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	<title>ORWiki - 利用者の投稿記録 [ja]</title>
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	<updated>2026-04-10T05:17:08Z</updated>
	<subtitle>利用者の投稿記録</subtitle>
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		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E4%BF%A1%E9%A0%BC%E6%80%A7%E3%80%8B&amp;diff=1969</id>
		<title>《信頼性》</title>
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		<updated>2007-07-08T10:31:16Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;122.26.167.76: 新しいページ: ''''【しんらいせい (reliability) 】'''  　部品, 機械の故障は日常茶飯事のことであり, 不可避なことである. 機械, システムなどの動作...'&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【しんらいせい (reliability) 】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　部品, 機械の故障は日常茶飯事のことであり, 不可避なことである. 機械, システムなどの動作・故障特性について扱う分野が信頼性理論 [1, 2, 3] である. 本項においては[[信頼性]] (reliability)について一般的に述べる. より詳しい項目は以下で解説する. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　信頼性用語は日本工業規格 (JIS) により定められているので, その一部を抜粋する. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
定義1　アイテム(item)とは「信頼性の対象となるシステム (系) , サブシステム, 機器, 装置, 構成品, 部品, 素子, 要素などの総称またはいずれか」である. システムとは「所定の任務を達成するために選定され, 配列され, 互いに連係して動作する一連のアイテム (ハードウェア, ソフトウェア, 人間要素) の組合せ」である. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　これらの用語は上位アイテム (システム) から下位アイテム (要素) まで階層的な意味で適宜使用される. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　システム (アイテム) が果たすべき仕事が{任務}であり, アイテム間の機能的・物理的な相互関連が{インターフェース}である. アイテムの周囲条件が{環境}である. そのとき[[信頼度]] (reliability) は次のように定義される. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
定義2　信頼度とは「アイテムが与えられた条件で規定の期間中, 要求された機能を果たす確率」である. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
アイテムが規定の機能を失うことは{故障}であり, 故障状態の形式による分類は{故障モード}であり, 例えば, 断線, 短絡, 折損, 摩耗, 特性の劣化などがある. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
定義3　初期故障とは「使用開始後の比較的早い時期に, 設計・製造上の欠点, 使用環境との不適合などによって起こる故障」である. 偶発故障とは「初期故障期間を過ぎ摩耗故障期間に至る以前の時期に, 偶発的に起こる故障」である. 摩耗故障とは「疲労・摩耗・老化現象などによって時間とともに故障率が大きくなる故障」である. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　以下では, 確率変数 $X$ は連続形であると仮定する. 非負の $X$ はあるアイテムの故障が起こるまでの寿命時間 (lifetime) を表す確率変数とする. [[寿命分布]] (lifetime distribution) を&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\makebox[20em][c]{$\displaystyle{ F(t) = \Pr\{ X \le t \} }$} (t \ge 0)&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
としよう. $F(t)$ は時刻 $t$ までに故障する確率を表す. 確率変数 $X$ の残存確率&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\makebox[20em][c]{$\displaystyle{ R(t) = 1 - F(t) = \Pr\{ X &amp;gt; t \} }$} (t \ge 0)&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
は信頼度関数とよばれる. $R(t)$ はアイテムが時刻 $t$ で機能している確率を表す. 確率変数 $X$ の密度は存在すると仮定し, &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\makebox[20em][c]{$\displaystyle{ f(t) = \frac{{\rm d} F(t)}{{\rm d}t} }$} ( t \ge 0)&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
と表す. [[故障率]] (failure rate) あるいはハザード率 (hazard rate) は $R(t) &amp;gt; 0$ と仮定して&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\makebox[20em][c]{$\displaystyle{ r(t) = \frac{f(t)}{R(t)} }$} (t \ge 0)&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
と定義される. ここで, &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
r(t) {\rm d}t = \Pr\{ t &amp;lt; X \le t + {\rm d}t | X &amp;gt; t\} = \frac{F(t+{\rm d}t) - F(t)}{R(t)}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
であることに注意すれば, $r(t) {\rm d}t$ はアイテムが時刻 $t$ で故障していないという条件の下で, 時間区間 $(t, t+{\rm d}t]$ で故障する条件付き確率を表す. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
$F(0) = 0$  (すなわち $R(0) = 1$) と仮定すると&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
r(t) = \frac{-\frac{{\rm d}R(t)}{{\rm d}t}}{R(t)}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
となるから, 初期条件 $R(0)=1$ の下でこの微分方程式を解いて&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
R(t) = \exp \left[ - \int_0^t r(x) {\rm d}x \right]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
となる. この $R(t)$ を用いて, 分布および密度関数は&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
F(t) = 1 - \exp \left[ - \int_0^t r(x) {\rm d}x \right]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
f(t) = r(t) \exp \left[ - \int_0^t r(x) {\rm d}x \right]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
と書くことができる. したがって, 分布, 密度関数および信頼度はいずれも故障率 $r(t)$ を用いて書き直すことができる. 特に, $\int_0^t r(x) {\rm d}x$ は累積ハザード関数あるいはハザード関数とよばれる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　一般に, アイテムは時間経過とともに劣化する. この劣化する概念は[[エージング]] (aging) とよばれる. エージングは故障率の増減によって定義される. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
定義4　故障率$r(t)$が非減少 (増加あるいは一定) 関数ならば, 寿命時間分布は, {IFR} (increasing failure rate), 一定関数ならば, {CFR} (constant failure rate), 非増加 (減少あるいは一定) 関数ならば, {DFR} (decreasing failure rate)とよばれる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　一般に, [[確率順序]] (stochastic order) は次のように定義される. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
定義5　$X$ および $Y$ は2つの確率変数とする. あらゆる $-\infty &amp;lt; t &amp;lt; \infty$ に対し&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\Pr\{ X &amp;gt; t \} \le \Pr\{ Y &amp;gt; t \}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ならば, $X$ は $Y$ より``確率的に小さい&amp;quot;  ($X \le_{\rm st} Y$ で表す) という. あるいは, $X \le_{\rm st} Y$ はあらゆる $-\infty &amp;lt; t &amp;lt; \infty$ に対し, &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\Pr \{ X \le t \} \ge \Pr\{ Y \le t \}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
と同等である. さて, $t \ge 0$ に対して $[T - t | T &amp;gt; t]$ は $T &amp;gt; t$ の条件の下での条件付き確率変数とする. $T$ が IFR であることは, あらゆる $t \le t'$ に対し, &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[T - t | T &amp;gt; t] \ge_{\rm st} [T - t' | T &amp;gt; t']&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
と同等である. DFR についても不等号を反対にすればよい. このようにして, エージングのより一般的な概念を確率順序によって定義できる. 詳しくは Shaked and Shanthikumar [4] 参照. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
----&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1] R. E. Barlow and F. Proschan, ''Mathematical Theory of Reliability'', SIAM, Philadelphia, PA, 1996.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[2] R. E. Barlow and F. Proschan, ''Statistical Theory of Reliability and Life Testing'', To Begin With, c/o Gordon Pledger, 1142 Hornell Drive, Silver Spring, MD 20904, 1981.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[3] R. E. Barlow, ''Engineering Reliability'', SIAM, Philadelphia, PA, 1998.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[4] M. Shaked and J. G. Shanthikumar, ''Reliability and Maintainability'', in Stochastic Models, D. P. Heyman and M. J. Sobel, eds., North-Holland, 1990. (邦訳, 伊理・今野・刀根監訳, 「確率モデルハンドブック」, 朝倉書店).&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>122.26.167.76</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E5%BE%85%E3%81%A1%E8%A1%8C%E5%88%97%E3%81%AE%E7%94%9F%E7%94%A3%E3%82%B7%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%A0%E3%81%B8%E3%81%AE%E5%BF%9C%E7%94%A8%E3%80%8B&amp;diff=1968</id>
		<title>《待ち行列の生産システムへの応用》</title>
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		<updated>2007-07-08T10:08:34Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;122.26.167.76: 新しいページ: ''''【まちぎょうれつのせいさんしすてむへのおうよう (applications of queueing theory to production systems) 】'''  '''一定加工時間モデル'''　生...'&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【まちぎょうれつのせいさんしすてむへのおうよう (applications of queueing theory to production systems) 】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''一定加工時間モデル'''　生産システムは, 原材料や部品をより付加価値の高い半製品, 製品へと加工, 組立てを行なうシステムであり, ネットワーク状につながった生産工程から構成される. まず基本的なものとして, 図1に示される$N$工程が直列につながった生産ラインを考える. 製品の需要(原材料と生産指示)は任意の確率過程に従って到着し, 原材料をもとに工程1から$N$へと到着順に加工をうけ, 製品となる. 各工程$n$ $(=1, \ldots, N)$は1台の機械からなり, その加工時間は一定時間$s_n$ $(\geq 0)$ である. 工程1の前には無限の容量を持つバッファがあり, 工程$n$ $(\geq 2)$ の前には有限(0でもよい)容量のバッファがあるものとする. 需要が到着してから製品として完成するまでの時間を生産リードタイム, 単位時間あたりに生産可能な最大数を[[スループット]](throughput) あるいは生産率と呼んでいる. [[待ち行列の生産システムへの応用]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{figure}[hb]&lt;br /&gt;
\begin{center}&lt;br /&gt;
%\includegraphics[bbllx=0mm, bblly=0mm, bburx=500mm, &lt;br /&gt;
%bbury=300mm]{BC03ZU. eps}&lt;br /&gt;
\setlength{\unitlength}{1mm}&lt;br /&gt;
\begin{picture}(121, 15)(0, -4.5)&lt;br /&gt;
\thicklines&lt;br /&gt;
\put(5, 0){\vector(1, 0){8}}&lt;br /&gt;
\multiput(5, -4)(0, 8){2}{\line(1, 0){26}}&lt;br /&gt;
\multiput(15, -4)(8, 0){3}{\line(0, 1){8}}&lt;br /&gt;
\put(35.5, 0){\circle{9}}&lt;br /&gt;
\put(35.5, 0){\makebox(0, 0){\Large $s_1$}}&lt;br /&gt;
\put(40, 0){\vector(1, 0){5}}&lt;br /&gt;
\multiput(45, -4)(0, 8){2}{\line(1, 0){20}}&lt;br /&gt;
\multiput(45, -4)(10, 0){3}{\line(0, 1){8}}&lt;br /&gt;
\put(69.5, 0){\circle{9}}&lt;br /&gt;
\put(69.5, 0){\makebox(0, 0){\Large $s_2$}}&lt;br /&gt;
\put(74, 0){\vector(1, 0){3}}&lt;br /&gt;
\put(81.5, 0){\circle{9}}&lt;br /&gt;
\put(81.5, 0){\makebox(0, 0){\Large $s_3$}}&lt;br /&gt;
\put(86, 0){\vector(1, 0){3}}&lt;br /&gt;
\put(93, 0){\makebox(0, 0){\Large $\cdots$}}&lt;br /&gt;
\put(97, 0){\vector(1, 0){3}}&lt;br /&gt;
\multiput(100, -4)(0, 8){2}{\line(1, 0){9}}&lt;br /&gt;
\multiput(100, -4)(9, 0){2}{\line(0, 1){8}}&lt;br /&gt;
\put(113.5, 0){\circle{9}}&lt;br /&gt;
\put(113.5, 0){\makebox(0, 0){\Large $s_N$}}&lt;br /&gt;
\put(118, 0){\vector(1, 0){3}}&lt;br /&gt;
\put(0, 2.1){\makebox(0, 0){需}}&lt;br /&gt;
\put(0, -2.1){\makebox(0, 0){要}}&lt;br /&gt;
\put(19, 8){\makebox(0, 0){バッファ}}&lt;br /&gt;
\put(55, 8){\makebox(0, 0){バッファ}}&lt;br /&gt;
\put(104.5, 8){\makebox(0, 0){バッファ}}&lt;br /&gt;
\end{picture}&lt;br /&gt;
\caption{直列生産ライン} \label{fig:line}&lt;br /&gt;
\end{center}&lt;br /&gt;
\end{figure}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　このとき, 需要の任意の到着過程に対して, 生産リードタイムおよびスループットは, 工程の順序にもバッファ容量にも依存しないことが示される. そして, 最大の加工時間を持つ最上流の工程を$L$とすれば, スループットは$1/s_L$で与えられる. また, 遅れの分布は客がその到着過程に従い, 一定時間$s_L$のサービス時間をもつ窓口1つの待ち行列モデルの待ち時間分布で与えられる. したがって, 需要が到着率$\lambda$のポアソン過程に従って到着する場合, 待ち行列モデル M/D/1 の結果から, 図1の生産ラインの平均生産リードタイム$PL$は, &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
PL = \sum_{n=1}^{N} s_{n} + \frac{\rho_{L}^{2}}{2\lambda(1-\rho_{L})}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
となる. ここで$\rho _L =\lambda s_L &amp;lt;1$である. これらの結果は, 各工程が複数の機械をもつ場合にも一般化されている [1]. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''確率的に変動する加工時間モデル'''　機械には故障も起これば, 工具の折損, 摩耗も発生し, 必ずしも加工時間は一定ではない. また, 生産ラインも多品種を混流生産することが多く, 加工時間も生産される製品毎に異なってくる. したがって, 加工時間は確率的に変動し, 何らかの確率分布をもつものと考えられる. これらの確率分布が指数分布であるときの直列生産ラインに対する結果や文献等が [2] に紹介されている. さらに, FMS (Flexible Manufacturing System) やネットワークを含む広範な生産システムに対する包括的な結果が[2] - [4]に論じられている. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''かんばん方式, JIT'''　[[JIT]] (Just in Time) 生産システムは, 1973年のオイル・ショック時にトヨタ生産方式として登場して以来, この4半世紀の間に JIT production system あるいは[[kanban system]]として全世界に定着した. 特に1980年代以後, 製造業の復権をめざす米国を中心に待ち行列理論を駆使した理論的研究が精力的に行われてきた. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　Mitra and Mitrani [5, 6] は, 生産指示かんばんによって生産が制御され, 引き取りは生産指示かんばんポストにかんばんがある限り直ちに行われるものとした, $N$工程からなる生産指示かんばんモデルを考察している. 生産指示かんばんは, 直列生産ラインにおけるバッファに比べてより柔軟であり, 生産リードタイムを短縮し, スループットを向上させることが示されている. さらに, 需要がポアソン過程に従って到着し, 各加工時間が指数分布に従うときの近似解法を導き, シミュレーションと比較してその精度を検証している. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　Tayur [7] は, $N$工程からなる生産指示かんばんモデルにおいて, より一般的に各工程が充分なバッファをとって直列に配置された複数の機械からなる生産ラインを考え, 種々の構造的特性を導いている. また, スループットが最大になるように, 与えられた枚数のかんばんを各工程に配分する問題を考え, スループットの代わりに, 加工時間分布が指数分布に従う場合のマルコフ待ち行列の状態数を最大化することを提案し, そのアルゴリズムを与えて, 大多数の数値例で実際にスループットを最大化することを示している. さらに, [8] では工程1への原材料の確率的な到着, 工程$N$からの需要の確率的な引き取りおよび各工程での機械故障, 部品の再加工, 部品の廃棄がある場合を論じ, ほぼ同様な結果が成り立つことを示している. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　Buzacott and Shanthikumar [3] 第4章は, 原材料倉庫をもち, 需要の確率的な引き取りがある単一工程生産指示かんばんモデルを考え, 通常の待ち行列モデルと等価であることを示している. さらに, $N$工程直列生産システムに対して, 調達タグ (tag), 発注タグ, 加工タグ, 生産指示かんばんを用いる PAC (Production Authorization Cards) システムを提案し, [[MRP]], かんばん方式, OPT等を含むことやその性質を示し, 近似的な性能評価を与えている [3] . また, Glasserman and Yao  [9] 第5章も生産指示かんばん方式の一般化である$(a, b, k)$モデルを提案し, 一般化セミマルコフ過程を用いて様々な構造的性質を導いており, Altiok [4] 第7章も生産指示かんばん方式を論じている. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　JIT生産システムを特徴づける1つが[[多能工]]と[[U字型生産ライン]]である. 多能工数を調整することで, 需要変動に柔軟に対応でき, 現今の需要の多様化と製品寿命の短命化に適合した数少ない生産ラインである. U字型生産ラインを含めたJIT生産システムに対する結果や文献等が [10] - [11] に紹介されている. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
----&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1] B. Avi-Itzhak and H. Levy, &amp;quot;A Sequence of Servers with Arbitrary Input and Regular Service Times Revisited,&amp;quot; ''Management Science,'' '''41''' (1965), 1039-1047. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[2] 大野勝久, 「生産システムをめぐって」, 『Basic数学』, '''25''' (1992), 61-67. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[3] J. A. Buzacott and J. G. Shanthikumar, ''Stochastic Models of Manufacturing Systems'', Prentice Hall, 1993. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[4] T. Altiok, ''Performance Analysis of Manufacturing Systems'', Springer-Verlag, 1997. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[5] D. Mitra and I. Mitrani, &amp;quot;Analysis of a Kanban Discipline for Cell Coordination in Production Lines. I,&amp;quot; ''Management Science'', '''36''' (1990), 1548-1566. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[6] D. Mitra and I. Mitrani, &amp;quot;Analysis of a Kanban Discipline for Cell Coordination in Production Lines. II,&amp;quot; ''Operations Research,'' '''39''' (1991), 807-823. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[7] S. R. Tayur, &amp;quot;Structural Properties and a Heuristic for Kanban-Controlled Serial Lines,&amp;quot; ''Management Science'', '''39''' (1993), 1347-1368. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[8] J. A. Muckstadt and S. R. Tayur, &amp;quot;A Comparison of Alternative Kanban Control Mechanisms. I,&amp;quot; '''IIE Transactions''', '''27''' (1995), 140-150. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[9] P. Glasserman and D. D. Yao, ''Monotone Structure in Discrete-Event Systems'', John Wiley &amp;amp; Sons, 1994. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[10] 大野勝久, 「JIT生産システム」, 『オペレーションズ・リサーチ』, '''43''' (1998), 272-278. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[11] K. Nakade and K. Ohno, &amp;quot;An Optimal Worker Allocation Problem for a U-shaped Production Line,&amp;quot; ''International Journal of Production Economics'', '''60-61''' (1999), 353-358.&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>122.26.167.76</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E5%BE%85%E3%81%A1%E8%A1%8C%E5%88%97%E3%81%AE%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%94%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%81%B8%E3%81%AE%E5%BF%9C%E7%94%A8%E3%80%8B&amp;diff=1967</id>
		<title>《待ち行列のコンピュータへの応用》</title>
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		<updated>2007-07-08T09:44:38Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;122.26.167.76: 新しいページ: ''''【まちぎょうれつのこんぴゅーたへのおうよう (applications of queueing theory to computers) 】'''  '''セントラルサーバモデル'''　大規模な...'&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【まちぎょうれつのこんぴゅーたへのおうよう (applications of queueing theory to computers) 】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''セントラルサーバモデル'''　大規模なコンピュータシステムでは, 多数の利用者から性質の異なる様々な処理が非同期に要求されるため, その内部では CPU を始めとする種々のシステム資源の競合が発生する. すなわち, コンピュータの内部は混雑しているのである.  この混雑現象を解析し, その結果をシステムの設計開発の利用するため, 待ち行列理論, とりわけ待ち行列ネットワークモデルがよく利用される. 閉鎖型[[ジャクソンネットワーク]]を利用した[[セントラルサーバモデル]]とその計算アルゴリズム [7]が最も簡単な待ち行列ネットワークモデルとして知られている. [[待ち行列のコンピュータへの応用]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''BCMPネットワーク'''　[[BCMPネットワーク]は, 複数の異なる網内移動経路 ([[経路選択確率]]}行列) をもつ客が混在することが許されるため, それぞれの網内移動経路を性格の異なるサブシステムに対応付けることにより, 複雑で大規模なコンピュータシステムの性能評価モデルを柔軟に構成することができる. 待ち行列ネットワークを実用化するに際しては, 正規化定数の効率的な計算方法の開発, 積形式解をもたないようなモデルに関する近似解法の開発, 利用者に分かりやすく使いやすいインターフェィスをもつソフトウエアパッケージの開発等が欠かせないが, 1975年は BCMP ネットワークに関する積形式解 [1] が発表されるとともに, その正規化定数の計算法の提案 [9], ならびにそのアルゴリズムを実装したソフトウエアパッケージの開発が行われた. それを契機に, BCMP ネットワークに関する研究と応用は大きな進展をみせた. とりわけ, 開放型ネットワークと閉鎖型ネットワークが混在する[[混合型待ち行列ネットワーク]]は現在広く実用に供されている. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''待ち行列ネットワークの計算法'''　積形式解をもつ待ち行列ネットワークを利用する際には, ネットワーク状態分布の[[正規化定数]]といわれる定数を計算することが必要になる. この正規化定数は, 確率条件から定められるものであるが, ネットワークを構成するノード数, 網内移動経路数 (部分連鎖数) , 閉鎖型連鎖にしたがう客数等が大きくなるにしたがい, その計算量は組み合わせ的な速さで増大する. そのため, 待ち行列ネットワークに関する効率的な計算法の開発は実用化のためには欠かせない. この計算法は, 大きく分けると, [[たたみ込み法]]の系統に属するものと, [[MVA]] (Mean Value Analysis) 法 [10]の系統に属するものに分けることができる. たたみ込み法では, 正規化定数をたたみ込み演算を利用して直接求める.  MVA 法では, ネットワークの積形式解から連鎖と客数をパラメータとする漸化式をつくり, これを手がかりにして計算を行う. たたみ込み法では, 指数部のあふれ, MVA 法では仮数部の桁落ち, という数値計算上の不安定要因をもっているため, それを避ける計算法についての研究も多数なされている.  実際に待ち行列ネットワークを利用する際には, これらの計算アルゴリズムを実装したソフトウエアパッケージが必要になる. コンピュータシステムへの応用を目的とした開発も QM-X [7] をはじめ多数行われている. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''性能測定技術'''　待ち行列ネットワークを利用してコンピュータシステムの性能評価を行う際には, 評価の基礎となるデータをどのようにして得るのか, という問題が重要となる. 質の良いデータを効率的に測定するための技術も色々と開発されている. また, 待ち行列ネットワークを効果的に利用するための方法論と測定法の提案もなされている. これらについては, 解説 [5, 6] に示される. また, 待ち行列ネットワークとそのコンピュータシステムの性能評価への応用については, [3, 8, 4] に詳しい. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
----&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1] F. Baskett, K. M. Chandy, R. R. Muntz and F. G. Palacios, &amp;quot;Open, Closed, and Mixed Networks of Queues with Different Classes of Customers,&amp;quot; ''Journal of Association of Computing Machinery'', '''22''' (1975), 248-260. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[2] J. P. Buzen, &amp;quot;Computatonal Algorithm for Closed Queueing Networks with Exponential Servers,&amp;quot; ''Communication of Association for Computing Machinery'', '''16''' (1973), 527-531. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[3] 亀田壽夫, 紀 一誠, 李 頡, 『性能評価の基礎と応用』, 共立出版, 1998. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[4] K. Kant, ''Introduction to Computer Performance Evaluation'', McGraw-Hill, Inc., 1992. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[5] 紀 一誠, 「情報処理システムの性能評価(1)(2)(3)」, 『オペレーションズ・リサーチ』, '''40''' (1995), 315-320, 370--375, 431-436. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[6] 紀 一誠, 「コンピュータシステム」, 『オペレーションズ・リサーチ』, '''43''' (1998), 562-567. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[7] 紀 一誠, 納富研造, 「待ち行列網モデルによる計算機システムの性能評価用ソフトウエアパッケージ QM-X」, 『情報処理学会論文誌』, '''25''' (1984), 570-578. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[8] S. S. Lavenvarg (Ed. ), ''Computer Performance Handbook'', Academic Press, 1983. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[9] M. Reiser and H. Kobasyashi, &amp;quot;Queueing Networks with Multiple Closed Chains: Theory and Computational Algorithms,&amp;quot; ''IBM Research and Development'', '''19''' (1975), 283-249. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[10] M. Reiser and S. S. Lavenverg, &amp;quot;Mean Value Analysis of Closed Multichain Queueing Networks,&amp;quot; ''Journal of Association for Computing Machinery'', '''22''' (1980), 313-333.&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>122.26.167.76</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E5%BE%85%E3%81%A1%E8%A1%8C%E5%88%97%E3%81%AE%E9%80%9A%E4%BF%A1%E3%81%B8%E3%81%AE%E5%BF%9C%E7%94%A8%E3%80%8B&amp;diff=1966</id>
		<title>《待ち行列の通信への応用》</title>
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		<updated>2007-07-08T09:28:44Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;122.26.167.76: 新しいページ: ''''【まちぎょうれつのつうしんへのおうよう (applications of queueing theory to communication) 】'''  '''はじめに'''　約120年前(1878年)の電話機...'&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【まちぎょうれつのつうしんへのおうよう (applications of queueing theory to communication) 】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''はじめに'''　約120年前(1878年)の電話機の発明に伴って, 電話交換の設備数に関して通信トラヒック面からの検討が始められた. その後, デンマークの電話会社の技師　アーラン(A. K. Erlang)により体系的に研究された. これが待ち行列理論の始まりといわれる. このように待ち行列理論は情報通信ネットワークの進展・革新とともに発展してきた [1]. 通信網において接続される単位, すなわち電話網における通話やパケット網におけるパケット等は[[トラヒック]]とよばれる. トラヒックの発生や継続時間は確率的に変動しており, 通信網においてそれを運ぶための回線, 交換機あるいはコンピュータなどの設備を, 大多数の利用者が満足できる[[サービス品質]]のもとでシステム設計するための理論を通信トラヒック理論という. 待ち行列理論の通信への応用とはすなわち通信トラヒック理論そのものである [2] [3]. [[待ち行列の通信への応用]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''電話交換, 電話網, ディジタル網への応用'''　1965年頃から交換機の制御系が蓄積プログラム制御となり, 処理能力評価あるいは処理能力を向上させる方式の考案が大きな課題であった. リアルタイム性の要求される交換機に特有の周期処理スケジュール方式に関して, 優先クラスごとの平均遅延時間の近似式が求められた [4]. ISDN (サービス総合ディジタル網) では, 性質の異なるトラヒックが同一の設備に加わる. このトラヒックを[[多元トラヒック]]とよび, マルチメディア通信網においてはさらに各所に出現する. 多元トラヒックの処理方法には即時式/待時式, [[優先権]]待ち行列 ([[回線留保]]を含む) 等がある. パケット網や計算機は随所にバッファを設置しており, 待時式処理が基本となる. これらを評価・分析するモデルとして[[待ち行列ネットワーク]]が有効である. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''パケット網, データ網への応用'''　パケット網については, 1970年頃に, 米国でインターネットのルーツであるARPA網が活発に研究・開発された. ルーチング方式やウィンドウ制御, ACKの返送方式に関して, 遅延時間や処理量の観点から多くの研究がなされた. データ通信やLANに関するトラヒック研究も活発に展開された [5]. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　CSMA/CD方式に対する平衡状態を仮定した理論解析, [[ポーリング]]方式に関するモデル解析およびLANの性能評価への応用, ALOHAシステムの解析等がなされた. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''ATM方式への応用'''　マルチメディア通信に対する通信方式として, 1980年代初め, ATM (AsynchronousTransfer Mode)方式が考案された. ATM方式では, 情報がセルという固定長の情報単位に分割されて, 網内を流れる. セルが待ち行列理論の客そのものであり, ATM方式の検討には待ち行列理論が必須である [6]. 当初, セルのヘッダによるハードウェアルーチングが注目され, バッファの設置形式を含めて通話路網が多数研究された. ビデオ情報のセルストリームはバースト的であるということで, トラヒックの入力モデルが活発に研究された. さらに, LANの長時間のトラヒックストリームが統計的に分析され, 長時間依存性, 自己相似性が指摘されている [7]. ATM方式のサービスカテゴリーとして, CBR (Constant Bit Rate), VBR (VariableBit Rate)等が提案されその標準化がなされた. 並行して, セルの統計的多重効果に関する実に多くの研究がなされ, トラヒック制御として, コネクション受付制御や使用量パラメータ制御が活発に研究された [8]. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''移動通信網への応用'''　1980年代初頭に自動車電話サービスが開始され, 1993年にディジタル方式が提供され始め, 1990年代後半急速に普及している. 移動通信方式では, 有限の無線周波数をいかに有効活用するかが最も重要であり, トラヒック理論が非常に有効な分野である. 電波強度の関係と周波数を繰り返して使用するため, 地域を比較的小さなゾーンに分けている. そこで無線チャネルの割り当て法の研究が必要となる. また, ユーザの移動のため, 位置登録信号, 通話中チャネル切り替え, 一斉呼び出し等の信号が使用される. これら運ぶ制御チャネルの動作分析に関してもトラヒック理論が使える [9]. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''インターネットへの応用'''　爆発的に成長しているインターネットは待時式処理が基本であり, その評価・分析には待ち行列理論が利用できる. たとえば, WWWで画像データを取込むと大きなデータが動く. これはテキスト情報の情報量と比較すると数桁以上も大きい. WWWの発生間隔や情報量の統計的分析をベースに, 待ち行列理論を利用して応答時間等が評価できる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
----&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1] 高橋幸雄, 「待ち行列研究の変遷」, 『オペレーションズ・リサーチ』, '''43''' (1998), 495-502. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[2] 秋丸春夫, 川島幸之助, 『情報通信トラヒック』, 電気通信協会, 1990. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[3] 村田正幸, 宮原秀夫, 「通信トラヒック理論とその応用[I]～[VII]」, 『電子情報通信学会誌』, '''77''' (1994), 968-975, 1043-1051, 1249-1255, '''78''' (1995). 85-90, 195-202, 264-270, 482-488. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[4] 藤木正也, 「トラヒック理論の応用　5. 交換機制御系への応用」, 『電子通信学会誌』, '''64''' (1981), 50-58. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[5] 秋山稔, 川島幸之助, 木村丈治, 『LANのシステム設計』, オーム社, 1989. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[6] 川島幸之助, 町原文明, 高橋敬隆, 斎藤洋, 『通信トラヒック理論の基礎とマルチメディア通信網』, 電子情報通信学会, 1995. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[7] 小沢利久, 「いろいろな入力過程モデル」, 『オペレーションズ・リサーチ』, '''43''' (1998), 680-686. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[8] 滝根哲哉, 村田正幸, 「通信網における待ち行列　－理論の応用と課題－」, 『オペレーションズ・リサーチ』, '''43''' (1998), 264-271. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[9] Davide Grillo, Ronald A. Skoog, Stanley Chia and Kin K. Leung, &amp;quot;Teletraffic Engineering for Mobile Personal Communications in ITU-T Work: The Need to Match Practice and Theory,&amp;quot; ''IEEE Personal Communications Magazine'', '''5''' (1998), 38-58.&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>122.26.167.76</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E5%BE%85%E3%81%A1%E8%A1%8C%E5%88%97%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%81%AE%E5%AE%89%E5%AE%9A%E6%80%A7%E3%80%8B&amp;diff=1965</id>
		<title>《待ち行列ネットワークの安定性》</title>
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		<updated>2007-07-08T09:07:51Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;122.26.167.76: 新しいページ: ''''【まちぎょうれつねっとわーくのあんていせい (stability of queueing network) 】'''  　待ち行列や待ち行列ネットワークが長時間...'&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【まちぎょうれつねっとわーくのあんていせい (stability of queueing network) 】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[待ち行列]]や[[待ち行列ネットワーク]]が長時間に渡って稼働するとき, システム内の客数が発散することがない場合に待ち行列の[[安定]]であるという. 安定でなければ, サービスを受けられない客が正の確率で増大する. 安定性はシステムを安全に稼働するための最低限の条件といえる. 待ち行列システムをマルコフ過程などの確率過程でモデル化すると, 安定性は状態の確率分布が全ての時間にわたって確率過程の[[タイト]] (tight)であることに等しい. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　一般に確率過程が定常分布を持つならば, 安定である. しかし, 逆は周期性などのため必ずしもいえない. このように正確には安定性は定常分布の存在とは少し異なるが, 待ち行列システムの状態推移が, 特定の時刻に依存して変化しない時には, 安定性は定常分布の存在と同じであると考えてよい. 本稿では客の到着過程が時間的に定常であり, サービス規律なども特定の時刻に依存しない待ち行列システムの安定性について説明する. したがって, 安定性は定常分布の存在と同じ意味を持つ. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　待ち行列ネットワークの安定性を論ずるために, 初めにネットワークを構成するノードの安定性を調べる. システムは窓口が1つで, 定常な入力過程を持つとする. このシステムでは, サービスを受けることができない客は待ち行列を作って待つ. サービス規律としては, 客がいれば必ずサービスを行い, サービス要求量に変化がない[[仕事量保存型サービス]] (work conserving service)を仮定する. このシステムでは, 直感的にも分かるように, &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{eqnarray*}&lt;br /&gt;
