /&gt;
ような点が考えられる。第一に,倒産件数は倒産の規模を反映しない。零細企業と東証&lt;br /&gt;
１部上場企業の倒産を同列に論ずることはできないから,倒産率の計算にあたり,企業&lt;br /&gt;
の規模を表す,負債,売上げ,従業員数,総資産などで件数を加重することが必要にな&lt;br /&gt;
るかもしれない。第二に,通常の回帰モデルの適用は,誤差項が不均一分散をするので,&lt;br /&gt;
適切でない。この点を修正した加重最小2乗法の適用がのぞましい。これらの点を考慮&lt;br /&gt;
したロジット/プロビット分析による倒産確率推定についての詳しい説明は,森平(1999)&lt;br /&gt;
を参照のこと。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
■　現物株式・債券価格評価式から得られるインプライド倒産確率&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　信用リスクのある債券や株式は,その点を織り込んで市場価格が決定されているはずで&lt;br /&gt;
ある。つまり,市場価格は倒産確率と回収率を用いて計算された期待キャッシュフロー&lt;br /&gt;
をリスクを調整した割引率で現在価値に引き戻したものとなる。たとえば,残存期間&amp;lt;math&amp;gt;T=2&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
年で,1年に1回のクーポンの支払いを仮定したときのこの債券の市場価格&amp;lt;math&amp;gt;V_0(T)&amp;lt;/math&amp;gt;は,&lt;br /&gt;
各年の倒産確率を&amp;lt;math&amp;gt;p_t&amp;lt;/math&amp;gt;,回収率を&amp;lt;math&amp;gt;\mu&amp;lt;/math&amp;gt;,無リスク金利を&amp;lt;math&amp;gt;r_t&amp;lt;/math&amp;gt;,&lt;br /&gt;
各年のキャッシュフロー（クーポ&lt;br /&gt;
ンあるいはクーポンと元本の支払い)を&amp;lt;math&amp;gt;C_t&amp;lt;/math&amp;gt;,リスクプレミアムを&amp;lt;math&amp;gt;\alpha_t&amp;lt;/math&amp;gt;とすれば,&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;V_0 (2) = \frac{ \{ (p_1 \mu) + (1- p_1) \} C_1 }{(1 + r_1 + \alpha_1 )^1}&lt;br /&gt;
+ \frac{\{ (1-p_1) (pi_2 \mu) + (1-p_1)(1-p_2) \}}{(1 + r_2 + \alpha_2 )^2}&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
となるはずである。格付けごとの倒産確率をだすためには,まずこの格付けクラスに属&lt;br /&gt;
する残存期間1年の割引債価格&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;V_0(1) = \frac{\{ (p_1 \mu) + (1-p_1) \} C_1 }{(1 + r_1 + \alpha_1 )^1 }&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
において,割引率,回収率の値がわかっていると仮定し,この式から,1年目の倒産確率&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;p_1&amp;lt;/math&amp;gt;を求める。この結果を上の2期間債券の評価式に代入し,1年後から2年後の間に&lt;br /&gt;
倒産する確率&amp;lt;math&amp;gt;p_2&amp;lt;/math&amp;gt;を求めることができる。以後この手続きを繰り返すことによって,倒産&lt;br /&gt;
確率の期間構造&amp;lt;math&amp;gt;p_1 , p_2 , p_3 , \ldots&amp;lt;/math&amp;gt;を推定することができる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
▼　オプションアプローチ&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　上と同様なことを,派生証券価格決定モデルを用いて行うこともできる。株式市場で&lt;br /&gt;
株価が成立していることは,企業のバランスシートを時価で評価したときに,資産の時価&lt;br /&gt;
が負債の時価を上回っている,つまり債務超過状態に陥っていないことを意味している.&lt;br /&gt;
すわなち,現在の株式時価総額&amp;lt;math&amp;gt;(E_0)&amp;lt;/math&amp;gt;は,将来時点&amp;lt;math&amp;gt;(T)&amp;lt;/math&amp;gt;の不確実な企業資産価値を&amp;lt;math&amp;gt;(\tilde{A}_r)&amp;lt;/math&amp;gt;とし,&lt;br /&gt;
負債価値を&amp;lt;math&amp;gt;D_T&amp;lt;/math&amp;gt;とすれば,資産価値が負債価値を上回っている部分の期待現在価値,&lt;br /&gt;
つまり&amp;lt;math&amp;gt;E_0 = \mbox{PV}(\mbox{max}\{ \tilde{A}_r -D_T , 0 \} )&amp;lt;/math&amp;gt;で表すことができる。ただし, ここで&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;\mbox{PV}(\bullet)&amp;lt;/math&amp;gt;は&amp;lt;math&amp;gt;(\bullet)&amp;lt;/math&amp;gt;内の&lt;br /&gt;
現在価値を求めることを意味する。右辺は,企業資産を原証券とし,負債価値を行使&lt;br /&gt;
価格とするコールオプションのペイオフを示しているから,有名なBlack-Scholesのヨー&lt;br /&gt;
ロピアンコール式を用いて,&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;E_0 = A_0 N (d_1^{\star}) - D_T e^{-r_{A^T}} N(d_2^{\star})  \  \  \   (1)&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ただし,ここで,&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;d_1^{\star}\equiv \frac{\ln (A_0 / D_T) + (r_f + \sigma^2_A / 2) T}{\sigma_A \sqrt{T}} &lt;br /&gt;
,  \  \  \   d_2^{\star} = d_1^{\star} - \sigma_A \sqrt{T}  \  \  \    (2)&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
と表すことができる。式(1)の右辺第2項の&amp;lt;math&amp;gt;N(d_2^{\star})&amp;lt;/math&amp;gt;は,原資産(企業資産)の満期時点の価&lt;br /&gt;
値が行使価格(負債価値)を上回る(リスク中立世界のもとにおける)確率(インザマネー&lt;br /&gt;
の確率)を表している。逆に債務超過確率としての倒産確率は,&amp;lt;math&amp;gt; 1 - N(d_2^{\star})&amp;lt;/math&amp;gt;で計算できる。&lt;br /&gt;
問題は,式(1),(2)において企業資産価値&amp;lt;math&amp;gt;(A_0)&amp;lt;/math&amp;gt;,企業資産のポラティリティ&amp;lt;math&amp;gt;(\sigma_A^2)&amp;lt;/math&amp;gt;を既知&lt;br /&gt;
のデータからどのようにして推計するかである。森平(2000)では,式(1)を用いて,現&lt;br /&gt;
在の株価と株式投資収益率のボラテイリテイとを入カデータとした繰り返し計算を用い&lt;br /&gt;
る方法を,森平(1997)では,現在時点では企業のパランスシートの資産側と負債側が時&lt;br /&gt;
価ベースで均衡していると仮定した簡便法によるパラメータ推定方法を提唱している。&lt;br /&gt;
いずれの方法においても,資産のポラテイリティと株式のポラテイリティとの間の関係&lt;br /&gt;
式,&amp;lt;math&amp;gt;\sigma_A = \sigma_E [(E_t / A_t) N (d_1 ^{\star})]&amp;lt;/math&amp;gt;を用いる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ただし,こうしたモデルを実際に適用するにあたっては,種々の問題点がある。たと&lt;br /&gt;
えば, ①リスク中立評価,つまり倒産企業でも企業資産は金利で成長すると仮定できる&lt;br /&gt;
のか, ②将来時点&amp;lt;math&amp;gt;(T)&amp;lt;/math&amp;gt;の決定, ③期限前倒産の可能性, ④債務超過が倒産を意味しない&lt;br /&gt;
ときの分析, ⑤金利の不確実性の影響, ⑥財務や格付けデータの利用可能性, といった&lt;br /&gt;
問題を解決しなければならない.しかし,上で説明した比較的単純な仮定に基づくモデ&lt;br /&gt;
ルは,倒産企業を予測するにあたり,より精緻なモデルと比較して比較的よい結果をも&lt;br /&gt;
たらしている。詳しくは,森平(1997; 2000a; 2000b)を参照のこと.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
■　倒産確率の期間構造推定&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　以上のいずれの方法によっても,推定できるのは将来の1時点の倒産確率,あるいは&lt;br /&gt;
その時点までの累積の倒産確率である。これに対し,将来キャッシュフローの期待値を&lt;br /&gt;
計算する場合,キャッシュフローの発生する期間に対応する倒産確率が必要になる。こ&lt;br /&gt;
のための方法が,統計的な生存時間分析(デュレーション,故障時間,イベントヒスト&lt;br /&gt;
リー分析など)の適用である。その方法としては, ①生命表の作成にみられるように過去&lt;br /&gt;
のデフォルト債券や倒産企業の生存時間履歴から直接求める方法, ②生存時間確率をい&lt;br /&gt;
くつかのリスクファクターによって説明するモデルを推定し,間接的に倒産確率の期間&lt;br /&gt;
構造を求めようとする方法, の2つがある。より詳しい点に関しては,森平(2000c)を&lt;br /&gt;
参照のこと。また最近は,債券やクレジットデリバティプの市場価格データから,倒産&lt;br /&gt;
確率の期間構造を推定しようとする試みもある.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
----&lt;br /&gt;
'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1]　森平爽一郎(1997), &amp;quot;倒産確率推定のオブションアプローチ,&amp;quot;　証券アナリストジャーナル,10月.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[2]　森平爽一郎(1998), &amp;quot;倒産確率の推定と信用リスク管理:展望,&amp;quot;　ジャフィージャーナル, 日本金融証券計量工学会, 3月, 東洋経済新報社.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[3]　森平爽―郎(1999), &amp;quot;信用リスクの測定と管理(2):定性的従属変数モデルによる倒産確率の推定,&amp;quot;　証&lt;br /&gt;
券アナリストジャーナル, 10月.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[4]　森平爽一郎(2000), &amp;quot;信用リスクの測定と管理(3):オブションモデルによる倒産確率推定:基礎,&amp;quot;　証&lt;br /&gt;
券アナリストジャーナル, 38(1).&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[5]　森平爽―郎(2000b), &amp;quot;信用リスクの測定と管理(4):オプシヨンモデルによる倒産確率推定:拡張と応用,&amp;quot;　証&lt;br /&gt;
券アナリストジャーナル, 38(3).&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[6]　森平爽一郎(2000c), &amp;quot;信用リスクの測定と管理(5):倒産確率の期間構造推定,&amp;quot;　証&lt;br /&gt;
券アナリストジャーナル, 38(5).&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[category:ファイナンス|とうさんかくりつのすいけい]]&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Kuwashima</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E5%80%92%E7%94%A3%E7%A2%BA%E7%8E%87%E3%81%AE%E6%8E%A8%E8%A8%88%E3%80%8B&amp;diff=8184</id>
		<title>《倒産確率の推計》</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E5%80%92%E7%94%A3%E7%A2%BA%E7%8E%87%E3%81%AE%E6%8E%A8%E8%A8%88%E3%80%8B&amp;diff=8184"/>
		<updated>2007-08-08T07:14:07Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Kuwashima: 新しいページ: ''''【とうさんかくりつのすいけい (estimation of default probability)】'''   　倒産確率の推計の推定法には,大きく分けて,1)倒産・非倒産企...'&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【とうさんかくりつのすいけい (estimation of default probability)】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　倒産確率の推計の推定法には,大きく分けて,1)倒産・非倒産企業のデータを統計学や計量&lt;br /&gt;
経済学手法によって比較すること,2)信用リスクのある企業が発行する市場性のある債&lt;br /&gt;
券や株式などの価格からインプライドに推定する,という2つの方法がある。以下にそ&lt;br /&gt;
の代表的な方法を述べる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
■　統計的方法&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
▼　回帰モデルによる倒産確率推定&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
線形確率モデルの応用&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　倒産企業の事後的な倒産確率を&amp;lt;math&amp;gt;1&amp;lt;/math&amp;gt;として,非倒産企業のそれを&amp;lt;math&amp;gt;0&amp;lt;/math&amp;gt;としよう.このよう&lt;br /&gt;
にして,&amp;lt;math&amp;gt;i&amp;lt;/math&amp;gt;番目の企業の例産確率&amp;lt;math&amp;gt;(Y_i)&amp;lt;/math&amp;gt;を縦軸に,そして倒産・非倒産に影響を与えると思&lt;br /&gt;
われるリスクフアクター,たとえば&amp;lt;math&amp;gt;i&amp;lt;/math&amp;gt;番目の企業の負債比率&amp;lt;math&amp;gt;(X_i)&amp;lt;/math&amp;gt;を横軸としてプロット&lt;br /&gt;
し,2変量線形回帰:&amp;lt;math&amp;gt;Y_i = a + b X_i + \epsilon_i&amp;lt;/math&amp;gt;分析を試みる。ここで,&amp;lt;math&amp;gt;\epsilon_i&amp;lt;/math&amp;gt;は&lt;br /&gt;
平均ゼロ,分散が不均一分散&lt;br /&gt;
する誤差項である。これから,&amp;lt;math&amp;gt;i&amp;lt;/math&amp;gt;番目の企業の推定倒産確率&amp;lt;math&amp;gt;(\pi_i)&amp;lt;/math&amp;gt;は,従属変数&amp;lt;math&amp;gt;(Y_i)&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
の条条件付き期待値で示すことができる.なぜならば,&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;\mbox{E}[Y_i] = \mbox{P}\{ Y_i =1 \} 1+ \mbox{P} \{ Y_i =0 \} 0 = \pi_i 1 + (1- \pi_i )0 =\pi_i\pi_i = \pi_i&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;\mbox{E} [Y_i] = a + b X_i&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　したがって,倒産確率の推定は,回帰係数の定数項&amp;lt;math&amp;gt;(a)&amp;lt;/math&amp;gt;と傾き&amp;lt;math&amp;gt;(b)&amp;lt;/math&amp;gt;の推定値が得られれ&lt;br /&gt;
ば容易に計算できる。倒産確率推定にあたって,複数のリスクファクターを用いる場合&lt;br /&gt;
は,多重線形回帰分析を用いればよい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　この方法は理解が容易かつ簡便ではあるが,次のような問題がある.それらは,1)こ&lt;br /&gt;
のモデルでは誤差項が不均一分散をするため,得られた回帰係数の推定値&amp;lt;math&amp;gt;(\hat{a} , \hat{b})&amp;lt;/math&amp;gt;の標準&lt;br /&gt;
誤差が過大推定になる,2)推定倒産確率&amp;lt;math&amp;gt;(\hat{\pi}_i = \mbox{E}[Y_i] = \hat{a} + \hat{b} X_i)&amp;lt;/math&amp;gt;が&amp;lt;math&amp;gt;0&amp;lt;/math&amp;gt;と&amp;lt;math&amp;gt;1&amp;lt;/math&amp;gt;の間にある保証&lt;br /&gt;
