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	<title>ORWiki - 利用者の投稿記録 [ja]</title>
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	<updated>2026-04-19T08:48:15Z</updated>
	<subtitle>利用者の投稿記録</subtitle>
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		<title>《リエンジニアリング》</title>
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		<updated>2007-07-09T02:24:22Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;124.98.244.75: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【りえんじにありんぐ (reengineering)】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リエンジニアリング (reengineering) とは, 経営の今日的最重要課題である原価削減, 品質・サービスの向上, スピードアップなどを劇的に達成するために, 職能別に細分化されてきた旧来の分業体制を廃して, 顧客志向・プロセスベース・情報技術活用の職能横断的な業務遂行 (統合されたオペレーション) 体制に抜本的に改革することである. すなわち, 従来の標準品大量生産に適した, 徹底した分業と職能別階層組織による調整とからなる仕事の進め方を根本的に改めて, 多品種少量に適した職能横断的なプロセスベースの仕事の進め方に革新することである. ビジネス・プロセスの改革・革新であることを明言するために, これをビジネス・プロセス・リエンジニアリングということもある. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
1. 日米の先進事例&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リエンジニアリングの典型例として, マイケル・ハマー (M. Hammer) らはその著書『リエンジニアリング革命』の中で, IBMクレジット, フォード自動車, およびコダックの3事例を紹介している. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　IBMのコンピュータシステムを購入する顧客にその購入代金を融資するIBMクレジットでは, この融資案件審査を, 顧客の信用調査, 融資方式設定, 適用金利決定, 契約書作成など個別の職務に細分化し, それぞれを専門の職能部門が分担処理していたが, 審査期間の短縮化を目指して, 1人の案件担当者が, 顧客信用度データベースから, 金利算定システム, そして約款文書データベースによる契約書作成システムに及ぶコンピュータ意思決定支援システムを活用しながら案件審査のプロセス全体を単独で遂行する方式に改革した. これにより, 1件の審査所用時間は, 7日間から4時間に短縮され, 従業員数は不変のままで案件処理件数は約100倍に増加した. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　フォード自動車は, 調達部品の買掛金支払い業務を, 注文・納品・請求伝票の3票を突き合わせる伝統的な会計処理から, ペーパーレスのコンピュータ処理に改めた. 部品発注時に当該部品の仕様を注文データベースに入力しておき, 納品の際に検品担当者が納品仕様とデータベース上の注文仕様が一致していることを確認した旨を入力すれば, 自動的に支払小切手が発行される. このリエンジニアリングにより, フォード自動車の北米地区の買掛金支払い部門の500人の従業員は一挙に四分の一に削減された. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　また, コダックは, 市場化を富士写真フィルムに先行されたレンズ付きフィルムの製品開発期間を短縮するために, 従来の逐次型の設計方式を, 筐体, レンズ, シャッター, フィルム巻き上げ装置など各部分の設計部門が統合設計データベースを共有し, 同時並行的に設計作業を進めるコンカレント・エンジニアリング方式に改めた. その結果, 通常70週間の開発期間が半分に短縮され, 設計段階から製造工程への十分な配慮がなされたことも相俟って製品製造原価が25%も削減された.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　日本にも, これら3事例に優るとも劣らない典型例が多数存在している. カンバン方式で名高いトヨタ自動車, MAGMAシステムを作り上げた日本精工, 従来からの融資業務に加えて情報提供業務をも支援するRIPシステムを創設し強力に推進している中小企業金融公庫の事例[5]などは注目に値する. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
2. リエンジニアリングの本質&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　前述の具体例から明らかなように, リエンジニアリングの源流は, 他ならぬ日本の先進企業にあった. フォード自動車の業務革新は, 提携先のマツダが買掛金支払業務を僅か5名でこなしていたのを見習ったものであり, コダックの新製品開発業務の革新も, トヨタなど日本の自動車メーカーが新車開発の期間短縮を目指して実行していたコンカレント・エンジニアリングの手法を採り入れたものに過ぎない. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　80年代後半, 多くの米国企業が内外市場で日本企業との競争に苦戦していた最中に, フォード自動車やコダックなど, トヨタ生産方式やＱＣサークルに代表されるプロセス重視の経営を日本企業から学んで再生する企業が, 一部に現れ始めていた. そして, このような米国企業の変貌ぶりに注目したマイケル・ハマーやトーマス・ダヴェンポート (T. H. Davenport) らが, 再生を果たしつつあったこれら米国企業の業務革新から共通項を抽出して, 一つの経営手法, あるいは変革の指導原理として体系化し, 全く新しい名称を冠して登場させたのが, 他ならぬこのリエンジニアリングなのである. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　米国では, 過去100年以上, 農業生産性の向上に支えられた国内市場の加速度的拡大により, 工業製品やサービスへの需要が大勢的に急増し続け, 企業もまた, 大量見込み生産による規模の経済性を追求しつつ安価な標準品の大量供給をおこなって, 市場拡大に寄与してきた. これは, 西欧の先進諸国および日本でも大同小異であった. ところが, 80年代に入ると, 第二次産業革命とも言われるオートメーション, メカトロニクス等の急速な発達により, 工業生産力がさらに飛躍的に上昇すると共に, 人々の購買力も高まり, ある程度の品質の標準品であれば, 市場が消費しきれないほど大量の製品を安価に供給できる状況が生じた. 顧客は, 大量生産された標準品ではもはや満足せず, 自分のニーズに合った製品・サービスがタイミングよく提供されることを要求するようになった. 「多品種少量」時代の到来である. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ここに至って, 標準品の大量見込み生産に合致した仕事の進め方, すなわち, 分業により細分化され専門化された職務を, 調達, 製造, 営業, サービス, 経理など, それぞれ職能部門別に組織化して調整するという仕事の進め方では, 以前のフォード自動車の部品調達に伴う買掛金支払い業務に購買, 検品, 買掛金支払の3部門が関与していたように, 一般に, どの基本的な業務にも多数の職能部門が関与することになり, 多品種少量の市場環境で要求される柔軟性や即応性を満たし得なくなる. これが米国企業の基本的業務遂行が劣っていた理由である, とハマーらは主張する. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　では, 新しい市場環境に合致する仕事の進め方とは, どのようなものか. それは, 細分化され過ぎた職務を統合するなどして新たに設定される, ある程度まとまりのある一連の業務 (ビジネス・プロセス) を, なるべく少人数の自律的な職能横断的業務チームによって, 最新の情報技術を活用しつつ遂行していく, といった進め方である. リエンジニアリングは, この意味で, まさに業務の革新である. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
3. 分業と調整&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　アダム・スミス以来, 分業は労働の生産力を増強する最善の方策であると信じられてきた. 事実, 分業による生産性の向上によって, 製品価格が下がり, それに連れて需要が増大する. 当然, この製品の生産は拡大され, さらに多くの労働者が製造に従事することになるから, 仕事がいっそう細分化・専門化されて分業が進み, さらなる生産性の向上がもたらされる. このような因果連関で, 大量生産とそこにおける分業とが, 相互促進的に進み, 規模の経済性がますます発揮されることになる. これが極限にまで到達した姿が, 20世紀後半の標準品の大量見込み生産・大量販売であり, 巨大企業における徹底した社内分業体制であった. 分業は, このように, 労働の生産力を大幅に向上させるが, 良いことばかりあるとは限らず, 短所もある. 調整の必要が生じることがそれである. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　企業内で徹底した分業がおこなわれ, 人々が細分化され専門化された職務を分掌している場合の調整方法としては, それらの職務を製造, 販売, 経理など職能別部門にまとめ, 職能部門別に階層組織を確立して調整するのが最も効率的であると言われている. したがって, 大量生産時代の徹底した分業に対しては, 職能別階層組織による調整が適していたのである. しかし, 市場環境が転換して多品種少量時代に入ると, 話が完全に逆転する. 多品種少量の場合には, 標準品の大量生産と異なり, 同じ作業の反復は極端に減少するから, 分業体制を敷いても, 熟練による能率向上や製品の品質向上はさほど期待し得ない. その一方で, 調整の負担は想像を絶するほど大きなものとなる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　一般に, 徹底した分業体制で多品種少量の生産をおこなおうとすると, 仕事が一つひとつ異なるのに対応して, 細分化・専門化された職務自体も一つひとつ異なったものにならざるをえず, 熟練による能率向上が効きにくくなる. さらに, あい前後する職務・工程の繋ぎの部分あるいは階層組織の隣接職能部門間で, 仕事が停滞したり, 情報伝達に齟齬が生じたり, いろいろな不具合が生じてくる. 職能別階層組織は, それぞれの職能部門に固有の目標達成に向けては非常に効率的であるが, 部門間の組織の壁を越えて個別の顧客のニーズに個々的に対応する, という志向性は, 本来持ち合わせていないのである. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　今後の多品種少量時代に適した仕事の進め方, すなわち分業をどの程度おこない, それをどのように調整していくかに影響を及ぼす一つの重要なファクターは, 情報技術の活用である. リエンジニアリングが, 高度の分業を否定するだけなら, それは, 単にアダム・スミス時代への逆戻りを説いているに過ぎない. 21世紀の新たな産業社会構築へ向けての指導原理たりうるためには, 急速に発達しつつある情報技術の活用が, まさに不可欠の手段となるであろう. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
----&lt;br /&gt;