 \mbox{(単位時間当たりの到着仕事量の平均)} &amp;lt; 1&lt;br /&gt;
\end{eqnarray*}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ならば, 待ち行列は安定である. 単位時間当たりの到着仕事量の平均は, システムに対する負荷を表す基本的な量で, [[入力密度]]という. 待ち行列ではこれを$\rho$で表すことが多い. 例えば, 単位時間当たりの平均到着人数を$\lambda$, 1人当たりの平均サービス時間を$\overline{S}$とすると, $\rho = \lambda \overline{S}$である. $\rho &amp;gt; 1$のときは, 待ち行列は確率1で無限に大きくなり安定ではない. $\rho=1$の場合も, 一般には安定でないが, 特殊な場合には安定となることがある. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　これらの安定性の数学的な証明は, 定常な入力を表す確率過程が必要であり, 通常[[マーク付き点過程]]が用いられる. 基本的には, 大数の法則を適用して, $\rho&amp;lt;1$ならば, 確率1で系内総仕事量がいつか$0$となることを示す. ただし, 系内総仕事量の標本関数の変化を単純に追っていくと複雑で難しい. そこで, 定常な系内仕事量過程をうまく構成し, この定常過程が元の仕事量過程とある時間以後一致することを証明する [5]. このように, 2つ確率過程がある時間以後一致することを[[カップリング]] (coupling) と呼ぶ. カップリングは吸収 [6] ともいい安定性を証明する有力な方法の1つである. 待ち行列システムがマルコフ過程でモデル化できる場合には, マルコフ過程が定常分布を持つための条件を使って安定性を論じることができる. このとき, 一般に状態空間はベクトル値であり扱いにくいので, 状態空間から実数の集合への関数を使って安定性を調べることもよく行われる. この関数をリヤプノフ関数と呼ぶ. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　定常な入力を持つ単一システムの安定性は, 複数の客のクラスがあったり, 優先権付きのようにクラスによってサービス順序が異なる場合でも, 仕事量保存型サービスである限り, システム全体としての安定性の条件は変わらない. ただし, 入力密度$\rho$は客の種類ごとの入力密度の和となる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　単一ノード待ち行列では, 窓口数(サーバの数)が複数の場合でも, 客が待っている限り窓口に空きがなければ基本的に単一窓口の場合と同じである. 例えば, 窓口数を$c$個とすると, 入力密度$\rho$に対して $\rho &amp;lt; c $ならばシステムは安定である. 単一ノード待ち行列であっても, サーバが休止したり, 客が途中で退去する場合には, 安定性の条件は複雑になる. ただし, サーバが休止する[[バケーション]]モデルでは, サーバの休止する条件が, システムが空になったり, 系内人数が与えられた一定の数より小さくなる場合のときには, 安定性の条件はサーバの休止がない場合と同じである. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　待ち行列ネットワークの安定性は, 単一ノードの安定性とは様相が異なる. 1つには, 一部のノードは安定であるが, 残りのノードは安定でない場合が起こりうる. これを待ち行列ネットワークの[[部分的安定性]]と呼ぶ. 定常分布の言葉でいえば, ネットワーク状態の定常分布は存在しないが, 周辺分布に関する定常分布は存在することに等しい. 別の問題点は, 次のようなネットワーク特有の問題が生じることである. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(i)　各ノードへの到着過程が前もってわからない.  サーバが移動するモデルでは, サーバが窓口にいる時間が前もってわからない. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(ii)　ノード間の干渉により,  各ノードを個別に見たときには平均的には安定に見える場合でも安定とならない場合がある. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(i)の例に1人のサーバが各ノードに移動してサービスを行う[[巡回型]]のモデルがある. 巡回型ではサーバの移動時間があることと, サーバの到着したノードに客がいないときには待たずに次のノードに移動するために, 各ノードの窓口稼働時間がわからない. Borovkov [2] は1回のサービスを1人に制限したモデルで, 各ノードへの到着がポアソン過程に従い, サーバが推移確率$p_{ij}$でノード$i$から$j$へ移動する場合について, 以下の安定性条件を得ている. $\{\pi_j\}$を$P=\left( p_{ij} \right)$の定常分布とする. ノード数$M$は有限と仮定するので, 必ず$\pi_i$が存在する. $\lambda_i$をノード$i$への客の到着率とするとき, $\rho_i = \lambda_i/\pi_i$が小さいものから大きいものへとノードのラベルを$1, 2, \ldots, M$と付け替える. ネットワーク全体での平均歩行時間を$\overline{U}$, ノード$i$での平均サービス時間を$\overline{S}_i$とし, &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{eqnarray*}&lt;br /&gt;
 u_k = \overline{U} + \sum_{i=k+1}^M \overline{S}_i \pi_i,  \qquad&lt;br /&gt;
 \nu_k = 1 - \sum_{i=1}^k \lambda_i \overline{S}_i, \qquad  k=1, 2, \ldots, M, &lt;br /&gt;
\end{eqnarray*}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
とすれば, $\rho_k &amp;lt; \nu_k / u_k$ $(k=1, \ldots, M)$が安定であるための必要十分条件である. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[ジャクソンネットワーク]]}や[[BCMPネットワーク]]では, [[トラヒック方程式]]を解いて各ノードへの到着率を計算すれば, ネットワーク全体の安定性を調べることができる. ただし, 部分的安定性を調べるためには, 安定でないノードの退去率はサービス率に等しくしてトラヒック方程式をたて直す必要がある. 客にクラスがない場合には, 同様な結果が[[一般化ジャクソンネットワーク]] (generalized Jackson network, ジャクソンネットワークにおいて, 各ノードでのサービスは先着順とし, 到着過程の時間間隔やサービス時間を一般分布に拡張したもの)に対しても成り立つ [1]. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　複数の客のクラスがある場合には, 対称型のサービス規律以外では(ii)が起る場合がある. 例えば, 各ノードは単一窓口で, 先着順サービスまたはクラス別に優先権を付けたサービスを行うとする. この場合に, 2つのノード間で退去した客が戻ってくる経路があるとき, 各ノードの総入力密度が1より小さくても, 安定とならない場合がある. これは, 2つのノードが交互にサービスができないような状況が生じているためである [3]. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　一般に複数の客のクラスがある場合に安定性を調べることは難しい. そこで直接調べるのではなく, [[流体近似]]過程を使って安定性を調べる研究が進められている. 例えば, 複数のクラスを持つ一般化ジャクソンネットワークにおいては, どのような初期条件に対してもこの流体近似過程がネットワークが空になる状態に到達するときにのみ安定性が成り立つ [4]. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
----&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1] F. Baccelli and S. Foss, &amp;quot;Stability of Jackson-type Queueing Networks, I&amp;quot;, ''Queueing Systems'', '''17''' (1994), 5-72,   &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[2] A. A. Borovkov, ''Ergodicity and Stability of Stochastic Processes'', translated by V. Yurinsky, John Wiley &amp;amp; Sons, 1998.  &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[3] M. Bramson, &amp;quot;Instability of FIFO Queueing Networks&amp;quot; ''Annals of Applied Probability'', '''4''' (1994), 414-427. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[4] H. Chen, &amp;quot;Fluid Approximations and Stability of Multiclass Queueing Networks: Work-conserving Disciplines&amp;quot; ''Annals of Applied Probability'', '''4''' (1995), 637-665. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[5] R. M. Loynes, &amp;quot;The Stability of a Queue with Non-independent Inter-arrival and Service Times&amp;quot;, ''Proceedings of the Cambridge Philosophical Society'', '''58''' (1962), 497-520. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[6] T. Nakatsuka, &amp;quot;Absorbing Process in Recursive Stochastic Equations&amp;quot;, ''Journal of Applied Probability'', '''35''' (1998), 418-426.&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>122.26.167.76</name></author>
	</entry>
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		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E5%BE%85%E3%81%A1%E8%A1%8C%E5%88%97%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%81%AE%E8%BF%91%E4%BC%BC%E8%A7%A3%E6%9E%90%E3%80%8B&amp;diff=1964</id>
		<title>《待ち行列ネットワークの近似解析》</title>
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		<updated>2007-07-08T08:48:33Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;122.26.167.76: 新しいページ: ''''【まちぎょうれつねっとわーくのきんじかいせき (approximate analysis of queueing network) 】'''  　積形式解を持たないような[[待ち行...'&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【まちぎょうれつねっとわーくのきんじかいせき (approximate analysis of queueing network) 】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[積形式解]]を持たないような[[待ち行列ネットワーク]]}については, 現在のところ構造を特定したいくつかの例に関して解析結果があるものの, 網羅的な性能評価手法は確立されていない. また, 数値解やシミュレーションにより厳密な特性値を得ようとする場合, 単一の待ち行列に比べてモデルが非常に大きくなるため, 計算コストは膨大なものとなってしまう. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　一方, 応用面では必ずしも厳密な解を必要としない事例も多く, また厳密解が得られない場合の次善の策としても, 特性値の近似解を与える簡便かつ高速な手法が求められている. 簡単な方法としては, 定常分布などの特性が既に知られているモデルを当てはめることも考えられるが, 得られた近似解の誤差評価が困難であるという問題がある. 待ち行列ネットワークに対する近似解析手法はまだ未開拓の部分も多い. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''積形式解を持つ閉鎖型ネットワークにおける近似'''　積形式解を持つ待ち行列ネットワークでは, 理論上は厳密解が得られることがわかっているが, ネットワークに閉路を含む場合には[[平均値解析法]]による反復計算を行う必要があり, 系内客数や客のクラスが多い場合, 反復の回数が多くなって計算コストが増大する. これを回避するため, 反復によって求めるべき値を近似式によって与えてしまうという方法が提案されている. 具体例として, 複数クラスの客がいる[[BCMP閉鎖型ネットワーク]]での平均待ち行列長の計算を挙げよう. 今, クラスは$C$種類, ノードは $M$ 個あるとする. クラス $c \ (1 \leq c \leq C)$ の客は系内に $n_c$ 人いると仮定し, $\mbox{\boldmath $n$}=(n_1, \ldots, n_C)$ とおく. このときのノード $j$ におけるクラス $c$の平均客数を $L_{(c, j)}(\mbox{\boldmath $n$})$ と書くとき, この値を平均値解析法で得るにはクラス $c$ の客が一人少ないときの平均 $L_{(d, j)}(\mbox{\boldmath $n$}-\mbox{\boldmath $\delta$}_c)$ の値が必要だが, [4]では&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{eqnarray*}&lt;br /&gt;
  L_{(d, j)}(\mbox{\boldmath $n$}-\mbox{\boldmath $\delta$}_c) &amp;amp; = &amp;amp; L_{(d, j)}(\mbox{\boldmath $n$})&lt;br /&gt;
  \ \ \ \ (d \neq c) \\&lt;br /&gt;
  L_{(c, j)}(\mbox{\boldmath $n$}-\mbox{\boldmath $\delta$}_c) &amp;amp; = &amp;amp; &lt;br /&gt;
  \frac{(n_c - 1)}{n_c}L_{(c, j)}(\mbox{\boldmath $n$})&lt;br /&gt;
\end{eqnarray*}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
と近似して$L_{(d, j)}(\mbox{\boldmath $n$})$に関する方程式をたて反復を避ける方法が提案されている. この近似法は各ノードが単一窓口のとき (一部に無限窓口を含んでよい) にのみ適用可能だが, 実装は簡単で計算量を確実に減らすことができる. またこのアイデアを基に, 複数窓口ノードに適用可能な近似法も提案されている [3].  &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''分解近似法'''　積形式解を持たない待ち行列ネットワークに対して比較的古くから適用される近似の考え方に, 一つの大きな待ち行列ネットワークを, 比較的依存関係の強いと考えられるいくつかの部分ネットワークに分解して計算する方法がある. これが[[分解近似法]] (decomposition methods)と総称される考え方である. 分解近似法は, 積形式解を持つ待ち行列ネットワークに対する[[ノートンの定理]]が, 積形式解を持たない場合にも成り立つという仮定に基づいている. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　最も単純な分解の仕方は全てのノードの独立性を仮定するもので, 1ノード分解と呼ぶ. 計算機ネットワークの性能評価ツールなどに使われている. 1ノード分解では, 近似の精度は分解したノードへの客の到着過程の近似度合いに大きく依存する. 例えば単純に積形式分解を仮定すると, 到着過程はポアソン過程となり, 平均到着率によって全てが決まる. この点を改善した近似法として, 到着過程を再生過程で近似する方法などが提案されている. 例えば[[QNA]]と名付けられた性能評価ツールでは, 退去過程の特性を使って到着過程を再生過程で近似する. このとき, 各ノードはGI/G-型の待ち行列となるので, 更に[[拡散近似]]により近似する方法が採られている. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ノード間に多少の依存関係を取り入れる場合には, 2ノードあるいはそれ以上を一つの部分ネットワークとして分解する. 1ノード分解に比べ近似精度は通常大幅に向上するが, 分解の方法と近似精度との関連など, まだ未知の部分が多い. この種の分解近似法の具体例には, K&amp;amp;uuml;hn [2] の分解法, 高橋 [5] によるクロス縮約法 (cross aggregation method) などがある. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''最大エントロピー法'''　定常分布の近似値を求める問題は, 「与えられた条件を満たす最適な確率分布 $\{p(i)\}$ を求める問題」であると言える. この最適という尺度を, 情報理論におけるエントロピーの概念で捉えるのが最大エントロピー法の考え方である. 最大エントロピー法は, 以下のように最適化問題として定式化される. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{array}{lll}&lt;br /&gt;
  \mbox{max. } &amp;amp; \displaystyle H(p)=- \sum_{i\in S} p(i) \log p(i) \\&lt;br /&gt;
  \mbox{s. t. } &amp;amp; \displaystyle \sum_{i\in S} p(i)\,  f_j(i) = C_j, &lt;br /&gt;
  \ \ \ &lt;br /&gt;
  j=1, \ldots , J \\&lt;br /&gt;
  &amp;amp; \displaystyle \sum_{i\in S} p(i) = 1. &lt;br /&gt;
\end{array}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ここで $S$ は状態空間, $H(p)$ はシャノンのエントロピー関数, $C_j$ は制約条件を与えるために適当に選ばれた関数 $f_j(i)$ の期待値である. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　最大エントロピー法は前述の分解近似法と組み合わせて用いられることが多い. 例えば, 各ノードが1本の待ち行列を持つときには,  近似的な平均待ち行列長や利用率などを$C_j$として与える [1]. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''流体近似と拡散近似'''　待ち行列ネットワーク過程は通常ベクトル値をとり, 状態空間は多次元ユークリッド空間の部分集合である. 多くの場合, 自然な状態空間をとり[[確率的経路選択]]を仮定すると, 境界付近を除く状態空間の内部の点で状態推移は一様になる. そこで, 各ノードで待ち行列が長くなるという仮定の下に, 時間軸と状態空間を縮小して極限過程を求め, それを使って元の待ち行列過程を近似的に解析する方法が考えられている. これらの方法は基本的に重負荷の場合に近似がよいが, 負荷が軽い場合にも使われる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　縮小のスケールの取り方によって2つの極限過程が得られる. 時間軸を$\frac 1n$に縮小するとき, 状態空間も$\frac 1n$に縮小すると, 大数の法則により, $n \to \infty$の極限過程は確定的な関数となる. これを[[流体近似]]と呼ぶ. 時間軸の縮小はしないが, 同様に標本関数を平均で決まる確定的な関数で近似する方法もあり, やはり流体近似と呼ばれている. これは, ラッシュアワーなどのように, 時間に依存した現象を表すのに適している. 一方, 時間軸は同じ縮小で, 状態から平均値を引いた値を$\frac 1{\sqrt{n}}$に縮小すると, 中心極限定理により$n \to \infty$の極限過程は[[拡散過程]]となる. この種の拡散過程は, ノードが複数窓口の場合や客に複数のクラスがある場合も含め広く研究されている. ただし, これらは多次元の拡散過程であり, 一般に定常分布などを求めることができない. したがって近似解析として使うためには, 更にシミュレーションやマルコフ連鎖の[[数値解法]]}を援用する必要がある. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''軽負荷近似'''　流体近似や拡散近似とは逆に, 非常に負荷が軽い場合には, ネットワーク内の客が少ない. 特に数名の客ならば全ての客の状態推移を追っていくことが可能である. したがって, 時間軸を到着に関してのみ拡大すれば, 状態確率を漸近的に求めることが可能である. これを[[軽負荷近似]]と呼ぶ. ネットワークモデルでは, 軽負荷近似の精度を上げようとすると, 計算が指数的に複雑化するという欠点がある. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
----&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1] D. D. Kouvatsos and N. P. Xenios, &amp;quot;MEM for Arbitrary Queueing Networks with Multiple General Servers and Repetitive-Service blocking&amp;quot;, ''Performance Evaluations'', '''10''' (1989), 169-195. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[2] P. K&amp;amp;uuml;hn, &amp;quot;Approximate Analysis of General Queuing Networks by Decomposition&amp;quot;, ''IEEE Transactions on Communication'', '''27''' (1979), 113-126. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[3] D. Neuse and K. Chandy, &amp;quot;SCAT: A Heuristic Algorithm for Queueing Network Models of Computing Systems&amp;quot;, ''ACM SIGMETRICS Performance Evaluation Review'', '''10''' (1981), 59-79. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[4] P. Schweitzer, &amp;quot;Approximate Analysis of Multiclass Closed Networks of Queues&amp;quot;, ''International Conference on Stochastic Control and Optimization'', Amsterdam, 25-29, 1979. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[5] Y. Takahashi, &amp;quot;Aggregate Approximation for Acyclic Queueing Networks with Communication Blocking&amp;quot;, in ''Queueing Networks with Blocking'', H. G. Perros and T. Altiok, eds., Elsevier Science Publishers B. V., 1989.&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>122.26.167.76</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E7%A9%8D%E5%BD%A2%E5%BC%8F%E8%A7%A3%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%81%A8%E3%81%AA%E3%82%8B%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AE%E6%9D%A1%E4%BB%B6%E3%80%8B&amp;diff=1963</id>
		<title>《積形式解ネットワークとなるための条件》</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E7%A9%8D%E5%BD%A2%E5%BC%8F%E8%A7%A3%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%81%A8%E3%81%AA%E3%82%8B%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AE%E6%9D%A1%E4%BB%B6%E3%80%8B&amp;diff=1963"/>
		<updated>2007-07-08T08:28:56Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;122.26.167.76: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【まちぎょうれつねっとわーくのせきけいしきかいとまるこふかてい (product form solution of queueing network and Markov process) 】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[待ち行列ネットワーク]]の特性を調べる上で, 定常分布を求めることは重要であるが一般には難しい. しかし, [[ジャクソン]]や[[BCMP]]ネットワークのように定常分布が解析的に得られる場合がある. 特に, これらのネットワークは[[積形式]]の定常分布を持つ. このようなネットワークを一般に[[積形式ネットワーク]] (product form network) と呼ぶ. この他, [[集団移動型ネットワーク]] (batch movement network) などで, 特殊なサービス規律を適用すると定常分布が解析的に得られる場合がある. なぜこれらのネットワークでは定常分布が解析的に得られるのであろうか？ 一般的なモデルを対象にその理由を説明する. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''マルコフ過程による記述'''　ネットワークをマルコフ過程によりモデル化する. このマルコフ過程には次の2つのタイプがある. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
1. 各ノードの客数を主な状態とし, サービス中の客のサービス経過時間などを補助変数とするマルコフ過程で, 代表的なものに[[一般化セミマルコフ過程]] (generalized semi-Markov process, GSMPと略称化される) がある. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
2. サービス時間と到着間隔の分布を指数分布と仮定したり, 1の補助変数の部分を相型分布などを使って離散化することにより, 離散的状態を持つマルコフ過程, すなわち, マルコフ連鎖としてモデル化する. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　1のモデルは2のモデルで十分に近似することができるので, 以下では2のモデルを使う. 一般に待ち行列ネットワークをマルコフ連鎖で表すには, その[[推移率関数]]を次の要素に分けると見通しがよい. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:*[[内部推移率]]：ノードの内部的な変化 (サービスの進行など) を表す部分&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:*退去推移率：退去とそのときの状態変化を表す部分&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:*[[経路選択確率]]：退去から次のノードへの到着を表す部分&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:*到着推移確率：到着による状態変化を条件付き確率で表す部分&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　例えば, $M$個のノードを持つ[[開放型ネットワーク]]で, 複数のクラスの客があり, 各客はサービス完了後のクラスとノードにのみに依存した確率で次のノードとクラスを選択するとする. なお, 各ノードには, $1, 2, \ldots$と番号のついたサービス位置があり, $n$人の客がいるときには, $1, 2, \ldots, n$のサービス位置を占める. ノード$j$での各サービス位置の客のクラスとサービスの経過状態からなるベクトルを$\mbox{\boldmath $x$}_j$とすれば, ネットワークの状態は$ \mbox{\boldmath $x$} = (\mbox{\boldmath $x$}_1, \mbox{\boldmath $x$}_2, \ldots, \mbox{\boldmath $x$}_M) $と表すことができる. このネットワークはジャクソンや BCMPネットワークを一般化したモデルである. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　このネットワークで, ノード$j$にいるクラス$u$の客の退去推移率を $q_{ju}^{\mbox{\scriptsize \sc d}}$, その客が退去後ノード$k$へクラス$v$の客として到着する経路選択確率を $r_{ju, kv}$, ノード$k$での到着推移確率を $p_{kv}^{\mbox{\scriptsize \sc a}}$ とする. この場合のサービス完了から到着までを表す推移は, ノード$j, k$の状態が$\mbox{\boldmath $x$}_j, \mbox{\boldmath $x$}_k$  から $\mbox{\boldmath $x$}_j', \mbox{\boldmath $x$}_k'$ へ変わったとすると, &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
q_{ju}^{\mbox{\scriptsize \sc d}}&lt;br /&gt;
(\mbox{\boldmath $x$}_j, \mbox{\boldmath $x$}_j')&lt;br /&gt;
\, r_{ju, kv} \, p_{kv}^{\mbox{\scriptsize \sc a}}&lt;br /&gt;
(\mbox{\boldmath $x$}_k, \mbox{\boldmath $x$}_k') &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
である. なお, 開放型の場合は, 外部をノード$0$とみなし, ネットワーク状態に取り入れる. ただし, 外部からの到着がポアソン過程に従うならば, ノード$0$からの退去率$q_{0u}^{\mbox{\scriptsize \sc d}}(\mbox{\boldmath$x$}_0, \mbox{\boldmath$x$}_0')$は各$u$に対して定数であり, ノード$0$の状態をネットワーク状態に取り入れる必要はない. ネットワーク全体の推移率$q$は, このような退去・到着による推移率と内部推移率の総和である([6]参照). &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''局所平衡'''　BCMPや[[ケリー]]ネットワークの特徴は, この推移率$q$の定常分布$\pi$が次の[[局所平衡方程式]] (local balance equation)を満たすことにある [4]. サービスを受ける位置に番号をつけ, 位置$\ell$にいるクラス$u$の客を$(\ell, u)$とするとき, &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{eqnarray*}&lt;br /&gt;
 &amp;amp;&amp;amp; \pi(\mbox{\boldmath $x$}) (\mbox{状態 {\boldmath $x$} で } (\ell, u)&lt;br /&gt;
 \mbox{の客がノード$j$でサービスを完了する率}) \\&lt;br /&gt;
 &amp;amp;&amp;amp; \qquad = \sum_{\mbox{\boldmath $x$}'} \pi(\mbox{\boldmath $x$}') (\mbox{状態 {\boldmath $x$}'&lt;br /&gt;
 でサービスの完了または到着があり, }\\&lt;br /&gt;
 &amp;amp;&amp;amp; \hspace{20ex} (\ell, u) \mbox{の客がノード$j$に到着し状態が$\mbox{\boldmath $x$}$となる率})&lt;br /&gt;
\end{eqnarray*}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
逆に, サービス時間分布が一般の場合にこの方程式が成り立つならば, サービス規律は[[対称型]] である [1]. さらに, 内部推移についても同様な局所平衡方程式が成り立ち, すべての局所平衡方程式を加えると[[大域平衡方程式]] (global balance equation)が得られる. これより, $\pi$が局所平衡方程式を満たせば, 定常分布であることが確認できる. この局所平衡方程式は, 客の残りサービス時間や経過サービス時間が客の配置と独立であることと同値である. 積形式に加えこの独立性が成り立つとき'''2重積形式''' (double product form)を持つという. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　局所平衡方程式は, 複数のノードで同時に退去や到着が起こる集団移動型のモデルの解析においても役立つ. このネットワークの状態$\mbox{\boldmath $x$}$は各ノードの客数を要素とするベクトルであり, 集団をベクトル$\mbox{\boldmath $u$} = (u_1, u_2, \ldots, u_M)$で表すとき, $\mbox{\boldmath $u$}$の退去がネットワーク状態に依存した率で起こる. この集団$\mbox{\boldmath $u$}$が集団$\mbox{\boldmath $v$}$となって到着する確率を$r_{\mbox{\footnotesize\boldmath $u$}\mbox{\footnotesize\boldmath $v$}}$とする. このモデルで, 局所平衡方程式&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{eqnarray*}&lt;br /&gt;
 &amp;amp;&amp;amp; \pi(\mbox{\boldmath $x$}) (\mbox{状態{\boldmath $x$}で}\mbox{\boldmath $u$} \mbox{が退去する率}) \\&lt;br /&gt;
 &amp;amp;&amp;amp; \quad = \sum_{\mbox{\boldmath $x$}', \mbox{\boldmath $v$}} \pi(\mbox{\boldmath $x$}')&lt;br /&gt;
 (\mbox{状態{\boldmath $x$'}で\mbox{\boldmath $v$}が退去し, &lt;br /&gt;
 \mbox{\boldmath $u$}が到着し状態が$\mbox{\boldmath $x$}$となる率})&lt;br /&gt;
\end{eqnarray*}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
が, 任意の状態$\mbox{\boldmath $x$}$とすべて集団$\mbox{\boldmath $u$}$について成り立つならば. 定常分布$\pi$を求めることができる [1]. 例えば, 推移行列$\{r_{\mbox{\footnotesize\boldmath $u$}\mbox{\footnotesize\boldmath $v$}}\}$が定常分布$\nu$を持ち, 任意に与えた正値関数$\Phi$と非負値関数$\Psi$に対して, 状態$\mbox{\boldmath $x$}$での$\mbox{\boldmath $u$}$の退去率が&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{eqnarray*}&lt;br /&gt;
 \frac {\Psi(\mbox{\boldmath $x$}-\mbox{\boldmath $u$})}{\Phi(\mbox{\boldmath $x$})} \nu(\mbox{\boldmath $u$})&lt;br /&gt;
\end{eqnarray*}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
であるならば, 局所平衡方程式が成り立ち, 定常確率$\pi(\mbox{\boldmath $x$})$は$\Phi(\mbox{\boldmath $x$})$に比例する [3]. このネットワークはWalrand [5] の離散時間同期型ネットワークや[[回線交換網]]などを特別な場合として含む. この種のネットワークは, 転送確率$r_{\mbox{\footnotesize\boldmath $u$}\mbox{\footnotesize\boldmath $v$}}$がネットワークの状態に依存する場合にも拡張されている [1]}. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''逆時間過程'''　局所平衡方程式は一般の積形式ネットワークでは必ずしも成立しない. 例えば, 到着により客が減る[[負の客]] (negative customer) [2] や負の客が瞬間的に複数のノードを通過するネットワークも積形式解を持つが局所平衡は成立しない [1]. この種のネットワークの解析には, 時間を逆転した確率過程すなわち[[逆過程]]} (reversed process)が有効である. 一般に定常なマルコフ連鎖の逆過程もまた定常なマルコフ連鎖となることから, 逆過程の推移率を推測できれば, 定常分布$\pi$が求められる([6] 参照). &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''準可逆性'''　多くの積形式ネットワークでは, 各ノードを切り離し客をポアソン到着させると退去もまたポアソン過程となる. これを[[準可逆性]] (quasi-reversibility)と呼ぶ. ノード$j$の準可逆性は, 切り離してポアソン入力した場合の定常分布を$\pi_j$とすれば, 各クラス$u$に対して, &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{eqnarray*}&lt;br /&gt;
 (\mbox{クラス$u$の退去が起こり状態が$\mbox{\boldmath $x$}_j$となる率}) = \beta_{ju}\, \pi_j(\mbox{\boldmath $x$}_j)&lt;br /&gt;
\end{eqnarray*}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
となる定数$\beta_{ju}$が存在することに等しい. 逆に準可逆性を持つノードをネットワーク状態に独立な確率的経路選択で結合すると積形式ネットワークとなる. 準可逆性を使った積形式ネットワークの構成は負の客のあるネットワークに対しても有効である. しかし, 準可逆性は積形式を持つための必要十分条件ではない(客のみを持つネットワークでは必要十分条件となる [1]). なお, 準可逆性を持つネットワークを定常分布が得られるように退去率や到着確率をネットワーク全体の状態に依存する形に拡張する方法も工夫されている[1]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
----&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1] X. Chao, M. Miyazawa and M. Pinedo, ''Queueing Networks, Customers, Signals and Product form'', John Wiley &amp;amp; Sons, 1999. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[2] E. Gelenbe, &amp;quot;Product-form Queueing Networks with Negative and Positive Customers&amp;quot; ''Journal of Applied Probability'', '''28''' (1991), 656-663. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[3] W. Henderson and P. G. Taylor, &amp;quot;Product Form in Networks of Queues with Batch Arrivals and Batch Services,&amp;quot; ''Queueing Systems'', '''6''' (1990), 71-88. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[4] F. P. Kelly, ''Reversibility and Stochastic Networks'', John Wiley &amp;amp; Sons, 1979. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[5] J. Walrand, &amp;quot;A Discrete-time Queueing Network,&amp;quot; ''Journal of Applied Probability'', '''20''' (1983), 903-909. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[6] 宮沢政清, 「待ち行列ネットワークと積形式解」, 『オペレーションズ・リサーチ』, '''43''' (1998), 442-448.&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>122.26.167.76</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E7%A9%8D%E5%BD%A2%E5%BC%8F%E8%A7%A3%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%81%A8%E3%81%AA%E3%82%8B%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AE%E6%9D%A1%E4%BB%B6%E3%80%8B&amp;diff=1962</id>
		<title>《積形式解ネットワークとなるための条件》</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E7%A9%8D%E5%BD%A2%E5%BC%8F%E8%A7%A3%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%81%A8%E3%81%AA%E3%82%8B%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AE%E6%9D%A1%E4%BB%B6%E3%80%8B&amp;diff=1962"/>
		<updated>2007-07-08T08:27:42Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;122.26.167.76: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【まちぎょうれつねっとわーくのせきけいしきかいとまるこふかてい (product form solution of queueing network and Markov process) 】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[待ち行列ネットワーク]]の特性を調べる上で, 定常分布を求めることは重要であるが一般には難しい. しかし, [[ジャクソン]]や[[BCMP]]ネットワークのように定常分布が解析的に得られる場合がある. 特に, これらのネットワークは[[積形式]]の定常分布を持つ. このようなネットワークを一般に[[積形式ネットワーク]] (product form network) と呼ぶ. この他, [[集団移動型ネットワーク]] (batch movement network) などで, 特殊なサービス規律を適用すると定常分布が解析的に得られる場合がある. なぜこれらのネットワークでは定常分布が解析的に得られるのであろうか？ 一般的なモデルを対象にその理由を説明する. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''マルコフ過程による記述'''　ネットワークをマルコフ過程によりモデル化する. このマルコフ過程には次の2つのタイプがある. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
1. 各ノードの客数を主な状態とし, サービス中の客のサービス経過時間などを補助変数とするマルコフ過程で, 代表的なものに[[一般化セミマルコフ過程]] (generalized semi-Markov process, GSMPと略称化される) がある. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
2. サービス時間と到着間隔の分布を指数分布と仮定したり, 1の補助変数の部分を相型分布などを使って離散化することにより, 離散的状態を持つマルコフ過程, すなわち, マルコフ連鎖としてモデル化する. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　1のモデルは2のモデルで十分に近似することができるので, 以下では2のモデルを使う. 一般に待ち行列ネットワークをマルコフ連鎖で表すには, その[[推移率関数]]を次の要素に分けると見通しがよい. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:*[[内部推移率]]：ノードの内部的な変化 (サービスの進行など) を表す部分&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:*退去推移率：退去とそのときの状態変化を表す部分&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:*[[経路選択確率]]：退去から次のノードへの到着を表す部分&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:*到着推移確率：到着による状態変化を条件付き確率で表す部分&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　例えば, $M$個のノードを持つ[[開放型ネットワーク]]で, 複数のクラスの客があり, 各客はサービス完了後のクラスとノードにのみに依存した確率で次のノードとクラスを選択するとする. なお, 各ノードには, $1, 2, \ldots$と番号のついたサービス位置があり, $n$人の客がいるときには, $1, 2, \ldots, n$のサービス位置を占める. ノード$j$での各サービス位置の客のクラスとサービスの経過状態からなるベクトルを$\mbox{\boldmath $x$}_j$とすれば, ネットワークの状態は$ \mbox{\boldmath $x$} = (\mbox{\boldmath $x$}_1, \mbox{\boldmath $x$}_2, \ldots, \mbox{\boldmath $x$}_M) $と表すことができる. このネットワークはジャクソンや BCMPネットワークを一般化したモデルである. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　このネットワークで, ノード$j$にいるクラス$u$の客の退去推移率を $q_{ju}^{\mbox{\scriptsize \sc d}}$, その客が退去後ノード$k$へクラス$v$の客として到着する経路選択確率を $r_{ju, kv}$, ノード$k$での到着推移確率を $p_{kv}^{\mbox{\scriptsize \sc a}}$ とする. この場合のサービス完了から到着までを表す推移は, ノード$j, k$の状態が$\mbox{\boldmath $x$}_j, \mbox{\boldmath $x$}_k$  から $\mbox{\boldmath $x$}_j', \mbox{\boldmath $x$}_k'$ へ変わったとすると, &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