がない.前者の問題は加重最小2乗法を適用することで解決できるが,後者の問題には,&lt;br /&gt;
次に述べるロジット/プロビットなどの「定性的従属変数回帰モデル」を考える必要が&lt;br /&gt;
ある.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
定性的従属変数回帰モデルの応用&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　この方法は,観測できない当該企業の信用リスク度合いを表す確率変数を考え,それ&lt;br /&gt;
が&amp;lt;math&amp;gt;K&amp;lt;/math&amp;gt;個のリスクファクターの線形関数で説明できるとする.この信用リスク度合いと倒&lt;br /&gt;
産・非倒産を示す二項確率変数との間を結ぶ非線形のリンク関数を考える。リンク関数&lt;br /&gt;
としては,推定倒産確率が1と0の間にあり,かつ最尤推定を行うにあたって用いる尤&lt;br /&gt;
度関数の計算が容易かつその最大値が保証できるようなものがのぞましい。こうしたも&lt;br /&gt;
のには,ロジット関数,累積標準正規確率分布関数,Conpertz関数などがあるが,ロジッ&lt;br /&gt;
卜関数を用いる場合が多い.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
▼　倒産「率」推定モデル&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　経済全体あるいは特定の産業や地域で,一定の期間に生じた倒産件数と期首に存在し&lt;br /&gt;
ていた企業数との比率をもって倒産「率」とし,これをマクロあるいはセミマクロ倒産&lt;br /&gt;
確率の推定値と定義することができる。このマクロ倒産率を,マクロ経済やその産業に&lt;br /&gt;
特有の経済変数によって説明するモデルを考え,倒産率がどのように変化をするかを予&lt;br /&gt;
測することが可能になる。同様な考え方は,特定の金融機関の有する融資ポートフォリ&lt;br /&gt;
オにも適用可能であり,資産負債管理や適切な引当率の計算にあたって有効であろう.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　このような倒産率の推定モデルのもつ問題を修正し,かつ拡張するにあたっては次の&lt;br /&gt;
ような点が考えられる。第一に,倒産件数は倒産の規模を反映しない。零細企業と東証&lt;br /&gt;
１部上場企業の倒産を同列に論ずることはできないから,倒産率の計算にあたり,企業&lt;br /&gt;
の規模を表す,負債,売上げ,従業員数,総資産などで件数を加重することが必要にな&lt;br /&gt;
るかもしれない。第二に,通常の回帰モデルの適用は,誤差項が不均一分散をするので,&lt;br /&gt;
適切でない。この点を修正した加重最小2乗法の適用がのぞましい。これらの点を考慮&lt;br /&gt;
したロジット/プロビット分析による倒産確率推定についての詳しい説明は,森平(1999)&lt;br /&gt;
を参照のこと。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
■　現物株式・債券価格評価式から得られるインプライド倒産確率&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　信用リスクのある債券や株式は,その点を織り込んで市場価格が決定されているはずで&lt;br /&gt;
ある。つまり,市場価格は倒産確率と回収率を用いて計算された期待キャッシュフロー&lt;br /&gt;
をリスクを調整した割引率で現在価値に引き戻したものとなる。たとえば,残存期間&amp;lt;math&amp;gt;T=2&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
年で,1年に1回のクーポンの支払いを仮定したときのこの債券の市場価格&amp;lt;math&amp;gt;V_0(T)&amp;lt;/math&amp;gt;は,&lt;br /&gt;
各年の倒産確率を&amp;lt;math&amp;gt;p_t&amp;lt;/math&amp;gt;,回収率を&amp;lt;math&amp;gt;\mu&amp;lt;/math&amp;gt;,無リスク金利を&amp;lt;math&amp;gt;r_t&amp;lt;/math&amp;gt;,&lt;br /&gt;
各年のキャッシュフロー（クーポ&lt;br /&gt;
ンあるいはクーポンと元本の支払い)を&amp;lt;math&amp;gt;C_t&amp;lt;/math&amp;gt;,リスクプレミアムを&amp;lt;math&amp;gt;\alpha_t&amp;lt;/math&amp;gt;とすれば,&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;V_0 (2) = \frac{ \{ (p_1 \mu) + (1- p_1) \} C_1 }{(1 + r_1 + \alpha_1 )^1}&lt;br /&gt;
+ \frac{\{ (1-p_1) (pi_2 \mu) + (1-p_1)(1-p_2) \}}{(1 + r_2 + \alpha_2 )^2}&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
となるはずである。格付けごとの倒産確率をだすためには,まずこの格付けクラスに属&lt;br /&gt;
する残存期間1年の割引債価格&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;V_0(1) = \frac{\{ (p_1 \mu) + (1-p_1) \} C_1 }{(1 + r_1 + \alpha_1 )^1 }&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
において,割引率,回収率の値がわかっていると仮定し,この式から,1年目の倒産確率&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;p_1&amp;lt;/math&amp;gt;を求める。この結果を上の2期間債券の評価式に代入し,1年後から2年後の間に&lt;br /&gt;
倒産する確率&amp;lt;math&amp;gt;p_2&amp;lt;/math&amp;gt;を求めることができる。以後この手続きを繰り返すことによって,倒産&lt;br /&gt;
確率の期間構造&amp;lt;math&amp;gt;p_1 , p_2 , p_3 , \ldots&amp;lt;/math&amp;gt;を推定することができる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
▼　オプションアプローチ&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　上と同様なことを,派生証券価格決定モデルを用いて行うこともできる。株式市場で&lt;br /&gt;
株価が成立していることは,企業のバランスシートを時価で評価したときに,資産の時価&lt;br /&gt;
が負債の時価を上回っている,つまり債務超過状態に陥っていないことを意味している.&lt;br /&gt;
すわなち,現在の株式時価総額&amp;lt;math&amp;gt;(E_0)&amp;lt;/math&amp;gt;は,将来時点&amp;lt;math&amp;gt;(T)&amp;lt;/math&amp;gt;の不確実な企業資産価値を&amp;lt;math&amp;gt;(\tilde{A}_r)&amp;lt;/math&amp;gt;とし,&lt;br /&gt;
負債価値を&amp;lt;math&amp;gt;D_T&amp;lt;/math&amp;gt;とすれば,資産価値が負債価値を上回っている部分の期待現在価値,&lt;br /&gt;
つまり&amp;lt;math&amp;gt;E_0 = \mbox{PV}(\mbox{max}\{ \tilde{A}_r -D_T , 0 \} )&amp;lt;/math&amp;gt;で表すことができる。ただし, ここで&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;\mbox{PV}(\bullet)&amp;lt;/math&amp;gt;は&amp;lt;math&amp;gt;(\bullet)&amp;lt;/math&amp;gt;内の&lt;br /&gt;
現在価値を求めることを意味する。右辺は,企業資産を原証券とし,負債価値を行使&lt;br /&gt;
価格とするコールオプションのペイオフを示しているから,有名なBlack-Scholesのヨー&lt;br /&gt;
ロピアンコール式を用いて,&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;E_0 = A_0 N (d_1^{\star}) - D_T e^{-r_{A^T}} N(d_2^{\star})  \  \  \   (1)&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ただし,ここで,&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;d_1^{\star}\equiv \frac{\ln (A_0 / D_T) + (r_f + \sigma^2_A / 2) T}{\sigma_A \sqrt{T}} &lt;br /&gt;
,  \  \  \   d_2^{\star} = d_1^{\star} - \sigma_A \sqrt{T}  \  \  \    (2)&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
と表すことができる。式(1)の右辺第2項の&amp;lt;math&amp;gt;N(d_2^{\star})&amp;lt;/math&amp;gt;は,原資産(企業資産)の満期時点の価&lt;br /&gt;
値が行使価格(負債価値)を上回る(リスク中立世界のもとにおける)確率(インザマネー&lt;br /&gt;
の確率)を表している。逆に債務超過確率としての倒産確率は,&amp;lt;math&amp;gt; 1 - N(d_2^{\star})&amp;lt;/math&amp;gt;で計算できる。&lt;br /&gt;
問題は,式(1),(2)において企業資産価値&amp;lt;math&amp;gt;(A_0)&amp;lt;/math&amp;gt;,企業資産のポラティリティ&amp;lt;math&amp;gt;(\sigma_A^2)&amp;lt;/math&amp;gt;を既知&lt;br /&gt;
のデータからどのようにして推計するかである。森平(2000)では,式(1)を用いて,現&lt;br /&gt;
在の株価と株式投資収益率のボラテイリテイとを入カデータとした繰り返し計算を用い&lt;br /&gt;
る方法を,森平(1997)では,現在時点では企業のパランスシートの資産側と負債側が時&lt;br /&gt;
価ベースで均衡していると仮定した簡便法によるパラメータ推定方法を提唱している。&lt;br /&gt;
いずれの方法においても,資産のポラテイリティと株式のポラテイリティとの間の関係&lt;br /&gt;
式,&amp;lt;math&amp;gt;\sigma_A = \sigma_E [(E_t / A_t) N (d_1 ^{\star})]&amp;lt;/math&amp;gt;を用いる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ただし,こうしたモデルを実際に適用するにあたっては,種々の問題点がある。たと&lt;br /&gt;
えば, ①リスク中立評価,つまり倒産企業でも企業資産は金利で成長すると仮定できる&lt;br /&gt;
のか, ②将来時点&amp;lt;math&amp;gt;(T)&amp;lt;/math&amp;gt;の決定, ③期限前倒産の可能性, ④債務超過が倒産を意味しない&lt;br /&gt;
ときの分析, ⑤金利の不確実性の影響, ⑥財務や格付けデータの利用可能性, といった&lt;br /&gt;
問題を解決しなければならない.しかし,上で説明した比較的単純な仮定に基づくモデ&lt;br /&gt;
ルは,倒産企業を予測するにあたり,より精緻なモデルと比較して比較的よい結果をも&lt;br /&gt;
たらしている。詳しくは,森平(1997; 2000a; 2000b)を参照のこと.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
■　倒産確率の期間構造推定&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　以上のいずれの方法によっても,推定できるのは将来の1時点の倒産確率,あるいは&lt;br /&gt;
その時点までの累積の倒産確率である。これに対し,将来キャッシュフローの期待値を&lt;br /&gt;
計算する場合,キャッシュフローの発生する期間に対応する倒産確率が必要になる。こ&lt;br /&gt;
のための方法が,統計的な生存時間分析(デュレーション,故障時間,イベントヒスト&lt;br /&gt;
リー分析など)の適用である。その方法としては, ①生命表の作成にみられるように過去&lt;br /&gt;
のデフォルト債券や倒産企業の生存時間履歴から直接求める方法, ②生存時間確率をい&lt;br /&gt;
くつかのリスクファクターによって説明するモデルを推定し,間接的に倒産確率の期間&lt;br /&gt;
構造を求めようとする方法, の2つがある。より詳しい点に関しては,森平(2000c)を&lt;br /&gt;
参照のこと。また最近は,債券やクレジットデリバティプの市場価格データから,倒産&lt;br /&gt;
確率の期間構造を推定しようとする試みもある.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
----&lt;br /&gt;
'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1]　森平爽一郎(1997), &amp;quot;倒産確率推定のオブションアプローチ,&amp;quot;　証券アナリストジャーナル,10月.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[2]　森平爽一郎(1998), &amp;quot;倒産確率の推定と信用リスク管理:展望,&amp;quot;　ジャフィージャーナル, 日本金融証券計量工学会, 3月, 東洋経済新報社.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[3]　森平爽―郎(1999), &amp;quot;信用リスクの測定と管理(2):定性的従属変数モデルによる倒産確率の推定,&amp;quot;　証&lt;br /&gt;
券アナリストジャーナル, 10月.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[4]　森平爽一郎(2000), &amp;quot;信用リスクの測定と管理(3):オブションモデルによる倒産確率推定:基礎,&amp;quot;　証&lt;br /&gt;
券アナリストジャーナル, 38(1).&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[5]　森平爽―郎(2000b), &amp;quot;信用リスクの測定と管理(4):オプシヨンモデルによる倒産確率推定:拡張と応用,&amp;quot;　証&lt;br /&gt;
券アナリストジャーナル, 38(3).&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[6]　森平爽一郎(2000c), &amp;quot;信用リスクの測定と管理(5):倒産確率の期間構造推定,&amp;quot;　証&lt;br /&gt;
券アナリストジャーナル, 38(5).&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[category:ファイナンス|とうさんかくりつのすいけい]]&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Kuwashima</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E3%83%9C%E3%83%AD%E3%83%8E%E3%82%A4%E5%9B%B3%E3%80%8B&amp;diff=8158</id>
		<title>《ボロノイ図》</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E3%83%9C%E3%83%AD%E3%83%8E%E3%82%A4%E5%9B%B3%E3%80%8B&amp;diff=8158"/>
		<updated>2007-08-08T06:05:58Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Kuwashima: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【ぼろのいず (Voronoi diagram) 】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　空間に生成元とよばれるいくつかの図形が配置されているとき, 空間の各点を最も近い生成元へ割り当てた構造を[[ボロノイ図]]  (Voronoi diagram) という. 一つの生成元に割り当てられた点全体がなす領域を, その生成元のボロノイ領域または勢力圏という. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　空間 &amp;lt;math&amp;gt;E\, &amp;lt;/math&amp;gt; に配置された生成元を &amp;lt;math&amp;gt;g_1, g_2, \cdots , g_n\, &amp;lt;/math&amp;gt; とし, 生成元の集合を &amp;lt;math&amp;gt;G\, &amp;lt;/math&amp;gt;とする. 任意の点 &amp;lt;math&amp;gt;{\rm P}\in E\, &amp;lt;/math&amp;gt; から &amp;lt;math&amp;gt;g_i\, &amp;lt;/math&amp;gt; までの距離を &amp;lt;math&amp;gt;d({\rm P}, g_i)\, &amp;lt;/math&amp;gt; で表す. &amp;lt;math&amp;gt;g_i\, &amp;lt;/math&amp;gt; のボロノイ領域 &amp;lt;math&amp;gt;R(G; g_i)\, &amp;lt;/math&amp;gt; は&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;R(G; g_i) = \{ {\rm P} \in E \mid d({\rm P}, g_i) &amp;lt; d({\rm P}, g_j), j \ne i\}\, &amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