'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1] T. H. Davenport, ''Process Innovation: Reengineering Work through Information Technology'', Harvard Business School Press, 1993.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[2] M. Hammer, &amp;quot;Reengineering Work: Don't Automate, Obliterate&amp;quot;, ''Harvard Business Review'', July-August, 1990.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[3] M. Hammer and J. Champy, ''Reengineering the Corporation: A Manifesto for Business Revolution'', Harper Business, 1993. (邦訳:『リエンジニアリング革命』, 日本経済新聞社.)&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[4] M. Hammer, ''Beyond Reengineering'', Harper Business, 1996.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[5] 梅沢豊,「日本型リエンジニアリング成功の条件-上, 下」, 『日経ビジネス』, 1994年6月 20日, 27日.&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>124.98.244.75</name></author>
	</entry>
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		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E3%83%AA%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%8B%E3%82%A2%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%80%8B&amp;diff=1995</id>
		<title>《リエンジニアリング》</title>
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		<updated>2007-07-09T02:23:50Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;124.98.244.75: 新しいページ: ''''【りえんじにありんぐ (reengineering)】'''  　リエンジニアリング (reengineering) とは, 経営の今日的最重要課題である原価削減, 品質...'&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【りえんじにありんぐ (reengineering)】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リエンジニアリング (reengineering) とは, 経営の今日的最重要課題である原価削減, 品質・サービスの向上, スピードアップなどを劇的に達成するために, 職能別に細分化されてきた旧来の分業体制を廃して, 顧客志向・プロセスベース・情報技術活用の職能横断的な業務遂行 (統合されたオペレーション) 体制に抜本的に改革することである. すなわち, 従来の標準品大量生産に適した, 徹底した分業と職能別階層組織による調整とからなる仕事の進め方を根本的に改めて, 多品種少量に適した職能横断的なプロセスベースの仕事の進め方に革新することである. ビジネス・プロセスの改革・革新であることを明言するために, これをビジネス・プロセス・リエンジニアリングということもある. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
1. 日米の先進事例&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リエンジニアリングの典型例として, マイケル・ハマー (M. Hammer) らはその著書『リエンジニアリング革命』の中で, IBMクレジット, フォード自動車, およびコダックの3事例を紹介している. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　IBMのコンピュータシステムを購入する顧客にその購入代金を融資するIBMクレジットでは, この融資案件審査を, 顧客の信用調査, 融資方式設定, 適用金利決定, 契約書作成など個別の職務に細分化し, それぞれを専門の職能部門が分担処理していたが, 審査期間の短縮化を目指して, 1人の案件担当者が, 顧客信用度データベースから, 金利算定システム, そして約款文書データベースによる契約書作成システムに及ぶコンピュータ意思決定支援システムを活用しながら案件審査のプロセス全体を単独で遂行する方式に改革した. これにより, 1件の審査所用時間は, 7日間から4時間に短縮され, 従業員数は不変のままで案件処理件数は約100倍に増加した. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　フォード自動車は, 調達部品の買掛金支払い業務を, 注文・納品・請求伝票の3票を突き合わせる伝統的な会計処理から, ペーパーレスのコンピュータ処理に改めた. 部品発注時に当該部品の仕様を注文データベースに入力しておき, 納品の際に検品担当者が納品仕様とデータベース上の注文仕様が一致していることを確認した旨を入力すれば, 自動的に支払小切手が発行される. このリエンジニアリングにより, フォード自動車の北米地区の買掛金支払い部門の500人の従業員は一挙に四分の一に削減された. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　また, コダックは, 市場化を富士写真フィルムに先行されたレンズ付きフィルムの製品開発期間を短縮するために, 従来の逐次型の設計方式を, 筐体, レンズ, シャッター, フィルム巻き上げ装置など各部分の設計部門が統合設計データベースを共有し, 同時並行的に設計作業を進めるコンカレント・エンジニアリング方式に改めた. その結果, 通常70週間の開発期間が半分に短縮され, 設計段階から製造工程への十分な配慮がなされたことも相俟って製品製造原価が25%も削減された.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　日本にも, これら3事例に優るとも劣らない典型例が多数存在している. カンバン方式で名高いトヨタ自動車, MAGMAシステムを作り上げた日本精工, 従来からの融資業務に加えて情報提供業務をも支援するRIPシステムを創設し強力に推進している中小企業金融公庫の事例[5]などは注目に値する. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
2. リエンジニアリングの本質&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　前述の具体例から明らかなように, リエンジニアリングの源流は, 他ならぬ日本の先進企業にあった. フォード自動車の業務革新は, 提携先のマツダが買掛金支払業務を僅か5名でこなしていたのを見習ったものであり, コダックの新製品開発業務の革新も, トヨタなど日本の自動車メーカーが新車開発の期間短縮を目指して実行していたコンカレント・エンジニアリングの手法を採り入れたものに過ぎない. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　80年代後半, 多くの米国企業が内外市場で日本企業との競争に苦戦していた最中に, フォード自動車やコダックなど, トヨタ生産方式やＱＣサークルに代表されるプロセス重視の経営を日本企業から学んで再生する企業が, 一部に現れ始めていた. そして, このような米国企業の変貌ぶりに注目したマイケル・ハマーやトーマス・ダヴェンポート (T. H. Davenport) らが, 再生を果たしつつあったこれら米国企業の業務革新から共通項を抽出して, 一つの経営手法, あるいは変革の指導原理として体系化し, 全く新しい名称を冠して登場させたのが, 他ならぬこのリエンジニアリングなのである. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　米国では, 過去100年以上, 農業生産性の向上に支えられた国内市場の加速度的拡大により, 工業製品やサービスへの需要が大勢的に急増し続け, 企業もまた, 大量見込み生産による規模の経済性を追求しつつ安価な標準品の大量供給をおこなって, 市場拡大に寄与してきた. これは, 西欧の先進諸国および日本でも大同小異であった. ところが, 80年代に入ると, 第二次産業革命とも言われるオートメーション, メカトロニクス等の急速な発達により, 工業生産力がさらに飛躍的に上昇すると共に, 人々の購買力も高まり, ある程度の品質の標準品であれば, 市場が消費しきれないほど大量の製品を安価に供給できる状況が生じた. 顧客は, 大量生産された標準品ではもはや満足せず, 自分のニーズに合った製品・サービスがタイミングよく提供されることを要求するようになった. 「多品種少量」時代の到来である. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ここに至って, 標準品の大量見込み生産に合致した仕事の進め方, すなわち, 分業により細分化され専門化された職務を, 調達, 製造, 営業, サービス, 経理など, それぞれ職能部門別に組織化して調整するという仕事の進め方では, 以前のフォード自動車の部品調達に伴う買掛金支払い業務に購買, 検品, 買掛金支払の3部門が関与していたように, 一般に, どの基本的な業務にも多数の職能部門が関与することになり, 多品種少量の市場環境で要求される柔軟性や即応性を満たし得なくなる. これが米国企業の基本的業務遂行が劣っていた理由である, とハマーらは主張する. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　では, 新しい市場環境に合致する仕事の進め方とは, どのようなものか. それは, 細分化され過ぎた職務を統合するなどして新たに設定される, ある程度まとまりのある一連の業務 (ビジネス・プロセス) を, なるべく少人数の自律的な職能横断的業務チームによって, 最新の情報技術を活用しつつ遂行していく, といった進め方である. リエンジニアリングは, この意味で, まさに業務の革新である. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
3. 分業と調整&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　アダム・スミス以来, 分業は労働の生産力を増強する最善の方策であると信じられてきた. 事実, 分業による生産性の向上によって, 製品価格が下がり, それに連れて需要が増大する. 当然, この製品の生産は拡大され, さらに多くの労働者が製造に従事することになるから, 仕事がいっそう細分化・専門化されて分業が進み, さらなる生産性の向上がもたらされる. このような因果連関で, 大量生産とそこにおける分業とが, 相互促進的に進み, 規模の経済性がますます発揮されることになる. これが極限にまで到達した姿が, 20世紀後半の標準品の大量見込み生産・大量販売であり, 巨大企業における徹底した社内分業体制であった. 分業は, このように, 労働の生産力を大幅に向上させるが, 良いことばかりあるとは限らず, 短所もある. 調整の必要が生じることがそれである. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　企業内で徹底した分業がおこなわれ, 人々が細分化され専門化された職務を分掌している場合の調整方法としては, それらの職務を製造, 販売, 経理など職能別部門にまとめ, 職能部門別に階層組織を確立して調整するのが最も効率的であると言われている. したがって, 大量生産時代の徹底した分業に対しては, 職能別階層組織による調整が適していたのである. しかし, 市場環境が転換して多品種少量時代に入ると, 話が完全に逆転する. 