q_{ju}^{\mbox{\scriptsize \sc d}}&lt;br /&gt;
(\mbox{\boldmath $x$}_j, \mbox{\boldmath $x$}_j')&lt;br /&gt;
\, r_{ju, kv} \, p_{kv}^{\mbox{\scriptsize \sc a}}&lt;br /&gt;
(\mbox{\boldmath $x$}_k, \mbox{\boldmath $x$}_k') &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
である. なお, 開放型の場合は, 外部をノード$0$とみなし, ネットワーク状態に取り入れる. ただし, 外部からの到着がポアソン過程に従うならば, ノード$0$からの退去率$q_{0u}^{\mbox{\scriptsize \sc d}}(\mbox{\boldmath$x$}_0, \mbox{\boldmath$x$}_0')$は各$u$に対して定数であり, ノード$0$の状態をネットワーク状態に取り入れる必要はない. ネットワーク全体の推移率$q$は, このような退去・到着による推移率と内部推移率の総和である([6]参照). &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''局所平衡'''　BCMPや[[ケリー]]ネットワークの特徴は, この推移率$q$の定常分布$\pi$が次の[[局所平衡方程式]] (local balance equation)を満たすことにある\cite{B04+MIYAZAWA6}. サービスを受ける位置に番号をつけ, 位置$\ell$にいるクラス$u$の客を$(\ell, u)$とするとき, &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{eqnarray*}&lt;br /&gt;
 &amp;amp;&amp;amp; \pi(\mbox{\boldmath $x$}) (\mbox{状態 {\boldmath $x$} で } (\ell, u)&lt;br /&gt;
 \mbox{の客がノード$j$でサービスを完了する率}) \\&lt;br /&gt;
 &amp;amp;&amp;amp; \qquad = \sum_{\mbox{\boldmath $x$}'} \pi(\mbox{\boldmath $x$}') (\mbox{状態 {\boldmath $x$}'&lt;br /&gt;
 でサービスの完了または到着があり, }\\&lt;br /&gt;
 &amp;amp;&amp;amp; \hspace{20ex} (\ell, u) \mbox{の客がノード$j$に到着し状態が$\mbox{\boldmath $x$}$となる率})&lt;br /&gt;
\end{eqnarray*}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
逆に, サービス時間分布が一般の場合にこの方程式が成り立つならば, サービス規律は[[対称型]] である [1]. さらに, 内部推移についても同様な局所平衡方程式が成り立ち, すべての局所平衡方程式を加えると[[大域平衡方程式]] (global balance equation)が得られる. これより, $\pi$が局所平衡方程式を満たせば, 定常分布であることが確認できる. この局所平衡方程式は, 客の残りサービス時間や経過サービス時間が客の配置と独立であることと同値である. 積形式に加えこの独立性が成り立つとき'''2重積形式''' (double product form)を持つという. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　局所平衡方程式は, 複数のノードで同時に退去や到着が起こる集団移動型のモデルの解析においても役立つ. このネットワークの状態$\mbox{\boldmath $x$}$は各ノードの客数を要素とするベクトルであり, 集団をベクトル$\mbox{\boldmath $u$} = (u_1, u_2, \ldots, u_M)$で表すとき, $\mbox{\boldmath $u$}$の退去がネットワーク状態に依存した率で起こる. この集団$\mbox{\boldmath $u$}$が集団$\mbox{\boldmath $v$}$となって到着する確率を$r_{\mbox{\footnotesize\boldmath $u$}\mbox{\footnotesize\boldmath $v$}}$とする. このモデルで, 局所平衡方程式&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{eqnarray*}&lt;br /&gt;
 &amp;amp;&amp;amp; \pi(\mbox{\boldmath $x$}) (\mbox{状態{\boldmath $x$}で}\mbox{\boldmath $u$} \mbox{が退去する率}) \\&lt;br /&gt;
 &amp;amp;&amp;amp; \quad = \sum_{\mbox{\boldmath $x$}', \mbox{\boldmath $v$}} \pi(\mbox{\boldmath $x$}')&lt;br /&gt;
 (\mbox{状態{\boldmath $x$'}で\mbox{\boldmath $v$}が退去し, &lt;br /&gt;
 \mbox{\boldmath $u$}が到着し状態が$\mbox{\boldmath $x$}$となる率})&lt;br /&gt;
\end{eqnarray*}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
が, 任意の状態$\mbox{\boldmath $x$}$とすべて集団$\mbox{\boldmath $u$}$について成り立つならば. 定常分布$\pi$を求めることができる [1]. 例えば, 推移行列$\{r_{\mbox{\footnotesize\boldmath $u$}\mbox{\footnotesize\boldmath $v$}}\}$が定常分布$\nu$を持ち, 任意に与えた正値関数$\Phi$と非負値関数$\Psi$に対して, 状態$\mbox{\boldmath $x$}$での$\mbox{\boldmath $u$}$の退去率が&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{eqnarray*}&lt;br /&gt;
 \frac {\Psi(\mbox{\boldmath $x$}-\mbox{\boldmath $u$})}{\Phi(\mbox{\boldmath $x$})} \nu(\mbox{\boldmath $u$})&lt;br /&gt;
\end{eqnarray*}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
であるならば, 局所平衡方程式が成り立ち, 定常確率$\pi(\mbox{\boldmath $x$})$は$\Phi(\mbox{\boldmath $x$})$に比例する [3]. このネットワークはWalrand [5] の離散時間同期型ネットワークや[[回線交換網]]などを特別な場合として含む. この種のネットワークは, 転送確率$r_{\mbox{\footnotesize\boldmath $u$}\mbox{\footnotesize\boldmath $v$}}$がネットワークの状態に依存する場合にも拡張されている [1]}. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''逆時間過程'''　局所平衡方程式は一般の積形式ネットワークでは必ずしも成立しない. 例えば, 到着により客が減る[[負の客]] (negative customer) [2] や負の客が瞬間的に複数のノードを通過するネットワークも積形式解を持つが局所平衡は成立しない [1]. この種のネットワークの解析には, 時間を逆転した確率過程すなわち[[逆過程]]} (reversed process)が有効である. 一般に定常なマルコフ連鎖の逆過程もまた定常なマルコフ連鎖となることから, 逆過程の推移率を推測できれば, 定常分布$\pi$が求められる([6] 参照). &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''準可逆性'''　多くの積形式ネットワークでは, 各ノードを切り離し客をポアソン到着させると退去もまたポアソン過程となる. これを[[準可逆性]] (quasi-reversibility)と呼ぶ. ノード$j$の準可逆性は, 切り離してポアソン入力した場合の定常分布を$\pi_j$とすれば, 各クラス$u$に対して, &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{eqnarray*}&lt;br /&gt;
 (\mbox{クラス$u$の退去が起こり状態が$\mbox{\boldmath $x$}_j$となる率}) = \beta_{ju}\, \pi_j(\mbox{\boldmath $x$}_j)&lt;br /&gt;
\end{eqnarray*}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
となる定数$\beta_{ju}$が存在することに等しい. 逆に準可逆性を持つノードをネットワーク状態に独立な確率的経路選択で結合すると積形式ネットワークとなる. 準可逆性を使った積形式ネットワークの構成は負の客のあるネットワークに対しても有効である. しかし, 準可逆性は積形式を持つための必要十分条件ではない(客のみを持つネットワークでは必要十分条件となる [1]). なお, 準可逆性を持つネットワークを定常分布が得られるように退去率や到着確率をネットワーク全体の状態に依存する形に拡張する方法も工夫されている[1]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
----&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1] X. Chao, M. Miyazawa and M. Pinedo, ''Queueing Networks, Customers, Signals and Product form'', John Wiley &amp;amp; Sons, 1999. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[2] E. Gelenbe, &amp;quot;Product-form Queueing Networks with Negative and Positive Customers&amp;quot; ''Journal of Applied Probability'', '''28''' (1991), 656-663. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[3] W. Henderson and P. G. Taylor, &amp;quot;Product Form in Networks of Queues with Batch Arrivals and Batch Services,&amp;quot; ''Queueing Systems'', '''6''' (1990), 71-88. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[4] F. P. Kelly, ''Reversibility and Stochastic Networks'', John Wiley &amp;amp; Sons, 1979. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[5] J. Walrand, &amp;quot;A Discrete-time Queueing Network,&amp;quot; ''Journal of Applied Probability'', '''20''' (1983), 903-909. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[6] 宮沢政清, 「待ち行列ネットワークと積形式解」, 『オペレーションズ・リサーチ』, '''43''' (1998), 442-448.&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>122.26.167.76</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E7%A9%8D%E5%BD%A2%E5%BC%8F%E8%A7%A3%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%81%A8%E3%81%AA%E3%82%8B%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AE%E6%9D%A1%E4%BB%B6%E3%80%8B&amp;diff=1961</id>
		<title>《積形式解ネットワークとなるための条件》</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E7%A9%8D%E5%BD%A2%E5%BC%8F%E8%A7%A3%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%81%A8%E3%81%AA%E3%82%8B%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AE%E6%9D%A1%E4%BB%B6%E3%80%8B&amp;diff=1961"/>
		<updated>2007-07-08T08:24:53Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;122.26.167.76: 新しいページ: ''''【まちぎょうれつねっとわーくのせきけいしきかいとまるこふかてい (product form solution of queueing network and Markov process) 】'''  　[[待...'&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【まちぎょうれつねっとわーくのせきけいしきかいとまるこふかてい (product form solution of queueing network and Markov process) 】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[待ち行列ネットワーク]]の特性を調べる上で, 定常分布を求めることは重要であるが一般には難しい. しかし, [[ジャクソン]]や[[BCMP]]ネットワークのように定常分布が解析的に得られる場合がある. 特に, これらのネットワークは[[積形式]]の定常分布を持つ. このようなネットワークを一般に[[積形式ネットワーク]] (product form network) と呼ぶ. この他, [[集団移動型ネットワーク]] (batch movement network) などで, 特殊なサービス規律を適用すると定常分布が解析的に得られる場合がある. なぜこれらのネットワークでは定常分布が解析的に得られるのであろうか？ 一般的なモデルを対象にその理由を説明する. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''マルコフ過程による記述'''　ネットワークをマルコフ過程によりモデル化する. このマルコフ過程には次の2つのタイプがある. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
1. 各ノードの客数を主な状態とし, サービス中の客のサービス経過時間などを補助変数とするマルコフ過程で, 代表的なものに[[一般化セミマルコフ過程]] (generalized semi-Markov process, GSMPと略称化される) がある. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
2. サービス時間と到着間隔の分布を指数分布と仮定したり, 1の補助変数の部分を相型分布などを使って離散化することにより, 離散的状態を持つマルコフ過程, すなわち, マルコフ連鎖としてモデル化する. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　1のモデルは2のモデルで十分に近似することができるので, 以下では2のモデルを使う. 一般に待ち行列ネットワークをマルコフ連鎖で表すには, その[[推移率関数]]を次の要素に分けると見通しがよい. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:*[[内部推移率]]：ノードの内部的な変化 (サービスの進行など) を表す部分&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:*退去推移率：退去とそのときの状態変化を表す部分&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:*[[経路選択確率]]：退去から次のノードへの到着を表す部分&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:*到着推移確率：到着による状態変化を条件付き確率で表す部分&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　例えば, $M$個のノードを持つ[[開放型ネットワーク]]で, 複数のクラスの客があり, 各客はサービス完了後のクラスとノードにのみに依存した確率で次のノードとクラスを選択するとする. なお, 各ノードには, $1, 2, \ldots$と番号のついたサービス位置があり, $n$人の客がいるときには, $1, 2, \ldots, n$のサービス位置を占める. ノード$j$での各サービス位置の客のクラスとサービスの経過状態からなるベクトルを$\mbox{\boldmath $x$}_j$とすれば, ネットワークの状態は$ \mbox{\boldmath $x$} = (\mbox{\boldmath $x$}_1, \mbox{\boldmath $x$}_2, \ldots, \mbox{\boldmath $x$}_M) $と表すことができる. このネットワークはジャクソンや BCMPネットワークを一般化したモデルである. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　このネットワークで, ノード$j$にいるクラス$u$の客の退去推移率を $q_{ju}^{\mbox{\scriptsize \sc d}}$, その客が退去後ノード$k$へクラス$v$の客として到着する経路選択確率を $r_{ju, kv}$, ノード$k$での到着推移確率を $p_{kv}^{\mbox{\scriptsize \sc a}}$ とする. この場合のサービス完了から到着までを表す推移は, ノード$j, k$の状態が$\mbox{\boldmath $x$}_j, \mbox{\boldmath $x$}_k$  から $\mbox{\boldmath $x$}_j', \mbox{\boldmath $x$}_k'$ へ変わったとすると, &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
q_{ju}^{\mbox{\scriptsize \sc d}}&lt;br /&gt;
(\mbox{\boldmath $x$}_j, \mbox{\boldmath $x$}_j')&lt;br /&gt;
\, r_{ju, kv} \, p_{kv}^{\mbox{\scriptsize \sc a}}&lt;br /&gt;
(\mbox{\boldmath $x$}_k, \mbox{\boldmath $x$}_k') &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
である. なお, 開放型の場合は, 外部をノード$0$とみなし, ネットワーク状態に取り入れる. ただし, 外部からの到着がポアソン過程に従うならば, ノード$0$からの退去率$q_{0u}^{\mbox{\scriptsize \sc d}}(\mbox{\boldmath$x$}_0, \mbox{\boldmath$x$}_0')$は各$u$に対して定数であり, ノード$0$の状態をネットワーク状態に取り入れる必要はない. ネットワーク全体の推移率$q$は, このような退去・到着による推移率と内部推移率の総和である([6]参照). &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''局所平衡'''　BCMPやケリーネットワーク}{ケリー}ネットワークの特徴は, この推移率$q$の定常分布$\pi$が次の[[局所平衡方程式]] (local balance equation)を満たすことにある\cite{B04+MIYAZAWA6}. サービスを受ける位置に番号をつけ, 位置$\ell$にいるクラス$u$の客を$(\ell, u)$とするとき, &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{eqnarray*}&lt;br /&gt;
 &amp;amp;&amp;amp; \pi(\mbox{\boldmath $x$}) (\mbox{状態 {\boldmath $x$} で } (\ell, u)&lt;br /&gt;
 \mbox{の客がノード$j$でサービスを完了する率}) \\&lt;br /&gt;
 &amp;amp;&amp;amp; \qquad = \sum_{\mbox{\boldmath $x$}'} \pi(\mbox{\boldmath $x$}') (\mbox{状態 {\boldmath $x$}'&lt;br /&gt;
 でサービスの完了または到着があり, }\\&lt;br /&gt;
 &amp;amp;&amp;amp; \hspace{20ex} (\ell, u) \mbox{の客がノード$j$に到着し状態が$\mbox{\boldmath $x$}$となる率})&lt;br /&gt;
\end{eqnarray*}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
逆に, サービス時間分布が一般の場合にこの方程式が成り立つならば, サービス規律は[[対称型]] である [1]. さらに, 内部推移についても同様な局所平衡方程式が成り立ち, すべての局所平衡方程式を加えると[[大域平衡方程式]] (global balance equation)が得られる. これより, $\pi$が局所平衡方程式を満たせば, 定常分布であることが確認できる. この局所平衡方程式は, 客の残りサービス時間や経過サービス時間が客の配置と独立であることと同値である. 積形式に加えこの独立性が成り立つとき'''2重積形式''' (double product form)を持つという. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　局所平衡方程式は, 複数のノードで同時に退去や到着が起こる集団移動型のモデルの解析においても役立つ. このネットワークの状態$\mbox{\boldmath $x$}$は各ノードの客数を要素とするベクトルであり, 集団をベクトル$\mbox{\boldmath $u$} = (u_1, u_2, \ldots, u_M)$で表すとき, $\mbox{\boldmath $u$}$の退去がネットワーク状態に依存した率で起こる. この集団$\mbox{\boldmath $u$}$が集団$\mbox{\boldmath $v$}$となって到着する確率を$r_{\mbox{\footnotesize\boldmath $u$}\mbox{\footnotesize\boldmath $v$}}$とする. このモデルで, 局所平衡方程式&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{eqnarray*}&lt;br /&gt;
 &amp;amp;&amp;amp; \pi(\mbox{\boldmath $x$}) (\mbox{状態{\boldmath $x$}で}\mbox{\boldmath $u$} \mbox{が退去する率}) \\&lt;br /&gt;
 &amp;amp;&amp;amp; \quad = \sum_{\mbox{\boldmath $x$}', \mbox{\boldmath $v$}} \pi(\mbox{\boldmath $x$}')&lt;br /&gt;
 (\mbox{状態{\boldmath $x$'}で\mbox{\boldmath $v$}が退去し, &lt;br /&gt;
 \mbox{\boldmath $u$}が到着し状態が$\mbox{\boldmath $x$}$となる率})&lt;br /&gt;
\end{eqnarray*}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
が, 任意の状態$\mbox{\boldmath $x$}$とすべて集団$\mbox{\boldmath $u$}$について成り立つならば. 定常分布$\pi$を求めることができる [1]. 例えば, 推移行列$\{r_{\mbox{\footnotesize\boldmath $u$}\mbox{\footnotesize\boldmath $v$}}\}$が定常分布$\nu$を持ち, 任意に与えた正値関数$\Phi$と非負値関数$\Psi$に対して, 状態$\mbox{\boldmath $x$}$での$\mbox{\boldmath $u$}$の退去率が&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{eqnarray*}&lt;br /&gt;
 \frac {\Psi(\mbox{\boldmath $x$}-\mbox{\boldmath $u$})}{\Phi(\mbox{\boldmath $x$})} \nu(\mbox{\boldmath $u$})&lt;br /&gt;
\end{eqnarray*}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
であるならば, 局所平衡方程式が成り立ち, 定常確率$\pi(\mbox{\boldmath $x$})$は$\Phi(\mbox{\boldmath $x$})$に比例する [3]. このネットワークはWalrand [5] の離散時間同期型ネットワークや[[回線交換網]]などを特別な場合として含む. この種のネットワークは, 転送確率$r_{\mbox{\footnotesize\boldmath $u$}\mbox{\footnotesize\boldmath $v$}}$がネットワークの状態に依存する場合にも拡張されている [1]}. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''逆時間過程'''　局所平衡方程式は一般の積形式ネットワークでは必ずしも成立しない. 例えば, 到着により客が減る[[負の客]] (negative customer) [2] や負の客が瞬間的に複数のノードを通過するネットワークも積形式解を持つが局所平衡は成立しない [1]. この種のネットワークの解析には, 時間を逆転した確率過程すなわち[[逆過程]]} (reversed process)が有効である. 一般に定常なマルコフ連鎖の逆過程もまた定常なマルコフ連鎖となることから, 逆過程の推移率を推測できれば, 定常分布$\pi$が求められる([6] 参照). &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''準可逆性'''　多くの積形式ネットワークでは, 各ノードを切り離し客をポアソン到着させると退去もまたポアソン過程となる. これを[[準可逆性]] (quasi-reversibility)と呼ぶ. ノード$j$の準可逆性は, 切り離してポアソン入力した場合の定常分布を$\pi_j$とすれば, 各クラス$u$に対して, &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{eqnarray*}&lt;br /&gt;
 (\mbox{クラス$u$の退去が起こり状態が$\mbox{\boldmath $x$}_j$となる率}) = \beta_{ju}\, \pi_j(\mbox{\boldmath $x$}_j)&lt;br /&gt;
\end{eqnarray*}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
となる定数$\beta_{ju}$が存在することに等しい. 逆に準可逆性を持つノードをネットワーク状態に独立な確率的経路選択で結合すると積形式ネットワークとなる. 準可逆性を使った積形式ネットワークの構成は負の客のあるネットワークに対しても有効である. しかし, 準可逆性は積形式を持つための必要十分条件ではない(客のみを持つネットワークでは必要十分条件となる [1]). なお, 準可逆性を持つネットワークを定常分布が得られるように退去率や到着確率をネットワーク全体の状態に依存する形に拡張する方法も工夫されている[1]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
----&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1] X. Chao, M. Miyazawa and M. Pinedo, ''Queueing Networks, Customers, Signals and Product form'', John Wiley &amp;amp; Sons, 1999. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[2] E. Gelenbe, &amp;quot;Product-form Queueing Networks with Negative and Positive Customers&amp;quot; ''Journal of Applied Probability'', '''28''' (1991), 656-663. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[3] W. Henderson and P. G. Taylor, &amp;quot;Product Form in Networks of Queues with Batch Arrivals and Batch Services,&amp;quot; ''Queueing Systems'', '''6''' (1990), 71-88. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[4] F. P. Kelly, ''Reversibility and Stochastic Networks'', John Wiley &amp;amp; Sons, 1979. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[5] J. Walrand, &amp;quot;A Discrete-time Queueing Network,&amp;quot; ''Journal of Applied Probability'', '''20''' (1983), 903-909. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[6] 宮沢政清, 「待ち行列ネットワークと積形式解」, 『オペレーションズ・リサーチ』, '''43''' (1998), 442-448.&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>122.26.167.76</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E5%BE%85%E3%81%A1%E8%A1%8C%E5%88%97%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF(BCMP%E5%9E%8B%E3%81%A8%E3%81%9D%E3%81%AE%E5%BF%9C%E7%94%A8)%E3%80%8B&amp;diff=1960</id>
		<title>《待ち行列ネットワーク(BCMP型とその応用)》</title>
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		<updated>2007-07-08T07:25:25Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;122.26.167.76: 新しいページ: ''''【まちぎょうれつねっとわーく (びーしーえむぴーがた) (BCMP network) 】'''  　待ち行列ネットワーク (queueing network) において, ネ...'&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【まちぎょうれつねっとわーく (びーしーえむぴーがた) (BCMP network) 】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[待ち行列ネットワーク]] (queueing network) において, ネットワーク全体の定常分布が各ノードの状態の周辺分布の積として表されるとき, このようなネットワークは一般に[[積形式解]] (product form solution) を持つといわれる. 最初に研究された一連の積形式ネットワークは, [[ジャクソンネットワーク]] (Jackson network) と呼ばれている. ジャクソンネットワークは, 定常分布の表現が簡単であるので広く応用されてきたが, 経路をあらかじめ選択できない, 指数サービスに限定される, などモデルの制約が強い. これに対して, ジャクソンネットワークを拡張して, 客に客の[[クラス]]を設け, かつより一般的なサービス機構にしても積形式解をもつことが, Baskettら [1] やKelly [2] の研究によって明らかにされた. ここでは, 前者を[[BCMPネットワーク]] (BCMP network) [3], 後者を[[ケリーネットワーク]] (Kelly network) と呼ぶ. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''BCMPネットワーク''' BCMPネットワークは, 次のように定義される. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:*ネットワークは$M$個のノードから成り, 客は$C$個のクラスのいずれかに属する. この他に外部を表すノード$0$があるとする. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:*外部から到着した客は, 確率$r_{0, (i, c)}$でノード$i$に行き, クラス$c$の客となる. ノード$i$のクラス$c$の客は, サービス終了後確率$r_{(i, c), (j, d)}$でノード$j$のクラス$d$の客となり, 確率$r_{(i, c), 0}$でネットワークから退去する. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:*客は外部から率$\lambda$のポアソン過程に従って到着する. (到着率は, ネットワーク内の人数, または経路選択行列で構成されるマルコフ連鎖の部分連鎖の人数に依存してもよい. )&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:*各ノードのサービス規律は先着順, プロセッサ・シェアリング, 無限サーバ, 後着順割込継続型のいずれかにしたがう. 各クラスの客のサービス要求量の分布は, 先着順の場合はクラス共通の指数分布のみであるが, その他の場合はクラスに依存してもよく, 任意の分布が許される. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　$r_{0, (i, c)}$, $r_{(i, c), (j, d)}$, $r_{(i, c), 0}$などで表される確率による経路選択はネットワークの状態とは独立であると仮定されるので, このような経路選択をマルコフ的経路選択ともいう. マルコフ的経路選択では, すべてのノード, クラスのペア $(i, c)$ に対して正の経路選択確率をたどって外部から到達でき, また正の経路選択確率をたどって外部に出られるならば[[開放型]]  (open network), すべてのノード, クラスのペアに対して$r_{0, (i, c)}=0$, $r_{(i, c), 0}=0$であれば[[閉鎖型]] (closed network) である. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''積形式定常状態確率'''　いま, ノード$i$への客の到着を[[トラヒック方程式]] (traffic equation) &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\lambda_{(i, c)} = \lambda r_{0, (i, c)} + \sum_{j=1}^M \sum_{d=1}^C \lambda_{(j, d)} r_{(j, d), (i, c)} &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
の解$\lambda_{(i, c)}$に等しい率のポアソン到着としてノードの状態の周辺分布を求めると, BCPM型ネットワークの定常分布はこの周辺分布の積で表現できる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''対称型サービス規律'''　BCMPネットワークとケリーネットワークの2つの研究は, ほぼ同時期に独立に行われたが, 本質的には同種類のモデルである. しかしKellyの研究は, 積形式解をもつネットワークの範囲がBCMP型のプロセッサ・シェアリング, 無限サーバ, 後着順割込継続型を含む, より一般的な[[対称型サービス規律]] (symmetric service discipline) に拡張されている点と, 客のクラスを経路情報を含めた形で設定すれば客の経路を決定論的に定めることができることを明示した点で重要である. 以下, 対称型サービス規律について説明する. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　対称型サービス規律ではノード内の客の位置を区別し, ノード$i$に客が$m$人いるときのノード$i$の状態 {\mbox{\boldmath $x_i$}} を, 位置$k$の客のクラス$c_k$とその客の残余サービス要求量 (サービス要求量の分布が相型分布の場合は客のいる相番号)$\phi_k$を用いて, ${\mbox{\boldmath $x_i$}} = (c_1, \phi_1, c_2, \phi_2, \cdots, c_m, \phi_m)$ と表現する. ノード$i$の状態が ${\mbox{\boldmath $x_i$}}$ であるときこのノードに客が到着すると, 客は確率 $\gamma(m+1, k)$ で位置$k$を選択し, このとき位置 $l&amp;gt;k$ にいた客は位置$l+1$に移る. また, 状態 ${\mbox{\boldmath $x_i$}}$において位置$k$の客が退去すると, 位置 $l&amp;gt;k$ にいた客は位置 $l-1$ に移る. さらに, ノード$i$の状態が ${\mbox{\boldmath $x_i$}}$ であるとき, このノードの総サービス率は $\varphi(m)$ で与えられ, 総サービス率は位置$k$の客に $\gamma(m, k)$ の割合で配分される. すなわち, 位置$k$の客のサービス率は $\varphi(m) \gamma(m, k)$ となる. 対称型という言葉は, 到着した客が各位置へ割り付けられる確率とその位置で客が受けるサービスの割合が比例する点に由来する. また, 対称型サービスでは, 客がノードに到着してから退去するまでの平均応答時間が, その客のサービス要求量に比例することが知られている. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　BCMPやケリーネットワークの特徴は, [[局所平衡]] (local balance) 方程式を満たすことにある. これによって, 積形式解が直接導かれ, また積形式解が[[大域平衡]] (global balance) 方程式を満足すること (定常分布であること)も容易に証明できる. また, サービス時間分布が一般の場合は, 対称型サービス規律はサービス位置を区別した最も詳細な局所平衡方程式が成り立つための必要十分条件となる. 対称型サービス規律はこの局所平衡方式から自然に導かれたと考えられる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　対称型サービス規律では, 各ノードの状態確率がサービス時間分布の形とは無関係に, その平均値のみによって定まる. この性質は[[不感性]] (insensitivity)と呼ばれている. また, 局所平衡が成り立つネットワークは不感性をもつこともわかる. 不感性をもつ代表的なシステムの例としては, 呼がポアソン過程に従って発生する[[回線交換網]] (circuit switching network) が挙げられ, 呼損率は保留時間の分布形に関係なく平均値によってのみ定まる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ネットワークが積形式解をもつ証明の別法として, 元の確率過程の時間を逆転した[[逆過程]] (reversed process) を用いる方法が提案されている [2], [4]. 関連した方法に[[準可逆性]](quasi-reversibility) という性質を使う証明がある. この場合には, 各ノードが準可逆性を持つことを示し, 準可逆性を持つノードをマルコフ的経路選択で結合すると積形式ネットワークとなることを利用する. この方法は, 積形式を持つネットワークを構成するためにも有効な方法である. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
----&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1] F. Baskett, K. M. Chandy, R. R. Muntz and F. G. Palacios, &amp;quot;Open, Closed, and Mixed Networks of Queues with Different Classes of Customers,&amp;quot; ''Journal of Association for Computing Machinery'', '''22''' (1975), 248-260.                       &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[2] F. P. Kelly, ''Reversibility and Stochastic Networks'', John Wiley &amp;amp; Sons, 1979. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[3] 橋田温, 「最近のネットワーク手法」, 『オペレーションズ・リサーチ』, '''26''' (1981), 205-212. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[4] J. Walrand, ''An Introduction to Queueing Networks'', Prentice-Hall, 1988.&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>122.26.167.76</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E5%BE%85%E3%81%A1%E8%A1%8C%E5%88%97%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF(%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%82%AF%E3%82%BD%E3%83%B3%E5%9E%8B%E3%81%A8%E3%81%9D%E3%81%AE%E5%BF%9C%E7%94%A8)%E3%80%8B&amp;diff=1951</id>
		<title>《待ち行列ネットワーク(ジャクソン型とその応用)》</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E5%BE%85%E3%81%A1%E8%A1%8C%E5%88%97%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF(%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%82%AF%E3%82%BD%E3%83%B3%E5%9E%8B%E3%81%A8%E3%81%9D%E3%81%AE%E5%BF%9C%E7%94%A8)%E3%80%8B&amp;diff=1951"/>
		<updated>2007-07-08T04:27:14Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;122.26.167.76: 新しいページ: ''''【まちぎょうれつねっとわーく (じゃくそんがた) (Jackson network) 】'''  　ジャクソン型待ち行列ネットワークは, J. R. Jackson [3] によ...'&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【まちぎょうれつねっとわーく (じゃくそんがた) (Jackson network) 】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ジャクソン型待ち行列ネットワークは, J. R. Jackson [3] によって導入された最も基本的な[[待ち行列ネットワークモデル]]である. このモデルではシステムの状態変化がマルコフ連鎖で記述され, 定常状態確率が[[積形式]]で陽に表現される. 計算機システムの性能評価をはじめ実際問題の解析にも頻繁に応用されている. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''ジャクソンネットワーク'''　ジャクソン型待ち行列ネットワークでは, 各ノードは[[指数サービス]]を行う1つもしくは複数の窓口と1つの容量無限の待ち合室 (バッファ) からなり, あるノードでサービスを終えた客は[[経路選択確率]]と呼ばれる一定の確率で次のノードを選ぶ. ネットワークのノード数を $M$ とし, 各ノードをノード $1, 2, \ldots, M$ で表す. ノード $i$ におけるサービス率はそのノードにいる客数 $n$ の関数として $C_i(n)$ で与えられる. 例えばノード $i$ の窓口数が $c$, 各窓口のサービス率が $\mu$ ならば, $C_i(n)=\min(n, c)\mu$ である. ノード $i$ でサービスを終えた客は経路選択確率 $p_{ij}$ でノード $j$ に移動する. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ジャクソンネットワークは, 外部からの客の到着を仮定する[[開放型]]と, 外部からの到着はなく, 常に一定数 $N$ の客がネットワーク内を移動する[[閉鎖型]]に大別される. 開放型の場合, 客は外部から到着率 $\lambda$ のポアソン過程にしたがって到着する. 外部から到着した客は確率 $p_{0i}$ でノード $i$ に進み, ノード $i$ のサービスが終了した客は確率 $p_{i0}$ で網から退去する. $0$ を含むすべての $i$ について $\sum_{j=0}^M p_{ij} =1$ である. ただし $p_{00}$ は $0$ とする. 閉鎖型の場合は, すべての $i$ について $\sum_{j=1}^Mp_{ij} =1$ である. 経路選択確率 $p_{ij}$ からなる正方行列を $P$ とする. 開放型の場合 $P$ は $M+1$次であり, 閉鎖型の場合 $M$次である. 小さなモデルに分割されるケースを除外するため, $P$ をマルコフ連鎖の推移確率行列とみたとき, 既約であると仮定する. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''定常状態確率'''　この待ち行列網の状態を $(n_1, n_2, \ldots, n_M)$ で表す. ここで $n_i$ はノード $i$ にいる客の数である. 定常状態確率を $p_{(n_1, n_2, \ldots, n_M)}$ とすれば, これは次のような積形式になる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
p_{(n_1, n_2, \ldots, n_M)}=G^{-1} \prod_{i=1}^M &lt;br /&gt;
      \prod_{n=1}^{n_i} \frac{\alpha_i}{C_i(n)} &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ここで $n_i=0$ のときは上記の積は1とみなす. $G$ は正規化定数であり, $\alpha_i$ $(i=1, 2, \ldots, M)$ は[[トラヒック方程式]]と呼ばれるつぎの方程式の解である.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{eqnarray*}&lt;br /&gt;
 &amp;amp;&amp;amp; \alpha_i = p_{0i}\lambda + \sum_{i=1}^M \alpha_j p_{ji}, &lt;br /&gt;
          \quad i=1, 2, \ldots, M,  \qquad \mbox{ 開放型 } &lt;br /&gt;
 \\&lt;br /&gt;
 &amp;amp;&amp;amp; \alpha_i = \sum_{i=1}^M \alpha_j p_{ji}, &lt;br /&gt;
       \quad i=1, 2, \ldots, M, %\qquad \alpha_1=1 &lt;br /&gt;
        \qquad \mbox{ 閉鎖型 } &lt;br /&gt;
\end{eqnarray*}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
これらの式は, 各ノード毎に $\alpha_i$ を到着率とみなし, これが退去率に等しいとして得られる1次の連立方程式と解釈できる. 開放型の場合, $\alpha_i$ は一人の客がネットワークに到着してから退去するまでにノード $i$ を訪問する平均回数に$\lambda$を乗じたものとなっている. 閉鎖型の場合, トラヒック方程式は $P$ の定常状態確率を求める方程式と同一であり, さらに例えば $\alpha_1=1$ という条件をおけば, $\alpha_i$ はノード1に到着してからまた再びノード1に戻ってくるまでにノード $i$ を訪問する平均回数という意味をもつ.  &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''いろいろな性質'''　定常分布が積形式となることから, ジャクソンネットワークではいろいろ好ましい性質が成り立つことが証明されている. まず開放型の場合, 任意時点での各ノードの客の数は互いに独立になる. ただし, 閉鎖型の場合は可能な状態が $\sum_{i=1}^M n_i =N$ を満たすものに限られるので, 客の数は独立とはならない. また, 閉鎖型も含め, 各ノードからの退去過程はポアソン過程になる. したがって, どんな部分ネットワークに対しても, 部分ネットワーク全体を1つのノードで置き換えて, 他の部分の定常分布が変わらないようにすることができる. すなわち[[ノートンの定理]]が任意の部分ネットワークに対して成り立つ [8]. さらに, 1つのノードへの到着時点で, 到着した客が見るネットワークの状態の分布は任意時点の状態分布と一致する. これを[[到着定理]]という. ただし, ネットワークが閉鎖型の場合には, 任意時点の分布として (到着した客を除いたことに対応する) システム内客数が $N-1$ のネットワークにおける定常分布を使う. さらに客の退去時点での分布も同様であり [4], この分布のもとで, ノード $i$ に到着してから次にそこに戻るまでの平均周期は, ノードごとの平均訪問回数と平均待ち時間の積の総和で与えられる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　正規化定数, スループット, 各ノードの平均客数などを求めることは, 開放型ネットワークの場合は容易である. 各ノードの客数が互いに独立になるためである. しかし, 閉鎖型の場合には, 可能な状態が $\sum_{i=1}^M n_i =N$ を満たすものに限られるという制約のため, 工夫が必要である. 例えば, 正規化定数を計算する方法として, [[たたみ込み法]]}や[[平均値解析法]]が知られている[2]. たたみ込み法では, ノード $i$ に対し, $N+1$ 次元のベクトルを&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