と表すことができる. &amp;lt;math&amp;gt;E\, &amp;lt;/math&amp;gt; は, &amp;lt;math&amp;gt;R(G; g_1), R(G; g_2), \cdots ,R(G; g_n)\, &amp;lt;/math&amp;gt; とそれらの境界に分割されるが, その分割構造がボロノイ図である. 空間 &amp;lt;math&amp;gt;E\, &amp;lt;/math&amp;gt; と, 生成元 &amp;lt;math&amp;gt;g_i \; (i=1, 2, \cdots , n)\, &amp;lt;/math&amp;gt; と距離 &amp;lt;math&amp;gt;d\, &amp;lt;/math&amp;gt; の選び方によってさまざまなボロノイ図が定義できる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　点を生成元とし, ユークリッド距離を距離とするボロノイ図は[[点ボロノイ図]] (Voronoi diagram for points) とよばれる. 2次元では, ボロノイ領域の境界は, 両側の生成元を結ぶ線分の垂直二等分線の上にあり, 3つのボロノイ領域の境界が共有する点はまわりの 3 個の生成元を通る円の中心である. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　点ボロノイ図に対して, ボロノイ領域が隣り合う生成元を線分で結ぶことによってできる図形は[[ドロネー図]] (Delaunay diagram) とよばれる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　互いに交差しない線分を生成元とし, ユークリッド距離を距離とするボロノイ図は[[線分ボロノイ図]] (Voronoi diagram for line segments) よばれる. 2 次元線分ボロノイ図の境界は線分と放物線の一部によって構成される. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　中心が &amp;lt;math&amp;gt;{\rm P}_i\, &amp;lt;/math&amp;gt;, 半径が &amp;lt;math&amp;gt;r_i\, &amp;lt;/math&amp;gt; の円を &amp;lt;math&amp;gt;c_i\, &amp;lt;/math&amp;gt; とする. 点&amp;lt;math&amp;gt;{\rm P}\, &amp;lt;/math&amp;gt; に対して&amp;lt;math&amp;gt;|{\rm P}-{\rm P}_i|^2-{r_i}^2\, &amp;lt;/math&amp;gt;を, 点 &amp;lt;math&amp;gt;{\rm P}\, &amp;lt;/math&amp;gt; と円 &amp;lt;math&amp;gt;c_i\, &amp;lt;/math&amp;gt; のラゲール (Laguerre) 距離という. ただし&amp;lt;math&amp;gt;|{\rm P}-{\rm Q}|\, &amp;lt;/math&amp;gt; は 2 点 &amp;lt;math&amp;gt;{\rm P}, {\rm Q}\, &amp;lt;/math&amp;gt; のユークリッド距離を表す. 円 &amp;lt;math&amp;gt;c_1, c_2, \cdots , c_n\, &amp;lt;/math&amp;gt; を生成元とし, ラゲール距離を距離とするボロノイ図を[[ラゲールボロノイ図]] (Laguere Voronoi diagram) またはパワー図 (power diagram) とよぶ. ラゲールボロノイ図の境界は超平面の一部である. 特に2次元では直線の一部であり, 3次元では平面の一部である. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　このほかにも &amp;lt;math&amp;gt;\mbox{L}_p\, &amp;lt;/math&amp;gt;-距離, ハウスドルフ距離などさまざまな距離を用いてボロノイ図が定義できる. このように一般の距離に基づいて定義されるボロノイ図を[[一般距離ボロノイ図]] (Voronoi diagram based on a general distance) とよぶ. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　たとえば, 点を生成元とし, ユークリッド距離の逆数を距離とみなして定義されるボロノイ図は最遠点ボロノイ図 (farthest-point Voronoi diagram) とよばれる. このボロノイ図では, 他の生成元より自分の方が離れているという領域がそれぞれの生成元のボロノイ領域となる. 空でないボロノイ領域をもつのは, 生成元の凸包の境界上に現れる生成元のみである. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　生成元がその位置や形を時間とともに変えると, 対応するボロノイ図も時間とともに変化する. このように時間の関数となるボロノイ図は[[動的ボロノイ図]] (dynamic Voronoi diagram) とよばれる. 動的ボロノイ図は, 飛行機やロボットが互いに接近し過ぎないよう監視するときなどに役立つ. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　平面上に与えられた有限個の点の集合を &amp;lt;math&amp;gt;S\, &amp;lt;/math&amp;gt; とする. &amp;lt;math&amp;gt;S\, &amp;lt;/math&amp;gt; を含む最小の円を&amp;lt;math&amp;gt;S\, &amp;lt;/math&amp;gt; の[[最小包含円]] (minimum enclosing circle) という. &amp;lt;math&amp;gt;S\, &amp;lt;/math&amp;gt; の最小包含円は, &amp;lt;math&amp;gt;S\, &amp;lt;/math&amp;gt; のちょうど 2 個の点を境界上にもつか, 3個以上の点を境界上にもつかのいずれかである. 前者の場合の最小包含円の中心は&amp;lt;math&amp;gt;S\, &amp;lt;/math&amp;gt; を生成元集合とする最遠点ボロノイ図の辺上にあり, 後者の場合の最小包含円の中心はその最遠点ボロノイ図の頂点のいずれかと一致する. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　平面上の一つの多角形を &amp;lt;math&amp;gt;T\, &amp;lt;/math&amp;gt; とし, &amp;lt;math&amp;gt;T\, &amp;lt;/math&amp;gt; 内に指定された有限個の点の集合を &amp;lt;math&amp;gt;S\, &amp;lt;/math&amp;gt; とする. &amp;lt;math&amp;gt;T\, &amp;lt;/math&amp;gt; 内に中心をもち, &amp;lt;math&amp;gt;S\, &amp;lt;/math&amp;gt; の要素を一つも内部に含まない円を空円といい, その中で半径が最大のものを[[最大空円]] (maximum empty circle) という. 最大空円の中心は, &amp;lt;math&amp;gt;T\, &amp;lt;/math&amp;gt; の頂点か, &amp;lt;math&amp;gt;S\, &amp;lt;/math&amp;gt; を生成元集合とするボロノイ図の頂点か, あるいはボロノイ図の辺と &amp;lt;math&amp;gt;T\, &amp;lt;/math&amp;gt; の境界辺の交点のいずれかである. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ボロノイ図の効率のよい構成法はたくさん知られている. たとえば 2次元では, 点ボロノイ図, 線分ボロノイ図, ラゲールボロノイ図が&amp;lt;math&amp;gt;{\rm O}(n\log n)\, &amp;lt;/math&amp;gt; の計算量で構成できる. &amp;lt;math&amp;gt;d\, &amp;lt;/math&amp;gt; 次元空間 (&amp;lt;math&amp;gt;d \geq 3\, &amp;lt;/math&amp;gt;) における点ボロノイ図とラゲールボロノイ図は, &amp;lt;math&amp;gt;{\rm O}(n^{\lfloor (d+1)/2\rfloor})\, &amp;lt;/math&amp;gt; の計算量で構成できる. ただし &amp;lt;math&amp;gt;\lfloor x \rfloor\, &amp;lt;/math&amp;gt; は &amp;lt;math&amp;gt;x\, &amp;lt;/math&amp;gt; 以下の最大の整数である. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ボロノイ図に関する詳しい解説には [1, 2, 3] がある. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
----&lt;br /&gt;
'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1] F. Aurenhammer, &amp;quot;Voronoi Diagrams -A Survey of a Fundamental Geometric Data Structure,&amp;quot; ''ACM Computing Surveys'', '''23''' (1991), 345-405.  &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[2] A. Okabe, B. Boots, K. Sugihara and S.-N. Chiu, ''Spatial Tessellations -Concepts and Applications of Voronoi Diagrams, 2nd Edition'', John Wiley and Sons, Inc., Chichester, 2000. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[3] S. Fortune, &amp;quot;Voronoi Diagrams and Delaunay Triangulations,&amp;quot; in ''Computing in Euclidean Geometry, 2nd Edition'', D. -Z. Du and F. Hwang, eds., World Scientific, Singapore, 225-265, 1995.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Category:計算幾何|ぼろのいず]]&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Kuwashima</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E8%A8%BC%E5%88%B8%E5%8C%96%E3%80%8B&amp;diff=8151</id>
		<title>《証券化》</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E8%A8%BC%E5%88%B8%E5%8C%96%E3%80%8B&amp;diff=8151"/>
		<updated>2007-08-08T05:17:21Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Kuwashima: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【しょうけんか (Securitization)】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　証券化とは,ある特定の資産の原物とそれから生じる法定果実を収受する権利を,そ&lt;br /&gt;
の権利を表章する「証券」に化体させることをいう.証券化の手法は,金融機関のリス&lt;br /&gt;
ク資産圧縮,または事業法人やノンバンクなどの資金調達の手段として,広く活用され&lt;br /&gt;
ている.自らの信用力が乏しいがゆえに,直接あるいは間接を問わず,資金調達の機会&lt;br /&gt;
が限られているノンバンクの存在を仮定する.このノンバンクが,保有する資産を活用&lt;br /&gt;
して,必要資金を調達することを考える.その資産が取引される市場が存在し,当該資&lt;br /&gt;
産の買手をすぐに見つけることができるのであれば(つまり,当該資産に流動性がある&lt;br /&gt;
場合),当該資産を単純に買手に売却することにより,容易に売却代金を手にすることが&lt;br /&gt;
できる.ところが,取引市場が完備されており,流動性のある資産は,債券や株式など&lt;br /&gt;
の有価証券に限られており,それら以外の資産を売却することは容易ではない.このよ&lt;br /&gt;
うな流動性の乏しい資産を売却するためには,流動性を付与する仕組み(すなわち証券&lt;br /&gt;
化)が必要となる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
■　資産担保証券&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　流動性の乏しい資産として,リース会社やクレジット会社などのノンバンクが保有す&lt;br /&gt;
る金銭債権(リース債権やクレジット債権)を例にとり,金銭債権証券化の仕組みを説明&lt;br /&gt;
する.証券化の対象となる原債権の債権者(本例の場合はノンバンク)をオリジネーター&lt;br /&gt;
というが,このオリジネーターが,保有する金銭債権を束にしたものを,特別目的会社&lt;br /&gt;
(Special Purpose Company;SPC)などのSPV(Special Purpose Vehicle)に譲渡する(SPV&lt;br /&gt;
としては,SPCのほかに信託銀行(の信託勘定)などが該当する.「特別目的」たるゆえ&lt;br /&gt;
んは,流動性の乏しい資産を,社債や信託受益権証書などの流動性のある実体に変換す&lt;br /&gt;
るという特別な目的のみを果たしているからである).SPVは,譲渡された金銭債権を裏&lt;br /&gt;
付けとして,債券を発行する.このように,資産(本例では金銭債権)を裏付けとして発&lt;br /&gt;
行された債券を,資産担保証券という.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　SPVは,発行代金として投資家が払い込む債券の購入代金を受領し,オリジネーター&lt;br /&gt;
は,譲渡した金銭債権の譲渡対価として,SPVからこの金額を受け取ることになる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　資産担保証券の元利金の原資は,金銭債権から生じるキャッシュフローである.原債&lt;br /&gt;
務者から回収されたキャッシュフローが,債権の譲受人であるSPVを通って,債券の元&lt;br /&gt;
利金として投資家に支払われる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　SPCとは,資産担保証券の発行などの特定された目的を果たすためだけに設立される&lt;br /&gt;
会社である.一般の社債の発行体は,本来の主たる事業を営んでおり,事業の成り行き&lt;br /&gt;
しだいで倒産する可能性をはらんでいるが,SPCは倒産の可能性を排除するために様&lt;br /&gt;
ざまな工夫をこらして設立される.したがって,資産担保証券の投資家は,投資の判断&lt;br /&gt;
にあたっては,オリジネーターの信用力ではなく,資産に伴う信用力を考慮すればよい.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　資産担保証券は,投資家に受け入れられやすくするために,格付けを取得するのが一&lt;br /&gt;
般的である.前段のSPCの倒産隔離性より,資産担保証券の格付けは,原資産のキャッ&lt;br /&gt;
シュフロー創出力により決定されるので,シングルAの格付けをもつオリジネーターで&lt;br /&gt;
も,キャッシュフロー創出力の高い良質な資産を証券化することにより,シングルAよ&lt;br /&gt;
りも高い格付の債券を発行することが可能となりうる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　資産担保証券は,償還年限やクーポンあるいは格付などの条件が互いに異なる複数の&lt;br /&gt;
種類(これをトランチあるいはトランシェという)に分けて発行されることが多い.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
■　モーゲージ担保証券&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　モーゲージ担保証券(Residential Mortgage Backed Securities;RMBS)とは,資産担保証&lt;br /&gt;
券のうちで,住宅ローン債権を裏付けとして発行されたものをいう.住宅ローン債権&lt;br /&gt;
は,土地の購入や住宅の建築のために,個人の借り手に貸し出された貸付債権である(住&lt;br /&gt;
宅ローン債権のように,分散の効いた多数の債務者向けの債権集合を,小口債権プール&lt;br /&gt;
(あるいは大数プール)という).&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　民間金融機関の住宅ローン債権が1999年にはじめて証券化されて以来,公的機関であ&lt;br /&gt;
る住宅金融公庫を含め,複数のRMBSが発行されている.特に,住宅金融公庫はこれま&lt;br /&gt;
で継続してRMBSを発行しており,RMBSの市場規模の拡大に大きく寄与している.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　住宅ローンの借り手は,返済期限前に任意にローンを返済できる.ローンが期限前返&lt;br /&gt;
済されると,貸し手は返済された資金の再運用リスク(これをプリペイメントリスクと&lt;br /&gt;
いう)を抱えることになる.貸し手は,住宅ローン債権を証券化することにより,この&lt;br /&gt;
リスクを投資家に転嫁することができる.逆に,RMBSの投資家は,期限前弁済の存在&lt;br /&gt;
により,RMBSの想定償還年限が伸縮するというリスクを抱えることになる.期限前弁&lt;br /&gt;
済は,借り換え時の金利水準や景況感などの要因に左右されると考えられるので,投資&lt;br /&gt;
家は,これらの要因から期限前弁済の動向を推定するプリベイメントモデルをつくって&lt;br /&gt;
プリベイメントリスクの定量評価を行っている.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　住宅ローンの貸付期間は20～30年である場合が多く,金融期間の負債のデュレーショ&lt;br /&gt;
ンと比較すると非常に長い.これは,当該金融機関がALMリスクを抱えていることに&lt;br /&gt;
ほかならない.住宅ローン債権の証券化は,ALMリスク軽減化の有効な手段としても&lt;br /&gt;
活用されている.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
■　不動産担保証券&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　金銭債権ではなく,実物資産である不動産を裏付けとしたものが,不動産担保証券&lt;br /&gt;
である.対象となる不動産の種類としては,オフイスビル,商業用施設,外国人向け高級&lt;br /&gt;