多品種少量の場合には, 標準品の大量生産と異なり, 同じ作業の反復は極端に減少するから, 分業体制を敷いても, 熟練による能率向上や製品の品質向上はさほど期待し得ない. その一方で, 調整の負担は想像を絶するほど大きなものとなる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　一般に, 徹底した分業体制で多品種少量の生産をおこなおうとすると, 仕事が一つひとつ異なるのに対応して, 細分化・専門化された職務自体も一つひとつ異なったものにならざるをえず, 熟練による能率向上が効きにくくなる. さらに, あい前後する職務・工程の繋ぎの部分あるいは階層組織の隣接職能部門間で, 仕事が停滞したり, 情報伝達に齟齬が生じたり, いろいろな不具合が生じてくる. 職能別階層組織は, それぞれの職能部門に固有の目標達成に向けては非常に効率的であるが, 部門間の組織の壁を越えて個別の顧客のニーズに個々的に対応する, という志向性は, 本来持ち合わせていないのである. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　今後の多品種少量時代に適した仕事の進め方, すなわち分業をどの程度おこない, それをどのように調整していくかに影響を及ぼす一つの重要なファクターは, 情報技術の活用である. リエンジニアリングが, 高度の分業を否定するだけなら, それは, 単にアダム・スミス時代への逆戻りを説いているに過ぎない. 21世紀の新たな産業社会構築へ向けての指導原理たりうるためには, 急速に発達しつつある情報技術の活用が, まさに不可欠の手段となるであろう. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
----&lt;br /&gt;
'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1] T. H. Davenport, ''Process Innovation: Reengineering Work through Information Technology'', Harvard Business School Press, 1993.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[2] M. Hammer, &amp;quot;Reengineering Work: Don't Automate, Obliterate&amp;quot;, ''Harvard Business Review'', July-August, 1990.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[3] M. Hammer and J. Champy, ''Reengineering the Corporation: A Manifesto for Business Revolution'', Harper Business, 1993. (邦訳:『リエンジニアリング革命』, 日本経済新聞社.)&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[4] M. Hammer, ''Beyond Reengineering'', Harper Business, 1996.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[5] 梅沢豊,「日本型リエンジニアリング成功の条件--上, 下」, 『日経ビジネス』, 1994年6月 20日, 27日.&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>124.98.244.75</name></author>
	</entry>
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		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E3%83%9D%E3%82%A2%E3%82%BD%E3%83%B3%E9%81%8E%E7%A8%8B%E3%81%A8%E5%87%BA%E7%94%9F%E6%AD%BB%E6%BB%85%E9%81%8E%E7%A8%8B%E3%80%8B&amp;diff=1994</id>
		<title>《ポアソン過程と出生死滅過程》</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E3%83%9D%E3%82%A2%E3%82%BD%E3%83%B3%E9%81%8E%E7%A8%8B%E3%81%A8%E5%87%BA%E7%94%9F%E6%AD%BB%E6%BB%85%E9%81%8E%E7%A8%8B%E3%80%8B&amp;diff=1994"/>
		<updated>2007-07-09T02:21:29Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;124.98.244.75: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【ぽあそんかていとしゅっせいしめつかてい (Poisson process and birth and death process) 】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[ポアソン過程]] (Poisson process) は, ランダムに生起する事象を表す基本的な[[確率過程]]で, 客の到着や故障の発生, 個体の出生など様々な現象のモデル化に使われる. 一方, [[出生死滅過程]]は個体の出生だけでなくランダムな死滅も考慮した確率過程で, [[待ち行列理論]]をはじめ広く利用されている. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''ポアソン過程'''　事象の生起時点列を &amp;lt;math&amp;gt;0 \le T_1 \le T_2 \le ...