  X_i=(X_i(0), X_i(1), \ldots, X_i(N)), &lt;br /&gt;
  \quad X_i(0)=1, \quad X_i(n)=\prod_{j=1}^n \alpha_i/C_i(j), &lt;br /&gt;
  \  n&amp;gt;0&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
とし, これらのベクトルを客数の和が $N$ 以下の範囲でたたみこみ演算して $G$ を求める. 平均値解析法は到着定理と[[リトルの公式]]を応用し, 各ノードの平均客数, 1回あたりの平均滞在時間, スループットなどを, システム内客数 $N$ について $0$ から繰り返し計算する方法である. 各ノードでの規律は, 平均待ち時間が到着時点での平均客数と平均サービス時間から求まるもの, 例えば先着順であること, が本質的である. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　待ち時間の分布については, 特殊なネットワークについてのみ考察されている. 開放型で, サーバー数が1のノード (規律は先着順) が直列に並んでいるネットワークもJackson型の一つであるが, このネットワークで一人の客の各ノードでの滞在時間は互いに独立であることが[[バークの定理]]として知られている [1],[6]. これを閉鎖型にした場合, すなわち最後のノードを退去した客は必ず最初のノードに戻る循環型のネットワークでも, 一周する間の一人の客の各ノードでの滞在時間の同時分布も一種の積の形となる [7]. これはどの客も他の客に追い越されることがない (overtake free) という性質が本質的であり, バークの定理はこの影響がない最初と最後のノードでのサーバー数が複数の場合でも成り立つ. 特に最後のノードのサービス時間分布は任意でよい. その他, セントラルサーバモデルで規律がプロセッサーシェアリングである場合の研究もある [5]. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　履歴により経路選択確率が変化する場合も含め, 客のクラスが複数の場合の[[混合型]]については, 発展型である[[BCMP型]], [[ケリー型]]などのネットワークで扱われる. また, 外部からの到着があるが, 系内に入ることができる客数に制限がある[[有限呼源]] (もしくは損失型) の場合, 外部を一つのノードとみなすことにより, 閉鎖型に帰着できる [3]. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
----&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1] P. J. Burke, &amp;quot;The Output Process of a Stationary M/M/$s$ Queuing System, ''The Annals of Mathematical Statistics'', '''39''' (1968), 1144-1152. &lt;br /&gt;
  &lt;br /&gt;
[2] K. M. Chandy and C. H. Sauer, &amp;quot;Computational Algorithms for Product Form Queueing Networks,&amp;quot; ''Communications of the Association for Computing Machinery'', '''23''' (1980), 573-583. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[3] J. R. Jackson, &amp;quot;Jobshop-like Queueing Systems,&amp;quot; ''Management Science'', '''10''' (1963), 131-142. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[4] T. Kawashima, &amp;quot;A Property of Two Palm Measures in Queueing Networks and Its Applications,&amp;quot; ''Journal of the Operations Research Society of Japan'', '''25''' (1982), 16-28. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[5] J. A. Morrison and D. Mittra, &amp;quot;Heavy-usage Asymptotic Expansions for the Waiting Time in Closed Processor-sharing Systems with Multiple Casese,&amp;quot; ''Advances in Applied Probability'', '''17''' (1985), 163-185. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[6] E. Reich &amp;quot;Note on Queues in Tandem,&amp;quot; ''The Annals of Mathematical Statistics'', '''34''' (1963), 338-341. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[7] R. Schassberger and H. Daduna. &amp;quot;Sojourn Times in Queueing Networks with Multiserver Nodes,&amp;quot; ''Journal of Applied Probability'', '''24''' (1987), 511-521. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[8] J. Walrand, ''An Introduction to Queueing Networks'', Prentice Hall, 1988.&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>122.26.167.76</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E5%BE%85%E3%81%A1%E8%A1%8C%E5%88%97%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%80%8B&amp;diff=1950</id>
		<title>《待ち行列ネットワーク》</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E5%BE%85%E3%81%A1%E8%A1%8C%E5%88%97%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%80%8B&amp;diff=1950"/>
		<updated>2007-07-08T04:05:04Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;122.26.167.76: 新しいページ: '【まちぎょうれつねっとわーく (queueing network) 】  　複数の待ち行列システム(以下ノードと表記)が, 図1のようにネットワーク上に...'&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;【まちぎょうれつねっとわーく (queueing network) 】&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　複数の待ち行列システム(以下ノードと表記)が, 図1のようにネットワーク上に結合された数学モデルを[[待ち行列ネットワーク]] (queueing network あるいは network of queues) と呼ぶ. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{figure}[htbp]&lt;br /&gt;
\begin{center}&lt;br /&gt;
\includegraphics[bbllx=0, bblly=185mm, bburx=180mm, &lt;br /&gt;
bbury=280mm, height=50mm]{0123-Network.eps}&lt;br /&gt;
\caption{待ち行列ネットワーク}\label{B-B-01+queueing-network}&lt;br /&gt;
\end{center}&lt;br /&gt;
\end{figure}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　各ノード間の移動は通常確率的に選択される. 例えばノード $i$ から $j$ は確率 $r_{ij}$ で移動する. [[経路選択確率]] (routing probability) あるいは分岐確率 (branching probability) と呼ぶ. このモデルの確率的な振る舞いを解析し, 待ち時間・待ち行列長・スループットなどに関する性能評価量を算出することが目的である. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　これらのモデルにおいては, あるノードからの退去過程は他のノードへの到着過程になることから, ノード間の従属性が生じる. さらにはネットワークにフィードバック・ループがある場合には, 退去した客が再度到着する可能性もあり, 到着客間にも従属性が生じる. これらのことから個別のノードを取り出し, 解析するのは不可能であり, ネットワーク全体を捉えた解析が必要である. これまでに解析的にはマルコフ性を保持しながら, [[積形式解]]が得られる範囲内で, 現実のシステムにより近いモデルが次々と発表されて来た. 待ち行列ネットワークは, 外部との関わり方で[[開放型ネットワーク]] (open network) と[[閉鎖型ネットワーク]] (closed network) に分類が可能である. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''開放型ネットワーク'''　開放型ネットワークにおいてはネットワーク外からの客の到着があり, またネットワーク外への退去もある. 従ってネットワーク内の総客数は可変であり, 一定ではない. 例えば蓄積交換型のパケット交換網では, パケット送信要求の発生が客のネットワークへの流入に相当し, 各交換機およびそれに付随するバッファが各ノードに対応する. 従って目的局に受信されることが, ネットワークからの退去に当たる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　図2のように直列に繋がったモデルを[[直列型待ち行列]] (tandem queue あるいは series queue) と呼ぶが, これは代表的な開放型ネットワークである. 直列型待ち行列は生産ラインの性能評価などに多用される. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{figure}[htbp]&lt;br /&gt;
\begin{center}&lt;br /&gt;
%\includegraphics[bbllx=0, bblly=210mm, bburx=230mm, bbury=260mm, &lt;br /&gt;
%height=40mm]{. . /b-b/tandem.eps}&lt;br /&gt;
\setlength{\unitlength}{1mm}&lt;br /&gt;
\begin{picture}(108, 20)(0, -10)&lt;br /&gt;
\thicklines&lt;br /&gt;
\put(0, 0){\vector(1, 0){8}}&lt;br /&gt;
\multiput(9, -2.5)(0, 5){2}{\line(1, 0){7}}&lt;br /&gt;
\put(16, -2.5){\line(0, 1){5}}&lt;br /&gt;
\put(16, 0){\line(1, 0){2}}&lt;br /&gt;
\put(21, 0){\circle{6}}&lt;br /&gt;
\put(24, 0){\vector(1, 0){8}}&lt;br /&gt;
\multiput(33, -2.5)(0, 5){2}{\line(1, 0){7}}&lt;br /&gt;
\put(40, -2.5){\line(0, 1){5}}&lt;br /&gt;
\put(40, 0){\vector(2, 3){4}}&lt;br /&gt;
\put(40, 0){\vector(2, -3){4}}&lt;br /&gt;
\put(47, 7.5){\circle{6}}&lt;br /&gt;
\put(47, -7.5){\circle{6}}&lt;br /&gt;
\put(47, 0){\makebox(0, 1.2){$\vdots$}}&lt;br /&gt;
\put(50, 6){\vector(2, -3){4}}&lt;br /&gt;
\put(50, -6){\vector(2, 3){4}}&lt;br /&gt;
\multiput(55, -2.5)(0, 5){2}{\line(1, 0){7}}&lt;br /&gt;
\put(62, -2.5){\line(0, 1){5}}&lt;br /&gt;
\put(62, 0){\line(1, 0){2}}&lt;br /&gt;
\put(67, 0){\circle{6}}&lt;br /&gt;
\put(70, 0){\vector(1, 0){5}}&lt;br /&gt;
\put(80, 0){\makebox(0, 0){$\cdots$}}&lt;br /&gt;
\multiput(84, -2.5)(0, 5){2}{\line(1, 0){7}}&lt;br /&gt;
\put(91, -2.5){\line(0, 1){5}}&lt;br /&gt;
\put(91, 0){\line(1, 0){2}}&lt;br /&gt;
\put(96, 0){\circle{6}}&lt;br /&gt;
\put(99, 0){\vector(1, 0){9}}&lt;br /&gt;
\end{picture}&lt;br /&gt;
\end{center}&lt;br /&gt;
\caption{直列型待ち行列} \label{B-B-01+tandem-model}&lt;br /&gt;
\end{figure}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''閉鎖型ネットワーク'''　一方閉鎖型ネットワークにおいてはネットワーク外からの客の到着, 外への退去はない. 従って総客数が常に一定に保たれる. これは例えば一定台数の機械から構成されるシステムにおいて, 機械の故障・修理を考慮した性能評価を行なう際に用いられる. あるいはマルチプログラミング環境下で動作する計算機システムのように, 内部にCPU, I/O機器などのサーバおよびそれに付随した待ち行列があり, 総客数は一定に保たれている場合に相当する. 計算が完了したジョブ/トランザクションはネットワークから消滅するが, それと同時にネットワーク外のバッファに貯えられていたジョブ/トランザクションが投入され, 結果として総数が変わらないような場合にも適用が可能であり, 計算機アーキテクチュアなどの評価に用いられている. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　閉鎖型ネットワークで, 機械修理問題に見られるように, 稼動状態, 修理待ち状態, 検査待ち状態のそれぞれに対応するノードを順番に訪問し, 客の流れが同一方向で, 訪問する待ち行列の順番が一定な直列型待ち行列を, 特に循環型待ち行列 (図3参照) と呼ぶ. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{figure}[htbp]&lt;br /&gt;
\begin{center}&lt;br /&gt;
\includegraphics[bbllx=0, bblly=190mm, bburx=130mm, bbury=270mm, &lt;br /&gt;
height=60mm]{0123-Cyclic.eps}&lt;br /&gt;
\caption{循環型待ち行列} \label{B-B-01+cyclic-queue}&lt;br /&gt;
\end{center}&lt;br /&gt;
\end{figure}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　また図4に示すように, 計算機システムをモデル化した閉鎖型ネットワークで, 中央に位置するサーバ (CPU に相当) と複数の他のサーバ (入出力機器などの周辺機器に相当) およびそれに付随する待ち行列からなり, 客がこれらの間を交互に行き来するモデルを[[セントラルサーバモデル]]}と呼ぶ. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{figure}[htbp]&lt;br /&gt;
\begin{center}&lt;br /&gt;
%\includegraphics[bbllx=0, bblly=210mm, bburx=230mm, bbury=260mm, &lt;br /&gt;
%height=40mm]{. . /b-b/central.eps}&lt;br /&gt;
\setlength{\unitlength}{1mm}&lt;br /&gt;
\begin{picture}(72, 33)(0, -13)&lt;br /&gt;
\thicklines&lt;br /&gt;
\put(0, -1){\vector(1, 0){10}}&lt;br /&gt;
\put(0, -1){\line(0, 1){21}}&lt;br /&gt;
\put(0, 20){\line(1, 0){72}}&lt;br /&gt;
\put(72, 0){\line(0, 1){20}}&lt;br /&gt;
\put(62, 0){\line(1, 0){10}}&lt;br /&gt;
\put(6, 1){\vector(1, 0){4}}&lt;br /&gt;
\put(6, 1){\line(0, 1){7}}&lt;br /&gt;
\put(6, 8){\line(1, 0){23}}&lt;br /&gt;
\put(29, 0){\vector(0, 1){8}}&lt;br /&gt;
\multiput(11, -2.5)(0, 5){2}{\line(1, 0){7}}&lt;br /&gt;
\put(18, -2.5){\line(0, 1){5}}&lt;br /&gt;
\put(18, 0){\line(1, 0){2}}&lt;br /&gt;
\put(23, 0){\circle{6}}&lt;br /&gt;
\put(26, 0){\line(1, 0){12}}&lt;br /&gt;
\put(38, -10){\line(0, 1){20}}&lt;br /&gt;
\put(38, 10){\vector(1, 0){5}}&lt;br /&gt;
\multiput(44, 7.5)(0, 5){2}{\line(1, 0){7}}&lt;br /&gt;
\put(51, 7.5){\line(0, 1){5}}&lt;br /&gt;
\put(51, 10){\line(1, 0){2}}&lt;br /&gt;
\put(56, 10){\circle{6}}&lt;br /&gt;
\put(59, 10){\line(1, 0){3}}&lt;br /&gt;
\put(38, -10){\vector(1, 0){5}}&lt;br /&gt;
\multiput(44, -7.5)(0, -5){2}{\line(1, 0){7}}&lt;br /&gt;
\put(51, -7.5){\line(0, -1){5}}&lt;br /&gt;
\put(51, -10){\line(1, 0){2}}&lt;br /&gt;
\put(56, -10){\circle{6}}&lt;br /&gt;
\put(59, -10){\line(1, 0){3}}&lt;br /&gt;
\put(62, -10){\line(0, 1){20}}&lt;br /&gt;
\put(48, 0){\makebox(0, 1.2){\Huge $\vdots$}}&lt;br /&gt;
\end{picture}&lt;br /&gt;
\caption{セントラルサーバモデル}\label{B-B-01+central-server-model}&lt;br /&gt;
\end{center}&lt;br /&gt;
\end{figure}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　また単一待ち行列モデルで客の母集団が有限である場合も, 閉鎖型ネットワークの一例と見ることも可能である. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''混合型ネットワーク'''　さらに客が優先権, 待ち行列ネットワーク内の移動経路などの属性により複数クラスに分類され, 一部のクラスに属する客に関しては開放型で, 他のクラスの客に関しては閉鎖型のネットワークを[[混合型ネットワーク]]と呼ぶ. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''ブロッキング'''　待ち行列ネットワークの別の分類として, 各ノードで許容される待ち行列長に関する制限の有無に依るものがある. 制限が無い場合には適当なモデル化の仮定を設ければ積形式解を用いた実用的な計算が可能であるが, 制限がある場合には, ブロッキングが発生し, ノード間のより一層複雑な従属性が生じ, 有効な解析法は存在しない. このような場合には近似的なアプローチを取らざるを得ない. ブロッキングとは, 次に訪問するノードの待合室が一杯のときに移動が妨げられることを言う. この結果, 元のサーバが次の客へのサービスを行なえない, 客がいるにも拘わらずサービスが開始されない, というようなことが起こる. 例えば多段工程からなる生産ラインでは, 各工程における仕掛品置き場が十分でないと, ブロッキングによってラインの流れが滞る. また, 通信網では, ブロッキングによって, 客であるパケット/メッセージなどが消滅したり, もう一度はじめから送信し直さなければならなくなったりする. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''待ち行列ネットワークの応用'''　待ち行列ネットワークは, 従来単一待ち行列システムでモデル化されていた生産・通信・コンピュータ・輸送・交通システムのネットワーク化に伴い, その重要性が増しており, 積形式解を持つモデルの数値計算を支援するソフトウェア・パッケージなども提供されている.&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>122.26.167.76</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E5%BE%85%E3%81%A1%E8%A1%8C%E5%88%97%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%91%E3%82%8B%E8%BF%91%E4%BC%BC%E3%80%8B&amp;diff=1948</id>
		<title>《待ち行列における近似》</title>
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		<updated>2007-07-08T03:32:43Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;122.26.167.76: 新しいページ: ''''【まちぎょうれつにおけるきんじ (approximations for queues) 】'''  　待ち行列における近似は, 近似対象を比較的狭い範囲に固定した...'&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【まちぎょうれつにおけるきんじ (approximations for queues) 】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　待ち行列における近似は, 近似対象を比較的狭い範囲に固定した簡易式としての位置付けの近似式と, 汎用モデルとしての位置付けの近似解法に大きく2分される. いずれも, 解析が非常に難しい, あるいは解析は可能だが特性量の計算に非常に長い時間を要する待ち行列に対して必要かつ有用である. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　標準型待ち行列GI/G/$s$は, そのモデルの一般性から, これまで数多くの近似式が提案されている. 特に, 客の到着がポアソン過程にしたがうM/G/$s$待ち行列とその変形[[集団到着]], [[有限待合室]], [[優先権]]等)に対しては, モデルの重要性と厳密な解析の困難さのために, 待ち行列理論の歴史の中でもかなり早い段階から研究が進められてきた. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　簡易式としての位置付けから,  平均待ち時間E($W_q^{{\rm M/G}/s}$)にはとりわけ多くの近似式が提案されている. E($W_q^{{\rm M/G}/s}$)に対する近似式が最低限満たすべき性質は以下の3つである. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
1. $s=1$のとき, E($W_q^{\rm M/G/1}$)に対する[[ポラチェック・ヒンチンの公式]]と整合すること. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
2. 指数サービス時間分布のとき, E($W_q^{{\rm M/M}/s}$)と整合すること. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
3. 重負荷(heavy traffic)時における漸近的性質&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
  \lim_{\rho\to 1}\, (1-\rho) \, \mbox{E}(W_q^{{\rm M/G}/s})=\frac{1+c_s^2}{2s\mu}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
と整合すること. ただし, $\rho=\lambda/s\mu$ はトラフィック密度, $\lambda$ は到着率, $\mu$ はサービス率, $c_s$ はサービス時間分布の変動係数を表す. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
これらをすべて満たす近似式として, [[リー・ロントンの近似式]] $\, $(Lee-Longton approximation) [5] が知られている. リー・ロントンの近似式は, $0\leq c_s&amp;lt;1$のとき過小評価, $c_s&amp;gt;1$のとき過大評価する傾向がある. さらに正確な近似式を得るためには, 性質 1-3に加えて&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{enumerate}&lt;br /&gt;
\setcounter{enumi}{3}&lt;br /&gt;
\setlength{\itemsep}{0mm}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
4. 一定サービス時間分布のとき, E($W_q^{{\rm M/D}/s}$)と整合すること. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
5. $s\to\infty$のときの漸近的性質&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
  \lim_{s\to\infty}\frac{\mbox{E}(W_q^{{\rm M/G}/s})}&lt;br /&gt;
{\mbox{E}(W_q^{{\rm M/M}/s})}=1&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　と整合すること. &lt;br /&gt;
　&lt;br /&gt;
6. 軽負荷(light traffic)時における漸近的性質&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
  \lim_{\rho\to 0}\frac{\mbox{E}(W_q^{{\rm M/G}/s})}&lt;br /&gt;
 {\mbox{E}(W_q^{{\rm M/M}/s})}=  s\mu\int_0^{\infty}\{1-G_e(t)\}^s dt&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
と整合すること. ここで, $G_e(\cdot)$はサービス時間分布の平衡分布を表す. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
を満たすことが要求される. 性質 1-5を満たす近似式の中で, 木村の近似式(Kimura's approximation) [1]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\mbox{E}(W_q^{{\rm M/G}/s})\approx\frac{1+c_s^2}{\displaystyle\frac{2c_s^2}&lt;br /&gt;
{\mbox{E}(W_q^{{\rm M/M}/s})}+\frac{1-c_s^2}{\mbox{E}(W_q^{{\rm M/D}/s})}}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
は, $c_s$ の値に依らず比較的安定した精度をもつことが知られている. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　性質1-5まではサービス時間の2~次までのモーメント(平均, 分散)のみを用いて表されるため, これらの性質を用いて得られる近似式を2モーメント近似(two-moment approximation)と呼ぶ. これに対し, 性質 6はサービス時間の分布情報を必要とするため, 性質1-6をすべて満たす近似式は2モーメント近似よりも簡易式としての利便性をやや欠くことになる. さらに, 中程度以上の負荷がかかる状況では近似精度で2 モーメント近似との間で大きな差を生じないため, 実用上は性質 1-5を満たす2モーメント近似で十分である. 性質6はそれ自身[[軽負荷近似]] (light traffic approximation)として用いられることもある. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　M/G/$s$待ち行列の平均待ち時間以外の重要な特性量としては, 到着客の待ち確率(delay probability) $\Pi^{{\rm M/G}/s}$が挙げられる. 理論的および数値的検証によって&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
  \Pi^{{\rm M/G}/s} \approx \Pi^{{\rm M/M}/s}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
が非常に良い近似となることが確かめられており, アーランの待ち確率近似(Erlang delay probability approximation)と呼ばれている. この他, 待ち時間分布や系内客数分布に対する近似式 [7], 有限待合室の場合の呼損率に対する近似式 [3] 等が研究されている. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　一般到着分布をもつGI/G/$s$待ち行列に対する近似式は, M/G/$s$待ち行列ほど成功しているとは言い難い. その第1の原因は, 特性量が満たすべき性質の理論的解明が進んでいない点にある. 例えばE($W_q^{{\rm GI/G}/s}$)に対する近似式が満たすべき性質としては, E($W_q^{{\rm M/G}/s}$)に対する性質に加えて&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{enumerate} &lt;br /&gt;
\setcounter{enumi}{6}&lt;br /&gt;
\item E($W_q^{{\rm D/M}/s}$)あるいはE($W_q^{{\rm GI/M}/s}$)と整合すること. &lt;br /&gt;
\end{enumerate}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
が課せられる程度でしかない. ここで, 重負荷時における性質3は, 到着時間間隔分布の変動係数を$c_a$とすると&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
  \lim_{\rho\to 1}(1-\rho)\mbox{E}(W_q^{{\rm GI/G}/s})&lt;br /&gt;
  =\frac{c_a^2+c_s^2}{2s\mu}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
で置き換えられることに注意しよう. また第2の原因としては, 到着過程の3次以上のモーメントが特性量に強く影響するために, 簡易な2モーメント近似が本質的に得にくい点が挙げられる. 性質1-5および7を満たすE($W_q^{{\rm GI/G}/s}$)に対する近似式としては[[ページの近似式]] (Page's approximation) [6] が知られているが, $c_a&amp;gt;1$または$c_s&amp;gt;1$のとき過大評価する傾向がある. この他の近似式については [2]を参照のこと. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　汎用モデルとして位置付けられる近似解法は極めて限られる. [[流体近似]] (fluid approximation)と[[拡散近似]] (diffusion approximation) [4] は, 待ち行列における代表的な汎用モデルである. 両者は, 系内客数過程のような離散値確率過程を連続値を取る過程でモデル化するという点で共通している. この意味で, これら2~つの近似解法を待ち行列の連続モデルと捉えることもできる. 系内客数過程$\{N(t);\, t\geq 0\}$を例に取ると, 拡散近似は, 適当な境界条件の下で線形確率微分方程式&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
  \mbox{d}X(t)=(\lambda-\mu)\mbox{d}t+(\lambda c_a^2+\mu c_s^2)\mbox{d}B(t), &lt;br /&gt;
 \qquad t\geq 0&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
で記述される[[ブラウン運動]] (Brownian motion)$\{X(t);\, t\geq 0\}$を$\{N(t);\, t\geq 0\}$の連続モデルとして用いる. ここで, $\{B(t);\, t\geq 0\}$は標準ブラウン運動を表す. 流体近似は, 確率変動を表すこの方程式の右辺第2項を無視した場合に相当する. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　連続モデルの一般的短所として, 過程の離散的性質を無視できない軽負荷時において, 離散モデルの厳密解との間に大きな乖離を生ずることが挙げられる. 特に, 流体近似においては $\rho&amp;lt;1$ のとき行列が生じないため, その定常解析は意味をなさない. しかし, 解析的には連続モデルの方が離散モデルよりもむしろ容易であり, 過渡解析のモデルとしては離散モデルよりも優っている. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
----&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1] T. Kimura, &amp;quot;A Two-Moment Approximation for the Mean Waiting Time in the GI/G/$s$ Queue,&amp;quot; ''Management Science'', '''32''' (1986), 751-763. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[2] T. Kimura, &amp;quot;Approximations for Multi-Server Queues: System Interpolations,&amp;quot; ''Queueing Systems'', '''17''' (1994), 347-382. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[3] T. Kimura, &amp;quot;A Transform-Free Approximation for the Finite Capacity M/G/$s$ Queue,&amp;quot; ''Operations Research'', '''44''' (1996), 984-988. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[4] 木村俊一, 「拡散近似: 離散と連続のはざまで」, 『オペレーションズ・リサーチ』, '''42''' (1997), 540-546. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[5] A. M. Lee and P. A. Longton, &amp;quot;Queueing Process Associated with Airline Passenger Check-In,&amp;quot; ''Operational Research Quarterly'', '''10''' (1957), 56-71. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[6] E. Page, ''Queueing Theory in OR'', Butterworth, 1972. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[7] H. C. Tijms, ''Stochastic Models: An Algorithmic Approach'', Wiley, 1994.&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>122.26.167.76</name></author>
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		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E5%BE%85%E3%81%A1%E8%A1%8C%E5%88%97%E3%81%AE%E3%83%90%E3%82%B1%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%83%90%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB%E3%80%8B&amp;diff=1947</id>
		<title>《待ち行列のバケーションサーバモデル》</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E5%BE%85%E3%81%A1%E8%A1%8C%E5%88%97%E3%81%AE%E3%83%90%E3%82%B1%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%83%90%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB%E3%80%8B&amp;diff=1947"/>
		<updated>2007-07-08T03:09:25Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;122.26.167.76: 新しいページ: ''''【まちぎょうれつのばけーしょんさーばもでる (queueing model with a vacationing server) 】'''  　基本的な待ち行列の数多くの変形モデル...'&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【まちぎょうれつのばけーしょんさーばもでる (queueing model with a vacationing server) 】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　基本的な待ち行列の数多くの変形モデルのうちの1つとして, 客がいるといないとに拘らず, サービスが行なわれない期間 (これをサーバの [[バケーション]] (vacation) という) のあるモデルがある. サーバのバケーションがあるモデルは, 伝統的 (1960年代) には, サーバの始動毎に発生する費用と客の待ち時間に対する費用の釣合いを取る最適制御問題として研究された. 近年 (1970年頃以降) では, 確率分解定理と呼ばれる興味深い理論的性質と, 通信や生産システムの性能評価のための基礎的理論モデルとしての応用性が注目されている.  特に, M/G/1待ち行列のバケーションモデルと, 複数のM/G/$ \cdot $待ち行列を1つのサーバが巡回的にサービスするポーリングモデルが活発に研究されている [1]. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''サーバのバケーション'''　サーバのバケーションによって表されるものは, 現実のシステムでは, 設備の故障と修理や予防保守の時間の他に, サーバの稼働準備と稼働後処理の時間, 十分な数(あるいは十分な仕事量)が待ち行列に溜るまで稼働開始を遅らせる時間等である. また, 通信方式の性能評価への応用において, 複数のユーザが1つの通信チャネル(サーバ)を時間分割で共有するシステム(例えば, 時分割多元接続やトークンリングLAN) では, 各ユーザにとって, 他のユーザのサービス時間やユーザの切替えに要する時間は, バケーションとみなされる. バケーションのない通常のシステムでも, 待ち行列が空である期間を, 客の到着により直ちに終了するバケーションとみなすことができる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[サーバのバケーションがある待ち行列]]では, サーバの状態は, 客のサービスを続けて行なう稼働期間と, 上記のような理由によるバケーションの期間が交互に繰り返して現れる. 従って, バケーションモデルは, サーバの稼働期間を終了する規則と, バケーション期間を終了する規則とにより, 分類することができる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''稼働期間を終了する規則'''　稼働期間を終了する規則には, 稼働開始後に続いてサービスされる客数に対する制限によって, (1)待ち行列が空になるまでサービスを続ける全処理式, (2)稼働開始時点で待ち行列にいた客だけをサービスし, その間に到着する客は, バケーション後の次の稼働期間でサービスするゲート式, 及び(3)一定数(例えば, 1人)の客をサービスするか, または待ち行列が空になるまでサービスを続ける制限式, という3つの基本方式がある. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''バケーション期間を終了する規則'''　バケーション期間を終了する規則には, (1)サーバが1回のバケーションから帰ってきたときに待っている客がいなければ直ちにもう一度バケーションを取るという動作を, バケーション終了時に少なくとも1人の客が待っているようになるまで繰り返す多重バケーションモデル, (2)バケーションは1回だけで, その終了時に待っている客がいなければ, サーバは客が到着すればいつでもサービスを始められる状態で待つ単一バケーションモデル, (3)サーバの始動に要する時間を節約するために, $ n \; ( &amp;gt; 1 ) $人の客が溜るまでサービスを始めない$n$-方策, 等がある. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''確率的分解定理'''　[[M/G/1待ち行列]] のバケーションモデルにおける興味深い理論的性質として, [[確率的分解定理]] (stochastic decomposition theorem)について述べる.  これは, 適当な条件の下で, バケーションモデルの[[平衡状態]] (equilibrium state)における客数$ N $の確率分布が, 対応するバケーションのないモデルの平衡状態における客数$ N _0 $の確率分布と, バケーション期間のみに依存する客数$ N _1 $の確率分布の畳み込みに分割できるという定理である.  例えば, 多重バケーションモデルの平衡状態における任意時刻の客数について, 分解定理が成り立ち, このとき$ N _1 $はバケーション開始時の客数とバケーション中の任意時刻までに到着する客数の和である.  ある場合においては, G/G/1待ち行列のバケーションモデルにおいても分解定理が成り立つ. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　さらに, サービスが[[先着順]]に行なわれ, バケーションが将来の到着過程に依存しない場合には, 客の待ち時間の分布関数の[[ラプラス・スチルチェス変換]]に対する同様の分解定理も成り立つ.  例えば, M/G/1待ち行列の全処理式多重バケーションモデルにおいて, 客の平均待ち時間は, [[ポラチェック・ヒンチンの公式]] (Pollaczek-Khintchine formula) として知られるバケーションのない場合の平均待ち時間と, 1回のバケーション時間$ V $の平均前方再生時間$ \mbox{E} [ V ^2 ] / ( 2 \mbox{E}[V] ) $の和で与えられる.  従って, $ V $の分散が大きいシステムでは, $ V $を一定長だけ延ばすと平均待ち時間が減少するというパラドクスが生じる [2]. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''ポーリングモデル'''　最後に, [[ポーリングモデル]] (polling model) について述べる.  ポーリングモデルとは, 複数の待ち行列を1つのサーバが巡回的にサービスするシステムのことである.  サーバが1つの待ち行列から次の待ち行列に移るための移動時間を仮定してもよい.  各待ち行列にとって, 他の待ち行列のサービス時間と移動時間は, サーバのバケーションとみなされる. M/G/$ \cdot $待ち行列のポーリングモデルについても, 確率的分解定理が成り立つ. これを利用して, すべての待ち行列が同等な場合に, 平均待ち時間の公式が得られる. 各待ち行列のパラメタが異なる一般の場合に, 平均待ち時間を表す公式は得られていない(数値的には計算できる)が, それらにトラヒック強度の重みを付けて加えた量に対する疑似保存則 (quasi-conservation law) が導かれている [3, 4]. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
----&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1] H. Takagi, ''Queueing Analisis: A Foundation of Performance Evaluation'', Vols. 1-3, Elsevier, 1991, 1993, 1993. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[2] R. B. Cooper, S. -C. Niu and M. M. Srinivasan, &amp;quot;Some Reflections on the Renewal-Theory Paradox in Queueing Theory,&amp;quot; ''Journal of Applied Mathematics and Stochastic Analysis'', '''11''' (1998), 355-368. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[3] H. Takagi, ''Analysis of Polling Systems'', MIT Press, 1986. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[4]高木英明, 「ポーリングモデル：巡回サービス多重待ち行列」, 『オペレーションズ・リサーチ』, ''41'' (1996), 108-118.&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>122.26.167.76</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E5%BE%85%E3%81%A1%E8%A1%8C%E5%88%97%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB_M/G/1%E3%80%8B&amp;diff=1946</id>
		<title>《待ち行列モデル M/G/1》</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E5%BE%85%E3%81%A1%E8%A1%8C%E5%88%97%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB_M/G/1%E3%80%8B&amp;diff=1946"/>