賃貸マンシヨン,ホテルなどがあげられる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　金銭債権の証券化の仕組みと同様に,不動産もSPVへの譲渡の仕組みがとられるが,&lt;br /&gt;
移転に伴い発生する不動産取得税や登録免許税などの税コスト削減のため,いったん信&lt;br /&gt;
託設定をしたうえで,その信託受益権がSPCに譲渡されることが多い.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　不動産担保証券の信用力は,裏付けとなつている不動産のキャッシュフロー創出力で&lt;br /&gt;
ある.不動産担保証券のクーポンの原資は,当該不動産からの賃貸料収入であるから,&lt;br /&gt;
証券化の対象としては,テナントづきがよく,安定した賃貸料収入が期待できる良質な&lt;br /&gt;
不動産であることが求められる.不動産担保証券の元本の原資は,当該不動産を売却し&lt;br /&gt;
て得る代金か,もしくはその不動産を裏付けとして新たに発行する不動産担保証券の発&lt;br /&gt;
行代金あるから,やはり,証券化の対象としては,将来的に価値の増大が期待できる&lt;br /&gt;
良質な不動産であることが望ましい.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
----&lt;br /&gt;
'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1]　大垣尚司(1997), ストラクチャード・ファイナンス入門, 日本経済新聞社.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[2]　不動産証券化協会(2003), 不動産証券化ハンドブック, 不動産証券化協会.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Category:ファイナンス|しょうけんか]]&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Kuwashima</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E8%A4%87%E9%9B%91%E7%B3%BB%E3%81%AB%E3%82%88%E3%82%8B%E4%BA%88%E6%B8%AC%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB%E3%80%8B&amp;diff=8097</id>
		<title>《複雑系による予測モデル》</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E8%A4%87%E9%9B%91%E7%B3%BB%E3%81%AB%E3%82%88%E3%82%8B%E4%BA%88%E6%B8%AC%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB%E3%80%8B&amp;diff=8097"/>
		<updated>2007-08-07T12:41:31Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Kuwashima: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【ふくざつけいによるよそくもでる (optimization problem)】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
1．　複雑系と時系列予測&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　時系列に代表される信号の予測に関しては,これまで多くの方法論が提案され&lt;br /&gt;
ている.以下では,やや視点を変えて,複雑系による予測をとりあげる.&lt;br /&gt;
複雑系の理論も多岐にわたっているが,この中でも,フラクタルとカオス&lt;br /&gt;
をとりあげ,方法論として遺伝的プログラミング(Genetic Programming:GP)を用いる.予測の主な対象は時系列である.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　フラクタル時系列の予測においては,時系列の時間軸をスケール変換&lt;br /&gt;
したときの統計的な性質を利用するだけではなく,コッホ曲線に&lt;br /&gt;
ヒントを得て,時間軸方向にインパルス応答関数を伸長したものを&lt;br /&gt;
再利用する方法を用いている[1].&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　次に,カオス理論を用いた時系列予測においては,時系列を生成する&lt;br /&gt;
関数方程式が決定論的に記述できることを利用する.カオス時系列の&lt;br /&gt;
データが与えられたときに,このデータをできるだけ近似する関数&lt;br /&gt;
をGP手法により推定する[2].多数の関数の候補を,GP手法における&lt;br /&gt;
個体として与えておき,近似度の優れた個体どうしに遺伝的操作を&lt;br /&gt;
加えて,より近似度の高い個体を生成する.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　一般的な線形時変入出力システム&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt; y(t)=\int _0^{t_0} h(t,t-\tau)x(\tau) d \tau,t&amp;gt;t_0 \ \ \ (1)&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　を考察する.ここでは入力&amp;lt;math&amp;gt;x(t)&amp;lt;/math&amp;gt;と出力&amp;lt;math&amp;gt;y(t)&amp;lt;/math&amp;gt;が同じであると考える.&lt;br /&gt;
線形時変システムのインパルス応答関数&amp;lt;math&amp;gt;h(t,\tau)&amp;lt;/math&amp;gt;がスケール関数&amp;lt;math&amp;gt;\phi(t)&amp;lt;/math&amp;gt;を用いて次のよ&lt;br /&gt;
うに展開されると仮定する.&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;h(t,\tau)=\sum _{i=0}^\infty \sum _{j=0}^\infty&lt;br /&gt;
h_{ij}\phi _{Ni}(t)\phi _{Nj}(\tau) \ \ \ (2)&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ただし,&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;\phi_{Ni}(t)=\phi(2^{-N}t-i)\ \ \  (3) &amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;table&amp;gt;&lt;br /&gt;
  &amp;lt;tr&amp;gt;&lt;br /&gt;
    &amp;lt;th rowspan=&amp;quot;2&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;math&amp;gt;\phi(t) = \Bigg\{&amp;lt;/math&amp;gt;&amp;lt;/th&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;td&amp;gt;&amp;lt;math&amp;gt;1,&amp;lt;/math&amp;gt;&amp;lt;/td&amp;gt;&lt;br /&gt;
    &amp;lt;td&amp;gt;&amp;lt;math&amp;gt;0 &amp;lt; t \le 1&amp;lt;/math&amp;gt;&amp;lt;/td&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;th rowspan=&amp;quot;2&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;math&amp;gt; \ \ \  (4)&amp;lt;/math&amp;gt;&amp;lt;/th&amp;gt;&lt;br /&gt;
  &amp;lt;/tr&amp;gt;&lt;br /&gt;
  &amp;lt;tr&amp;gt;&lt;br /&gt;
    &amp;lt;td&amp;gt;&amp;lt;math&amp;gt;0,&amp;lt;/math&amp;gt;&amp;lt;/td&amp;gt;&lt;br /&gt;
    &amp;lt;td&amp;gt;&amp;lt;math&amp;gt;\mbox{otherwise}&amp;lt;/math&amp;gt;&amp;lt;/td&amp;gt;&lt;br /&gt;
  &amp;lt;/tr&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/table&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　式(1)による&amp;lt;math&amp;gt;y(t)&amp;lt;/math&amp;gt;と入力時系列&amp;lt;math&amp;gt;x(t)&amp;lt;/math&amp;gt;との差の&lt;br /&gt;
最小2乗近似を考え,これを最小化するように&lt;br /&gt;
インパルス応答関数の係数&amp;lt;math&amp;gt;h_{ij}&amp;lt;/math&amp;gt;を決定する.&lt;br /&gt;
式(3)の計算では&amp;lt;math&amp;gt;N=0&amp;lt;/math&amp;gt;とし, &amp;lt;math&amp;gt;j&amp;lt;/math&amp;gt;の範囲を&amp;lt;math&amp;gt;j=&amp;lt;/math&amp;gt;1～4に&lt;br /&gt;
限定し,最適化の方法としては最急降下法が用いられる[1].&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　次に,時間軸の伸長による予測について述べる.&lt;br /&gt;
いま, &amp;lt;math&amp;gt;T_s \le t \le T_e&amp;lt;/math&amp;gt;は時系列&amp;lt;math&amp;gt;x(t)&amp;lt;/math&amp;gt;が観測される時間区間であり&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;T_1=T_e-T_s&amp;lt;/math&amp;gt;とする.また, &amp;lt;math&amp;gt;0 &amp;lt; t \le T_2&amp;lt;/math&amp;gt;は&amp;lt;math&amp;gt;x(t)&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
を予測する区間とする.&lt;br /&gt;
なお, &amp;lt;math&amp;gt;T_1,T_2&amp;lt;/math&amp;gt;の選び方には任意性があるが,期間&amp;lt;math&amp;gt;T_1&amp;lt;/math&amp;gt;の時系列&lt;br /&gt;
が,期間全体&amp;lt;math&amp;gt;T_2&amp;lt;/math&amp;gt;の時系列とできるだけ相似であるように選択する必要がある.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ここで時間軸の伸長のパラメータとして&amp;lt;math&amp;gt;b=a^D,a=T_2/T_1,T_2 &amp;gt; T_1&amp;lt;/math&amp;gt;を定義する.&lt;br /&gt;
計算においては, &amp;lt;math&amp;gt;a=&amp;lt;/math&amp;gt;整数となるように&amp;lt;math&amp;gt;T_1,T_2&amp;lt;/math&amp;gt;を選んでいる&lt;br /&gt;
(例:&amp;lt;math&amp;gt;T_2=2 T_1&amp;lt;/math&amp;gt;).&amp;lt;math&amp;gt;x(t)&amp;lt;/math&amp;gt;がフラクタル性を持つ場合には,その自己相似性により&lt;br /&gt;
, &amp;lt;math&amp;gt;0 &amp;lt; t \le T_2&amp;lt;/math&amp;gt;において,次の式が近似的に成立すると考えられる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt; x(t)=b^{-1}\int_0^{bt_0} h \Big( \frac{t}{b} , \frac{t-\tau}{b} \Big) x(\tau) d \tau,t &amp;gt; bt_0 &lt;br /&gt;
\  \  \  (5) &amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　２．　GPによる関数近似と予測&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　時系列を生成する方程式の体系を推定する&lt;br /&gt;
例として,カオス力学系が興味深い事例を与える.&lt;br /&gt;
カオス時系列とは,生成する関数に乱数などの不確実な要素を含まないシステム&lt;br /&gt;
から生成される一見乱雑な時系列である.&lt;br /&gt;
例えば,次の方程式で記述されるロジスティック写像がある.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
 &amp;lt;math&amp;gt;x(t+1)=3.87x(t)[1-x(t)] \  \  \   (6)&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　この変数&amp;lt;math&amp;gt;x(t)&amp;lt;/math&amp;gt;の初期値に,適当な値を与えて時系列を生成すると,&lt;br /&gt;
乱雑な時系列となる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　以下では,問題を簡単にするために,すでに方程式が既知であり&lt;br /&gt;
,この方程式系により発生される時系列の観測データを得られていると仮定する.&lt;br /&gt;
GP適用の目的は,観測された時系列データ&amp;lt;math&amp;gt;x(t)&amp;lt;/math&amp;gt;から,&lt;br /&gt;
関数(式(6)の右辺の形)を推定することである.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　関数を木構造で表現するケースを考える.木構造は1つで&lt;br /&gt;
はなく,複数(例えば100個とか1000個)を与える.これを,&lt;br /&gt;
GAの場合と同様に個体と呼んでいる.木構造は,最も推定&lt;br /&gt;
が正しい場合には式(6)になるであろう.&lt;br /&gt;
木構造を関数値の計算に用いて時系列を生成し,この生成された値(予測値)&lt;br /&gt;
と実際に観測された時系列との差(2乗誤差など)が小さい個体(木構造)ほど,&lt;br /&gt;
近似度が高いことになる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　個体の交差処理,突然変異に関しては,&lt;br /&gt;
方程式を前置表現(prefix representation)することにより簡単化できる[2].&lt;br /&gt;
この前置表現は,いわゆる日本語型表現に&lt;br /&gt;
対応するものであり,演算記号とこれに付随している演算子をペア&lt;br /&gt;
として配置する方法である.関数&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;[6.43 \times x(t-1)-x(t-2)] \times (x(t-3)-3.54)&amp;lt;/math&amp;gt;は,&lt;br /&gt;
次のような前置表現になる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;- \times 6.43 x(t-1) x(t-2) - x(t-3) 3.54  \  \  \  (7)&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　&amp;lt;math&amp;gt;StackCount&amp;lt;/math&amp;gt;の値を,前置表現で表現された個&lt;br /&gt;
体のストリングを左側からサーチしていき演算記号に出会うとその数値を1&lt;br /&gt;
つ増やし,被演算子に出会うとその数値を1つ減らす操作を実施した結果であ&lt;br /&gt;
るとして定義する.&lt;br /&gt;
正しい関数表現を与える前置表現に対しては, &amp;lt;math&amp;gt;StackCount&amp;lt;/math&amp;gt;の最終的な&lt;br /&gt;
値は1になる.また,これを用いて交差を実現する場合には&lt;br /&gt;
,2つの個体に対する前置表現において,個体の左から始めてその途中ま&lt;br /&gt;
で,この&amp;lt;math&amp;gt;StackCount&amp;lt;/math&amp;gt;をかぞえて,その数値が同じであれば,この位置で&lt;br /&gt;
2つの個体を切断し交差処理をしても,&lt;br /&gt;
意味のある関数表現を与えていることになる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(ステップ1) :個体の初期値生成&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　最初の個体の集合(プールP-A)を乱数をもとにして発生させる.&lt;br /&gt;
この場合,すでに述べた&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;StackCount&amp;lt;/math&amp;gt;を用いて,システム記述の方程式として意味をなすものが&lt;br /&gt;
得られるまで繰り返す.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(ステップ2): 個体の適応度の計算&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　個体の表現する関数を用いて個体&amp;lt;math&amp;gt;i&amp;lt;/math&amp;gt;ごとに,&lt;br /&gt;
すでに述べた関数近似における予測値と観測値との2乗誤差の逆数&lt;br /&gt;
を,個体&amp;lt;math&amp;gt;i&amp;lt;/math&amp;gt;の適合度&amp;lt;math&amp;gt;S_i&amp;lt;/math&amp;gt;として定義する.個体を適応度の大きい順&lt;br /&gt;
に並びかえておく.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(ステップ3): 交差処理&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　適合度に比例する確率で2つの個体を取り出し,交差処理を実施す&lt;br /&gt;