\, &amp;lt;/math&amp;gt; とし, &amp;lt;math&amp;gt;N(t)\, &amp;lt;/math&amp;gt; を区間 &amp;lt;math&amp;gt;[0, t]\, &amp;lt;/math&amp;gt; における事象の生起数, &amp;lt;math&amp;gt;N(u,v) = N(v) - N(u)\, &amp;lt;/math&amp;gt; を区間 &amp;lt;math&amp;gt;(u, v]\, &amp;lt;/math&amp;gt; での生起数とする. このような確率過程&amp;lt;math&amp;gt;\{N(t), t\ge 0\}\, &amp;lt;/math&amp;gt; は一般に計数過程と呼ばれる. 計数過程 &amp;lt;math&amp;gt;\{N(t)\}\, &amp;lt;/math&amp;gt; がポアソン過程であるとは, 正の実数 &amp;lt;math&amp;gt;\lambda\, &amp;lt;/math&amp;gt; が存在して任意の &amp;lt;math&amp;gt;t\ge 0\, &amp;lt;/math&amp;gt; および &amp;lt;math&amp;gt;h&amp;gt;0\, &amp;lt;/math&amp;gt; に対して&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:&amp;lt;math&amp;gt;&lt;br /&gt;
\begin{array}{lll}&lt;br /&gt;
&amp;amp;\mathrm{P}(N(t,t+h) = 1 \ | \ T_1,...,T_{N(t)}) = \lambda h + o(h), &amp;amp; \qquad (1)\\&lt;br /&gt;
\\&lt;br /&gt;
&amp;amp;\mathrm{P}(N(t,t+h) \geq 2 \ | \ T_1,...,T_{N(t)}) = o(h). &amp;amp; \qquad (2)&lt;br /&gt;
\end{array}&lt;br /&gt;
&amp;lt;/math&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
が成り立つことである. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　(1), (2) はランダムな事象の生起を3つの点で特徴付けている. 第1は, 微小区間 &amp;lt;math&amp;gt;(t, t+h]\, &amp;lt;/math&amp;gt; に事象が生起する確率は時刻 &amp;lt;math&amp;gt;t\, &amp;lt;/math&amp;gt; 以前の挙動に独立であるという点, 第2は, 微小区間に2つ以上の事象が生起する確率は無視できるという点, 第3は, 微小区間に事象の生起する確率が時刻によらない点である. 式 (1) の &amp;lt;math&amp;gt;\lambda\, &amp;lt;/math&amp;gt; を強度 (intensity)  または生起率と呼ぶ. これは単位時間あたりの平均生起数を表す. 強度を時間の関数 &amp;lt;math&amp;gt;\lambda(t)\, &amp;lt;/math&amp;gt; に拡張したものは[[非定常ポアソン過程]]と呼ばれる. 以下はポアソン過程の性質であり, それぞれがポアソン過程の同値な定義でもある. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''性質1'''　ポアソン過程 &amp;lt;math&amp;gt;\{N(t)\}\, &amp;lt;/math&amp;gt; において,事象の生起間隔の列 &amp;lt;math&amp;gt;U_i =T_{i+1} - T_i\, &amp;lt;/math&amp;gt; は互いに独立で平均 &amp;lt;math&amp;gt;1/\lambda\, &amp;lt;/math&amp;gt; の&lt;br /&gt;
[[指数分布]]に従う. &lt;br /&gt;
\medskip&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''性質2'''　ポアソン過程 &amp;lt;math&amp;gt;\{N(t)\}\, &amp;lt;/math&amp;gt; は[[独立増分過程]]で, 任意の &amp;lt;math&amp;gt;s&amp;lt;t\, &amp;lt;/math&amp;gt; に対して &amp;lt;math&amp;gt;N(s,t)\, &amp;lt;/math&amp;gt; は平均 &amp;lt;math&amp;gt;\lambda (t-s)\, &amp;lt;/math&amp;gt; の[[ポアソン分布]]に従う. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　性質1は[[指数分布の無記憶性 (指数分布の)|指数分布の無記憶性]]から自然に導かれる. また, 性質2より複数の独立なポアソン過程の重ね合わせは, それぞれの強度の和を強度に持つポアソン過程となることが分かる. また, 次の定理は確率変数の和に対する[[少数の法則]]の確率過程版である. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''定理1'''　各 &amp;lt;math&amp;gt;k\, &amp;lt;/math&amp;gt; に対して &amp;lt;math&amp;gt;\ell_k\, &amp;lt;/math&amp;gt; 個の計数過程 &amp;lt;math&amp;gt;\{N_{k1}(t)\}, \cdots, \{N_{k\ell_k}(t)\}\, &amp;lt;/math&amp;gt; を考え, その重ね合わせを &amp;lt;math&amp;gt;N_k(t) =N_{k1}(t)+ \cdots +N_{k\ell_k}(t)\, &amp;lt;/math&amp;gt; とする. &amp;lt;math&amp;gt;\textstyle \lim_{k\to\infty} \ell_k=\infty\, &amp;lt;/math&amp;gt; で, かつ (a) &amp;lt;math&amp;gt;\{N_{ki}(t)\}, \, i=1, \ldots , \ell_k\, &amp;lt;/math&amp;gt; は互いに独立, (b) 任意の &amp;lt;math&amp;gt;u&amp;lt;v\, &amp;lt;/math&amp;gt; に対して &amp;lt;math&amp;gt;\textstyle \lim_{k\to\infty} \sup_{1\le i \le \ell_k} \mathrm{P}(N_{ki}(u,v) \ge 1) = 0\, &amp;lt;/math&amp;gt; が成り立つとすると, &amp;lt;math&amp;gt;\textstyle k\to\infty\, &amp;lt;/math&amp;gt; のとき &amp;lt;math&amp;gt;\{N_k(t)\}\, &amp;lt;/math&amp;gt; が[[平均測度]] &amp;lt;math&amp;gt;\{\Lambda(t)\}\, &amp;lt;/math&amp;gt; の (非定常) ポアソン過程に収束するための必要十分条件は, 任意の &amp;lt;math&amp;gt;u&amp;lt;v\, &amp;lt;/math&amp;gt; に対して, &amp;lt;math&amp;gt;\textstyle \lim_{k\to\infty} \sum_{i=1}^{\ell_k} \mathrm{P}(N_{ki}(u,v)=1) =\Lambda(v) - \Lambda(u)\, &amp;lt;/math&amp;gt; および &amp;lt;math&amp;gt;\textstyle \lim_{k\to\infty} \sum_{i=1}^{\ell_k} \mathrm{P}(N_{ki}(u,v)&amp;gt;1) = 0\, &amp;lt;/math&amp;gt;が成り立つことである. なお, &amp;lt;math&amp;gt;\Lambda(t)\, &amp;lt;/math&amp;gt; が微分可能ならば強度は &amp;lt;math&amp;gt;\lambda(t) = \mbox{d}\Lambda(t)/\mbox{d}t\, &amp;lt;/math&amp;gt; となる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　定理1は, 実際に起こる様々な現象をポアソン過程を用いて表わすことの妥当性を示唆している. 例えば, 電話網のある回線群への接続要求 (呼) は非常に多くの電話機からかかってくる呼の重ね合わせとみなせる. この場合, 各電話機は独立に使われており (仮定 (a)), その頻度は十分小さい (仮定 (b)) と考えられるため, この回線群への呼の発生はポアソン過程としてモデル化できるであろう. この他にも, [[マルチンゲール]]によるポアソン過程の特徴付けや, 事象平均と時間平均の同等性を示す[[PASTA]] (Poisson arrivals see time averages) など, ポアソン過程には興味深い性質が多い. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''ポアソン過程の一般化'''　ポアソン過程を特徴付ける3つの条件のうち第2の条件を緩め, 事象の生起時点列はポアソン過程であるが, 各生起時点で同時に発生する事象の数は独立で同一の分布に従う確率変数である場合, &amp;lt;math&amp;gt;N(t)\, &amp;lt;/math&amp;gt; は複合ポアソン過程と呼ばれる. また, 非定常ポアソン過程の強度 &amp;lt;math&amp;gt;\lambda(t)\, &amp;lt;/math&amp;gt; を確率過程に拡張したものは2重確率ポアソン過程 (doubly stochastic Poisson process) と呼ばれる. 例えば, [[マルコフ変調ポアソン過程]]は &amp;lt;math&amp;gt;\lambda(t)\, &amp;lt;/math&amp;gt; が連続時間マルコフ連鎖に従う例である. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''出生過程'''　性質1より, ポアソン過程は[[状態空間]] &amp;lt;math&amp;gt;\{0, 1, ...\}\, &amp;lt;/math&amp;gt; 上の[[連続時間マルコフ連鎖]]であることがわかる. [[推移速度行列]]を &amp;lt;math&amp;gt;\boldsymbol{Q} =(q_{ij})\, &amp;lt;/math&amp;gt; とすると, 性質1から &amp;lt;math&amp;gt;q_{i,i+1} = -q_{ii} = \lambda, \, i\ge 0\, &amp;lt;/math&amp;gt; でその他の &amp;lt;math&amp;gt;\boldsymbol{Q}\, &amp;lt;/math&amp;gt; の要素は全て0となる. これを一般化して, &amp;lt;math&amp;gt;i\, &amp;lt;/math&amp;gt; から &amp;lt;math&amp;gt;i+1\, &amp;lt;/math&amp;gt; への推移速度が &amp;lt;math&amp;gt;i\, &amp;lt;/math&amp;gt; に依存して &amp;lt;math&amp;gt;\lambda_i\, &amp;lt;/math&amp;gt; で定まるマルコフ連鎖を[[出生過程]] (birth process)と呼ぶ. 出生過程の推移速度行列は&amp;lt;math&amp;gt;q_{i,i+1} = -q_{ii} = \lambda_i, \, i\ge 0\, &amp;lt;/math&amp;gt; で, その他の要素は0である. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''出生死滅過程'''　出生過程では, 状態は &amp;lt;math&amp;gt;i\, &amp;lt;/math&amp;gt; から &amp;lt;math&amp;gt;i+1\, &amp;lt;/math&amp;gt; というように1ずつ進んでいくが, &amp;lt;math&amp;gt;i\, &amp;lt;/math&amp;gt; から &amp;lt;math&amp;gt;i-1\, &amp;lt;/math&amp;gt; へ戻ることも許すように一般化すると, &amp;lt;math&amp;gt;q_{i,i+1} = \lambda_i, \, q_{i+1,i} = \mu_{i+1}, \, i\ge 0\, &amp;lt;/math&amp;gt; かつ &amp;lt;math&amp;gt;q_{00} =-\lambda_0, \, q_{ii} = -(\lambda_i + \mu_i), \, i\ge 1\, &amp;lt;/math&amp;gt; で, その他の要素は0の推移速度行列が得られる. このような3重対角の推移速度行列に従う連続時間マルコフ連鎖を[[出生死滅過程]] (birth and death process) という. また, &amp;lt;math&amp;gt;\lambda_i\, &amp;lt;/math&amp;gt;, &amp;lt;math&amp;gt;\mu_i\, &amp;lt;/math&amp;gt; はそれぞれ状態 &amp;lt;math&amp;gt;i\, &amp;lt;/math&amp;gt; での出生率, 死滅率と呼ばれる. 出生死滅過程では, 状態 &amp;lt;math&amp;gt;i\; (\ge 1)\, &amp;lt;/math&amp;gt; に滞在する時間の長さはパラメータ &amp;lt;math&amp;gt;\lambda_i+\mu_i\, &amp;lt;/math&amp;gt; の指数分布に従い, 滞在時間を終えると確率 &amp;lt;math&amp;gt;\lambda_i/(\lambda_i+\mu_i)\, &amp;lt;/math&amp;gt; で状態 &amp;lt;math&amp;gt;i+1\, &amp;lt;/math&amp;gt; へ, 確率 &amp;lt;math&amp;gt;\mu_i/(\lambda_i+\mu_i)\, &amp;lt;/math&amp;gt; で状態 &amp;lt;math&amp;gt;i-1\, &amp;lt;/math&amp;gt; へ推移する. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　出生死滅過程は隣り合う状態間でのみ[[推移]]が起きるという特徴を持つため, [[定常分布]]などの特性量が陽な形で得られる. 例えば, 応用上重要な &amp;lt;math&amp;gt;\lambda_i=\lambda\, &amp;lt;/math&amp;gt;, &amp;lt;math&amp;gt;\mu_i=\mu\, &amp;lt;/math&amp;gt; の出生死滅過程は, &amp;lt;math&amp;gt;\lambda &amp;lt; \mu\, &amp;lt;/math&amp;gt; のとき[[正再帰的]]で, &amp;lt;math&amp;gt;\rho=\lambda/\mu\, &amp;lt;/math&amp;gt; とすると状態 &amp;lt;math&amp;gt;j\, &amp;lt;/math&amp;gt; にいる定常確率は &amp;lt;math&amp;gt;\pi_j = (1 - \rho)\rho^j, \; j=0,1,\ldots\, &amp;lt;/math&amp;gt; という[[幾何分布]]となる. なお, &amp;lt;math&amp;gt;\lambda = \mu\, &amp;lt;/math&amp;gt; のときは零再帰的, &amp;lt;math&amp;gt;\lambda &amp;gt; \mu\, &amp;lt;/math&amp;gt; のときは一時的となり定常分布は存在しない. この例は[[M/M/1 待ち行列モデル]]に相当する出生死滅過程であるが, 出生死滅過程はより一般的な[[M/M/c 待ち行列モデル]] (M/M/&amp;lt;math&amp;gt;c\, &amp;lt;/math&amp;gt; 待ち行列モデル) などのマルコフ型の待ち行列モデルや, [[機械修理モデル]]を解析する上でも重要な確率過程となっている. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
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'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1] P. Br&amp;amp;eacute;maud, ''Point Processes and Queues'', Springer-Verlag, 1981.&lt;br /&gt;
  &lt;br /&gt;
[2] D. R. Cox and V. Isham, ''Point Processes'', Chapman and Hall, 1980.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[3] R. W. Wolff, ''Stochastic Modeling and the Theory of Queues'', Prentice-Hall, 1989.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[4] 宮沢政清, 『確率と確率過程』, 近代科学社, 1993.&lt;/div&gt;</summary>
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