		<updated>2007-07-08T02:52:03Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;122.26.167.76: 新しいページ: ''''【まちぎょうれつもでる M/G/1 (queueing model M/G/1) 】'''  　待ち行列モデル M/G/1 (queueing model M/G/1) は, 客の到着が到着率 $\lambda$ の...'&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【まちぎょうれつもでる M/G/1 (queueing model M/G/1) 】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[待ち行列モデル M/G/1]] (queueing model M/G/1) は, 客の到着が到着率 $\lambda$ のポアソン過程}{ポアソン過程}に従い, サービス時間が一般分布 $H(t)$ に従う, 窓口1個 (扱い者1人) の無限長の待ち行列を許す最も基本的なモデルである. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　客の到着間隔 $A_r, r=1, 2, \cdots, $ およびサービス時間$B_r, r=1, 2, \cdots, $ は互いに独立で, $A_r$ は平均 $1/\lambda$ の指数分布, $B_r$ はサービス時間分布 $H(t)$ に従う. したがって任意の時間帯 $(\tau, \tau+t ］$ における到着客数 $N_{\tau}(t)$は, 平均 $\lambda t$ のポアソン分布に従う確率変数となる. 客の[[サービス規律]]として, 通常, [[先着順]] (FCFS) を仮定するが, [[後着順]] (LCFS), [[ランダム順]] (ROS) などのサービス規律を考えることもある. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　先着順サービスの M/G/1 モデルでは, 平均サービス時間を $1/\mu$ とすると, 利用率 $\rho=\lambda/\mu &amp;lt; 1$ のときにシステムは安定となり, 時間の経過とともに[[平衡状態]]へ近づく. 平衡状態における客の待ち時間分布 $W_q(t)$ は[[ポラチェック・ヒンチンの公式 (ポラチェック・ヒンチン)|ポラチェック・ヒンチンの公式]] (Pollaczek-Khintchine formula)&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{equation}&lt;br /&gt;
W_q^*(s) = (1-\rho)/ \{1-\lambda[1-H^*(s)]/s\}&lt;br /&gt;
\label{B-A-06+1}&lt;br /&gt;
\end{equation}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
によって与えられる. ここで $W_q^*(s)$, $H^*(s)$ はそれぞれ $W_q(t)$, $H(t)$のラプラス・スチルチェス変換である. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''平均待ち時間'''　式 (1) から, 平衡状態における[[平均待ち時間]] E$(W_q)$ は, $c^2= \mbox{Var}(B_r)/\{\mbox{E}(B_r)\}^2$ をサービス時間分布の変動係数として, &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{equation}&lt;br /&gt;
\mbox{E}(W_q) = \frac{\rho (1+c^2)}{2 \mu (1-\rho)}&lt;br /&gt;
\label{B-A-06+2}&lt;br /&gt;
\end{equation}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
で与えられることが分かる. この式から平均行列長, 平均系内人数, 平均系内滞在時間などは[[リトルの公式]]を用いて容易に導くことができる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　式 (2) は, 同じ $\lambda$ と$\mu$ をもった M/M/1 モデルの平均待ち時間を E($W_q^{\rm M/M/1}$) とすれば&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{equation}&lt;br /&gt;
\mbox{E}(W_q^{\rm M/G/1}) = \frac{1}{2} (1+c^2) \mbox{E}(W_q^{\rm M/M/1})&lt;br /&gt;
\label{B-A-06+3}&lt;br /&gt;
\end{equation}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
と書ける. これは M/G/1 モデルではサービス時間分布のばらつきが大きいほど長く待たされることを示しており, 最も平均待ち時間が短いのはサービス時間が一定のときで, M/M/1 の 1/2 であることが確かめられる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''M/G/1型待ち行列モデルの解析'''　以下, M/G/1 モデルとその類似モデルの解析について, いくつかコメントしておこう. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　M/G/1 モデルから派生する種々の待ち行列モデルを, M/G/1 型待ち行列モデルと呼ぶ. 例えば, 有限待合室モデル (M/G/1/$m$), 有限呼源モデル (M({\it n})/G/1), 集団到着個別処理モデル (M$^{[X]}$/G/1), 休暇時間 (準備時間) を伴う待ち行列([[バケーションモデル]]) などはM/G/1 型待ち行列モデルである. また複数個の待ち行列をもつモデル, たとえば多重待ち行列([[ポーリングモデル]]), 優先権のある待ち行列, 移動扱い者によって処理される直列型(網型)の待ち行列などもM/G/1 型待ち行列モデルと考えることができる. M/G/1 モデルの双対的な待ち行列モデルとして, GI/M/1 モデルを考えることもある. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　M/G/1 モデルやM/G/1 型モデルの常套的な解析法として, 客のサービス終了直後における系内人数に着目する[[隠れマルコフ連鎖法]]や, 系内人数の他に残りサービス時間 (あるいはサービス経過時間)を状態変数として取り入れる[[補助変数法]]が知られている. また, [[PASTA]]が成立するのも特徴の一つである. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　待ち行列モデル M/G/1 において, 非割り込みのサービス規律 (先着順, ランダム順など) の下で, 客の退去時点 (サービス終了時点) 直後における系内客数の定常分布 $\{\pi_j\}$ の母関数 $\Pi(z)$ は&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{equation}&lt;br /&gt;
\Pi(z) = \frac{\pi_0  (1-z)}{1-z/H^*(\lambda(1-z))}, \ \ \ \pi_0 = 1&lt;br /&gt;
-\rho&lt;br /&gt;
\label{B-A-06+5}&lt;br /&gt;
\end{equation}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
で与えられる. 先着順サービスの下では, ある客 C の系内滞在時間 $\Theta$内に到着する客数と C の退去時点の系内客数は等しく, かつ C の系内時間$\Theta$ と C の到着以降の到着過程 $\{ N_{\tau}(t)\}$ は独立であるから, $\Theta$ の定常分布 $\Theta(x)$ のラプラス・スチルチェス変換を $\Theta^*(s)$ と表せば, &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{equation}&lt;br /&gt;
\Pi(z) = \Theta^*(\lambda(1-z))&lt;br /&gt;
       = W^*(\lambda(1-z)) H^*(\lambda(1-z))&lt;br /&gt;
\label{B-A-06+6}&lt;br /&gt;
\end{equation}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
の関係が成立し, 式 (4), (5) より,  ポラチェック・ヒンチンの公式 (1) が得られる [1], [3]. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　$W^*(s)$ の構造に確率的解釈を与え, 上記のように $\Pi(z)$ を介さないで直接的に求める手法として, 全稼働期間解析法 (busy period analysis) がある. これは優先権のある待ち行列の解析に有効であり, 各種の全稼働期間中に到着する客の条件付き待ち時間分布のラプラス・スチルチェス変換$W^*(s｜\mbox{busy period})$ を基本として $W^*(s)$ を構成するものである. これによれば&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{eqnarray}&lt;br /&gt;
W^*(s) &amp;amp; = &amp;amp; (1-\rho) W^*(s｜\mbox{idle period に到着})&lt;br /&gt;
           + \rho W^*(s｜\mbox{busy periodに到着}) \nonumber \\&lt;br /&gt;
       &amp;amp; = &amp;amp; (1-\rho) \cdot 1&lt;br /&gt;
           + \rho \cdot R^*(s)&lt;br /&gt;
                  \cdot s(1-\rho)/\left[ s-\lambda+\lambda H^*(s)&lt;br /&gt;
\right]&lt;br /&gt;
\label{B-A-06+8}&lt;br /&gt;
\end{eqnarray}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
となる [1], [3]. ただし $R^*(s)$ は, 残余サービス時間分布&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{equation}&lt;br /&gt;
R(t) = \frac{1}{\mbox{\rm E}(B_r)}&lt;br /&gt;
         \int_{0}^{t} \left[ 1-H(x) \right] \mbox{\rm d} x&lt;br /&gt;
         \ \ \ \ t \geq 0&lt;br /&gt;
\label{B-A-06+14}&lt;br /&gt;
\end{equation}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
のラプラス・スチルチェス変換で, $ R^*(s) = \mu \left[ 1-H^*(s) \right]/ s $で与えられる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　時刻 $t$ に仮に客が到着したとすればその客が待たなければならない時間 $v(t)$ は, 仮り待ち時間 (virtual waiting time) と呼ばれる. 時刻$t$ における仮り待ち時間の分布関数 $V(t, x)$, $x, t \geq 0$ に関して, 次のタカッチの積分-微分方程式 (Tak\'{a}cs' integro-differential equation) が成立する [1]. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{equation}&lt;br /&gt;
\frac{\partial V(t, x)}{\partial t}&lt;br /&gt;
   =  \frac{\partial V(t, x)}{\partial x}&lt;br /&gt;
     -\lambda \left[&lt;br /&gt;
            V(t, x) -\int_{0-}^{x} H(x-y) \mbox{\rm d}_y V(t, y)&lt;br /&gt;
              \right]&lt;br /&gt;
\label{B-A-06+10}&lt;br /&gt;
\end{equation}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
平衡状態 ($t \rightarrow \infty$) における仮り待ち時間の分布関数$V(x)$のラプラス・スチルチェス変換 $V^*(s)$ は, 式(8)の左辺を零としてこれを解いて求められる. M/G/1 モデルでは PASTA が成立するので $W^*(s) = V^*(s)$ であり, このようにしても式(1) の$W^*(s)$ が求められる. さらに, 客の到着が一般分布 $F(t)$ に従う GI/G/1モデルにおける[[リンドレーの積分方程式]] (Lindley's equation)&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{equation}&lt;br /&gt;
W(t) = \left\{&lt;br /&gt;
\begin{array}{ll}&lt;br /&gt;
\displaystyle\int^{\infty}_{0-} C(t-x) \mbox{\rm d} W(x) &amp;amp; (t \geq 0)&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
0                                                        &amp;amp; (t &amp;lt; 0)&lt;br /&gt;
\end{array}&lt;br /&gt;
\right. &lt;br /&gt;
\end{equation}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{equation}&lt;br /&gt;
        C(t)=\int^{\infty}_{x=0} H(t+x) \mbox{\rm d} F(x)&lt;br /&gt;
            \ \ \ -\infty &amp;lt; t &amp;lt; +\infty&lt;br /&gt;
\end{equation}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
やタカッチの公式 (Tak&amp;amp;aacute;cs' formula)&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{eqnarray}&lt;br /&gt;
V^*(s) &amp;amp; = &amp;amp;(1-\rho) V^*(s｜\mbox{idle period} )&lt;br /&gt;
              + \rho V^*(s｜\mbox{busy period} ) \nonumber \\&lt;br /&gt;
       &amp;amp; = &amp;amp; 1-\rho + \rho R^*(s) W^*(s)&lt;br /&gt;
\label{B-A-06+11}&lt;br /&gt;
\end{eqnarray}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
を利用しても $W^*(s)$ が直接的に求められる [1], [2]. 式 (11) は, M/G/1 における式 (6) の GI/G/1 への一般化であり, さらに一般的な到着過程として定常性のみを仮定した G/G/1 においても成立することが示されている. 本式と $W^*(s) = V^*(s)$ より直ちにポラチェック・ヒンチンの公式を得る. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　なお, 式 (\ref{B-A-06+1}) の$W^*(s)$ の逆変換形 $W(t)$ の一つとして次式が知られている. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{equation}&lt;br /&gt;
W(t) = (1-\rho) \sum_{k=0}^{\infty} \rho^k R_k(t) \ \ \ \ t \geq 0&lt;br /&gt;
\end{equation}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ただし $R_0(t) = 1$ で, $R_k(t)$ は式 (7) の残余サービス時間分布 $R(t)$ 自身の$k(\geq1)$ 回のたたみこみを表す[1], [4]. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
----&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1] L. Kleinrock, ''Queueing Systems Vol. 1: Theory,'' John Wiley &amp;amp; Sons, 1975. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[2] L. ak&amp;amp;aacute;cs, &amp;quot;The Limiting Distribution of the Virtual Waiting Time and the Queue Size for a Single-Server Queue with Recurrent Input and General Service Times,&amp;quot; ''Sankhya'', Series '''A25''' (1963), 91-100. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[3] H. Takagi, ''Queueing Analysis :A Foundation of Performance Evaluation Vol. 1, Vacation and Priority Systems, Part I,'' Elsevier Science Publisher B. V., North-Holland, 1991. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[4] N. U. Prabhu, ''Foundation of Queueing Theory,'' Kluwer Academic Publishers, 1997.&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>122.26.167.76</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E5%BE%85%E3%81%A1%E8%A1%8C%E5%88%97%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%91%E3%82%8B%E9%96%A2%E4%BF%82%E5%BC%8F%E3%80%8B&amp;diff=1945</id>
		<title>《待ち行列における関係式》</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E5%BE%85%E3%81%A1%E8%A1%8C%E5%88%97%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%91%E3%82%8B%E9%96%A2%E4%BF%82%E5%BC%8F%E3%80%8B&amp;diff=1945"/>
		<updated>2007-07-08T02:27:04Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;122.26.167.76: 新しいページ: '【まちぎょうれつにおけるかんけいしき (qualitative relations in queuing theory) 】  '''リトルの公式'''　待ち行列における関係式の中で, 最...'&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;【まちぎょうれつにおけるかんけいしき (qualitative relations in queuing theory) 】&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''リトルの公式'''　待ち行列における関係式の中で, 最も基本的なものひとつに, [[リトルの公式]] (Little's formula) がある [5] この公式は, 任意の待ち行列システムに対して, 平衡状態における平均系内人数 E$(L)$ と平衡状態における平均系内滞在時間 $\mbox{E}(W)$ とを関係づけるものである. $\lambda$ をシステムへの到着率とすると, $\mbox{E}(W)$ か $\mbox{E}(L)$ のどちらか一方が存在するならば, 他方も存在し, &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{equation}&lt;br /&gt;
  \mbox{E}(L) = \lambda \mbox{E}(W)&lt;br /&gt;
  \label{B-A-05-1}&lt;br /&gt;
\end{equation}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
となる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　この公式はシステムが平衡状態にあることを除けば, 客の到着, サービス時間, サーバ数, サービス規律等に特に何の仮定もおいていない. システムが単一ノードである必要もない. たとえばシステムとして単一窓口待ち行列の窓口部分だけを考えれば, $\mbox{P}(窓口が塞がっている確率)=\lambda \mbox{E}(S)=\rho$ が得られる. ここで $\mbox{E}(S)$ は平均サービス時間である. また, システムとして窓口を除いた待ち行列の部分を考えれば, (1) は, 平均待ち人数 E$(L_q)$ と平均待ち時間 $\mbox{E}(W_q)$ に対して&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{equation}&lt;br /&gt;
  \mbox{E}(L_q) = \lambda \mbox{E}(W_q)&lt;br /&gt;
  \label{B-A-05-3}&lt;br /&gt;
\end{equation}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
となる. 通常, $\mbox{E}(W)=\mbox{E}(W_q)+\mbox{E}(S)$であり, システムへの到着率$\lambda$は既知であるので, (1) と (2) から, E$(L)$, E$(L_q)$, E$(W)$, E$(W_q)$の4つの特性量のうちひとつがわかれば, 他のものはこれらの関係式から求められる. これは待ち行列モデルを解析するときに大変便利である. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リトルの公式は待ち行列解析のいろいろな場面で頻繁に出現し, たとえば[[閉ジャクソンネットワーク]]を解析するときに用いられる[[平均値解析法]]は, このリトルの公式を様々な形で利用することによって導かれる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''PASTA'''　リトルの公式と並んで, 待ち行列の解析に重要な役割を果たす関係に[[PASTA]] (パスタ) がある [8]. PASTAは Poisson Arrivals See Time Averagesの略で, ポアソン到着を仮定した待ち行列システムにおいて, 到着時点でシステムがある状態にいる割合は長い時間の中で過程がその状態にいる割合と等しい, という関係である. すなわち, ポアソン到着ならば, 到着時点分布と任意時点分布が等しいことを意味している. PASTAを用いれば, 例えば客の呼損率を求める場合, 客の到着時点のシステムの状態を求めなくても, 任意時点の状態から計算することができ, 非常に有効である. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''クラインロックの保存則'''　任意の複数クラス, 単一サーバ待ち行列G/GI/1システムを考える. クラスの数を$C$とし, クラス$c$ の到着率が $\lambda_c$, サービス時間$S_c$は独立で同一分布に従うならば, 平均残余仕事量E($V$) (時間平均) は次式で与えられる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{equation}&lt;br /&gt;
  \mbox{E}(V) =  \sum_{c = 1}^C \left[ \mbox{E}(L_{qc}) \mbox{E}(S_c) + &lt;br /&gt;
\rho_c \, \mbox{E}(S_c^2) / 2 \mbox{E}(S_c)\right]  &lt;br /&gt;
  \label{B-A-05-4}&lt;br /&gt;
\end{equation}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ここで, クラス$c$に対しE$(L_{qc})$は平均待ち行列長 (時間平均), E$(S_c)$, E$(S_c^2)$ はサービス時間の1, 2次積率, $\rho_c \ (= \lambda_c \mbox{E} (S_c))$ はトラヒック密度である. この関係式は[[クラインロックの保存則]] (Kleinrock's conservation law) と呼ばれる [3].  &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　(3) にリトルの公式 (2) を適用すると&lt;br /&gt;
　&lt;br /&gt;
\begin{equation}&lt;br /&gt;
  \sum_{c = 1}^C \rho_c\, \mbox{E}(W_{qc}) = \mbox{一定}  &lt;br /&gt;
  \label{B-A-05-5}&lt;br /&gt;
\end{equation}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
という関係式が得られる. ここで $\mbox{E}(W_{qc})$ はクラス$c$ の客の平均待ち時間,  $\rho_c = \lambda_c \, \mbox{E}(S_c)$ はクラス $c$ の客の利用率である. この (4) は, 優先権などを用いてあるクラスの客の平均待ち時間を小さくしようとすると, かならず他のいずれかのクラスの客の平均待ち時間が長くなってしまうことを示している. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''その他の関係式'''　リトルの公式やPASTAのように待ち行列システムの性能尺度や関連する確率過程の関係を表す式には, 他にも[[バークの定理]], フィンチの定理等がある. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　このような関係式は特性量の間の関係を議論しているだけであり, 具体的に特性量の値そのものを導出するのには力不足, と見られたこともあったが, [[点過程論]] (point process theory) を用いると, 非マルコフシステムや複雑なシステムの解析において, 特性量の近似値を求めたりすることもできる. 例えば, 通常の GI/GI/1 待ち行列システムに対して, ブルメルの公式 (残余仕事量と待ち時間の関係式) と[[拡散近似]]を適用すると, 平均待ち時間の近似式が得られるが, これはポアソン入力 (M/GI/1 システム) の場合には厳密解に一致する. また, 多重待ち行列システムに対して擬保存則(歩行時間のあるサーバ巡回型システムに対する保存則)を用いると, 精度の良い平均待ち時間近似式が得られる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　これらの関係式の研究は, 従来, 個別に行われていたが, 宮沢の[[率保存則]] (rate conservation law) の発見以降, それらは統一的に扱うことが可能になってきた. 従来の率保存則は, たとえばK&amp;amp;ouml;nigら [4] のように複雑な積分表現になっており, 扱いにくかった. 宮沢 [6] はK&amp;amp;ouml;nigらの結果と等価な微分型の率保存則を見出した. 宮沢の率保存則により前述の関係式を初めとする待ち行列理論における殆ど全ての諸関係式が容易に求められることが分かって来た [2]. 率保存則の証明自体も最近では工夫されている. 当初はパルムの逆変換公式を用いた幾分難解なものだったが, その後, 宮沢 [7], Br&amp;amp;eacute; [1]により簡単化され, その理解には必ずしも実関数論を必要としないことが明らかにされている. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
----&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1] P. Br&amp;amp;eacute;maud, &amp;quot;An Elemantary Proof of Sengupta's Invariance Relation and a Remark on Miyazawa's Rate Conservation Principle,&amp;quot; ''Journal of Applied Probability'', '''28''' (1991), 950-954. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[2] 川島幸之助, 町原文明, 高橋敬隆, 斎藤洋, 『通信トラヒック理論の基礎とマルチメディア通信網』, 電子情報通信学会編, 1995. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[3] L. Kleinrock, ''Queueing Systems, Vol. II'', John Wiley &amp;amp; Sons, 1976. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[4] D. K&amp;amp;ouml;nig, T. Rolski, V. Schmidt and D. Stoyan, &amp;quot;Stochastic Processes with Imbedded Marked Point Processes (PMP) and Their Application in Queueing,&amp;quot; ''Mathematische Operationsforschung und Statistik, Ser. Optimization'', '''9''' (1978), 125-141. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[5] J. D. C. Little, &amp;quot;A Proof of the Queueing Formula $L= \lambda W$,&amp;quot; ''Operations Research'', '''9''' (1961), 383-387. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[6] M. Miyazawa, &amp;quot;The Derivation of Invariance Relations in Complex Queueing System with Stationary Input,&amp;quot; ''Advanced Applied Probability'', '''15''' (1983), 874-855. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[7] M. Miyazawa, &amp;quot;The Intensity Conservation Law for Queues with Randomly Changed Service Rate,&amp;quot; ''Journal Applied Probability'', '''22''' (1985), 408-418. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[8] R. W. Wolff, &amp;quot;Poisson Arrivals See Time Averages,&amp;quot;''Operations Research'', '''30''' (1982), 223-231.&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>122.26.167.76</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E5%BE%85%E3%81%A1%E8%A1%8C%E5%88%97%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%ABM/M/c%E3%80%8B&amp;diff=1944</id>
		<title>《待ち行列モデルM/M/c》</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E5%BE%85%E3%81%A1%E8%A1%8C%E5%88%97%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%ABM/M/c%E3%80%8B&amp;diff=1944"/>
		<updated>2007-07-08T01:51:55Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;122.26.167.76: 新しいページ: ''''【まちぎょうれつもでるえむえむしー (queueing model M/M/$c$) 】'''  　待ち行列モデル M/M/{$c$} (queueing model M/M/$c$)は, 客の到着がパ...'&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【まちぎょうれつもでるえむえむしー (queueing model M/M/$c$) 】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[待ち行列モデル M/M/{$c$}]] (queueing model M/M/$c$)は, 客の到着がパラメータ $\lambda$ のポアソン過程に従い, サービス時間が平均 $1/\mu$ の指数分布に従う, 窓口 $c$ 個の最も基本的な待ち行列モデルである. 待ち行列理論が アーランアグナー・K}{A.\ K.\ Erlang}によって20世紀初頭に誕生したときに, 真っ先に研究の対象となったのがこのタイプのモデルであった. それ以来, モデルの簡潔さ, 公式のわかりやすさから, 代表的な待ち行列モデルとして, 常に待ち行列理論のよりどころとなり, また多方面で実際問題の解決に応用されてきている. 近年研究が進められている[[待ち行列ネットワーク]]でも, その中心となっているのはこの M/M/$c$ モデルをネットワーク状につないだ[[ジャクソン型ネットワーク]]とそれを拡張した[[BCMP型ネットワーク]]であることからも, その重要性が理解できよう. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''ポアソン到着と指数サービス'''　M/M/$c$ モデルに関連して, いくつかの用語が慣用的に用いられている. 客の到着が[[ポアソン過程]]にしたがうとき, つまり客の到着間隔が独立で同一の指数分布に従うとき, その到着の仕方を[[ポアソン到着]] (Poisson arrival) という. この場合, 到着過程のパラメータを $\lambda$ とすると, 長さ $t$ の時間に到着する人数は平均 $\lambda t$ のポアソン分布に従う. この $\lambda$ のことを[[到着率]] (arrival rate) と呼ぶ. また, サービス時間の分布が指数分布に従うとき, サービスの仕方は[[指数サービス]] (exponential service) であるという. このとき平均サービス時間の逆数 $\mu$ のことを[[サービス率]] (service rate) と呼ぶ. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''マルコフ性'''　M/M/$c$ モデルが容易に解析できるのは, 指数分布がつぎの``無記憶性''をもつことによる. 確率変数 $X$ がパラメータ $\lambda$ の指数分布に従っているものとしよう. すると, 任意の $s, t&amp;gt;0$ に対して&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\mbox{P}\{ X&amp;gt;s+t\mid X&amp;gt;s \} = \mathrm{e}^{-\lambda t} = \mbox{P}\{ X&amp;gt;t \}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
が成り立つ. これは, 現在の状況 ($X&amp;gt;s$ ということ) がわかると, 今後の確率的挙動は過去の履歴とは無関係, ということであり, この性質を[[無記憶性 (指数分布の)|無記憶性]] (memoryless property) または[[マルコフ性]] (Markov property) と呼ぶ. M/M/$c$ などの[[ケンドールの記号]]において, ポアソン到着と指数サービスを M で表現するのは, このマルコフ性に由来する. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　M/M/$c$ モデルでは, ポアソン到着と指数サービスの仮定から, 系内人数を状態とする[[マルコフ連鎖]]を導くことができる. このマルコフ連鎖は[[出生死滅過程]]と呼ばれる特殊な型をしており, その解析は容易である. マルコフ連鎖の一般論から, 適当な条件の下でこの出生死滅過程は時間の経過とともに[[平衡状態]]に近づく. そのため M/M/$c$ モデルでは, 平衡状態における状態確率 (これを[[定常状態確率]] (stationary state probability) とか極限状態確率と呼ぶ) を解析的に求め, それらから[[待ち確率]], [[平均待ち時間]], [[待ち時間分布]]}, 平均[[系内人数]], 系内人数分布などの混雑の尺度を計算して, 実際のシステムの性能評価に役立てている. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''M/M/1 モデル'''　[[待ち行列モデルM/M/1]] (queueing model M/M/1) は, $c=1$ の場合で, ポアソン到着, 指数サービス, 単一窓口をもつ待ち行列として定義される. 定常状態確率が存在するための必要十分条件は, $\rho = \lambda/\mu&amp;lt;1$ を満たすことである. そのときシステム内に$k$人の客がいる定常状態確率は&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{equation}&lt;br /&gt;
 p_k=(1-\rho)\rho^k, \qquad k=0, 1, 2, \cdots&lt;br /&gt;
 \label{B-A-04+1}&lt;br /&gt;
\end{equation}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
で与えられ, 幾何分布に従う. 窓口がサービス中である確率は $1-p_0=\rho$ であるので, $\rho$ を[[利用率]]と呼ぶ. これは到着した客が待たされる確率, すなわち[[待ち確率]], でもある ([[PASTA]]参照). (1) 式より, 平均系内人数は $L=\rho/(1-\rho)$ であり, 平均待ち行列長は  $L_q=\rho^2/(1-\rho)$ である. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　待ち時間分布は $t=0$ に $1-\rho$ のマスをもち, $t&amp;gt;0$ では指数分布型の密度をもつ&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{equation}&lt;br /&gt;
 F(t)=\mbox{P}\{\mbox{\boldmath{$W$}} \leq t \}&lt;br /&gt;
 =\left\{ \begin{array}{ll} 0, &amp;amp; t&amp;lt;0&lt;br /&gt;
\\                                   1-\rho \mathrm{e}^{-(\mu-\lambda)t}, \qquad&lt;br /&gt;
&amp;amp; t \geq 0&lt;br /&gt;
 \end{array} \right. &lt;br /&gt;
\label{B-A-04+2}&lt;br /&gt;
\end{equation}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
で与えられる. この分布関数から, または[[リトルの公式]]から, 平均待ち時間は $W_q=L_q/\lambda=\rho/\mu(1-\rho)$, 平均系内滞在時間は $W=L/\lambda=1/\mu (1-\rho)$ であることがわかる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''M/M/\mbox{\boldmath $c$} モデル'''　[[待ち行列モデル M/M/{$c$}]] は, ポアソン到着で $c$個 (通常は複数) の指数サービス窓口をもつモデルである. これも[[出生死滅過程]]を用いて解析できる. 客の到着率を $\lambda$, 平均サービス時間を $1/\mu$ とすると, 平衡状態が存在するための条件は $\rho=\lambda/c \mu &amp;lt; 1$ である. 系内に $c$ 人以上の客がいるときはすべての窓口がサービス中なので, 短い時間 $dt$ の間にいずれかのサービスが終了する確率は $c \mu \, dt$ であり, 系内にいる客の数が $k$ 人 ($k&amp;lt;c$) のときは, $k$ 個の窓口でサービスを行っているだけなので, この確率は $k\mu \, dt$ である. そこで&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{equation}&lt;br /&gt;
\mu_k=\left\{&lt;br /&gt;
\begin{array}{ll}&lt;br /&gt;
k\mu, &amp;amp; \qquad k=0, 1, \cdots, c-1 \\&lt;br /&gt;
c\mu, &amp;amp; \qquad k=c, c+1, \cdots&lt;br /&gt;
\end{array} \right. &lt;br /&gt;
\label{B-A-04+3}&lt;br /&gt;
\end{equation}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
とおけば, $dt$ の間に一人の客が到着する確率が $\lambda \, dt$ であることから, 平衡状態において $k$ 人の客がいる確率は&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{equation}&lt;br /&gt;
   p_k=p_0 \prod_{i=1}^k \frac{\lambda}{\mu_k}, \qquad k=1, 2, \cdots&lt;br /&gt;
 \label{B-A-04+4}&lt;br /&gt;
\end{equation}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
で与えられる. ここで $p_0$ は, (4) の $p_k$ の和が 1 となるよう&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{equation}&lt;br /&gt;
  p_0 = \left[\sum_{k=0}^{c-1} \frac{c^k \rho^k}{k!}&lt;br /&gt;
        +\frac{c^c \rho^c}{c! \, (1-\rho)}\right]^{-1}&lt;br /&gt;
\label{B-A-04+5}&lt;br /&gt;
\end{equation}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
で与えられる. 安定性の条件 $\rho&amp;lt;1$ は, (4) の $p_k$ の和が有限の値に収束するための条件となっていることに注意しよう. この $\rho$ は各窓口がサービス中の時間の割合になっており, やはり利用率と呼ばれる. すべての窓口がふさがっている確率は, &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{equation}&lt;br /&gt;
  \Pi=\sum_{k=c}^\infty p_k = \frac{c^c \rho^c}{c! \, (1-\rho)} p_0 &lt;br /&gt;
\end{equation}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
であり, PASTA よりこれが待ち確率でもある. 待ち時間分布は&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{equation}&lt;br /&gt;
   \mbox{P}\{\mbox{\boldmath $W$} \leq t\} = \left\{ \begin{array}{ll}&lt;br /&gt;
   0 , &amp;amp; t &amp;lt;0 \\&lt;br /&gt;
  1 - \Pi \, \mathrm{e}^{-c \mu(1-\rho)t}, \quad &amp;amp; t \geq 0&lt;br /&gt;
  \end{array} \right. &lt;br /&gt;
\end{equation}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
で与えられ, 平均待ち時間は $W_q= \Pi / c \mu (1 - \rho)$ である.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''M/M/\mbox{\boldmath $c$} モデル'''　[[待ち行列モデル M/M/{$c$}/{$c$}]] (queueing model M/M/$c$/$c$) は, ポアソン到着で, $c$個の指数サービス窓口があるが, 待合室が無く, 客が待つことができない待ち行列である. 客が到着したときに, 空いた窓口がある場合には直ちにサービスを受けるが, すべての窓口が塞がっている場合にはサービスを受けることなく立ち去る. このようにサービスを受けずに立ち去る客がある待ち行列モデルは損失系と呼ばれ, 電話回線などのトラフィック理論でしばしば利用される. このときサービスを受けずに立ち去る客の割合を[[呼損率]] (loss probability) という. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　到着率を $\lambda$, 平均サービス時間を $1/\mu$ とすると, 定常状態確率は (3) を用いて (4) で与えられる. ただし, 今度の場合, とりうる状態は $k=0, 1, 2, \ldots , c$ だけであるので, $p_0$ は&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{equation}&lt;br /&gt;
p_0 = \left[\, \sum_{k=0}^{c}&lt;br /&gt;
\frac{1}{k!}\left(\frac{\lambda}{\mu}\right)^k \right]^{-1}&lt;br /&gt;
\end{equation}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
で与えられ, たとえ $\rho=\lambda/c \mu&amp;lt;1$ でなくてもシステムは安定的である. PASTA の性質により, 呼損率は系内にちょうど $c$ 人の客がいる確率&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{equation}&lt;br /&gt;
p_c=\frac{1}{c!} \left(\frac{\lambda}{\mu}\right)^c p_0&lt;br /&gt;
\label{B-A-04+9}&lt;br /&gt;
\end{equation}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
と等しい. この式は[[アーランの損失式]] (Erlang's loss formula) と呼ばれ, 損失系の性能評価で最も重要な特性量のひとつである. なお, この式は M/G/$c$/$c$ モデル, すなわち一般サービスのときでも成り立つことが知られている. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
----&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1] L. Kleinrock, ''Queueing Systems Vol. 1 Theory,'' Wiley, New York, 1975. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[2] 森村英典, 大前義次, 『応用待ち行列理論』, 日科技連, 1975. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[3] 尾崎俊治, 『確率モデル入門』, 朝倉書店, 1996. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[4] S. M. Ross, ''Stocastic Processes,'' Wiley, New York, 1980.&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>122.26.167.76</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E5%BE%85%E3%81%A1%E8%A1%8C%E5%88%97%E3%81%AE%E5%90%84%E7%A8%AE%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB%E3%80%8B&amp;diff=1943</id>
		<title>《待ち行列の各種モデル》</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E5%BE%85%E3%81%A1%E8%A1%8C%E5%88%97%E3%81%AE%E5%90%84%E7%A8%AE%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB%E3%80%8B&amp;diff=1943"/>