る.次に示す確率に応じて個体&amp;lt;math&amp;gt;i&amp;lt;/math&amp;gt;を選択する.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;p_i=(S_i-S_{min})/\sum _{i=1}^ N (S_i-S_{min})  \  \  \  (8)&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　交差処理では,発生させた一様乱数により, 2つの個体を切断&lt;br /&gt;
する場所を選択するが,この場合, &amp;lt;math&amp;gt;StackCount&amp;lt;/math&amp;gt;を利用して,意味の&lt;br /&gt;
ある切断を選択する.また,個体の長さは一般に異なるので,乱数&lt;br /&gt;
を1個発生させておいて,一方の個体の切断個所とし,ここまでの&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;StackCount&amp;lt;/math&amp;gt;の値を計算する.こののち,もう一方の個体の&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;StackCount&amp;lt;/math&amp;gt;を計算しながら,&lt;br /&gt;
同じ&amp;lt;math&amp;gt;StackCount&amp;lt;/math&amp;gt;の値となる場所を検出し,これらから任意に1個を選択する.&lt;br /&gt;
このように,それぞれの個体の切断位置を決める.&lt;br /&gt;
この2つの個体に対して遺伝的操作を行い,生成された新しい個体を次のステップに&lt;br /&gt;
おける代替個体のプールであるP-Bに格納しておく.このような新しい&lt;br /&gt;
個体の生成を,規定回数繰り返す.新規個体の生成が終了したら,&lt;br /&gt;
プールP-Aの個体の中で,相対的に適合度の低い個体を,プールP-Bの個体&lt;br /&gt;
により置き換える.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(ステップ4): 突然変異&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　突然変異は木構造の葉の部分を,別の変数に置き換える操作と&lt;br /&gt;
,木構造における根の部分に相当する原始関数を,&lt;br /&gt;
別のものに置き換える操作であり,これを一定の確率で適用する.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(ステップ5)&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ステップ2からステップ4までの操作を,規定回数繰り返すか,&lt;br /&gt;
途中で関数の近似誤差が一定の数値より小さくなった場合には終了する.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
----&lt;br /&gt;
'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1]　池田欽一, 時永祥三, “フラクタル時系列の予測手法を用いた&lt;br /&gt;
株価予測とその応用, &amp;quot;日本オペレーションズリサーチ学会論文誌, &lt;br /&gt;
vol.40, no.1, pp.18-31,1999.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[2]　X.Chen and S.Tokinaga, “Multi-agent-based modeling of &lt;br /&gt;
artificial stock markets by using the co-evolutionary&lt;br /&gt;
GP approach&amp;quot;, JORSJ, vol.47, no.3, pp.163-181, 2004.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Category:予測|ふくざつけいによるよそくもでる]]&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Kuwashima</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E8%A1%8C%E5%8B%95%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%8A%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%80%8B&amp;diff=8096</id>
		<title>《行動ファイナンス》</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E8%A1%8C%E5%8B%95%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%8A%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%80%8B&amp;diff=8096"/>
		<updated>2007-08-07T12:40:30Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Kuwashima: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【こうどうふぁいなんす(behavioral finance)】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　行動ファイナンスは,標準ファイナンスが合理的人間のとるべき行動を明らかにする&lt;br /&gt;
規範理論であるのに対し,実際に人々が金融経済活動における意思決定に際してどのよ&lt;br /&gt;
うに行動するかを解明する実証理論である.特に心理的な要因がファイナンスにおける&lt;br /&gt;
意思決定や企業,金融市場に与える影響に注目するので,心理学(特に認知心理学)と&lt;br /&gt;
関係が深い.また,行動ファイナンスは標準ファイナンスを否定し置き換わろうとするも&lt;br /&gt;
のではない.なぜなら現実の証券価格が理論価格と乖離しているかどうかを知るために&lt;br /&gt;
は規範理論を必要とするからである.しかし,標準ファイナンスの問題点は規範理論を&lt;br /&gt;
現実に無批判に適用してしまうことにある.生身の人間はBayesの定理の複雑な確率計&lt;br /&gt;
算を瞬時に終えることはできないし,過去の投資成果は次の選択に無視できない影響を&lt;br /&gt;
及ぼす.そこで,投資の実践という観点からは誤りに気づきそれを正すことが,そしてア&lt;br /&gt;
カデミックな観点では心理学と経済学に強固な基盤を有し,現実の世界の複雑なパター&lt;br /&gt;
ンを説明できる一貫したモデルを開発することが目標になる.これを研究するのが行動&lt;br /&gt;
ファイナンスである.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
■ 非効率的な市場&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　実証理論としての行動ファイナンスには,「非効率的な市場」と「投資家心理」という&lt;br /&gt;
2つの基盤がある.非効率的な市場が意味するのは,証券価格は必ずしも常にファンダ&lt;br /&gt;
メンタル価値に一致しているとはいえないということである.効率市場が非合理的投資&lt;br /&gt;
家の存在にもかかわらず成立するためには,代替的な証券が存在し裁定取引が十分に行&lt;br /&gt;
われることが必要である.これによつて価格はファンダメンタル価値に収微し,結局,&lt;br /&gt;
損をした非合理的投資家は市場から撤退するからである（Friedmanの競争的淘汰説）.&lt;br /&gt;
　しかし,現実の市場では完全な代替的証券の存在はまれであり,また,基本的にはエー&lt;br /&gt;
ジェントである合理的投資家は依頼人に対し短期間で成果を示す必要に迫られているた&lt;br /&gt;
め,その想定投資期間は比較的短い.そこで彼らは,非合理的投資家の取引によって市&lt;br /&gt;
場のミスプライスが拡大していく中では,裁定取引が効果を発揮するまで待つことがで&lt;br /&gt;
きず裁定取引を抑制するようになる(ノイズトレーダー仮説).このように行動ファイナ&lt;br /&gt;
ンスでは,裁定取引が制限されるので市場のミスプライスは速やかには修正されず,市&lt;br /&gt;
場の効率性は完全ではないと考えるのである.詳細はShleifer(2000)を参照.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
■投資家心理&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　行動ファイナンスのもう一つの基盤が投資家心理である.人間心理に潜むバイアス（偏&lt;br /&gt;
向)が現実認識を歪め,評価と意思決定を合理性から逸脱させるのである.また,多くの&lt;br /&gt;
認知心理学の実験が明らかにしたように,これらのバイアスはランダムで互いに打ち消&lt;br /&gt;
しあうというものではなく,同時に同一方向へと向かうシステマテイックなものという&lt;br /&gt;
特徴がある.詳細は角田(2001)を参照.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
▼ ヒューリスティックとフレームによる簡略化&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　人が認識上の負荷を減らすために採用するのがヒューリスティック(簡便法)とフレー&lt;br /&gt;
ムである.ヒューリステイックには,ランダムな事象に規則性を見いだしてしまう代表&lt;br /&gt;
性,以前の情報に拘泥するあまり新しい情報を信念に十分反映させないアンカリング,&lt;br /&gt;
目立つものを答えに転用する利用可能性などがある.また,視野を矮小化することで問&lt;br /&gt;
題を単純化するのがフレームであり,同じ問題であってもフレームが異なると選択も変&lt;br /&gt;
わってしまう.心の会計,あぶく銭効果,損失先送り効果などが含まれる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
▼ 自信過剰&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　行動ファイナンスで最も頻繁に扱われるバイアスは人々が実際以上に自分を優秀だと&lt;br /&gt;
思い込む自信過剰であり,さまざまな市場アノマリーの原因となる過剰反応を引き起こす.&lt;br /&gt;
自信過剰には過大な楽観性を含む狭義の自信過剰と,自己欺臓傾向が結びついた自&lt;br /&gt;
己正当化がある.自己正当化には自己責任バイアス,後知恵,追認バイアスなどが含まれ,&lt;br /&gt;
また,これらを説明するのが認知的不協和の理論である.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
▼　プロスペクト理論&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　von NeumannとMorgensternの期待効用原理に従わない理論の中で,ファイナンス応用&lt;br /&gt;
上最も有望と考えられているのがKahnemanとTverskyが提唱したプロスペクト理論で&lt;br /&gt;
ある.プロスペクト理論にはフレーム形成,確率評価の非線形性(ウェイト関数),反転&lt;br /&gt;
効果,損失回避(価値関数),曖昧性回避が含まれる.確率評価の非線形性とは,非常に&lt;br /&gt;
低い確率は過大評価され(宝くじ購入),中・高位の確率は過小評価される(保険加入)と&lt;br /&gt;
いうものである.反転効果とは,賭けで儲かりそうなときはリスク回避的であっても損&lt;br /&gt;
失が確定的な状況では一発逆転を狙う賭けを選択しがちであることをいう.そして,人&lt;br /&gt;
は富全体ではなく参照基準点と比べた損得を判断基準とし,同額の儲けと損を比較する&lt;br /&gt;
と2倍以上損失を嫌うというのが損失回避である.現状維持バイアス,所有効果,つぎ&lt;br /&gt;
込んだ費用の過大視などは損失回避で説明できる.曖昧性回避とは不確実性には計量化&lt;br /&gt;
できるリスクとできないもの(不安,無知)がありそのどちらもが選択に影響するという&lt;br /&gt;
洞察である.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
▼　情報のカスケード&lt;br /&gt;
　人々は他人の判断と行動に順応する傾向があるというのが,情報のカスケード(群集行&lt;br /&gt;
動）である.価格が上昇すると証券を購入し,下落すると売却するポジティブフィード&lt;br /&gt;
バックトレーダーの存在は,価格バブルを引き起こす原因になる.さらに投機的な裁定&lt;br /&gt;
取引者がこれを利用して市場を持ち上げるのでバブルはより大きくなる.本来は市場を&lt;br /&gt;
安定させることが期待されている裁定取引者が市場に加わることでボラテイリテイは逆&lt;br /&gt;
に増加し,価格もファンダメンタル価値に収飲するよりはむしろ離れていくことになる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
▼　後悔回避と自己規律&lt;br /&gt;
　人々の選択は期待効用を最大化するのではなく,将来の後悔を最小化する原理に基づ&lt;br /&gt;
いて行われるというのが後悔回避である.後悔を小さくするには決定の責任を代理人に&lt;br /&gt;
転嫁したり,ルールに従った決定をしたりすることが有効となる.自己規律とは現在の&lt;br /&gt;
消費による満足をとるか将来に備えた貯蓄をするかといった葛藤をコントロールするた&lt;br /&gt;
めに,人々が採用する必ずしも合理的とはいえないルールを意味する.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
▼　アノマリーの解釈&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　市場で観測された効率性に反するアノマリーにはクローズ型投信のパズル,株式プレ&lt;br /&gt;
ミアムのパズル,IPO(新規公開株式)パズル,M&amp;amp;Aの芳しくないパフォーマンス,市場&lt;br /&gt;
全体の過剰な取引量と変動性などがあるが,ここでは代表としてリターンの予測可能性&lt;br /&gt;
を採り上げる.これは逆張り戦略,バリュー株投資,モメンタム戦略による超過リター&lt;br /&gt;
ンの存在と,自社株買いや株式分割などのイベントでリターンが予測できることを意味&lt;br /&gt;
している.&lt;br /&gt;
　バリュー株投資のリターンはFamaとFrenchの3ファクターモデルではその企業のも&lt;br /&gt;
つリスク(弱み)|こ対するプレミアムと解釈されるが,行動ファイナンスではグラマー株&lt;br /&gt;
(勝者株)に対する過度の期待とバリュー株(敗者株)に対する行き過ぎた悲観という過剰&lt;br /&gt;
反応がもたらすものと考える.モメンタム効果とは,たとえば過去6カ月間のリターン&lt;br /&gt;
が他より高かった株がその後の1年以内の期間でも超過リターンを獲得するといった現&lt;br /&gt;
象をいう.この事実をリスクプレミアムで説明するのは難しいが,行動ファイナンスは&lt;br /&gt;
この効果をアンカリングによる情報への過少反応で説明する(私的情報に対する過剰反&lt;br /&gt;
応という別の解釈も存在する).&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
■　行動ファイナンスの可能性&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　米国のファイナンス学界では時間的一貫性とか,期待効用の合理的原理などに反する&lt;br /&gt;
効用関数が人気を集めているという.これは理論的一貫性を追求するファイナンスから&lt;br /&gt;
より複雑な現実を説明できるファイナンスヘの転換が始まっている兆候と考えられる.&lt;br /&gt;
しかし,行動ファイナンスに対する批判も当然あり,その代表的なものは,いかなるア&lt;br /&gt;
ノマリーでも適当な(ときには矛盾する)心理的バイアスで説明してしまい統一感がない&lt;br /&gt;
というものと,特定の事象の説明に止まり,よリー般的な議論までには至らないという2&lt;br /&gt;
つである.行動ファイナンス側もこれらの批判に答えていく努力が必要になるであろう.&lt;br /&gt;
　投資実践の世界に目を転じれば,行動ファイナンスを利用して市場平均を上回るリター&lt;br /&gt;
ンが継続的に得られるかどうかに関しては2つの立場がある.他人の誤りは自己利益獲&lt;br /&gt;
得の好機会だとして積極的に利用しようとする立場と,わかっていても陥りやすい心理&lt;br /&gt;
的バイアスが邪魔をするので儲けるのは難しいとする立場である.たとえどちらの立場&lt;br /&gt;
をとるにしても,個人投資家教育において,また,バリュー株や逆張り投資の理論的裏&lt;br /&gt;
付けとして,そして情報のカスケードを想定した市場コントロールの根拠として,行動&lt;br /&gt;
ファイナンスは大きな力になることが期待されている.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
----&lt;br /&gt;
'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1]　角田康夫(2001), 行動ファイナンスー金融市場と投資家心理のパズル, 金融財政事情研究会.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[2]　Shleifer,A. (2000), Inefficient Markets: An Introduction to Behavioral Finance, Oxford University Press, &lt;br /&gt;
(兼広崇明訳(2001),金融バブルの経済学, 東洋経済新報社)&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Category:ファイナンス|こうどうふぁいなんす]]&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Kuwashima</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E8%A8%BC%E5%88%B8%E5%8C%96%E3%80%8B&amp;diff=8095</id>
		<title>《証券化》</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E8%A8%BC%E5%88%B8%E5%8C%96%E3%80%8B&amp;diff=8095"/>
		<updated>2007-08-07T12:39:38Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Kuwashima: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【しょうけんか (Securitization)】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　証券化とは,ある特定の資産の原物とそれから生じる法定果実を収受する権利を,そ&lt;br /&gt;
の権利を表章する「証券」に化体させることをいう.証券化の手法は,金融機関のリス&lt;br /&gt;
ク資産圧縮,または事業法人やノンバンクなどの資金調達の手段として,広く活用され&lt;br /&gt;
ている.自らの信用力が乏しいがゆえに,直接あるいは間接を問わず,資金調達の機会&lt;br /&gt;
が限られているノンバンクの存在を仮定する.このノンバンクが,保有する資産を活用&lt;br /&gt;
して,必要資金を調達することを考える.その資産が取引される市場が存在し,当該資&lt;br /&gt;
産の買手をすぐに見つけることができるのであれば(つまり,当該資産に流動性がある&lt;br /&gt;
場合),当該資産を単純に買手に売却することにより,容易に売却代金を手にすることが&lt;br /&gt;
できる.ところが,取引市場が完備されており,流動性のある資産は,債券や株式など&lt;br /&gt;
の有価証券に限られており,それら以外の資産を売却することは容易ではない.このよ&lt;br /&gt;
うな流動性の乏しい資産を売却するためには,流動性を付与する仕組み(すなわち証券&lt;br /&gt;
化)が必要となる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
■　資産担保証券&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　流動性の乏しい資産として,リース会社やクレジット会社などのノンバンクが保有す&lt;br /&gt;
る金銭債権(リース債権やクレジット債権)を例にとり,金銭債権証券化の仕組みを説明&lt;br /&gt;
する.証券化の対象となる原債権の債権者(本例の場合はノンバンク)をオリジネーター&lt;br /&gt;
というが,このオリジネーターが,保有する金銭債権を束にしたものを,特別目的会社&lt;br /&gt;
(Special Purpose Company;SPC)などのSPV(Special Purpose Vehicle)に譲渡する(SPV&lt;br /&gt;
としては,SPCのほかに信託銀行(の信託勘定)などが該当する.「特別目的」たるゆえ&lt;br /&gt;
んは,流動性の乏しい資産を,社債や信託受益権証書などの流動性のある実体に変換す&lt;br /&gt;
るという特別な目的のみを果たしているからである).SPVは,譲渡された金銭債権を裏&lt;br /&gt;
付けとして,債券を発行する.このように,資産(本例では金銭債権)を裏付けとして発&lt;br /&gt;
行された債券を,資産担保証券という.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　SPVは,発行代金として投資家が払い込む債券の購入代金を受領し,オリジネーター&lt;br /&gt;
は,譲渡した金銭債権の譲渡対価として,SPVからこの金額を受け取ることになる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　資産担保証券の元利金の原資は,金銭債権から生じるキャッシュフローである.原債&lt;br /&gt;
務者から回収されたキャッシュフローが,債権の譲受人であるSPVを通って,債券の元&lt;br /&gt;
利金として投資家に支払われる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　SPCとは,資産担保証券の発行などの特定された目的を果たすためだけに設立される&lt;br /&gt;
会社である.一般の社債の発行体は,本来の主たる事業を営んでおり,事業の成り行き&lt;br /&gt;
しだいで倒産する可能性をはらんでいるが,SPCは倒産の可能性を排除するために様&lt;br /&gt;
ざまな工夫をこらして設立される.したがって,資産担保証券の投資家は,投資の判断&lt;br /&gt;
にあたっては,オリジネーターの信用力ではなく,資産に伴う信用力を考慮すればよい.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　資産担保証券は,投資家に受け入れられやすくするために,格付けを取得するのが一&lt;br /&gt;
般的である.前段のSPCの倒産隔離性より,資産担保証券の格付けは,原資産のキャッ&lt;br /&gt;
シュフロー創出力により決定されるので,シングルAの格付けをもつオリジネーターで&lt;br /&gt;
も,キャッシュフロー創出力の高い良質な資産を証券化することにより,シングルAよ&lt;br /&gt;
りも高い格付の債券を発行することが可能となりうる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　資産担保証券は,償還年限やクーポンあるいは格付などの条件が互いに異なる複数の&lt;br /&gt;
種類(これをトランチあるいはトランシェという)に分けて発行されることが多い.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
■　モーゲージ担保証券&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　モーゲージ担保証券(Residential Mortgage Backed Securities;RMBS)とは,資産担保証&lt;br /&gt;
券のうちで,住宅ローン債権を裏付けとして発行されたものをいう.住宅ローン債権&lt;br /&gt;
は,土地の購入や住宅の建築のために,個人の借り手に貸し出された貸付債権である(住&lt;br /&gt;
宅ローン債権のように,分散の効いた多数の債務者向けの債権集合を,小口債権プール&lt;br /&gt;
(あるいは大数プール)という).&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　民間金融機関の住宅ローン債権が1999年にはじめて証券化されて以来,公的機関であ&lt;br /&gt;
る住宅金融公庫を含め,複数のRMBSが発行されている.特に,住宅金融公庫はこれま&lt;br /&gt;
で継続してRMBSを発行しており,RMBSの市場規模の拡大に大きく寄与している.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　住宅ローンの借り手は,返済期限前に任意にローンを返済できる.ローンが期限前に返&lt;br /&gt;
済されると,貸し手は返済された資金の再運用リスク(これをプリペイメントリスクと&lt;br /&gt;
いう)を抱えることになる.貸し手は,住宅ローン債権を証券化することにより,この&lt;br /&gt;
リスクを投資家に転嫁することができる.逆に,RMBSの投資家は,期限前弁済の存在&lt;br /&gt;
により,RMBSの想定償還年限が伸縮するというリスクを抱えることになる.期限前弁&lt;br /&gt;
済は,借り換え時の金利水準や景況感などの要因に左右されると考えられるので,投資&lt;br /&gt;
家は,これらの要因から期限前弁済の動向を推定するプリベイメントモデルをつくって&lt;br /&gt;
プリベイメントリスクの定量評価を行っている.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　住宅ローンの貸付期間は20～30年である場合が多く,金融期間の負債のデュレーショ&lt;br /&gt;
ンと比較すると非常に長い.これは,当該金融機関がALMリスクを抱えていることに&lt;br /&gt;
ほかならない.住宅ローン債権の証券化は,ALMリスク軽減化の有効な手段としても&lt;br /&gt;
活用されている.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
■　不動産担保証券&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　金銭債権ではなく,実物資産である不動産を裏付けとしたものが,不動産担保証券&lt;br /&gt;
である.対象となる不動産の種類としては,オフイスビル,商業用施設,外国人向け高級&lt;br /&gt;
賃貸マンシヨン,ホテルなどがあげられる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　金銭債権の証券化の仕組みと同様に,不動産もSPVへの譲渡の仕組みがとられるが,&lt;br /&gt;
移転に伴い発生する不動産取得税や登録免許税などの税コスト削減のため,いったん信&lt;br /&gt;
託設定をしたうえで,その信託受益権がSPCに譲渡されることが多い.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　不動産担保証券の信用力は,裏付けとなつている不動産のキャッシュフロー創出力で&lt;br /&gt;
ある.不動産担保証券のクーポンの原資は,当該不動産からの賃貸料収入であるから,&lt;br /&gt;
証券化の対象としては,テナントづきがよく,安定した賃貸料収入が期待できる良質な&lt;br /&gt;
不動産であることが求められる.不動産担保証券の元本の原資は,当該不動産を売却し&lt;br /&gt;
て得る代金か,もしくはその不動産を裏付けとして新たに発行する不動産担保証券の発&lt;br /&gt;
行代金あるから,やはり,証券化の対象としては,将来的に価値の増大が期待できる&lt;br /&gt;
良質な不動産であることが望ましい.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
----&lt;br /&gt;
'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1]　大垣尚司(1997), ストラクチャード・ファイナンス入門, 日本経済新聞社.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[2]　不動産証券化協会(2003), 不動産証券化ハンドブック, 不動産証券化協会.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Category:ファイナンス|しょうけんか]]&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Kuwashima</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E8%A8%BC%E5%88%B8%E5%8C%96%E3%80%8B&amp;diff=8094</id>
		<title>《証券化》</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E8%A8%BC%E5%88%B8%E5%8C%96%E3%80%8B&amp;diff=8094"/>
		<updated>2007-08-07T12:37:43Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Kuwashima: 新しいページ: ''''【しょうけんか (Securitization)】'''  　証券化とは,ある特定の資産の原物とそれから生じる法定果実を収受する権利を,そ の権利を...'&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【しょうけんか (Securitization)】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　証券化とは,ある特定の資産の原物とそれから生じる法定果実を収受する権利を,そ&lt;br /&gt;
の権利を表章する「証券」に化体させることをいう。証券化の手法は,金融機関のリス&lt;br /&gt;
ク資産圧縮,または事業法人やノンバンクなどの資金調達の手段として,広く活用され&lt;br /&gt;
ている。自らの信用力が乏しいがゆえに,直接あるいは間接を問わず,資金調達の機会&lt;br /&gt;
が限られているノンバンクの存在を仮定する。このノンバンクが,保有する資産を活用&lt;br /&gt;
して,必要資金を調達することを考える。その資産が取引される市場が存在し,当該資&lt;br /&gt;
産の買手をすぐに見つけることができるのであれば(つまり,当該資産に流動性がある&lt;br /&gt;
場合),当該資産を単純に買手に売却することにより,容易に売却代金を手にすることが&lt;br /&gt;
できる。ところが,取引市場が完備されており,流動性のある資産は,債券や株式など&lt;br /&gt;
の有価証券に限られており,それら以外の資産を売却することは容易ではない。このよ&lt;br /&gt;
うな流動性の乏しい資産を売却するためには,流動性を付与する仕組み(すなわち証券&lt;br /&gt;
化)が必要となる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
■　資産担保証券&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　流動性の乏しい資産として,リース会社やクレジット会社などのノンバンクが保有す&lt;br /&gt;
る金銭債権(リース債権やクレジット債権)を例にとり,金銭債権証券化の仕組みを説明&lt;br /&gt;
する。証券化の対象となる原債権の債権者(本例の場合はノンバンク)をオリジネーター&lt;br /&gt;
というが,このオリジネーターが,保有する金銭債権を束にしたものを,特別目的会社&lt;br /&gt;
(Special Purpose Company;SPC)などのSPV(Special Purpose Vehicle)に譲渡する(SPV&lt;br /&gt;
としては,SPCのほかに信託銀行(の信託勘定)などが該当する.「特別目的」たるゆえ&lt;br /&gt;
んは,流動性の乏しい資産を,社債や信託受益権証書などの流動性のある実体に変換す&lt;br /&gt;
るという特別な目的のみを果たしているからである).SPVは,譲渡された金銭債権を裏&lt;br /&gt;
付けとして,債券を発行する.このように,資産(本例では金銭債権)を裏付けとして発&lt;br /&gt;
行された債券を,資産担保証券という。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　SPVは,発行代金として投資家が払い込む債券の購入代金を受領し,オリジネーター&lt;br /&gt;
は,譲渡した金銭債権の譲渡対価として,SPVからこの金額を受け取ることになる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　資産担保証券の元利金の原資は,金銭債権から生じるキャッシュフローである。原債&lt;br /&gt;
務者から回収されたキャッシュフローが,債権の譲受人であるSPVを通って,債券の元&lt;br /&gt;
利金として投資家に支払われる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　SPCとは,資産担保証券の発行などの特定された目的を果たすためだけに設立される&lt;br /&gt;
会社である.一般の社債の発行体は,本来の主たる事業を営んでおり,事業の成り行き&lt;br /&gt;
しだいで倒産する可能性をはらんでいるが,SPCは倒産の可能性を排除するために様&lt;br /&gt;
ざまな工夫をこらして設立される。したがって,資産担保証券の投資家は,投資の判断&lt;br /&gt;
にあたっては,オリジネーターの信用力ではなく,資産に伴う信用力を考慮すればよい.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　資産担保証券は,投資家に受け入れられやすくするために,格付けを取得するのが一&lt;br /&gt;
般的である。前段のSPCの倒産隔離性より,資産担保証券の格付けは,原資産のキャッ&lt;br /&gt;
シュフロー創出力により決定されるので,シングルAの格付けをもつオリジネーターで&lt;br /&gt;
も,キャッシュフロー創出力の高い良質な資産を証券化することにより,シングルAよ&lt;br /&gt;
りも高い格付の債券を発行することが可能となりうる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　資産担保証券は,償還年限やクーポンあるいは格付などの条件が互いに異なる複数の&lt;br /&gt;
種類(これをトランチあるいはトランシェという)に分けて発行されることが多い.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
■　モーゲージ担保証券&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　モーゲージ担保証券(Residential Mortgage Backed Securities;RMBS)とは,資産担保証&lt;br /&gt;
券のうちで,住宅ローン債権を裏付けとして発行されたものをいう。住宅ローン債権&lt;br /&gt;
は,土地の購入や住宅の建築のために,個人の借り手に貸し出された貸付債権である(住&lt;br /&gt;
宅ローン債権のように,分散の効いた多数の債務者向けの債権集合を,小口債権プール&lt;br /&gt;
(あるいは大数プール)という)。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　民間金融機関の住宅ローン債権が1999年にはじめて証券化されて以来,公的機関であ&lt;br /&gt;
る住宅金融公庫を含め,複数のRMBSが発行されている.特に,住宅金融公庫はこれま&lt;br /&gt;
で継続してRMBSを発行しており,RMBSの市場規模の拡大に大きく寄与している.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　住宅ローンの借り手は,返済期限前に任意にローンを返済できる.ローンが期限前に返&lt;br /&gt;
済されると,貸し手は返済された資金の再運用リスク(これをプリペイメントリスクと&lt;br /&gt;
いう)を抱えることになる.貸し手は,住宅ローン債権を証券化することにより,この&lt;br /&gt;
リスクを投資家に転嫁することができる。逆に,RMBSの投資家は,期限前弁済の存在&lt;br /&gt;
により,RMBSの想定償還年限が伸縮するというリスクを抱えることになる.期限前弁&lt;br /&gt;
済は,借り換え時の金利水準や景況感などの要因に左右されると考えられるので,投資&lt;br /&gt;
家は,これらの要因から期限前弁済の動向を推定するプリベイメントモデルをつくって&lt;br /&gt;
プリベイメントリスクの定量評価を行っている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　住宅ローンの貸付期間は20～30年である場合が多く,金融期間の負債のデュレーショ&lt;br /&gt;
ンと比較すると非常に長い.これは,当該金融機関がALMリスクを抱えていることに&lt;br /&gt;
ほかならない。住宅ローン債権の証券化は,ALMリスク軽減化の有効な手段としても&lt;br /&gt;
活用されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
■　不動産担保証券&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　金銭債権ではなく,実物資産である不動産を裏付けとしたものが,不動産担保証券&lt;br /&gt;
である.対象となる不動産の種類としては,オフイスビル,商業用施設,外国人向け高級&lt;br /&gt;