		<updated>2007-07-07T22:08:29Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;122.26.167.76: 新しいページ: ''''【まちぎょうれつのかくしゅもでる (extended queueing models) 】'''  　待ち行列モデル (queueing model)は, 標準型モデルの到着過程, サ...'&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【まちぎょうれつのかくしゅもでる (extended queueing models) 】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[待ち行列モデル]] (queueing model)は, 標準型モデルの到着過程, サービス規律, 行列への並び方, 系に入れない場合の客の行動, などを変えることによって各種の拡張モデルが考えられる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''系内客数に依存する到着過程'''　到着過程としては, [[ポアソン到着]](Poisson arrivals) のような系の状態に独立な[[到着過程]] (arrival process) に対して, 系内客数に依存するものが考えられ, [[有限呼源待ち行列]] (finite source queues) がその代表例である. このモデルは, [[ケンドールの記号]] (Kendall's notation) を拡張して, 呼源数が$m$のとき$\mbox{A}(m)/\mbox{B}/c$と記述される. 各呼源は, 要求を発生するまでの空き状態, 系内における待ち合わせ状態, およびサービス中の状態を順番に繰り返す. これは現実の電話交換や機械修理によく見られるモデルである. 電話交換では, 交換機に接続された入回線数が比較的少ないとき, 交換機に加わる接続要求は空いている各入回線から指数分布間隔で発生すると近似される. 出回線数$c$が入回線数$m$より少ない場合に交換接続は損失系$\mbox{M}(m)/\mbox{M}/c/c$モデルとなる. [[機械修理工モデル]] (machine repairman's model) は, 有限呼源待ち行列の一種であり, 機械の稼働中が’空き’に, 故障中で修理待ちが’待ち合わせ’に, また修理中が’サービス中’に相当する. 機械の数が$m$個, 修理工が$c$人で, 機械の稼働時間分布および修理時間分布が指数分布のとき, $\mbox{M}(m)/\mbox{M}/c$モデルとなる. この場合の評価尺度は機械の稼働率や修理工の稼働率である. また, このモデルの平均系内時間は, 会話型計算機システムでの平均応答時間に相当する. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''集団到着・集団サービス'''　到着過程の変形として, 客が団体として到着し個別にサービスされる集団到着 (batch aarival) がある. この場合は, 集団の到着過程と集団サイズの分布が問題となる. 待ち時間を考える場合は, 同一集団内でのサービス順も問題となるが, 通常[[ランダム順サービス]] (random order service) が用いられる. 計算機システムや交換機処理系では, 1つのジョブが複数個のタスクに分解されて独立に処理され, 同一集団の全タスクが処理されてから初めてジョブの処理が終了するような処理が行われる. すなわち, 集団到着・個別処理であるが, 同一集団の全ての客の処理終了に同期して系を去るようなモデルであり, このような処理系は[[フォークジョイン待ち行列]] (fork-join queue) モデルとなる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　サービス規律としては, 複数の客をまとめて集団でサービスする集団サービス(bulk service)がある. 一回のサービスで処理できる最大客数やサービス開始する最小客数が重要なパラメタとなる. 集団到着あるいは集団サービスのある待ち行列をまとめて[[集団待ち行列]] (bulk queue) という. 集団待ち行列は, [[ケンドールの記号]]を拡張して, $\mbox{A}^{[X]}/\mbox{B}^{[Y]}/c$で表わされる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''優先権'''　[[優先権]] (priority) によりサービスの順番を定める[[優先権待ち行列]] (priority queues) [4] では, 高い優先権の客が低い優先権の客のサービスに割り込む割込優先権 (preemptive priority) と割り込まない非割込優先権(nonpreemptive priority)がある. 割込優先権の場合, 割り込まれた客のサービスに関し, 損失とする損失形 (lost), 中断点からサービスを再開する継続形 (resume), 中断点に関係なく最初からサービスをやり直す反復形 (repeat) などがある. 一般に, 計算機システムでのジョブの処理では割込優先権が用いられ, メッセージ伝送では非割込優先権が用いられる. 客のクラスの優先権が定まっていない場合, 各クラスに優先権を割り当てる問題がある. クラス$i$の客の平均サービス時間を$1/\mu_i$, 系内時間当たりのコストを$c_i$とするとき, 系内時間による総合期待コストを最小にする割当て方法として, ある条件の待ち行列モデルでは, 「$c_i\mu_i$が大きい順に高い優先権を与えればよい」という$c\mu$ルールが成立する. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　系内の状態により定まる内部優先権としては, 他の客のクラスとの相互関係により定まるものや, 待ち時間や経過サービス時間等の客の系内での状態により定まるものが考えられる. 後者の例としては, サービス時間が最短の客からサービスする[[最短サービス時間順待ち行列]] (shortest-service-time-first queue) がある. 最短サービス時間順サービス規律は, 最初, 機械修理問題で修理時間が短い故障の修理を優先するモデルとして解析され, その後計算機システムのOSでのジョブ・スケジューリングにおいて, 処理時間が最短のジョブから処理する最短処理時間順 (SPT, shortest-processing-time-first) 規律として研究された. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''並列待ち行列'''　各サーバの前にそれぞれ待ち行列が出来る[[並列待ち行列]] (parallel queues) では, 到着した客を行列へ割り付ける方法が問題となる. 通常は, 新たに到着する客は最短の行列に加わり, このような割り付けを最短待ち行列 (shortest queues) 割り付けという. このモデルは古くから研究が行われてきたが, 途中で行列を変わる鞍替えがない場合でも解析が複雑である. 最短待ち行列は, 各待ち行列が$\mbox{M}/\mbox{M}/1$モデルの場合, 総合系内客数の期待値を最小にするという意味で最適な方法である. この他, 客を並列待ち行列へ割り付ける方法としてラウドロビン(round-robin)割り付けがある. これは, 到着する客を順番に並列待ち行列に割り付けていく方法であり, 待ち行列長の観測が不可能な場合には, 総合系内客数の期待値を最小にするという意味で最適な方法である. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''再試行モデル'''　到着した客が系内に入れないときの客の振る舞いは, 去ったまま戻ってこない損失モデルとある時間をおいて再びサービスを受けに来る再試行 (retrial) モデルに分かれる. 電話交換における用語に基づき, 再び到着する客を再呼 (repeated call) といい, 再呼のある待ち行列モデルは[[再呼モデル]] (repeated call model) と呼ばれる [2]. 再呼の到着過程は, 系を去って再び到着するまでの状態にある客数を呼源とする有限呼源となる. このモデルは, 損失系で全サーバがサービス中のとき系内に入れない損失モデルと, [[有限待合室モデル]] (finite-buffer model) で待合室が満杯のとき系内に入れない待ち合わせモデルに分かれる. 損失モデルは, 新しい呼の到着がポアソン到着で, サービス時間分布が指数分布, 再呼間隔が指数分布の場合は, $\mbox{M}/\mbox{M}/c/c$モデルに有限呼源の再呼が加わるモデルとなる. このモデルは, 電話交換において話中に遭遇した呼の再呼を考慮した呼損率}{呼損率} (loss probability) などのサービス品質を評価するのに用いられてきた. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''タクシー乗り場モデル'''　これまでは, 客がサービスをする場所に到着し, サービスを受けてその場所を去る系のみを考えてきた. 問題によってはサーバが異動する場合も考えられ, その例として[[タクシー乗り場モデル]] (taxi stand model)がある. タクシー乗り場には, 乗客の行列とタクシーの行列ができるが, どちらがサーバでどちらが客であるかは評価尺度を考えることにより相対的に定まる. 通常はいずれか一方の行列のみができるか, または両方とも空であるが, 乗車時間がかかる場合は両方に行列ができる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
----&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1] R. B. Cooper, ''Introduction to Queueing Theory, Second Edition'', North-Holland, 1981. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[2] G. I. Falin and J. G. C. Templeton, ''Retrial Queues'', Chapman &amp;amp; Hall, 1997. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[3] 藤木正也, 願部頴一, 『通信トラヒック理論』, 丸善, 1980. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[4] N. K. aiswal, ''Priority Queues'', Academic Press, 1968. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[5] L. Kleinrock, ''Queueing Systems Volume II: Computer Applications'', John Wiley &amp;amp; Sons, 1976. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[6] T. L. Saaty, ''Elements of Queueing Theory with Applications'', Dover, 1961.&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>122.26.167.76</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E5%BE%85%E3%81%A1%E8%A1%8C%E5%88%97%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB%E3%81%AE%E6%A8%99%E6%BA%96%E5%BD%A2%E3%80%8B&amp;diff=1942</id>
		<title>《待ち行列モデルの標準形》</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E5%BE%85%E3%81%A1%E8%A1%8C%E5%88%97%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB%E3%81%AE%E6%A8%99%E6%BA%96%E5%BD%A2%E3%80%8B&amp;diff=1942"/>
		<updated>2007-07-07T21:51:07Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;122.26.167.76: 新しいページ: ''''【まちぎょうれつもでるのひょうじゅんけい (standard models of queues) 】'''  '''標準的な待ち行列モデル'''　標準的な[[待ち行列モデ...'&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【まちぎょうれつもでるのひょうじゅんけい (standard models of queues) 】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''標準的な待ち行列モデル'''　標準的な[[待ち行列モデル]] (queueing model) は, 客の[[到着]]を表す確率過程, すなわち[[到着過程]] (arrival process) とそれぞれの客の[[サービス]] (service)に必要な時間(サービス時間という)の統計的性質, すなわち[[サービス時間分布]] (service time distribution) という2つの確率的特性と, 待ち行列モデルの構造を表現するための, [[窓口の数]] (number of servers), サービスを待つ客のための[[待合室の容量]] (capacity of waiting room), ならびに客にサービスを施す順序を表す[[サービス規律]] (service discipline) を定めることによって得られる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{figure}[htb]&lt;br /&gt;
\unitlength 1mm&lt;br /&gt;
\thicklines&lt;br /&gt;
\begin{center}&lt;br /&gt;
\begin{picture}(130, 60)(0, 10)&lt;br /&gt;
\put(0, 40){\vector(1, 0){20}}&lt;br /&gt;
\put(105, 40){\vector(1, 0){20}}&lt;br /&gt;
%&lt;br /&gt;
\multiput(25, 32)(0, 16){2}{\line(1, 0){45}}&lt;br /&gt;
\multiput(25, 32)(10, 0){2}{\line(0, 1){16}}&lt;br /&gt;
\multiput(50, 32)(10, 0){3}{\line(0, 1){16}}&lt;br /&gt;
\put(70, 40){\line(1, 0){15}}&lt;br /&gt;
\put(85, 20){\line(0, 1){40}}&lt;br /&gt;
\put(85, 20){\line(1, 0){5}}&lt;br /&gt;
\put(85, 45){\line(1, 0){5}}&lt;br /&gt;
\put(85, 60){\line(1, 0){5}}&lt;br /&gt;
%&lt;br /&gt;
\put(95, 20){\circle{10}}&lt;br /&gt;
\put(95, 45){\circle{10}}&lt;br /&gt;
\put(95, 60){\circle{10}}&lt;br /&gt;
%&lt;br /&gt;
\put(10, 45){\makebox(0, 0){客の到着}}&lt;br /&gt;
\put(10, 35){\makebox(0, 0){到着過程}}&lt;br /&gt;
\put(30, 40){\makebox(0, 0){$N$}}&lt;br /&gt;
\multiput(38.75, 40)(3.75, 0){3}{\circle*{.7}}&lt;br /&gt;
\put(55, 40){\makebox(0, 0){$c$+2}}&lt;br /&gt;
\put(65, 40){\makebox(0, 0){$c$+1}}&lt;br /&gt;
\put(47.5, 53){\makebox(0, 0){待合室}}&lt;br /&gt;
\put(95, 70){\makebox(0, 0){窓口}}&lt;br /&gt;
\put(95, 60){\makebox(0, 0){1}}&lt;br /&gt;
\put(95, 45){\makebox(0, 0){2}}&lt;br /&gt;
\multiput(95, 28.75)(0, 3.75){3}{\circle*{.7}}&lt;br /&gt;
\put(95, 20){\makebox(0, 0){$c$}}&lt;br /&gt;
\put(95, 10){\makebox(0, 0){サービス時間分布}}&lt;br /&gt;
\put(115, 45){\makebox(0, 0){客の退去}}&lt;br /&gt;
%&lt;br /&gt;
\put(77.5, 48){\makebox(0, 0){\shortstack{サ\\\rule{.6pt}{7pt}\\ビ\\ス}}}&lt;br /&gt;
\put(77.5, 35){\makebox(0, 0){\shortstack{規\\律}}}&lt;br /&gt;
%&lt;br /&gt;
\end{picture}&lt;br /&gt;
\end{center}&lt;br /&gt;
\caption{待ち行列の標準形 */*/{\it c}/{\it N}}&lt;br /&gt;
\end{figure}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''到着過程とサービス時間分布'''　到着過程は通常, 到着間隔の確率分布関数あるいは時間間隔 $(0, t]$ の間に到着する客数の確率分布関数で表現される. よく用いられる到着間隔分布には, 時間間隔 $(0, t]$ の間に到着する客数の確率分布関数がポアソン分布に従う[[ポアソン到着]] (Poisson arrivals), 到着間隔が独立同一な一般分布に従う[[再生過程到着]] (renewal arrivals) や等間隔到着などがある. また, サービス時間分布に関しては, 独立同一な指数分布に従う[[指数サービス]] (exponential services), サービス時間が全て等しい一定時間サービス, 一般の分布に従うサービスなどがある. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''窓口の数と待合室の容量'''　窓口の数は通常, 有限であるが, 十分な数の窓口が用意されている[[無限窓口モデル]] (infinite-server model) もある. 待合室の容量に関しては通常, 無限である, すなわち十分に大きいと仮定されるが, 待合室の容量が有限である[[有限待合室モデル]] (finite-buffer model) もある. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{table}[ht]&lt;br /&gt;
\begin{center}&lt;br /&gt;
\caption{ケンドールの記号 $\mbox{A}/\mbox{B}/c/N/\mbox{X}$}\label{B-A-02+Kendall}&lt;br /&gt;
\begin{tabular}{lll}\hline&lt;br /&gt;
&amp;amp; \multicolumn{1}{c}{記号} &amp;amp; &lt;br /&gt;
\multicolumn{1}{c}{意味\hspace*{3cm}}&lt;br /&gt;
\\&lt;br /&gt;
\hline&lt;br /&gt;
%&lt;br /&gt;
&amp;amp; M &amp;amp; ポアソン到着あるいは指数サービス \\&lt;br /&gt;
&amp;amp; D &amp;amp; 等間隔到着あるいは一定時間サービス \\&lt;br /&gt;
&amp;amp; G &amp;amp; 一般の分布に従う到着あるいはサービス \\&lt;br /&gt;
到着間隔分布 &amp;amp; GI &amp;amp; 再生過程到着あるいは独立同一な \\&lt;br /&gt;
ならびにサー &amp;amp; &amp;amp; 一般の分布に従うサービス \\&lt;br /&gt;
ビス時間分布 &amp;amp; $\mbox{E}_k$ &amp;amp; $k$ 個の相をもつアーラン分布 \\&lt;br /&gt;
(A, B) &amp;amp; $\mbox{H}_k$ &amp;amp; $k$ 個の相をもつ超指数分布 \\ &lt;br /&gt;
 &amp;amp; PH &amp;amp; 一般の相型分布 \\&lt;br /&gt;
 &amp;amp; MAP &amp;amp; マルコフ型到着過程 \\&lt;br /&gt;
 &amp;amp; $\mbox{M}^{[X]}$ &amp;amp; ポアソン分布に従う集団到着 \\&lt;br /&gt;
\hline&lt;br /&gt;
&amp;amp; FCFS &amp;amp; 先着順サービス \\&lt;br /&gt;
&amp;amp; FIFO &amp;amp; 先着順サービス (単一窓口の場合) \\&lt;br /&gt;
サービス規律 &amp;amp; LCFS &amp;amp; 後着順サービス \\&lt;br /&gt;
(X) &amp;amp; LIFO &amp;amp; 後着順サービス (単一窓口の場合) \\&lt;br /&gt;
&amp;amp; ROS &amp;amp; ランダム順サービス \\&lt;br /&gt;
&amp;amp; PS &amp;amp; プロセッサシェアリング \\&lt;br /&gt;
\hline&lt;br /&gt;
\end{tabular}&lt;br /&gt;
\end{center}&lt;br /&gt;
\end{table}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\clearpage&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''サービス規律'''　サービス規律には, 到着順にサービスを行う最も標準的な規律である[[先着順サービス]] (first-come first-served service) 以外に, 到着とは逆の順序でサービスを行う[[後着順サービス]] (last-come first-served service), 到着順とは無関係に, でたらめな順序でサービスを行う[[ランダム順サービス]] (random order service)やサービス施設の能力をシステム内の客で均等に分け合う[[プロセッサシェアリング]] (processor-sharing) などがある. また, 複数のタイプの客が到着し, タイプ間で[[優先権]] (priority)がある場合も考えられている. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''ケンドールの記号'''　[[待ち行列モデル]] (queueing model) はこれらの要素を組合わせることによって定めることができるが, この組み合わせを簡便に表現するための記法として, 通常, [[ケンドールの記号]] (Kendall's notation) が用いられる. ケンドールの記号は A/B/$c/N$ という形をもっており, Aは到着間隔分布, Bはサービス時間分布, $c$ は窓口の数, $N$ は窓口と待合室の容量の和を表す. さらに, これらに加えて, サービス規律を付加することもある. これらを表す記号を表1に示す. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　例えば M/M/3/10/FCFS (あるいは FCFS M/M/3/10) は, ポアソン到着, 指数サービス, 窓口が3つで待合室の容量が7であり, サービスが先着順で行われる待ち行列モデルを表し, GI/G/1/$\infty$/LCFS (あるいは LCFS GI/G/1/$\infty$) は, 再生過程到着, 一般分布サービス, 窓口が1つで待合室の容量に制限がなく, サービスが後着順で行われる待ち行列モデルを表す. 特に, 待合室の容量に制限がない場合 $\infty$ を省略し, またサービス規律がFCFS の場合, これを省略することが多い. 例えば M/D/2 はポアソン到着, 一定サービス, 窓口が2つで待合室の容量に制限がなく, サービスが先着順で行われる待ち行列モデルを表す. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
----&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1] D. Gross and C. M. Harris,　''Fundamentals of Queueing Theory, Third Edition'', John Wiley &amp;amp; Sons, 1998. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[2] D. G. Kendall, &amp;quot;Some Problems in the Theory of Queueus,&amp;quot; ''Journal of the Royal Statistical Society, Series B'', '''13''' (1950), 151-185.&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>122.26.167.76</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E5%BE%85%E3%81%A1%E8%A1%8C%E5%88%97%E3%80%8B&amp;diff=1941</id>
		<title>《待ち行列》</title>
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		<updated>2007-07-07T21:36:51Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;122.26.167.76: 新しいページ: ''''【まちぎょうれつ (queues) 】'''  '''混雑現象'''　 われわれの身の回りには, 混雑現象が主因となっている問題がたくさん存在す...'&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【まちぎょうれつ (queues) 】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''混雑現象'''　 われわれの身の回りには, [[混雑現象]]が主因となっている問題がたくさん存在する. たとえば, 通勤電車, 繁華街, 行楽地, イベント会場などにおける混雑, 高速道路や幹線道路の渋滞,  スーパーのレジや銀行の ATM における行列, 病院での待ち, 携帯電話の不接続, などなど. また, 人間が待たされるわけではないが, 商品の在庫, 仕事の滞貨, 注文残, 考えようによっては洪水などというのもある. コンピュータの中では複数のジョブが CPU や I/O (Disk など) で待ち行列を作って処理されているし, 情報通信ネットワークでも, 情報があちこちのノードで少しずつ待たされながら目的地に運ばれる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　このような混雑現象は, 需要つまりサービス要求量が一時的にサービス能力を超えることから生じており, 次のようにいろいろな方法で処理されている. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
a.　サービス処理能力を需要にあわせて変動させる (電力会社は, 火力発電や水力発電で発電量を細かく調整している). &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
b.　サービス品質を落として処理能力を一時的に上げる (通勤電車では客が多くなると尻押しをしてでも詰め込む). &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
c.　バッファで一時的な超過分を吸収する (行列で待たせる). &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
d.　サービスを拒否する (携帯電話では当然のように行われる). &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''混雑現象のためのモデル'''　 a. の追随型とb. の品質低下型は, 混雑に対する対応がリアルタイムであるため, 需要の変動パターンがわかれば, 混雑の程度の解析は比較的容易である. これに対してc. のバッファ型とd. の拒絶型, とくにc.　は, システムの挙動がサービスの仕方とも関連して複雑であり, モデルによる検討が必要になることが多い. そのモデルも, 需要の変動パターンによって使い分けが必要である. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　i)　サービス要求量の増大が一定時間続くラッシュアワー型の場合&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ii)　偶然変動による比較的短時間の増大が繰り返し生じる確率型の場合&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
である. むろんそれらが複合していることもある. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''流体近似モデル'''　i) のラッシュアワー型の解析は, [[流体近似]] (fluid approximation) を使ってなされることが多い. これは水道の水のように, サービス要求がある率でバッファに入ってきて, ある率で流れ出ていく, と考えるものである (図1). このとき, 時刻 $t$ における入力率を $\lambda_t$, 出力率 (バッファに貯まっているときに出力する率) を $\mu_t$ とすると, 時刻 $t$ におけるバッファの内容量 $Q_t$ は, 微分方程式&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
   \frac{\mbox{d} Q_t}{\mbox{d} t} = \left\{ \begin{array}{ll}&lt;br /&gt;
            \lambda_t - \mu_t \qquad &lt;br /&gt;
            &amp;amp; \lambda_t &amp;gt; \mu_t \quad \mbox{または}&lt;br /&gt;
            \quad Q_t&amp;gt;0 \quad \mbox{のとき} \\&lt;br /&gt;
            0 &amp;amp; \mbox{その他} \end{array} \right. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
で記述される. ただしこの微分方程式を使わなくても, 時間区間 $(0, t]$ における累積入力量$A_t = \int_0^\infty \lambda_t \, dt$ のグラフから累積出力量 $D_t$ のグラフを描くことができ, それらの差 $Q_t=A_t - D_t$ から時刻 $t$ におけるバッファーの内容量を求めることができる [2]. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{figure}&lt;br /&gt;
\setlength{\unitlength}{.6mm}&lt;br /&gt;
\begin{center}&lt;br /&gt;
\begin{picture}(60, 35)(0, 5)&lt;br /&gt;
\thicklines&lt;br /&gt;
\put(10, 39){\line(1, 0){16}}&lt;br /&gt;
\put(26, 32){\oval(14, 14)[tr]}&lt;br /&gt;
\put(33, 32){\line(0, -1){4}}&lt;br /&gt;
\put(10, 34){\line(1, 0){14}}&lt;br /&gt;
\put(24, 31){\oval(6, 6)[tr]}&lt;br /&gt;
\put(27, 31){\line(0, -1){3}}&lt;br /&gt;
\put(23, 39){\line(0, 1){3}}&lt;br /&gt;
\put(21, 39){\line(0, 1){3}}&lt;br /&gt;
\put(22, 43.5){\oval(8, 3)}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\put(0, 15){\oval(8, 14)[tr]}&lt;br /&gt;
\put(14, 15){\oval(20, 14)[bl]}&lt;br /&gt;
\put(14, 5){\oval(24, 6)[tr]}&lt;br /&gt;
\put(60, 15){\oval(8, 14)[tl]}&lt;br /&gt;
\put(46, 15){\oval(20, 14)[br]}&lt;br /&gt;
\put(46, 5){\oval(24, 6)[tl]}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\thinlines&lt;br /&gt;
\put(4, 18){\line(1, 0){52}}&lt;br /&gt;
\multiput(27.5, 29)(1, 0){6}{\line(0, -1){5}}&lt;br /&gt;
\multiput(26.5, 4)(1, 0){8}{\line(0, -1){4}}&lt;br /&gt;
\end{picture}&lt;br /&gt;
\end{center}&lt;br /&gt;
\caption{流体近似 : 水道のイメージ} \label{B-A-01+suidou}&lt;br /&gt;
\end{figure}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''待ち行列モデル'''　サービス要求量の変動が ii) の確率型の場合は, [[待ち行列モデル]] (queueing model) や [[在庫モデル]] (inventory model), [[ダムモデル]] (dam model) などを使って解析される [1, 2]. ここでは待ち行列モデルを主に説明しよう. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{figure}&lt;br /&gt;
\setlength{\unitlength}{1mm}&lt;br /&gt;
\begin{center}&lt;br /&gt;
\thicklines&lt;br /&gt;
\begin{picture}(65, 20)(0, 7)&lt;br /&gt;
\put(10, 15){\vector(1, 0){7.5}}&lt;br /&gt;
\put(45, 15){\vector(1, 0){7.5}}&lt;br /&gt;
\put(20, 12.5){\line(1, 0){15}}&lt;br /&gt;
\put(20, 17.5){\line(1, 0){15}}&lt;br /&gt;
\put(25, 12.5){\line(0, 1){5}}&lt;br /&gt;
\put(30, 12.5){\line(0, 1){5}}&lt;br /&gt;
\put(35, 12.5){\line(0, 1){5}}&lt;br /&gt;
\put(37.5, 10){\line(0, 1){10}}&lt;br /&gt;
\put(42.5, 10){\line(0, 1){10}}&lt;br /&gt;
\put(37.5, 10){\line(1, 0){5}}&lt;br /&gt;
\put(37.5, 15){\line(1, 0){5}}&lt;br /&gt;
\put(37.5, 20){\line(1, 0){5}}&lt;br /&gt;
\put(32.5, 15){\circle{4}}&lt;br /&gt;
\put(40, 12.5){\circle{4}}&lt;br /&gt;
\put(40, 17.5){\circle{4}}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\put(0, 15){\makebox(0, 0){客の到着}}&lt;br /&gt;
\put(25.5, 7){\makebox(0, 0){待ち行列}}&lt;br /&gt;
\put(40, 4){\makebox(0, 0){窓口}}&lt;br /&gt;
\put(57.5, 15){\makebox(0, 0){退去}}&lt;br /&gt;
%\put(27.5, 23){\makebox(0, 0){待ち時間}}&lt;br /&gt;
%\put(40, 27.5){\makebox(0, 0){サービス時間}}&lt;br /&gt;
\end{picture}&lt;br /&gt;
\end{center}&lt;br /&gt;
\caption{待ち行列のイメージ図} \label{B-A-01+queue1}&lt;br /&gt;
\end{figure}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　待ち行列モデルは, 図2のように, あるサービスステーションに[[客]](customer)が[[到着]]し,  そこである種の[[サービス]] (service) をうけ, 系外に立ち去る, という[[サービスシステム]] (servicing system) のモデルである. サービスステーションは, 通常, サービスが行われる[[窓口]] (channel) と, 到着した客がサービスを受けるために待つ[[待ち行列]] (queue) とから成る. この待ち行列が[[バッファ]] (buffer) の役割を果たす. 待つことのできる客の数に制限がある場合, 待合室という概念を導入することもある. このとき待合室の容量が, 待つことのできる客の数の上限となる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　客, 窓口, 待合室などは, モデルによってさまざまなものに対応する. ある種の生産システムでは, 客は製品や部品であり, 窓口は加工機, 検査機, 組立台など, そして待合室は仮置き台などである. コンピュータの性能評価では, 客はジョブであり, 窓口は CPU や DISK, 待合室は各所のメモリである. また情報通信ネットワークの性能評価では, セルやパケットといった情報の塊が客であり, 各種のスイッチ類やチャネルが窓口, バッファメモリが待合室として扱われる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''性能評価指標, 混雑指標'''　図2のような標準的なモデルでは, [[利用率]] (traffic intensity), $\rho$ というのが重要なシステムパラメータである. これは&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\rho = \frac{サービス要求量}{サービス処理能力}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
という形で定義される. たとえば客が平均 $\lambda^{-1}$ の間隔で到着し, $c$ 個の窓口で平均 $\mu^{-1}$ のサービスが行われるようなシステムでは, $\rho=\lambda/c \mu$ である. 多くの場合, $\rho&amp;lt;1$ であれば, システムは[[平衡状態]](stationary) とよばれる安定な状態へ向かい, 確率論的な解析が可能となる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　一般に, $\rho$ が 0に近いときは混雑はほとんどなく, 1に近づくにつれて混雑がひどくなる. このような混雑を評価する指標としては, [[待ち時間]] (waiting time) (客が待ち行列で待たされる時間), [[滞在時間]] (sojourn time) (客が到着してからサービスが終了するまでの時間), [[待ち行列長]] (queue length) (待ち行列で待っている客の数), [[系内人数]] (number of customers in the system) (待ち行列と窓口にいる客の数) などの平均や分散, または分布などが用いられる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[待合室の容量]] (capacity of waiting room) が有限で, システムに入れる客の数に制限がある場合, [[呼損率]] (loss probability) も重要な指標である. これは到着した客のうち待合室が一杯でサービスを受けられずに退去する客の割合である. ここで &amp;quot;呼 (こ, よび)&amp;quot; という耳慣れない言葉が使われているが, これは電話をかけるときの接続要求のことで, 待ち行列理論がデンマークの電話技術者アーランアグナー・K}{アーラン} (A. K. Erlang) によって20世紀の初頭に始められ以来, 電話の交換機の適正数を評価するのに[[有限待合室のモデル]] (finite-buffer model) がずっと使われてきたという経緯からきている [4]. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　近年, 待ち行列理論の分野では, 情報通信技術の発達などと歩調を合わせて, より複雑でより一般的な状況の下でのモデル解析が進められている. これらについては他の項目ならびに文献 [2, 4] を参照されたい. また関連書籍は [3] にサーベイが載っている. 応用分野も多岐にわたっている. 次の各項目を参照してほしい. 待ち行列の[[通信への応用]], 待ち行列の[[コンピュータへの応用]], 待ち行列の[[生産システムへの応用]]. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
----&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1] 森村英典, 大前義次, 『応用待ち行列理論』, 日科技連出版社, 1975. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[2] 高橋幸雄, 「入門講座, やさしい待ち行列(1)～(4)」, 『オペレーションズ・リサーチ』, '''40''' (1995), 649-654, 716-721, '''41''' (1996), 35-40, 100-105. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[3] 高橋敬隆, 高橋幸雄, 牧本直樹, 「入門講座, やさしい待ち行列 (補遺) ― 待ち行列の本」, 『オペレーションズ・リサーチ』, '''41''' (1996), 106-107. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[4] 高橋幸雄, 「講座, 待ち行列研究の新しい潮流 (1)― 待ち行列研究の変遷」, 『オペレーションズ・リサーチ』, '''43''' (1998), 495-499.&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>122.26.167.76</name></author>
	</entry>
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		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E3%83%9A%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%80%8B&amp;diff=1940</id>
		<title>《ペトリネット》</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E3%83%9A%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%80%8B&amp;diff=1940"/>
		<updated>2007-07-07T21:04:31Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;122.26.167.76: 新しいページ: ''''【ぺとりねっと (Petri net) 】'''  　ペトリネットは, 1962年C.A.Petriによって, 非同期的でかつ並列的にふるまうシステムに対して, ...'&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【ぺとりねっと (Petri net) 】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[ペトリネット]]は, 1962年C.A.Petriによって, 非同期的でかつ並列的にふるまうシステムに対して, その中の情報の流れや制御を記述し解析するために考えだされたものである. ペトリネットはいくつかの事象が並列的に発生する中で, それらの発生の順序, 頻度などにある制約が与えられているようなシステムをモデル化するために用いられてきた. 離散事象システムの特徴は, 事象生起の並行性, 非同期性, および非決定性にあり, ペトリネットはこのような特徴持ったシステムを条件(condition)と事象(event)を基本としてモデル化し, 数学的解析を可能にする. ペトリネットでは条件をプレースと呼ばれる丸印&amp;quot;○&amp;quot;で表し, 事象をトランジションと呼ばれる棒&amp;quot;｜&amp;quot;で表す. したがって, ペトリネットは有向枝をもつ2部グラフ(bipartite graph)の構造を有している. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ペトリネットの実行はプレースに置かれたマーク(これをトークンと呼ぶ)の位置とその動きによって制御される. トークンは黒丸($\bullet$)で表し, プレースの中に置く. プレースにトークンを割り当てることをマーキングという. 一般にペトリネットでは, システムの初期の状態を表すのに初期マーキングが割り当てられている. トークンの動きは発火規則に従っている. 図1にはペトリネットの要素と発火規則の適用例を示す. トークンがペトリネット内を動き回る様子, すなわち状態遷移はボードを使うゲームに似ていて, それは次のような規則に従っている. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(1)　トークンはペトリネットのトランジションを発火(firing)させることによりネット内を移動する. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(2)　トランジションを発火させるためにはトランジションが発火可能(enable)でなければならない. トランジションのすべての入力プレースにトークンがあるとき, そのトランジションは発火可能である(図1(b)). &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(3)　トランジションが発火すると, その入力プレースからトークンを取り除き, 新しいトークンを生成してそれを出力プレースに置く(図1(c)). &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ところで, 条件が成立しているということは, すべての入力プレース内にトークンがあり, そのトランジションは発火可能の状態, すなわち事象が生起する状態になっていることを意味する. このように, トークンがペトリネット内を発火規則に従って動き回る様子は, ペトリネットの動的な性質を表している. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　さらに複雑な発火規則を定めることによっていろいろな動的な動作をモデル化することができる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ペトリネットによってシステムをモデル化し, そのモデルに基づいてシステムを解析しようとするとき, 一般的には, システムが支障なく所定の動作を行うために必要な基本的要件として, 次の3つが考えられる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(1)　モデル化したペトリネットは発散しないか. すなわち, おのおののプレースのトークン数はトランジションの発火によってつねに有界であるか. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(2)　ある初期状態から目標状態へ移行する発火系列が存在するか. すなわち, マーキングのある初期状態からスタートして発火可能なトランジションを発火させ, 目標マーキングに到達できるか. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(3)　モデルがデッドロックに陥ることはないか. すなわち, トランジションが発火できないようなマーキングがあるか. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　これら3つの性質をペトリネットが有しているか否かを判定する問題は, ペトリネットの基本問題として知られている. そして, これらはそれぞれ&amp;quot;有界性問題&amp;quot;, &amp;quot;可到達問題&amp;quot;, &amp;quot;活性問題&amp;quot;と呼ばれている. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ペトリネットはいろいろな分野で応用されている. トランジションが発火可能であっても一定時間その発火を遅らせることで, 発火規則に時間遅れの概念を導入することができる. このようなペトリネットは時間ペトリネット(timed Petri net)と呼ばれている. さらに, 時間ペトリネットはシステムの確率的な事象の表現と解析を行うために拡張され, トランジションが発火可能になってから発火を開始するまでの時間を連続の確率分布をもつような確率変数で定義する確率ペトリネット(stochastic Petri net)も提案されている. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ペトリネットを線形代数的な観点から考察する方法として, ネットインバリアント(net  invariant)の概念がある [1] . ペトリネットモデルを用いてシステムの性質を調べようとするとき, そのモデルの規模が大きくなった場合は, そのペトリネットモデルを数学的な手段で解析することが困難になる場合がある. そのような場合はコンピュータを用いたシミュレーションによる解析が適している [1]. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
----&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1] 椎塚久雄, 『実例ペトリネット』, コロナ社, 1992.&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>122.26.167.76</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E3%82%B7%E3%83%9F%E3%83%A5%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB%E3%81%AE%E6%A4%9C%E8%A8%BC%E3%80%8B&amp;diff=1939</id>
		<title>《シミュレーションモデルの検証》</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E3%82%B7%E3%83%9F%E3%83%A5%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB%E3%81%AE%E6%A4%9C%E8%A8%BC%E3%80%8B&amp;diff=1939"/>