賃貸マンシヨン,ホテルなどがあげられる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　金銭債権の証券化の仕組みと同様に,不動産もSPVへの譲渡の仕組みがとられるが,&lt;br /&gt;
移転に伴い発生する不動産取得税や登録免許税などの税コスト削減のため,いったん信&lt;br /&gt;
託設定をしたうえで,その信託受益権がSPCに譲渡されることが多い。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　不動産担保証券の信用力は,裏付けとなつている不動産のキャッシュフロー創出力で&lt;br /&gt;
ある。不動産担保証券のクーポンの原資は,当該不動産からの賃貸料収入であるから,&lt;br /&gt;
証券化の対象としては,テナントづきがよく,安定した賃貸料収入が期待できる良質な&lt;br /&gt;
不動産であることが求められる。不動産担保証券の元本の原資は,当該不動産を売却し&lt;br /&gt;
て得る代金か,もしくはその不動産を裏付けとして新たに発行する不動産担保証券の発&lt;br /&gt;
行代金あるから,やはり,証券化の対象としては,将来的に価値の増大が期待できる&lt;br /&gt;
良質な不動産であることが望ましい.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
----&lt;br /&gt;
'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1]　大垣尚司(1997), ストラクチャード・ファイナンス入門, 日本経済新聞社.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[2]　不動産証券化協会(2003), 不動産証券化ハンドブック, 不動産証券化協会.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Category:ファイナンス|しょうけんか]]&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Kuwashima</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E8%A1%8C%E5%8B%95%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%8A%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%80%8B&amp;diff=8090</id>
		<title>《行動ファイナンス》</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E8%A1%8C%E5%8B%95%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%8A%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%80%8B&amp;diff=8090"/>
		<updated>2007-08-07T11:59:25Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Kuwashima: 新しいページ: ''''【こうどうふぁいなんす(behavioral finance)】'''   　行動ファイナンスは,標準ファイナンスが合理的人間のとるべき行動を明らかに...'&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【こうどうふぁいなんす(behavioral finance)】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　行動ファイナンスは,標準ファイナンスが合理的人間のとるべき行動を明らかにする&lt;br /&gt;
規範理論であるのに対し,実際に人々が金融経済活動における意思決定に際してどのよ&lt;br /&gt;
うに行動するかを解明する実証理論である。特に心理的な要因がファイナンスにおける&lt;br /&gt;
意思決定や企業,金融市場に与える影響に注目するので,心理学(特に認知心理学)と&lt;br /&gt;
関係が深い。また,行動ファイナンスは標準ファイナンスを否定し置き換わろうとするも&lt;br /&gt;
のではない.なぜなら現実の証券価格が理論価格と乖離しているかどうかを知るために&lt;br /&gt;
は規範理論を必要とするからである。しかし,標準ファイナンスの問題点は規範理論を&lt;br /&gt;
現実に無批判に適用してしまうことにある。生身の人間はBayesの定理の複雑な確率計&lt;br /&gt;
算を瞬時に終えることはできないし,過去の投資成果は次の選択に無視できない影響を&lt;br /&gt;
及ぼす.そこで,投資の実践という観点からは誤りに気づきそれを正すことが,そしてア&lt;br /&gt;
カデミックな観点では心理学と経済学に強固な基盤を有し,現実の世界の複雑なパター&lt;br /&gt;
ンを説明できる一貫したモデルを開発することが目標になる。これを研究するのが行動&lt;br /&gt;
ファイナンスである.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
■ 非効率的な市場&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　実証理論としての行動ファイナンスには,「非効率的な市場」と「投資家心理」という&lt;br /&gt;
2つの基盤がある.非効率的な市場が意味するのは,証券価格は必ずしも常にファンダ&lt;br /&gt;
メンタル価値に一致しているとはいえないということである。効率市場が非合理的投資&lt;br /&gt;
家の存在にもかかわらず成立するためには,代替的な証券が存在し裁定取引が十分に行&lt;br /&gt;
われることが必要である.これによつて価格はファンダメンタル価値に収微し,結局,&lt;br /&gt;
損をした非合理的投資家は市場から撤退するからである（Friedmanの競争的淘汰説）.&lt;br /&gt;
　しかし,現実の市場では完全な代替的証券の存在はまれであり,また,基本的にはエー&lt;br /&gt;
ジェントである合理的投資家は依頼人に対し短期間で成果を示す必要に迫られているた&lt;br /&gt;
め,その想定投資期間は比較的短い。そこで彼らは,非合理的投資家の取引によって市&lt;br /&gt;
場のミスプライスが拡大していく中では,裁定取引が効果を発揮するまで待つことがで&lt;br /&gt;
きず裁定取引を抑制するようになる(ノイズトレーダー仮説).このように行動ファイナ&lt;br /&gt;
ンスでは,裁定取引が制限されるので市場のミスプライスは速やかには修正されず,市&lt;br /&gt;
場の効率性は完全ではないと考えるのである。詳細はShleifer(2000)を参照.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
■投資家心理&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　行動ファイナンスのもう一つの基盤が投資家心理である。人間心理に潜むバイアス（偏&lt;br /&gt;
向)が現実認識を歪め,評価と意思決定を合理性から逸脱させるのである。また,多くの&lt;br /&gt;
認知心理学の実験が明らかにしたように,これらのバイアスはランダムで互いに打ち消&lt;br /&gt;
しあうというものではなく,同時に同一方向へと向かうシステマテイックなものという&lt;br /&gt;
特徴がある。詳細は角田(2001)を参照.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
▼ ヒューリスティックとフレームによる簡略化&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　人が認識上の負荷を減らすために採用するのがヒューリスティック(簡便法)とフレー&lt;br /&gt;
ムである。ヒューリステイックには,ランダムな事象に規則性を見いだしてしまう代表&lt;br /&gt;
性,以前の情報に拘泥するあまり新しい情報を信念に十分反映させないアンカリング,&lt;br /&gt;
目立つものを答えに転用する利用可能性などがある。また,視野を矮小化することで問&lt;br /&gt;
題を単純化するのがフレームであり,同じ問題であってもフレームが異なると選択も変&lt;br /&gt;
わってしまう。心の会計,あぶく銭効果,損失先送り効果などが含まれる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
▼ 自信過剰&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　行動ファイナンスで最も頻繁に扱われるバイアスは人々が実際以上に自分を優秀だと&lt;br /&gt;
思い込む自信過剰であり,さまざまな市場アノマリーの原因となる過剰反応を引き起こす.&lt;br /&gt;
自信過剰には過大な楽観性を含む狭義の自信過剰と,自己欺臓傾向が結びついた自&lt;br /&gt;
己正当化がある。自己正当化には自己責任バイアス,後知恵,追認バイアスなどが含まれ,&lt;br /&gt;
また,これらを説明するのが認知的不協和の理論である。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
▼　プロスペクト理論&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　von NeumannとMorgensternの期待効用原理に従わない理論の中で,ファイナンス応用&lt;br /&gt;
上最も有望と考えられているのがKahnemanとTverskyが提唱したプロスペクト理論で&lt;br /&gt;
ある。プロスペクト理論にはフレーム形成,確率評価の非線形性(ウェイト関数),反転&lt;br /&gt;
効果,損失回避(価値関数),曖昧性回避が含まれる.確率評価の非線形性とは,非常に&lt;br /&gt;
低い確率は過大評価され(宝くじ購入),中・高位の確率は過小評価される(保険加入)と&lt;br /&gt;
いうものである。反転効果とは,賭けで儲かりそうなときはリスク回避的であっても損&lt;br /&gt;
失が確定的な状況では一発逆転を狙う賭けを選択しがちであることをいう。そして,人&lt;br /&gt;
は富全体ではなく参照基準点と比べた損得を判断基準とし,同額の儲けと損を比較する&lt;br /&gt;
と2倍以上損失を嫌うというのが損失回避である。現状維持バイアス,所有効果,つぎ&lt;br /&gt;
込んだ費用の過大視などは損失回避で説明できる。曖昧性回避とは不確実性には計量化&lt;br /&gt;
できるリスクとできないもの(不安,無知)がありそのどちらもが選択に影響するという&lt;br /&gt;
洞察である.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
▼　情報のカスケード&lt;br /&gt;
　人々は他人の判断と行動に順応する傾向があるというのが,情報のカスケード(群集行&lt;br /&gt;
動）である。価格が上昇すると証券を購入し,下落すると売却するポジティブフィード&lt;br /&gt;
バックトレーダーの存在は,価格バブルを引き起こす原因になる。さらに投機的な裁定&lt;br /&gt;
取引者がこれを利用して市場を持ち上げるのでバブルはより大きくなる。本来は市場を&lt;br /&gt;
安定させることが期待されている裁定取引者が市場に加わることでボラテイリテイは逆&lt;br /&gt;
に増加し,価格もファンダメンタル価値に収飲するよりはむしろ離れていくことになる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
▼　後悔回避と自己規律&lt;br /&gt;
　人々の選択は期待効用を最大化するのではなく,将来の後悔を最小化する原理に基づ&lt;br /&gt;
いて行われるというのが後悔回避である.後悔を小さくするには決定の責任を代理人に&lt;br /&gt;
転嫁したり,ルールに従った決定をしたりすることが有効となる。自己規律とは現在の&lt;br /&gt;
消費による満足をとるか将来に備えた貯蓄をするかといった葛藤をコントロールするた&lt;br /&gt;
めに,人々が採用する必ずしも合理的とはいえないルールを意味する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
▼　アノマリーの解釈&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　市場で観測された効率性に反するアノマリーにはクローズ型投信のパズル,株式プレ&lt;br /&gt;
ミアムのパズル,IPO(新規公開株式)パズル,M&amp;amp;Aの芳しくないパフォーマンス,市場&lt;br /&gt;
全体の過剰な取引量と変動性などがあるが,ここでは代表としてリターンの予測可能性&lt;br /&gt;
を採り上げる。これは逆張り戦略,バリュー株投資,モメンタム戦略による超過リター&lt;br /&gt;
ンの存在と,自社株買いや株式分割などのイベントでリターンが予測できることを意味&lt;br /&gt;
している.&lt;br /&gt;
　バリュー株投資のリターンはFamaとFrenchの3ファクターモデルではその企業のも&lt;br /&gt;
つリスク(弱み)|こ対するプレミアムと解釈されるが,行動ファイナンスではグラマー株&lt;br /&gt;
(勝者株)に対する過度の期待とバリュー株(敗者株)に対する行き過ぎた悲観という過剰&lt;br /&gt;
反応がもたらすものと考える.モメンタム効果とは,たとえば過去6カ月間のリターン&lt;br /&gt;
が他より高かった株がその後の1年以内の期間でも超過リターンを獲得するといった現&lt;br /&gt;
象をいう。この事実をリスクプレミアムで説明するのは難しいが,行動ファイナンスは&lt;br /&gt;
この効果をアンカリングによる情報への過少反応で説明する(私的情報に対する過剰反&lt;br /&gt;
応という別の解釈も存在する)。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
■　行動ファイナンスの可能性&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　米国のファイナンス学界では時間的一貫性とか,期待効用の合理的原理などに反する&lt;br /&gt;
効用関数が人気を集めているという.これは理論的一貫性を追求するファイナンスから&lt;br /&gt;
より複雑な現実を説明できるファイナンスヘの転換が始まっている兆候と考えられる.&lt;br /&gt;
しかし,行動ファイナンスに対する批判も当然あり,その代表的なものは,いかなるア&lt;br /&gt;
ノマリーでも適当な(ときには矛盾する)心理的バイアスで説明してしまい統一感がない&lt;br /&gt;
というものと,特定の事象の説明に止まり,よリー般的な議論までには至らないという2&lt;br /&gt;
つである。行動ファイナンス側もこれらの批判に答えていく努力が必要になるであろう.&lt;br /&gt;
　投資実践の世界に目を転じれば,行動ファイナンスを利用して市場平均を上回るリター&lt;br /&gt;
ンが継続的に得られるかどうかに関しては2つの立場がある.他人の誤りは自己利益獲&lt;br /&gt;
得の好機会だとして積極的に利用しようとする立場と,わかっていても陥りやすい心理&lt;br /&gt;
的バイアスが邪魔をするので儲けるのは難しいとする立場である.たとえどちらの立場&lt;br /&gt;
をとるにしても,個人投資家教育において,また,バリュー株や逆張り投資の理論的裏&lt;br /&gt;
付けとして,そして情報のカスケードを想定した市場コントロールの根拠として,行動&lt;br /&gt;
ファイナンスは大きな力になることが期待されている.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
----&lt;br /&gt;
'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1]　角田康夫(2001), 行動ファイナンスー金融市場と投資家心理のパズル, 金融財政事情研究会.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[2]　Shleifer,A. (2000), Inefficient Markets: An Introduction to Behavioral Finance, Oxford University Press, &lt;br /&gt;
(兼広崇明訳(2001),金融バブルの経済学, 東洋経済新報社)&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Category:ファイナンス|こうどうふぁいなんす]]&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Kuwashima</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E8%A4%87%E9%9B%91%E7%B3%BB%E3%81%AB%E3%82%88%E3%82%8B%E4%BA%88%E6%B8%AC%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB%E3%80%8B&amp;diff=8076</id>
		<title>《複雑系による予測モデル》</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E8%A4%87%E9%9B%91%E7%B3%BB%E3%81%AB%E3%82%88%E3%82%8B%E4%BA%88%E6%B8%AC%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB%E3%80%8B&amp;diff=8076"/>
		<updated>2007-08-07T10:21:47Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Kuwashima: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【ふくざつけいによるよそくもでる (optimization problem)】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
1．　複雑系と時系列予測&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　時系列に代表される信号の予測に関しては,これまで多くの方法論が提案され&lt;br /&gt;
ている.以下では,やや視点を変えて,複雑系による予測をとりあげる.&lt;br /&gt;
複雑系の理論も多岐にわたっているが,この中でも,フラクタルとカオス&lt;br /&gt;
をとりあげ,方法論として遺伝的プログラミング(Genetic Programming:GP)を用いる。予測の主な対象は時系列である。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　フラクタル時系列の予測においては,時系列の時間軸をスケール変換&lt;br /&gt;
したときの統計的な性質を利用するだけではなく,コッホ曲線に&lt;br /&gt;
ヒントを得て,時間軸方向にインパルス応答関数を伸長したものを&lt;br /&gt;
再利用する方法を用いている[1]。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　次に,カオス理論を用いた時系列予測においては,時系列を生成する&lt;br /&gt;