		<updated>2007-07-07T20:55:27Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;122.26.167.76: 新しいページ: ''''【しみゅれーしょんもでるのけんしょう (validation and verification of simulation models) 】'''  　オペレーションズ・リサーチ(OR)やマネジ...'&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【しみゅれーしょんもでるのけんしょう (validation and verification of simulation models) 】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　オペレーションズ・リサーチ(OR)やマネジメントサイエンス(MS)の分野では, 実際問題を直接扱うというより, 問題を抽象化した数理的・論理的なモデルを構築した上でモデルを操作することが多い. このことは, 正確な表現を欠いたモデルを使い, そのモデルから得られた結果に基づいて重要な決定をしようとすると, 間違った結果を生ずることを意味する [1] [2] [4]. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　構築したモデルに基づいてシミュレーションを行う場合, モデルが実際の問題を適切に反映しており, その処理が正しく行われていることを検証して, モデルならびにモデルから得られる結果の信頼性を保証しなければならない. 妥当性の検証は対象とする問題および分析目的にてらしたときの「モデルの動作的な正確さ」を扱うのに対して, 正当性の検証は「モデルのある形から他の形への変換の正確さ」を扱うことになる. モデルを誤りなく有効に活用するためには, モデルの検証を系統立てて行うことによってモデルとモデルから得られる出力結果の信頼性を高めることが重要である. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
モデルの妥当性の検証(model validation)&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　一般に, モデルは, システム, 概念, あるいは現象等を抽象化して, 論理的あるいは数学的に表現したものである. システムのモデルは, 通常, 入力, パラメータおよび出力を持つ. システムの入出力の組とモデルから得られる入出力の組とは1対1に対応することが望ましい. システムとそのモデルの振る舞いを比較するにあたって, 出力変数が複数存在する場合, 出力変数間の相関がありうるために個々の変数を1つずつ比較するのではなく, 複数の出力変数を同時に考慮すべきである [2] [4]. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　シミュレーションモデルの妥当性の検証は, 数学モデルのシミュレーション出力が, 実際の問題に現実的にどれだけ一致しているかを決定するための過程である. 妥当性の検証では, モデルで用いている仮定をチェックしたりデータを調べたりして, 実世界に精通する人によって結果を批評してもらう. 妥当性の検証は, 適切なモデルが構築されているか否かをチェックするものであり, 現実のシステムと同一の入力を与えてモデルを実行して出力結果を比較したり, モデルの振る舞いと現実のシステムの振る舞いを比較することによって検証作業が行われる. 妥当性の検証では, シミュレーションモデルの仮定やパラメータの値を変更することによって, システムの出力とコンピュータモデルの出力の差を出来る限り小さくすることを目指す.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
モデルの正当性の検証(model verification)&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　数学的モデル, 特にコンピュータによる処理を行うモデルに対して, その正当性の検証は計算手続き(プログラミング)がデバック済みでエラーがなく, 計算やソフトウェアによって表現されるモデルが, モデル作成者の意図どおりに表現されているかどうかをチェックするための過程である. モデルが意図する計算を正しく実行していると確認された時には, その正当性が検証されたといわれる. また, 対象とする問題の定式化が正しくモデルの仕様に変換されているか, あるいはモデル表現を実行可能な形で正確にプログラミングされているかを評価する. したがって, 正当性の検証は, 作成者が意図する出力とコンピュータモデルの出力の差がなくなるように, プログラムを修正する過程と考えられる [3]. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　離散型シミュレーションの場合, 発生した事象の履歴を示すトレースやアニメーションが正当性の検証に役立つ. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　妥当性の検証と正当性の検証はモデルに基づく分析や研究における3つの主要なタイプのエラーの発生を防止する [2]. タイプIのエラーは, モデルが十分に信頼できるときにもかかわらず, そのモデルの信頼性を否定するエラーである. タイプIIのエラーは, モデルが十分に信頼できないときに, 誤ってそのモデルが信頼できると判断するエラーである. タイプIIIのエラーは, 間違った問題を解くエラーである. タイプIのエラーを犯す確率は, モデル構築者のリスクと呼ばれ, タイプIIのエラーを犯す確率は, モデルユーザのリスクと呼ばれる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　モデルの妥当性と正当性の検証の結果は, そのモデルが絶対に正しいとか, 絶対に間違っているというように二元的に扱うべきものではない. モデルはシステムの抽象化の産物であるので, 完全な表現を期待してはならない. モデルは特定の目的のために構築され, その信頼性はモデルの目的にてらして判定される. モデル分析の目的はモデルをどのように表現すべきかを示唆することが多い. モデル分析の目的によっては, モデルが現実問題を大雑把に反映していれば十分な場合もあれば, きわめて忠実に現実を反映していなければモデルとして使いものにならない場合もある [2] [4]. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
----&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1] 電子情報通信学会編, 『電子情報通信ハンドブック』, オーム社, 1998. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[2] S. I. Gass and C. M. Hariss, eds., ''Encyclopedia of Operations Research and Management Science'', Kluwer Academic Publishers, 1996. 森村英典, 刀根薫, 伊理正夫監訳, 『経営科学ＯＲ用語大事典』, 朝倉書店, 1999. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[3] M. F. Aburdene, ''Computer Simulation of Dynamic Systems'', Wm. C. Brown Publishers, 1988.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[4] O. Balci, &amp;quot;Verification, Validation, and  Testing,&amp;quot; in ''Handbook of Simulation'', J. Banks, ed., John Wiley &amp;amp; Sons, 1998.&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>122.26.167.76</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E3%82%B7%E3%83%9F%E3%83%A5%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%82%BD%E3%83%95%E3%83%88%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%82%A2%E3%80%8B&amp;diff=1938</id>
		<title>《シミュレーションソフトウェア》</title>
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		<updated>2007-07-07T20:47:21Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;122.26.167.76: 新しいページ: ''''【しみゅれーしょんそふとうぇあ (simulation software) 】'''  　縮小モデルによる物理的シミュレーションのようなごく一部の例外を...'&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【しみゅれーしょんそふとうぇあ (simulation software) 】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　縮小モデルによる物理的シミュレーションのようなごく一部の例外を除いて, 大半のシミュレーションはコンピュータで行う. この作業を効率よく行うために, 様々なシミュレーション専用のソフトウェアが開発されている. シミュレーションは, 基礎となるモデルの違いによって, 離散型, 連続型, システムダイナミックス, その他と大別されるが, モデルの種類が異なることによってモデルの記述はもとより, シミュレーションの実行メカニズムも変わる. 最近では離散/連続共用のシミュレーションソフトウェアも珍しくないが, これは2つのタイプの異なるエンジンを搭載した車のようなものである.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
コンピュータ上でシミュレーションを行うには, &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(1) CやFORTRAN等の汎用言語でシミュレーションのプログラムを組む&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(2) シミュレーション専用のソフトウェアを活用する&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
のいずれかが考えられるが, 一般に[[シミュレーションソフトウェア]]の活用は, 汎用言語を用いる場合に比べて大幅に開発時間や手間を省くことができる. これは, シミュレーションソフトウェアではシミュレーションに必要な「共通部品」が提供されているので, モデル作成や分析の手間を省くことができるためである. ただし, 「共通部品」はシミュレーションの型(離散型, 連続型等)によって異なるために, ミュレーションの型に応じてシミュレーションソフトウェアの内部メカニズムは異なる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　シミュレーションソフトウェアは, ユーザにどれぐらいの作業を要求するかによって, (1)[[シミュレーション言語]] (simulation language), (2)[[シミュレータ]] (simulator), に大別される. シミュレーション言語が, モデル作りにあたってプログラミング的作業を必要とするのに対して, シミュレータは用途を特定することによって, ユーザーの作業を極小化し, 基本的にデータの提供だけでシミュレーションが実行され性能評価ができるように配慮されている. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
［シミュレーション言語］&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　モデルを定義するために, ユーザが一定の形式で一種のプログラムを記述するシミュレーション専用ソフトウェアをシミュレーション言語と呼ぶ. データ入力だけでモデルが定義されるシミュレータに比べると, 一般に手間と時間を要するが, その分, モデル構築にあたっての柔軟性が高い. シミュレーションの種類によって, 提供される共通部品の中身が異なるが, モデル構築, シミュレーションの実行, (確率的シミュレーションの場合)乱数の発生, 結果の分析や表示等の基本機能が提供される. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
［離散型シミュレーション言語］&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[離散型シミュレーション言語]]は, モデル化の方法によって, (1) プロセス中心(process-oriented)(2) 事象中心(event-oriented)(3) アクティビティ中心(activity-oriented)の3種類に大別される. 歴史的に有名な離散型シミュレーション言語GPSSとSIMSCRIPTは, それぞれプロセス中心, 事象中心の代表的言語であるが, 最近では多くの言語に複数のモデル化機能が備えられ, それらの併用を可能にすることによって, 柔軟なモデル化ができるよう工夫されている. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　プロセス中心のモデル化は, 3つの中で一番普及している方法である. ここにプロセスとは, システムを動き回る要素の到着から退去に至る一連の振る舞いを指す. プロセス中心のモデル化では, システム中を動く要素の視点から, 要素の到着に始まりサービス, 退去に至るプロセスを, 言語が定める一定のルールで表現することによってモデルが構築されるのでシミュレーションに精通していない人でもモデルを作りやすい. GPSSやSLAMはプロセス中心の代表的シミュレーション言語である. 昨今では, モデル構築と結果の[[アニメーション (シミュレーションにおける)|アニメーション]]表示の定義が一体化したソフトウェアも少なくない. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　これに対して事象中心のモデル化では, 事象が発生した瞬間にシステムがどのように状態を変えるかを記述する一種のサブルーチンを, 事象の種類毎に用意するものである. CやFORTRAN等を用いてプログラムを自作する場合は, 事象中心のモデル化を採用することが多い. ノーベル賞を受賞したマーコビッツ(H. M. Markowitz)が開発に加わったSIMSCRIPTは事象中心のモデル化を基本とする代表的シミュレーション言語である. 一方, アクティビティ中心のモデル化は\yougolink{B-I-02}{アクティビティ（離散型シミュレーションの）}{アクティビティ}の種類毎に, アクティビティがどのように生起するかを記述するもので, 欧州で好まれるモデル化の方法である [3]. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　GPSS, SIMSCRIPT以外に, 我が国でもSLAM, SIMAN/ARENA, EXTEND等, 数多くの商用ソフトウェアが流通している. また, AIM, Micro SAINT, WITNESS, Simul8等の離散型のシミュレータも汎用性を高めるためにシミュレーション言語的機能を上級者向けに提供している場合が多く, 離散型シミュレーション言語との境界ははっきりしなくなっている. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
［連続型シミュレーション言語］&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[連続型シミュレーション言語]]にはCSSLやACSL等の商用ソフトウェアが流通している. また, システムダイナミックス(system dynamics)を対象としたDYNAMOやSTELLAも連続型シミュレーション言語の一種と考えられる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
［シミュレータ］&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　一般に, データを入力するだけでモデルやアニメーションが定義される形のシミュレーション専用ソフトウェアのことをシミュレータと呼ぶ. あらゆる問題状況に適用可能な汎用シミュレータは存在しないので, 例えば, 生産シミュレータ, 通信シミュレータ, LANシミュレータ, 電話受付センターシミュレータというように, 用途を限定したシミュレータが普通である. プログラミング的作業を必要とするシミュレーション言語に比べると, シミュレーションの知識なしに短時間でモデルができる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　生産シミュレータを中心に, シミュレーション結果のアニメーション表示が常識化している. これらのソフトウェアではモデル構築とアニメーションの定義とが一体化しており, モデルができると直ちにアニメーションでその動きが見られる場合も珍しくない. 換言すると, シミュレーション言語のようにプログラムリスト(たとえば, GPSSのブロックダイアグラムやSLAMのネットワーク図)を見てモデルの正当性を検証することができないので, アニメーションの動きからモデルが意図通りに動いていること, すなわち正当性を検証することが少なくない. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
----&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1] J. Banks, J. S. Carson and B. Nelson, ''Discrete-Event Simulation (2nd ed.)'', Prentice Hall, 1996. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[2] A. M. Law and D. E. Kelton, ''Simulation Modeling and Analysis (2nd ed.)'', McGraw Hill, 1992. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[3] M. Pidd, ''Computer Simulation in Management Science (4th ed.)'', Wiley, 1998.&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>122.26.167.76</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E9%9B%A2%E6%95%A3%E5%9E%8B%E3%82%B7%E3%83%9F%E3%83%A5%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%81%AE%E7%B5%B1%E8%A8%88%E7%9A%84%E5%81%B4%E9%9D%A2%E3%80%8B&amp;diff=1937</id>
		<title>《離散型シミュレーションの統計的側面》</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E9%9B%A2%E6%95%A3%E5%9E%8B%E3%82%B7%E3%83%9F%E3%83%A5%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%81%AE%E7%B5%B1%E8%A8%88%E7%9A%84%E5%81%B4%E9%9D%A2%E3%80%8B&amp;diff=1937"/>
		<updated>2007-07-07T20:36:32Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;122.26.167.76: 新しいページ: ''''【りさんがたしみゅれーしょんのとうけいてきそくめん (statistical aspects of discrete-event simulation) 】'''  　シミュレーションは一種...'&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【りさんがたしみゅれーしょんのとうけいてきそくめん (statistical aspects of discrete-event simulation) 】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　シミュレーションは一種の実験であるから, 計画の段階から実験結果の解析まで, ふつうの意味での実験の場合に使われる種々の統計的手法を使って, 効率良く実験を行って, 正しい推測をすることが大切である. まず計画段階では, 実験計画法の諸概念や手法, 例えば多数の要因が関係するシステムのシミュレーションに対しては, 要因実験の考え方などを利用することができる. また, 確率的変動のあるシステムに対しては, 確率分布を適切に選ぶことが重要である. この場合, 1) 天下りに正規分布や指数分布などの簡単な分布を選ぶ, 2)データ(経験分布)に適当と思われる理論分布を当てはめる, 3)経験分布をそのまま, あるいは補間して用いる, などの方法が考えられる. 2)の場合には, カイ2乗分布などを使った適合度の検定が用いられ, 当てはめのためのソフトウェアも流通している. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　実験によって得られたデータには誤差が含まれているのがふつうであるから, そのことを前提にして結論を導き出す必要がある. データが同一の分布からの独立なサンプル(i.i.d.)と見なせる場合には, 平均値と標準偏差を計算して, 初等的な方法で統計的推測(区間推定)を行えばよい. しかし, 待ち行列長の時間変化に対応する時系列データなどの場合には, 推測はずっと複雑になる. まず, 定常状態に関する推論を行いたいのであれば, 過渡状態がどこで終了したかを判定する必要がある. もっとも素朴なのはデータをプロットして, 目で見て判定することであるが, 種々の客観的な判定方法も提案されている. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　定常状態のデータが取り出せたとしても, これら(待ち行列長の時系列)は互いに独立ではないので, その相関構造も推測して解析する必要がある. そのために使われる手法としては, 時系列解析の分野でよく知られているスペクトル分析, 自己回帰, 自己回帰移動平均法などのほかに, シミュレーションの分野向けに提案されたバッチ平均法や再生点法などがある. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　多峰性の関数の最大値を求める場合のように, 数理計画法などの手法ではうまく解が求め難い場合には, シミュレーションによる最適化手法が使われる. 出発点をランダムに選んで数理計画法による最適化を行うという操作を何度も繰り返す方法や, 1次元の探索方向をランダムに選んで, その方向での極大値を探すという操作を繰り返す方法などは, ランダム探索法と呼ばれる. また, 焼きなまし法(シミュレーテッドアニーリング)は, 関数値の減少する方向にも小さな確率で探索を行うことによって, 極大値にとらわれずに大域的最大値に到達することをめざす. キーファー・ウォルフォビッツ(Kiefer-Wolfowitz)の確率的近似法は, 関数値に誤差が含まれる場合に関数値の期待値の最大値を求める手法である. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
----&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1] P. Bratley, B. L. Fox and L. E. Schrage, ''A Guide to Simulation, 2nd ed.'', Springer, 1987.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[2] G. Fishman, ''Monte Carlo-Concepts, Algorithms, and Applications'', Springer, 1996.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[3] A. M. Law and W. D. Kelton, ''Simulation Modeling and Analysis, 2nd ed.'', McGraw-Hill, 1991.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[4] B. D. Ripley, ''Stochastic Simulation'', John Wiley &amp;amp; Sons, 1987.&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>122.26.167.76</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E9%9D%9E%E4%B8%80%E6%A7%98%E4%B9%B1%E6%95%B0%E3%80%8B&amp;diff=1936</id>
		<title>《非一様乱数》</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E9%9D%9E%E4%B8%80%E6%A7%98%E4%B9%B1%E6%95%B0%E3%80%8B&amp;diff=1936"/>
		<updated>2007-07-07T20:31:41Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;122.26.167.76: 新しいページ: ''''【ひいちようらんすう (non-uniform random numbers) 】'''  　一様分布以外の確率分布に従う乱数を非一様乱数という. これらの乱数は...'&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【ひいちようらんすう (non-uniform random numbers) 】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　一様分布以外の確率分布に従う乱数を[[非一様乱数]]という. これらの乱数は, 一様乱数に適当な変換を施して作るのがふつうである. 変換方法には, 種々の分布に対して適用可能な一般的なものと, 個々の分布の特徴を利用するものとがある. これらの方法を網羅的に扱っているのが [3]である. ここでは, 一般的な変換法を二つ紹介した後, 実用上大事な非一様乱数生成法を述べる. 以下では, (整数型の)一様乱数を正規化して得られる区間[0,1)上の(実数型の)一様乱数を$U, U_1, U_2$等で表し, これらは互いに独立であるものと仮定する. また, 発生させたい乱数を$X$とし, その分布関数を$F(x)$, それが連続分布ならば, その密度関数を$f(x)$で表す. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[逆関数法]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　$F(x)$の逆関数$F^{-1}(x)$を使って$X=F^{-1}(U)$とするものである. 例えば, 指数分布, ワイブル分布, ロジスティック分布(スケール・パラメータはいずれも1とする)なら, それぞれ$X=-\log U$, $X=(-\log U)^\alpha$, $X=\log(U/(1-U))$とすればよい. 逆関数が解析的に求まらない場合には, 近似式等を用いることになる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[二者択一法]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ウォーカー(A. J. Walker) [4] によって提案されたもので, 別名法(alias method)ともいう. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　取りうる値の個数$(n)$が有限個の離散分布に従う乱数を, $n$に無関係なO(1)の速度で生成できる, 簡単で効率的な方法である. ただし, 初期設定にO$(n)$の時間とO$(n)$のメモリを必要とする. 例えばポアソン分布のように, 取りうる値の個数が無限の場合には, 分布の裾を適当に打ち切って適用すればよい. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[正規分布]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　逆関数法を適用する場合には, 逆関数$F^{-1}(x)$が解析的には求まらないので, 例えば次の山内二郎の近似式を使う. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{eqnarray*}&lt;br /&gt;
F^{-1}(x)&amp;amp; = &amp;amp;\left\{&lt;br /&gt;
 \begin{array}{ll}&lt;br /&gt;
  -w, &amp;amp; \;\;\;\;\; 0 &amp;lt; x &amp;lt; 0.5\\&lt;br /&gt;
  +w, &amp;amp; \;\;\;\;\; 0.5 \leq x &amp;lt; 1.0&lt;br /&gt;
 \end{array}\right.\\&lt;br /&gt;
 w &amp;amp; = &amp;amp; \{ z(2.0611786-\frac{5.7262204}{z+11.640595})\}^{1/2}\\&lt;br /&gt;
 z &amp;amp; = &amp;amp; -\log\{4x(1-x)\}&lt;br /&gt;
\end{eqnarray*}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ボックス・ミュラー(Box-Muller)法は, 変換公式&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
X_1=\sqrt{-2\log U_1}\cos(2\pi U_2),&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
X_2=\sqrt{-2\log U_1}\sin(2\pi U_2)&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
を使って, 2個の一様乱数$U_1,U_2$から互いに独立な標準正規乱数$X_1,X_2$を作るものである. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　平均ベクトルが$\mbox{\boldmath$\mu$}$, 分散共分散行列が$V$の$n$次元正規乱数ベクトル${\mathbf{ Y}}$を生成するためには, 互いに独立な$n$個の標準正規乱数からなるベクトル${\mathbf{ X}}$に変換&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
{\bf Y}=\mbox{\boldmath$\mu$}+A{\bf X}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
を施せばよい. ただし, ベクトルはすべて列ベクトルとし, $A$は$V=AA^\top$($A^\top$は$A$の転置行列)を満たす下三角行列であり, コレスキー(Cholesky)分解によって求める. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[アーラン分布]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　フェイズが$k$(正整数)のアーラン分布の密度関数は&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
f(x)=\lambda{\mbox{\rm e}}^{-\lambda x}(\lambda x)^{k-1}/(k-1)!&lt;br /&gt;
\;\;\;\;\;\;\;(x\geq 0)&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
である. これは, パラメータ(平均値の逆数)が$\lambda$の指数分布に従う$k$個の確率変数の和の分布であるから, &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
X=-\log(U_1\cdots U_k)/\lambda&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
とすればよい. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[ポアソン分布]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　平均値が$\lambda$のポアソン乱数は, 平均が$1/\lambda$の指数乱数との関係を利用して作ることができる. すなわち, $U_1U_2\cdots U_n&amp;gt;{\mbox{\rm e}}^{-\lambda}$が成り立つ最大の整数$n$を$X$とすればよい. 1個のポアソン乱数を発生するのに必要な一様乱数の個数の平均値は$\lambda+1$であるから, $\lambda$が大変に大きいときには, この方法は効率が悪いので, 二者択一法を使うほうがよい. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
----&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1] 伏見正則, 『乱数』(UP応用数学選書12), 東京大学出版会, 1989. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[2] D. E. Knuth, ''The Art of Computer Programming, Vol.2: Seminumerical Algorithms, 2nd ed.,'' Addison-Wesley, 1981. 渋谷政昭訳, 『準数値算法/乱数』, サイエンス社, 1981.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[3] L. Devroye, ''Non-Uniform Random Variate Generation'', Springer-Verlag, 1986.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[4] A. J. Walker, &amp;quot;An Efficient Method for Generating Discrete Random Variables with General Distributions,&amp;quot; ''ACM Transactions on Mathematical Software'', '''3''' (1977), 253-256.&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>122.26.167.76</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E4%B8%80%E6%A7%98%E4%B9%B1%E6%95%B0%E3%80%8B&amp;diff=1935</id>
		<title>《一様乱数》</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E4%B8%80%E6%A7%98%E4%B9%B1%E6%95%B0%E3%80%8B&amp;diff=1935"/>
		<updated>2007-07-07T20:22:53Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;122.26.167.76: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;[[【いちようらんすう (uniform random numbers) 】]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　確率変数の実現値と見なしうる数の列のことを[[乱数] }(または乱数列)(random numbersまたはrandom number sequence)という. 確率変数の従う分布として一様分布を想定する場合には, 対応する乱数のことを[[一様乱数]] (uniform random numbers)という. 例えば, サイコロを振って出る目(数)の系列は, 典型的な一様乱数である. この系列には次の2つの性質がある. 1) 系列が長ければ各数の相対出現頻度がほぼ等しい. 2) 次に出る数を確実に予測することは不可能である. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　大量の乱数を使用する実験では, サイコロを振って乱数を作るのは現実的でないので, 簡単なアルゴリズムで生成される乱数もどきの数(擬似乱数)で代用するのがふつうである. そして, これを単に乱数と呼ぶことが多い. この意味での乱数は, 上記の2) の性質は持たないが, 1) の性質は近似的に満たしているものと考えられている. このような乱数の生成法は数多く提案されているが, 現在比較的よく使われているものを以下にあげる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
［[[線形合同法]]］&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　1948年頃にレーマー(Lehmer)によって提案され, その後多数の人々によって研究された方法であり, 線形漸化式&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
X_n=aX_{n-1}+c \;\;\;\;\; (\mbox{mod}\;\; m)&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
を使って非負整数列$\{X_n\}$を生成する. ここで, $a$および$m$は正整数であり, $c$は非負整数である. 特に$c=0$の場合には, 乗算合同法}{乗算合同法}と呼ぶ. パラメタの選び方に関しては多くの研究結果があるが, 現在比較的良いとされているものをいくつか表1に示す. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{table}[h]&lt;br /&gt;
\caption{線形合同法で使われるパラメタの例} \label{B-I-04+tab1}&lt;br /&gt;
\begin{tabular}{|r*{9}{|c}|}&lt;br /&gt;
\hline&lt;br /&gt;
$\quad a\quad\quad$ &amp;amp; $c$ &amp;amp; $m$ &amp;amp; $X_0$ &amp;amp; $\mu_2$ &amp;amp;&lt;br /&gt;
$\mu_3$ &amp;amp; $\mu_4$ &amp;amp;&lt;br /&gt;
$\mu_5$ &amp;amp; $\mu_6$ &amp;amp; {周期}　\\&lt;br /&gt;
\hline&lt;br /&gt;
$1\,664\,525$ &amp;amp; * &amp;amp; $2^{32}$ &amp;amp; 任意 &amp;amp; 16.1 &amp;amp; 10.6 &amp;amp; 8.0 &amp;amp; 6.0 &amp;amp; 5.0 &amp;amp;&lt;br /&gt;
$2^{32}$  \\&lt;br /&gt;
\hline&lt;br /&gt;
$1\,566\,083\,941$ &amp;amp; 0 &amp;amp; $2^{32}$ &amp;amp; 奇数 &amp;amp; 14.8 &amp;amp; 9.7 &amp;amp; 7.5 &amp;amp; 5.6 &amp;amp; 4.2 &amp;amp;&lt;br /&gt;
$2^{30}$ \\&lt;br /&gt;
\hline&lt;br /&gt;
$48\,828\,125$ &amp;amp; 0 &amp;amp; $2^{32}$ &amp;amp; 奇数 &amp;amp; 14.8 &amp;amp; 8.8 &amp;amp; 7.4 &amp;amp; 5.7 &amp;amp; 4.9 &amp;amp;&lt;br /&gt;
$2^{30}$ \\&lt;br /&gt;
\hline&lt;br /&gt;
$2\,100\,005\,341$ &amp;amp; 0 &amp;amp; $2^{31}-1$ &amp;amp; 正整数 &amp;amp; 15.4 &amp;amp; 10.2 &amp;amp; 7.7 &amp;amp; 6.0 &amp;amp; 5.0 &amp;amp;&lt;br /&gt;
$2^{31}-2$ \\&lt;br /&gt;
\hline&lt;br /&gt;
$397\,204\,094$ &amp;amp; 0 &amp;amp; $2^{31}-1$ &amp;amp; 正整数 &amp;amp; 14.8 &amp;amp; 9.7 &amp;amp; 7.4 &amp;amp; 6.0 &amp;amp; 5.0 &amp;amp;&lt;br /&gt;
$2^{31}-2$ \\&lt;br /&gt;
\hline&lt;br /&gt;
$314\,159\,369$ &amp;amp; 0 &amp;amp; $2^{31}-1$ &amp;amp; 正整数 &amp;amp; 15.2 &amp;amp; 9.9 &amp;amp; 7.6 &amp;amp; 5.9 &amp;amp; 5.1 &amp;amp;&lt;br /&gt;
$2^{31}-2$ \\&lt;br /&gt;
\hline&lt;br /&gt;
\multicolumn{9}{l}{\small$c$の列の*印は, 任意の奇数を使用してよいことを表す.}&lt;br /&gt;
\end{tabular}&lt;br /&gt;
\end{table}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　線形合同法によって生成される乱数の欠点として, 多次元疎結晶構造と言われているものがある. これは, $k$次元超立方体内にランダムに点を配置する目的で, 点の座標を$(x_n, x_{n+1},\cdots, x_{n+k-1}), n=1,2,\cdots,$で定めたとすると, これらの点はすべて比較的少数の等間隔に並んだ超平面の上に規則的にのってしまい, ランダムにならないという性質である. $m$と超平面の枚数の上界との関係を表2に示す. また, 表1の$\mu_k$は, $k$次元の点配置を作ったとき, $\mu_k$ビットの精度ではほぼ一様な配置になることを意味している. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{table}[h]&lt;br /&gt;
\caption{超平面の枚数の上界} \label{B-I-04+tab2}&lt;br /&gt;
\begin{tabular}{|c*{9}{|r}|}&lt;br /&gt;
\hline&lt;br /&gt;
$m$ &amp;amp; $k=3$ &amp;amp; \ \qquad 4 &amp;amp; \ \qquad 5 &amp;amp; \ \qquad 6 &amp;amp;&lt;br /&gt;
\ \qquad 7 &amp;amp; \ \qquad 8 &amp;amp; \ \qquad 9 &amp;amp; \qquad 10 \\&lt;br /&gt;
\hline&lt;br /&gt;
$2^{24}$ &amp;amp; 465 &amp;amp; 141 &amp;amp; 72 &amp;amp; 47 &amp;amp; 36 &amp;amp; 30 &amp;amp; 26 &amp;amp; 23 \\&lt;br /&gt;
\hline&lt;br /&gt;
$2^{32}$ &amp;amp; $2\,953$ &amp;amp; 566 &amp;amp; 220 &amp;amp; 120 &amp;amp; 80 &amp;amp; 60 &amp;amp; 48 &amp;amp; 41 \\&lt;br /&gt;
\hline&lt;br /&gt;
$2^{36}$ &amp;amp; $7\,442$ &amp;amp; $1\,133$ &amp;amp; 383 &amp;amp; 191 &amp;amp; 119 &amp;amp; 85 &amp;amp; 66 &amp;amp; 54 \\&lt;br /&gt;
\hline&lt;br /&gt;
$2^{48}$ &amp;amp; $119\,086$ &amp;amp; $9\,065$ &amp;amp; $2\,021$ &amp;amp; 766 &amp;amp; 391 &amp;amp; 240 &amp;amp; 167 &amp;amp; 126 \\&lt;br /&gt;
\hline&lt;br /&gt;
\end{tabular}&lt;br /&gt;
\end{table}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
［[[M系列法]]］&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ガロア体GF(2)上の任意の原始多項式&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
x^p+c_1x^{p-1}+c_2x^{p-2}+\cdots + c_p&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
を選び, その係数を係数とする漸化式&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
a_n = c_1a_{n-1}+c_2a_{n-2}+\cdots + c_pa_{n-p}&lt;br /&gt;
\;\;\;\;\;(\mbox{mod}\;\; 2)&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
によって生成される系列$\{a_n\}$を考える. この系列はM系列(M-sequence)あるいはシフトレジスタ系列, 極大多項式系列などと呼ばれ, 硬貨を投げて表が出れ&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ば1, 裏が出れば0として得られる系列と類似の性質を持つことが知られている. 表3に実用的な原始多項式の例を示す. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{table}[h]&lt;br /&gt;
\caption{原始多項式の例} \label{B-I-04+tab3}&lt;br /&gt;
\begin{center}&lt;br /&gt;
\begin{tabular}{ll}&lt;br /&gt;
\hline&lt;br /&gt;
$x^{521}+x^{32}+1$ &amp;amp; \quad \\&lt;br /&gt;
$x^{607}+x^{273}+1$ &amp;amp; \quad \\&lt;br /&gt;
$x^{1279}+x^{418}+1$ &amp;amp; \quad \\&lt;br /&gt;
$x^{521}+x^{455}+x^{437}+x^{350}+1$ &amp;amp; \quad \\&lt;br /&gt;
$x^{607}+x^{461}+x^{307}+x^{167}+1$ &amp;amp; \quad \\&lt;br /&gt;
\hline&lt;br /&gt;
\end{tabular}&lt;br /&gt;
\end{center}&lt;br /&gt;
\end{table}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　これは1ビットの系列なので, 多数ビットの系列$\{X_n\}$を作るためには, 漸化式&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
X_n = c_1X_{n-1} \oplus c_2X_{n-2} \oplus \cdots \oplus c_pX_{n-p}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
を用いる. ここで, 記号$\oplus$は2進法でのけた上りなしの足し算(ビットごとの排他的論理和)を表す. これによって生成される系列は, トーズワース(Tausworthe)系列あるいはGFSR(Generalized Feedback Shift Register)系列と呼ばれている. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　この漸化式を使う場合の初期値の設定法については, [1] を参照するとよい. これを使って例えば32ビットの整数系列$\{X_n\}$を生成すると, 合同法のような多次元疎結晶構造が生じることはなく, 32ビットの精度で$[p/32]$次元まで一様に分布する. また, この系列の周期は$2^p-1$であり, 自己相関関数の値は位相差が$2^p/32$以下ならばほぼ0に等しい. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　M系列を使ったもう少し複雑な乱数生成法として, 最近提案されたメルセンヌ・ツイスター(Mersenne Twister) [3] がある. これは上記のものに比べて, 同じ記憶容量で, はるかに長い周期と高い次元の一様性を達成できるという特徴を有する. 詳細は&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
http://www.math.keio.ac.jp/\~{}matumoto/mt.html&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
を参照するとよい. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
----&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1] 伏見正則, 『乱数』(UP応用数学選書12), 東京大学出版会, 1989. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[2] D. E. Knuth, ''The Art of Computer Programming, Vol.2: Seminumerical Algorithms, 2nd ed.,'' Addison-Wesley, 1981. 渋谷政昭訳, 『準数値算法/乱数』, サイエンス社, 1981.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[3] M. Matsumoto and T. Nishimura, &amp;quot;Mersenne Twister: A 623-Dimensionally Equidistributed Uniform Pseudo-Random Number Generator,&amp;quot; ''ACM Transactions on Modeling and Computer Simulation'', '''8''' (1998), 3-30.&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>122.26.167.76</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E4%B8%80%E6%A7%98%E4%B9%B1%E6%95%B0%E3%80%8B&amp;diff=1934</id>
		<title>《一様乱数》</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E4%B8%80%E6%A7%98%E4%B9%B1%E6%95%B0%E3%80%8B&amp;diff=1934"/>