関数方程式が決定論的に記述できることを利用する。カオス時系列の&lt;br /&gt;
データが与えられたときに,このデータをできるだけ近似する関数&lt;br /&gt;
をGP手法により推定する[2]。多数の関数の候補を,GP手法における&lt;br /&gt;
個体として与えておき,近似度の優れた個体どうしに遺伝的操作を&lt;br /&gt;
加えて,より近似度の高い個体を生成する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　一般的な線形時変入出力システム&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt; y(t)=\int _0^{t_0} h(t,t-\tau)x(\tau) d \tau,t&amp;gt;t_0 \ \ \ (1)&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　を考察する。ここでは入力&amp;lt;math&amp;gt;x(t)&amp;lt;/math&amp;gt;と出力&amp;lt;math&amp;gt;y(t)&amp;lt;/math&amp;gt;が同じであると考える。&lt;br /&gt;
線形時変システムのインパルス応答関数&amp;lt;math&amp;gt;h(t,\tau)&amp;lt;/math&amp;gt;がスケール関数&amp;lt;math&amp;gt;\phi(t)&amp;lt;/math&amp;gt;を用いて次のよ&lt;br /&gt;
うに展開されると仮定する。&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;h(t,\tau)=\sum _{i=0}^\infty \sum _{j=0}^\infty&lt;br /&gt;
h_{ij}\phi _{Ni}(t)\phi _{Nj}(\tau) \ \ \ (2)&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ただし,&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;\phi_{Ni}(t)=\phi(2^{-N}t-i)\ \ \  (3) &amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;table&amp;gt;&lt;br /&gt;
  &amp;lt;tr&amp;gt;&lt;br /&gt;
    &amp;lt;th rowspan=&amp;quot;2&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;math&amp;gt;\phi(t) = \Bigg\{&amp;lt;/math&amp;gt;&amp;lt;/th&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;td&amp;gt;&amp;lt;math&amp;gt;1,&amp;lt;/math&amp;gt;&amp;lt;/td&amp;gt;&lt;br /&gt;
    &amp;lt;td&amp;gt;&amp;lt;math&amp;gt;0 &amp;lt; t \le 1&amp;lt;/math&amp;gt;&amp;lt;/td&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;th rowspan=&amp;quot;2&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;math&amp;gt; \ \ \  (4)&amp;lt;/math&amp;gt;&amp;lt;/th&amp;gt;&lt;br /&gt;
  &amp;lt;/tr&amp;gt;&lt;br /&gt;
  &amp;lt;tr&amp;gt;&lt;br /&gt;
    &amp;lt;td&amp;gt;&amp;lt;math&amp;gt;0,&amp;lt;/math&amp;gt;&amp;lt;/td&amp;gt;&lt;br /&gt;
    &amp;lt;td&amp;gt;&amp;lt;math&amp;gt;\mbox{otherwise}&amp;lt;/math&amp;gt;&amp;lt;/td&amp;gt;&lt;br /&gt;
  &amp;lt;/tr&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/table&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　式(1)による&amp;lt;math&amp;gt;y(t)&amp;lt;/math&amp;gt;と入力時系列&amp;lt;math&amp;gt;x(t)&amp;lt;/math&amp;gt;との差の&lt;br /&gt;
最小2乗近似を考え,これを最小化するように&lt;br /&gt;
インパルス応答関数の係数&amp;lt;math&amp;gt;h_{ij}&amp;lt;/math&amp;gt;を決定する。&lt;br /&gt;
式(3)の計算では&amp;lt;math&amp;gt;N=0&amp;lt;/math&amp;gt;とし, &amp;lt;math&amp;gt;j&amp;lt;/math&amp;gt;の範囲を&amp;lt;math&amp;gt;j=&amp;lt;/math&amp;gt;1～4に&lt;br /&gt;
限定し,最適化の方法としては最急降下法が用いられる[1]。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　次に,時間軸の伸長による予測について述べる。&lt;br /&gt;
いま, &amp;lt;math&amp;gt;T_s \le t \le T_e&amp;lt;/math&amp;gt;は時系列&amp;lt;math&amp;gt;x(t)&amp;lt;/math&amp;gt;が観測される時間区間であり&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;T_1=T_e-T_s&amp;lt;/math&amp;gt;とする。また, &amp;lt;math&amp;gt;0 &amp;lt; t \le T_2&amp;lt;/math&amp;gt;は&amp;lt;math&amp;gt;x(t)&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
を予測する区間とする。&lt;br /&gt;
なお, &amp;lt;math&amp;gt;T_1,T_2&amp;lt;/math&amp;gt;の選び方には任意性があるが,期間&amp;lt;math&amp;gt;T_1&amp;lt;/math&amp;gt;の時系列&lt;br /&gt;
が,期間全体&amp;lt;math&amp;gt;T_2&amp;lt;/math&amp;gt;の時系列とできるだけ相似であるように選択する必要がある。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ここで時間軸の伸長のパラメータとして&amp;lt;math&amp;gt;b=a^D,a=T_2/T_1,T_2 &amp;gt; T_1&amp;lt;/math&amp;gt;を定義する。&lt;br /&gt;
計算においては, &amp;lt;math&amp;gt;a=&amp;lt;/math&amp;gt;整数となるように&amp;lt;math&amp;gt;T_1,T_2&amp;lt;/math&amp;gt;を選んでいる&lt;br /&gt;
(例:&amp;lt;math&amp;gt;T_2=2 T_1&amp;lt;/math&amp;gt;)。&amp;lt;math&amp;gt;x(t)&amp;lt;/math&amp;gt;がフラクタル性を持つ場合には,その自己相似性により&lt;br /&gt;
, &amp;lt;math&amp;gt;0 &amp;lt; t \le T_2&amp;lt;/math&amp;gt;において,次の式が近似的に成立すると考えられる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt; x(t)=b^{-1}\int_0^{bt_0} h \Big( \frac{t}{b} , \frac{t-\tau}{b} \Big) x(\tau) d \tau,t &amp;gt; bt_0 &lt;br /&gt;
\  \  \  (5) &amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　２．　GPによる関数近似と予測&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　時系列を生成する方程式の体系を推定する&lt;br /&gt;
例として,カオス力学系が興味深い事例を与える。&lt;br /&gt;
カオス時系列とは,生成する関数に乱数などの不確実な要素を含まないシステム&lt;br /&gt;
から生成される一見乱雑な時系列である。&lt;br /&gt;
例えば,次の方程式で記述されるロジスティック写像がある。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
 &amp;lt;math&amp;gt;x(t+1)=3.87x(t)[1-x(t)] \  \  \   (6)&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　この変数&amp;lt;math&amp;gt;x(t)&amp;lt;/math&amp;gt;の初期値に,適当な値を与えて時系列を生成すると,&lt;br /&gt;
乱雑な時系列となる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　以下では,問題を簡単にするために,すでに方程式が既知であり&lt;br /&gt;
,この方程式系により発生される時系列の観測データを得られていると仮定する。&lt;br /&gt;
GP適用の目的は,観測された時系列データ&amp;lt;math&amp;gt;x(t)&amp;lt;/math&amp;gt;から,&lt;br /&gt;
関数(式(6)の右辺の形)を推定することである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　関数を木構造で表現するケースを考える。木構造は1つで&lt;br /&gt;
はなく,複数(例えば100個とか1000個)を与える。これを,&lt;br /&gt;
GAの場合と同様に個体と呼んでいる。木構造は,最も推定&lt;br /&gt;
が正しい場合には式(6)になるであろう。&lt;br /&gt;
木構造を関数値の計算に用いて時系列を生成し,この生成された値(予測値)&lt;br /&gt;
と実際に観測された時系列との差(2乗誤差など)が小さい個体(木構造)ほど,&lt;br /&gt;
近似度が高いことになる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　個体の交差処理,突然変異に関しては,&lt;br /&gt;
方程式を前置表現(prefix representation)することにより簡単化できる[2]。&lt;br /&gt;
この前置表現は,いわゆる日本語型表現に&lt;br /&gt;
対応するものであり,演算記号とこれに付随している演算子をペア&lt;br /&gt;
として配置する方法である。関数&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;[6.43 \times x(t-1)-x(t-2)] \times (x(t-3)-3.54)&amp;lt;/math&amp;gt;は,&lt;br /&gt;
次のような前置表現になる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;- \times 6.43 x(t-1) x(t-2) - x(t-3) 3.54  \  \  \  (7)&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　&amp;lt;math&amp;gt;StackCount&amp;lt;/math&amp;gt;の値を,前置表現で表現された個&lt;br /&gt;
体のストリングを左側からサーチしていき演算記号に出会うとその数値を1&lt;br /&gt;
つ増やし,被演算子に出会うとその数値を1つ減らす操作を実施した結果であ&lt;br /&gt;
るとして定義する。&lt;br /&gt;
正しい関数表現を与える前置表現に対しては, &amp;lt;math&amp;gt;StackCount&amp;lt;/math&amp;gt;の最終的な&lt;br /&gt;
値は1になる。また,これを用いて交差を実現する場合には&lt;br /&gt;
,2つの個体に対する前置表現において,個体の左から始めてその途中ま&lt;br /&gt;
で,この&amp;lt;math&amp;gt;StackCount&amp;lt;/math&amp;gt;をかぞえて,その数値が同じであれば,この位置で&lt;br /&gt;
2つの個体を切断し交差処理をしても,&lt;br /&gt;
意味のある関数表現を与えていることになる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(ステップ1) :個体の初期値生成&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　最初の個体の集合(プールP-A)を乱数をもとにして発生させる。&lt;br /&gt;
この場合,すでに述べた&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;StackCount&amp;lt;/math&amp;gt;を用いて,システム記述の方程式として意味をなすものが&lt;br /&gt;
得られるまで繰り返す。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(ステップ2): 個体の適応度の計算&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　個体の表現する関数を用いて個体&amp;lt;math&amp;gt;i&amp;lt;/math&amp;gt;ごとに,&lt;br /&gt;
すでに述べた関数近似における予測値と観測値との2乗誤差の逆数&lt;br /&gt;
を,個体&amp;lt;math&amp;gt;i&amp;lt;/math&amp;gt;の適合度&amp;lt;math&amp;gt;S_i&amp;lt;/math&amp;gt;として定義する。個体を適応度の大きい順&lt;br /&gt;
に並びかえておく。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(ステップ3): 交差処理&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　適合度に比例する確率で2つの個体を取り出し,交差処理を実施す&lt;br /&gt;
る。次に示す確率に応じて個体&amp;lt;math&amp;gt;i&amp;lt;/math&amp;gt;を選択する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;p_i=(S_i-S_{min})/\sum _{i=1}^ N (S_i-S_{min})  \  \  \  (8)&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/center&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　交差処理では,発生させた一様乱数により, 2つの個体を切断&lt;br /&gt;
する場所を選択するが,この場合, &amp;lt;math&amp;gt;StackCount&amp;lt;/math&amp;gt;を利用して,意味の&lt;br /&gt;
ある切断を選択する。また,個体の長さは一般に異なるので,乱数&lt;br /&gt;
を1個発生させておいて,一方の個体の切断個所とし,ここまでの&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;StackCount&amp;lt;/math&amp;gt;の値を計算する。こののち,もう一方の個体の&lt;br /&gt;
&amp;lt;math&amp;gt;StackCount&amp;lt;/math&amp;gt;を計算しながら,&lt;br /&gt;
同じ&amp;lt;math&amp;gt;StackCount&amp;lt;/math&amp;gt;の値となる場所を検出し,これらから任意に1個を選択する。&lt;br /&gt;
このように,それぞれの個体の切断位置を決める。&lt;br /&gt;
この2つの個体に対して遺伝的操作を行い,生成された新しい個体を次のステップに&lt;br /&gt;
おける代替個体のプールであるP-Bに格納しておく。このような新しい&lt;br /&gt;
個体の生成を,規定回数繰り返す。新規個体の生成が終了したら,&lt;br /&gt;
プールP-Aの個体の中で,相対的に適合度の低い個体を,プールP-Bの個体&lt;br /&gt;
により置き換える。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(ステップ4): 突然変異&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　突然変異は木構造の葉の部分を,別の変数に置き換える操作と&lt;br /&gt;
,木構造における根の部分に相当する原始関数を,&lt;br /&gt;
別のものに置き換える操作であり,これを一定の確率で適用する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(ステップ5)&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ステップ2からステップ4までの操作を,規定回数繰り返すか,&lt;br /&gt;
途中で関数の近似誤差が一定の数値より小さくなった場合には終了する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
----&lt;br /&gt;
'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1]　池田欽一, 時永祥三, “フラクタル時系列の予測手法を用いた&lt;br /&gt;
株価予測とその応用, &amp;quot;日本オペレーションズリサーチ学会論文誌, &lt;br /&gt;
vol.40, no.1, pp.18-31,1999.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[2]　X.Chen and S.Tokinaga, “Multi-agent-based modeling of &lt;br /&gt;
artificial stock markets by using the co-evolutionary&lt;br /&gt;
GP approach&amp;quot;, JORSJ, vol.47, no.3, pp.163-181, 2004.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Category:予測|ふくざつけいによるよそくもでる]]&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Kuwashima</name></author>
	</entry>
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