		<updated>2007-07-07T20:10:43Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;122.26.167.76: 新しいページ: 'いちようらんすう}{uniform random numbers}  　確率変数の実現値と見なしうる数の列のことを乱数}{乱数}(または乱数列)(random numbersまたは...'&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;いちようらんすう}{uniform random numbers}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　確率変数の実現値と見なしうる数の列のことを乱数}{乱数}(または乱数列)(random numbersまたはrandom number sequence)という. 確率変数の従う分布として一様分布を想定する場合には, 対応する乱数のことを一様乱数}{一様乱数}(uniform random numbers)という. 例えば, サイコロを振って出る目(数)の系列は, 典型的な一様乱数である. この系列には次の2つの性質がある. 1) 系列が長ければ各数の相対出現頻度がほぼ等しい. 2) 次に出る数を確実に予測することは不可能である. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　大量の乱数を使用する実験では, サイコロを振って乱数を作るのは現実的でないので, 簡単なアルゴリズムで生成される乱数もどきの数(擬似乱数)で代用するのがふつうである. そして, これを単に乱数と呼ぶことが多い. この意味での乱数は, 上記の2) の性質は持たないが, 1) の性質は近似的に満たしているものと考えられている. このような乱数の生成法は数多く提案されているが, 現在比較的よく使われているものを以下にあげる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
［線形合同法}{線形合同法}］&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　1948年頃にレーマー(Lehmer)によって提案され, その後多数の人々によって研究された方法であり, 線形漸化式&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
X_n=aX_{n-1}+c \;\;\;\;\; (\mbox{mod}\;\; m)&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
を使って非負整数列$\{X_n\}$を生成する. ここで, $a$および$m$は正整数であり, $c$は非負整数である. 特に$c=0$の場合には, 乗算合同法}{乗算合同法}と呼ぶ. パラメタの選び方に関しては多くの研究結果があるが, 現在比較的良いとされているものをいくつか表1に示す. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{table}[h]&lt;br /&gt;
\caption{線形合同法で使われるパラメタの例} \label{B-I-04+tab1}&lt;br /&gt;
\begin{tabular}{|r*{9}{|c}|}&lt;br /&gt;
\hline&lt;br /&gt;
$\quad a\quad\quad$ &amp;amp; $c$ &amp;amp; $m$ &amp;amp; $X_0$ &amp;amp; $\mu_2$ &amp;amp;&lt;br /&gt;
$\mu_3$ &amp;amp; $\mu_4$ &amp;amp;&lt;br /&gt;
$\mu_5$ &amp;amp; $\mu_6$ &amp;amp; {周期}　\\&lt;br /&gt;
\hline&lt;br /&gt;
$1\,664\,525$ &amp;amp; * &amp;amp; $2^{32}$ &amp;amp; 任意 &amp;amp; 16.1 &amp;amp; 10.6 &amp;amp; 8.0 &amp;amp; 6.0 &amp;amp; 5.0 &amp;amp;&lt;br /&gt;
$2^{32}$  \\&lt;br /&gt;
\hline&lt;br /&gt;
$1\,566\,083\,941$ &amp;amp; 0 &amp;amp; $2^{32}$ &amp;amp; 奇数 &amp;amp; 14.8 &amp;amp; 9.7 &amp;amp; 7.5 &amp;amp; 5.6 &amp;amp; 4.2 &amp;amp;&lt;br /&gt;
$2^{30}$ \\&lt;br /&gt;
\hline&lt;br /&gt;
$48\,828\,125$ &amp;amp; 0 &amp;amp; $2^{32}$ &amp;amp; 奇数 &amp;amp; 14.8 &amp;amp; 8.8 &amp;amp; 7.4 &amp;amp; 5.7 &amp;amp; 4.9 &amp;amp;&lt;br /&gt;
$2^{30}$ \\&lt;br /&gt;
\hline&lt;br /&gt;
$2\,100\,005\,341$ &amp;amp; 0 &amp;amp; $2^{31}-1$ &amp;amp; 正整数 &amp;amp; 15.4 &amp;amp; 10.2 &amp;amp; 7.7 &amp;amp; 6.0 &amp;amp; 5.0 &amp;amp;&lt;br /&gt;
$2^{31}-2$ \\&lt;br /&gt;
\hline&lt;br /&gt;
$397\,204\,094$ &amp;amp; 0 &amp;amp; $2^{31}-1$ &amp;amp; 正整数 &amp;amp; 14.8 &amp;amp; 9.7 &amp;amp; 7.4 &amp;amp; 6.0 &amp;amp; 5.0 &amp;amp;&lt;br /&gt;
$2^{31}-2$ \\&lt;br /&gt;
\hline&lt;br /&gt;
$314\,159\,369$ &amp;amp; 0 &amp;amp; $2^{31}-1$ &amp;amp; 正整数 &amp;amp; 15.2 &amp;amp; 9.9 &amp;amp; 7.6 &amp;amp; 5.9 &amp;amp; 5.1 &amp;amp;&lt;br /&gt;
$2^{31}-2$ \\&lt;br /&gt;
\hline&lt;br /&gt;
\multicolumn{9}{l}{\small$c$の列の*印は, 任意の奇数を使用してよいことを表す.}&lt;br /&gt;
\end{tabular}&lt;br /&gt;
\end{table}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　線形合同法によって生成される乱数の欠点として, 多次元疎結晶構造と言われているものがある. これは, $k$次元超立方体内にランダムに点を配置する目的で, 点の座標を$(x_n, x_{n+1},\cdots, x_{n+k-1}), n=1,2,\cdots,$で定めたとすると, これらの点はすべて比較的少数の等間隔に並んだ超平面の上に規則的にのってしまい, ランダムにならないという性質である. $m$と超平面の枚数の上界との関係を表2に示す. また, 表1の$\mu_k$は, $k$次元の点配置を作ったとき, $\mu_k$ビットの精度ではほぼ一様な配置になることを意味している. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{table}[h]&lt;br /&gt;
\caption{超平面の枚数の上界} \label{B-I-04+tab2}&lt;br /&gt;
\begin{tabular}{|c*{9}{|r}|}&lt;br /&gt;
\hline&lt;br /&gt;
$m$ &amp;amp; $k=3$ &amp;amp; \ \qquad 4 &amp;amp; \ \qquad 5 &amp;amp; \ \qquad 6 &amp;amp;&lt;br /&gt;
\ \qquad 7 &amp;amp; \ \qquad 8 &amp;amp; \ \qquad 9 &amp;amp; \qquad 10 \\&lt;br /&gt;
\hline&lt;br /&gt;
$2^{24}$ &amp;amp; 465 &amp;amp; 141 &amp;amp; 72 &amp;amp; 47 &amp;amp; 36 &amp;amp; 30 &amp;amp; 26 &amp;amp; 23 \\&lt;br /&gt;
\hline&lt;br /&gt;
$2^{32}$ &amp;amp; $2\,953$ &amp;amp; 566 &amp;amp; 220 &amp;amp; 120 &amp;amp; 80 &amp;amp; 60 &amp;amp; 48 &amp;amp; 41 \\&lt;br /&gt;
\hline&lt;br /&gt;
$2^{36}$ &amp;amp; $7\,442$ &amp;amp; $1\,133$ &amp;amp; 383 &amp;amp; 191 &amp;amp; 119 &amp;amp; 85 &amp;amp; 66 &amp;amp; 54 \\&lt;br /&gt;
\hline&lt;br /&gt;
$2^{48}$ &amp;amp; $119\,086$ &amp;amp; $9\,065$ &amp;amp; $2\,021$ &amp;amp; 766 &amp;amp; 391 &amp;amp; 240 &amp;amp; 167 &amp;amp; 126 \\&lt;br /&gt;
\hline&lt;br /&gt;
\end{tabular}&lt;br /&gt;
\end{table}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
［M系列法}{M系列法}］&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ガロア体GF(2)上の任意の原始多項式&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
x^p+c_1x^{p-1}+c_2x^{p-2}+\cdots + c_p&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
を選び, その係数を係数とする漸化式&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
a_n = c_1a_{n-1}+c_2a_{n-2}+\cdots + c_pa_{n-p}&lt;br /&gt;
\;\;\;\;\;(\mbox{mod}\;\; 2)&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
によって生成される系列$\{a_n\}$を考える. この系列はM系列(M-sequence)あるいはシフトレジスタ系列, 極大多項式系列などと呼ばれ, 硬貨を投げて表が出れば1, 裏が出れば0として得られる系列と類似の性質を持つことが知られている. 表3に実用的な原始多項式の例を示す. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{table}[h]&lt;br /&gt;
\caption{原始多項式の例} \label{B-I-04+tab3}&lt;br /&gt;
\begin{center}&lt;br /&gt;
\begin{tabular}{ll}&lt;br /&gt;
\hline&lt;br /&gt;
$x^{521}+x^{32}+1$ &amp;amp; \quad \\&lt;br /&gt;
$x^{607}+x^{273}+1$ &amp;amp; \quad \\&lt;br /&gt;
$x^{1279}+x^{418}+1$ &amp;amp; \quad \\&lt;br /&gt;
$x^{521}+x^{455}+x^{437}+x^{350}+1$ &amp;amp; \quad \\&lt;br /&gt;
$x^{607}+x^{461}+x^{307}+x^{167}+1$ &amp;amp; \quad \\&lt;br /&gt;
\hline&lt;br /&gt;
\end{tabular}&lt;br /&gt;
\end{center}&lt;br /&gt;
\end{table}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
これは1ビットの系列なので, 多数ビットの系列$\{X_n\}$を作るためには, 漸化式&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
X_n = c_1X_{n-1} \oplus c_2X_{n-2} \oplus \cdots \oplus c_pX_{n-p}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
を用いる. ここで, 記号$\oplus$は2進法でのけた上りなしの足し算(ビットごとの排他的論理和)を表す. これによって生成される系列は, トーズワース(Tausworthe)系列あるいはGFSR(Generalized Feedback Shift Register)系列と呼ばれている. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　この漸化式を使う場合の初期値の設定法については, [1] を参照するとよい. これを使って例えば32ビットの整数系列$\{X_n\}$を生成すると, 合同法のような多次元疎結晶構造が生じることはなく, 32ビットの精度で$[p/32]$次元まで一様に分布する. また, この系列の周期は$2^p-1$であり, 自己相関関数の値は位相差が$2^p/32$以下ならばほぼ0に等しい. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　M系列を使ったもう少し複雑な乱数生成法として, 最近提案されたメルセンヌ・ツイスター(Mersenne Twister) [3] がある. これは上記のものに比べて, 同じ記憶容量で, はるかに長い周期と高い次元の一様性を達成できるという特徴を有する. 詳細は&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
http://www.math.keio.ac.jp/\~{}matumoto/mt.html&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
を参照するとよい. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
----&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1] &lt;br /&gt;
伏見正則, 『乱数』(UP応用数学選書12), 東京大学出版会, 1989. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[2] &lt;br /&gt;
D. E. Knuth,&lt;br /&gt;
{\it The Art of Computer Programming, Vol.2: Seminumerical Algorithms,&lt;br /&gt;
2nd ed.,}&lt;br /&gt;
Addison-Wesley, 1981.&lt;br /&gt;
渋谷政昭訳, &lt;br /&gt;
『準数値算法/乱数』,&lt;br /&gt;
サイエンス社, 1981.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[3] &lt;br /&gt;
M. Matsumoto and T. Nishimura,&lt;br /&gt;
``Mersenne Twister: A 623-Dimensionally Equidistributed Uniform&lt;br /&gt;
Pseudo-Random Number Generator,''&lt;br /&gt;
{\it ACM Transactions on Modeling and Computer Simulation},&lt;br /&gt;
{\bf 8} (1998), 3--30.&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>122.26.167.76</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E3%83%A2%E3%83%B3%E3%83%86%E3%82%AB%E3%83%AB%E3%83%AD%E6%B3%95%E3%80%8B&amp;diff=1933</id>
		<title>《モンテカルロ法》</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E3%83%A2%E3%83%B3%E3%83%86%E3%82%AB%E3%83%AB%E3%83%AD%E6%B3%95%E3%80%8B&amp;diff=1933"/>
		<updated>2007-07-07T20:01:32Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;122.26.167.76: 新しいページ: ''''【もんてかるろほう (Monte Carlo method) 】'''  　システムの特性値などを推定するために, 適当なモデルと乱数を使って実験し, 大数...'&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【もんてかるろほう (Monte Carlo method) 】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　システムの特性値などを推定するために, 適当なモデルと乱数を使って実験し, 大数の法則や中心極限定理などを利用して推測を行う方法のこと. システムに確率的な変動が内在する場合だけでなく, 確定的な問題を解くためにも使われる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[モンテカルロ法]]の原理を簡単な例で示そう. 推定したい特性値を$\theta$とし, これは既知の分布関数$F(y)$を持つ確率変数$Y$の関数$g(Y)$の平均値に等しいものとすれば, &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\theta = E[g(Y)]=\int_{-\infty}^\infty g(y){\mbox{\rm d}}F(y) =&lt;br /&gt;
\int_0^1 h(u){\mbox{\rm d}}u,&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
と書ける. ただし, $h(u)=g(F^{-1}(u))$である. そこで, 区間[0,1]上の一様乱数$U_1, U_2, \cdots, U_N$を発生し, 算術平均&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
A_1(N) = \sum_{i=1}^N h(U_i)/N&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
を$\theta$の推定値とすることが考えられる. $A_1(N)$は$\theta$の不偏推定量であり, 分散は&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
V(A_1(N)) = \frac{\sigma^2}N, \;\;\;\;\; \sigma^2 = \int_0^1 h^2(x) {\mbox{\rm d}}x-\theta^2&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
となる. したがって, 推定量$A_1(N)$に含まれる誤差の標準偏差は$\sigma/\sqrt N $であり, 精度を十進で1桁上げるためには, サンプル数$N$を10倍に増やさなければならない. このように, モンテカルロ法の収束は遅いので, これを改善するための方法が種々提案されており, [[分散減少法]]と総称されている. ただし, これらは$1/\sqrt N$というオーダーを改善するものではなく, 比例係数を小さくするための工夫である. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
［[[重点サンプリング]]］&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　積分区間から一様にサンプルをとるのではなく, 重要と考えられる部分($h(x)$の絶対値が大きい部分)により多くの重みをおく密度関数$w(x)$に従う乱数$X_1,\cdots,$\quad $X_N$を発生し, &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
A_2(N) = \frac 1 N \sum_{i=1}^N \frac{h(X_i)}{w(X_i)}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
で$\theta$を推定する. $w(x)$が$\left| h(x) \right|$に比例するように選べれば分散は最小となるので, なるべくそれに近くなるように工夫する. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
［[[制御変量法]]］&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　$\theta$に対するひとつの不偏推定量を$Y$とする. $Y$と相関があって平均値$\zeta$が既知の確率変数$Z$のことを, $Y$の制御変量という. $\alpha$を定数として&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Y_\alpha = Y-\alpha(Z-\zeta)&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
と定義すれば, $Y_\alpha$も$\theta$の不偏推定量となり, その分散は$\alpha^* = {\mbox{\rm Cov}}(Y, Z)/V(Z)$のとき最小となり, 最小値は&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
V(Y_{\alpha^*})=(1-\rho^2)V(Y)&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
である. ここで$\rho$は$Y$と$Z$の相関係数であるから, $Y$と相関の強い制御変量を選ぶほど効果的である. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　定積分の例では, $h(u)$に近い関数$h_0(u)$で, その積分の値$\zeta$が正確に計算できるものを選び, &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Y_\alpha = h(u)-\alpha(h_0(u)-\zeta)&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
に対して単純な一様サンプリングを適用する. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
［[[負相関変量法]]］&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　$\theta$の不偏推定量$Y$と平均値が同じで負の相関を持つ変量$Z$を利用して, $W=(Y+Z)/2$を$\theta$の推定量とする. この分散は, $Y$に対して2回独立にサンプルをとって平均する場合の分散より小さくなる. 定積分の例では, もし$h(u)$が単調な関数ならば, $Y=h(U),\;\;\;Z=h(1-U)$とするとよい. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
［[[共通乱数法]]］&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　二つの特性値$\theta,\phi$をそれぞれ確率変数$X,Y$に関するモンテカルロ実験によって推定し, 比較したいものとし, $\theta=E[X], \phi=E[Y]$とする. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
V(X-Y)=V(X)+V(Y)-2{\mbox{\rm Cov}}(X,Y)&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
であるから, ${\mbox{\rm Cov}}(X,Y)$が大きいほど推定の精度が良くなる. $X$と$Y$の分布関数をそれぞれ$F,G$とし, $X$と$Y$を逆関数法で作るものとする. このとき, $X$と$Y$用に別々の一様乱数列を使う代りに, ひとつの乱数列$\{U\}$を使って, &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\noindent$X=F^{-1}(U), Y=G^{-1}(U)$とすれば, ${\mbox{\rm Cov}}(X,Y)$が最大となる. これが共通乱数法の原理である. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
----&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1] 伏見正則, 『確率的方法とシミュレーション』(岩波講座 応用数学), 岩波書店, 1994. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[2] G. S. Fishman, ''Monte Carlo-Concepts, Algorithms, and Applications'', Springer, 1996.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[3] A. M. Law and W. D. Kelton, ''Simulation Modeling and Analysis, 2nd. ed.'', McGraw-Hill, 1991.&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>122.26.167.76</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E9%9B%A2%E6%95%A3%E5%9E%8B%E3%82%B7%E3%83%9F%E3%83%A5%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%80%8B&amp;diff=1932</id>
		<title>《離散型シミュレーション》</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E9%9B%A2%E6%95%A3%E5%9E%8B%E3%82%B7%E3%83%9F%E3%83%A5%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%80%8B&amp;diff=1932"/>
		<updated>2007-07-07T19:45:59Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;122.26.167.76: 新しいページ: ''''【りさんがたしみゅれーしょん (discrete-event simulation) 】'''  　離散型シミュレーションは, 離散事象型シミュレーションとも呼ば...'&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【りさんがたしみゅれーしょん (discrete-event simulation) 】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　離散型シミュレーションは, 離散事象型シミュレーションとも呼ばれ, 待ち行列タイプのモデルのシミュレーションを指す. ここで, [[事象 (離散型シミュレーションの)|事象]] (event)とはシステムに状態変化を起こす瞬間的な出来事を指し, 単純な待ち行列システムにおける典型的な事象として, 顧客の到着やサービスの終了が上げられる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[待ち行列モデルのシミュレーションとその応用]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　離散型シミュレーションが扱うモデルは, 待ち行列モデルあるいは離散事象ダイナミカルシステム等の名で呼ばれ, なんらかのサービスを受けにシステムに到着する要素(工場やコンピュータのジョブ, サービスシステムの客, 電話の呼等)の混雑現象を分析・評価することを目的とする. 基本的に, 要素の到着時間間隔, サービス時間, サーバーの数, サービス提供順序, 待ち場所の容量, 要素の系内の動き等の特性を定めることでモデルが定義される. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　自動化・情報化の進展に伴って, 待ち行列型のモデルで表現可能, かつ, シミュレーションによる分析・評価を必要とする大規模システムが随所に存在する. 待ち行列理論に基づく解析結果も有用であるが, 現実システムの多くは待ち行列理論で解析的に扱うことの困難な要因を含む場合が多く, 現実的な分析をしようとするとシミュレーションに頼らざるを得ない場合が少なくない. このようなシステムの典型には, 工場等の生産システムやロジスティクスシステム, 通信・コンピュータシステムがあげられ, シミュレーションがシステム設計時の性能評価に必要不可欠なツールとなっている. 実際は, 生産シミュレータやLANシミュレータというような形で, シミュレーションの詳細を知らなくても性能評価が可能なシミュレータが数多く提供され, 活用されている. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　シミュレーションは, かつてはシステム設計や改善活動における事前評価のための利用が圧倒的多数を占めた. しかし, シミュレーション技術の普及・発展に伴って, 日々の運用にもシミュレーションが活用されるようになっている. その典型はスケジューリング分野であり, スケジューラと呼ばれるソフトウェアはシミュレーション機能を備えているのが普通である. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　各種イベントやファーストフード, また, テレフォンショッピングやソフトウェアの相談センター等の電話応対サービス等, 各種サービスシステムの性能評価にもシミュレーションがよく用いられている. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[離散型シミュレーションの要素技術]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　シミュレーションはいろいろな側面を有する総合的なシステム分析技術である [3]. このため, 離散型シミュレーションをとりまく要素技術はきわめて広汎多岐にわたり, 主要なものだけでも以下があげられる:&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(1) 事象処理の方法論(事象処理ロジックとデータ構造, 並列処理等)&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(2) モデル規定の方法&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(3) 乱数発生(擬似一様乱数, 特定の分布に従う乱数)&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(4) 入力確率分布の同定&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(5) 出力結果の統計的分析&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(6) 出力結果のアニメーション表示&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(7) 実験の計画と分散減少法&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(8) シミュレーションによる最適化&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(9) 結果のプレゼンテーション&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ユーザーが詳細を知らなくとも技法が利用可能であること, つまり, 技法がブラックボックス化されていることが技法の普及発展に必要である. 上にあげた要素技術のうち(1), (2), (3)は, ユーザが中身の詳細を知らなくても技術を使いこなせるという意味で, ほぼ完全にブラックボックス化され, (5), (6)もブラックボックス化が進みつつある. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[離散型シミュレーションのモデル化]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　離散型シミュレーションにおけるモデル化のポイントを以下に整理する:&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(1)　システムの境界の明確化: どこからどこまでをモデル化の対象とするかを定める&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(2)　詳細度の決定: システム内をどれだけ詳しく見るか, すなわち, 抽象化の度合いを定める. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(3)　システム内を動き回るものの明確化: 待ち行列システムの中を動き回る「もの」(以下, 「要素」)がなにかを明らかにする. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(4)　リソースの明確化: 待ち行列システムには, 通常, 容量の限られたリソースが存在し, システム内を動き回る要素が限られたリソースを使用/占有してサービスを受ける. なにをリソースとみたてるかやどれだけのリソースがシステム内に存在するかを明らかにする. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(5)　要素の系外からの到着のしかたを規定: 要素が, 系外からどのようなタイミングでどこに到着するかを規定する. 通常, 要素の到着時間間隔の分布や, 場合によってはさらに同時に到着する要素数の分布を指定することによって, 系外からの要素の到着が定められることが多い. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(6)　要素へのサービスに必要なリソースの決定とリソースの競合解決規則の規定: 要素に特定のサービスを提供するために, どのリソースを使用/占有してサービスを受けるかを明らかにする. また, 要素間のリソースの競合をいかに解決するかを規定する. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(7)　サービスに要する時間の規定:　サービス時間を規定する. 通常, サービス時間の分布を定め, 擬似乱数を発生させて実際のサービス時間を決定することが多い. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(8)　要素の動きの規定: 要素がシステム内をいかに動くかを定める. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(9)　要素の系外への退去の規定: 要素が, どこでシステム内から退去するかを規定する. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　多くの実際問題では, モデルの境界, 詳細度や, 何を要素とするかがあらかじめ決まっている訳ではない. これらをどうとらえるかが分析の大枠, したがって, その効果や有用性を規定することが少なくない. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[事象処理と時間の進め方]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　離散型シミュレーションでは, システムの状態変化をもたらす(離散)事象を, 発生時刻順に追跡し, 事象発生時にモデルで規定されたシステムの状態変化を(論理的に)発生させながら, システムの動的な挙動を再現してゆく. 将来発生予定の事象を事象カレンダ, 事象チェイン等の名前で呼ばれる[[事象リスト (離散型シミュレーションの)|事象リスト]] (event list)として, また混雑に伴う待ち行列もリストとして表現し, 事象リスト中で発生予定時刻が最早の事象を取り出し, その処理を繰り返す. 実際のソフトウェアでは, 処理効率を上げるためにデータ構造等に様々な工夫がなされている. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　離散型シミュレーションの事象処理は, 時間的に隣りあう事象間ではシステムの状態が変化しないと考え, 事象発生時にシステムがどう変化するかを時刻順に追跡することによって進めるので, 時間の進み方は一般に不均等となる. このような時間の進め方, すなわち, [[時間制御方式 (シミュレーションの)|時間制御方式]] (time advance mechanism)は事象-事象時間進行方式と呼ばれ, 時間の刻み幅を定めて「コマ」を進めていく連続型シミュレーション等の単位時間進行方式と対比される. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[実験の計画と結果の統計的分析]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　不確定な要素を含む確率的なシミュレーションを実行するためにはコンピュータ上で生成される擬似乱数が用いられる. 乱数の出方によってシミュレーションの結果が変わるので: (1)シミュレーションの繰り返し回数, (2)一回のシミュレーションの長さ, (3)乱数の設定, (4)初期条件の設定, など, 実験の計画を立てる必要がある. また, 離散型シミュレーションから得られるデータは非定常的で自己相関をもつことが多いので, 実験の計画や結果の統計的解析には注意を要する [1] [2]. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
----&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1] J. Banks, J. S. Carson and B. Nelson, ''Discrete-Event Simulation (it 2nd ed.)'', Prentice Hall, 1995. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[2] A. M. Law and D. E. Kelton, ''Simulation Modeling and Analysis (it 2nd ed.)'', McGraw Hill, 1991. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[3] J. Banks, ed., ''Handbook of Simulation'', John Wiley &amp;amp; Sons, 1998.&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>122.26.167.76</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E3%82%B7%E3%83%9F%E3%83%A5%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%80%8B&amp;diff=1931</id>
		<title>《シミュレーション》</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E3%82%B7%E3%83%9F%E3%83%A5%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%80%8B&amp;diff=1931"/>
		<updated>2007-07-07T19:24:27Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;122.26.167.76: 新しいページ: ''''【しみゅれーしょん (simulation) 】'''  　対象とするシステムそのものを扱わずに, そのモデルを構築し, モデルを操作することによ...'&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【しみゅれーしょん (simulation) 】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　対象とするシステムそのものを扱わずに, そのモデルを構築し, モデルを操作することによってシステムの挙動を再現しようとすることをシミュレーションと呼ぶ. 模擬実験と訳されていた時期もある. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[モデルとシミュレーション]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　実際の事物やシステムの特定の側面に着目して抽象化したものを[[モデル]] (model) と呼ぶ. 実際のシステムを扱わずに, そのモデルを扱うことによって, 物理的・経済的なリスクをかけずにシステムの設計・評価・分析が可能となるので, 理工学を中心に広汎な分野でモデルが活用されている. モデルには, 実物を縮小または拡大した物理モデル, 実際の特性を物理現象に置き換えたアナログモデル, 日常用いる文章で表現した言語モデル, 図表に基づく図式モデル, 論理あるいは数式で表現された論理/数学モデル等がある. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　コンピュータの普及・機能向上に伴って, 論理/数学モデルが, システムの理解・分析・設計・運用・教育, さらには娯楽を目的として, システムの評価・予測・最適化等のために幅広く用いられている. シミュレーションはオペレーションズ・リサーチ(OR)の代表的手法の1つであり, PERT, LP(線形計画法)と合わせてORの「三種の神器」と呼ばれたこともある. PERT, LPが「どうするのが一番よいか」を探る最適化モデルであるのに対して, シミュレーションは「こうしたらどうなるか」が未知のときに, システムがいかに振る舞い, その性能指標がどの程度かを明らかにする評価のモデルである. 制御可能要因を定めたときのシステムの性能評価がシミュレーションの主目的であるが, 性能評価ができるのならば制御可能要因をどう設定したら一番よいかと考えるのが自然で, シミュレーションの背後に最適化願望が潜んでいることも少なくない. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　世の中では, 最適化を含め数理的なモデルを構築し, 種々のデータに対してモデルを操作してシステムの分析を行うことを総じてシミュレーションと理解する場合が少なくないが, ここではORの専門という立場から, より限定した意味でシミュレーションを捉える. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[代表的なシミュレーションの型]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　一口にシミュレーションといっても, モデルの違いによってそのメカニズムは千差万別である. シミュレーションの基礎となるモデルは, (1)待ち行列モデル, (2)微分/差分方程式モデル, (3)その他, に大別される. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　待ち行列モデル, あるいは離散事象(ダイナミカル)システムを扱うシミュレーションは, [[離散型シミュレーション]] (discrete-event simulation), あるいは, 離散事象(型)シミュレーションと呼ばれる. 待ち行列モデルを解析的・数値的に扱う方法論に待ち行列理論があるが, 理論の適用にあたっての数学的仮定が厳しい. これに対してシミュレーションは, 正確に定義可能な前提でさえあれば事実上なんでも取り扱いが可能であるので, 情報化や自動化が進むなかで, 大規模な通信・コンピュータシステムや生産・ロジスティクスシステムの性能評価にさかんに用いられている. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　これに対して, [[連続型シミュレーション]] (continuous simulation) は, 微分方程式あるいは差分方程式で表現されたモデルのシミュレーションを指し, 通常, 微分方程式の初期値問題を解くことに相当する. 連続型シミュレーションは微分/差分方程式で表現可能な電気, 機械等の物理的システムや経済システムのシミュレーションによく用いられる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　乱数を使って数値実験を行ってシステムの特性値等を推定する方法にモンテカルロ法があり, 乱数を用いたシミュレーションをモンテカルロシミュレーションと呼ぶこともある. この他にも, 離散型にも連続型にも属さない多様なシミュレーションが存在する. また, 人間を意思決定者として参加させるビジネスゲーム}{ビジネスゲーム}(business game)も広い意味でのシミュレーションと考えられる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[確定的シミュレーションと確率的シミュレーション]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　シミュレーションは確率的変動を含むかどうかによって, [[確定的シミュレーション]] (deterministic simulation) と[[確率的シミュレーション]] (stochastic simulation) とに分類できる. 連続型シミュレーションが確定的シミュレーションである場合が多いのに対して, 離散型シミュレーションは確率的シミュレーションとして扱われることが多い. 離散型シミュレーションでは, 要素の到着時間間隔, サービス時間, 分岐確率, 設備の故障等に確率的な変動が含まれる場合が多い. 確率変動はコンピュータ上で擬似的な乱数(random number)を発生させることによって生成する. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　乱数を用いたシミュレーションの場合, シミュレーション結果は, 用いた乱数の値に依存する. しかも離散型シミュレーションの場合, 結果が通常の統計分析手法が想定する独立同分布の仮定を満たさないこともが多い. このため, シミュレーション結果の分析では, 実験のしかたと結果の分析方法とを合わせて考えることが必要となる. さらに, 同じ計算量で, より精度の高い結果を得るために分散減少法(variance reduction method)と呼ばれる方法があり, シミュレーションで使用する擬似乱数の再現可能性をはじめ, 乱数の使い方に工夫をこらすなどして精度の向上が図られる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[シミュレーションの高速化と並列シミュレーション]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　シミュレーションは解析的方法に比べると腕力に頼った分析手法であり, モデルの規模が大きくなった場合, 計算量が膨大になる恐れがある. シミュレーションを効率化・高速化する工夫が, 乱数の制御を含む実験の計画や分散減少法, 事象処理アルゴリズムやデータ構造の改良, 並列シミュレーション等, 様々な形で行われている. このうち, コンピュータの並列計算機能を活用して, 高速化を図ろうとする[[並列シミュレーション]] (parallel simulation) は, 電話等の大規模な通信システムの分析で実際に使用されている. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[シミュレーションプロジェクトの進め方]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　シミュレーション技術は総合的なシステム分析技術であり, シミュレーションを用いたプロジェクトの進め方は, システム分析やオペレーションズリサーチの一般的な手順に順ずる [2]. シミュレーションを用いたモデル分析では, 以下の点が一般のシステム分析とは異なる：&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(1) 実際のシステムのモデルを作る必要がある. さらに, 構築されたモデルが, 解決しようとする問題にふさわしいモデルかどうかをチェックする「妥当性の検証(validation)」が重要となる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(2) モデルをコンピュータ上に表現し, コンピュータ上で動かす. そのために, コンピュータ上のモデルが, 作成者の意図するモデルになっているかどうかをチェックする「正当性の検証(verification)」が必要となる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(3) 構築されたモデルをコンピュータ上で動かし実験を行うが, 乱数発生による確率的変動の生成等, シミュレーション実験に固有な点を理解し, 効率よく実験を進め, 得られるデータを適切な方法で分析する必要がある. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
----&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1] J. Banks, J. S. Carson and B. Nelson, ''Discrete-Event Simulation {2nd ed.)'', Prentice Hall, 1995. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[2] 森戸晋, 相澤りえ子, 貝原俊也, 『Visual SLAMによるシステムシミュレーション』, 共立出版, 1998.&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>122.26.167.76</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E3%83%90%E3%82%B9(Bass)%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB%E3%80%8B&amp;diff=1930</id>
		<title>《バス(Bass)モデル》</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E3%83%90%E3%82%B9(Bass)%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB%E3%80%8B&amp;diff=1930"/>
		<updated>2007-07-07T19:10:25Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;122.26.167.76: 新しいページ: ''''【ばすもでる (Bass model) 】'''  　F. M. Bassによって提案された新製品, 特に耐久消費財の拡散過程を模擬するモデルをBassモデル...'&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【ばすもでる (Bass model) 】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　F. M. Bassによって提案された新製品, 特に耐久消費財の拡散過程を模擬するモデルを[[Bassモデル]]と呼ぶ. F. M. Bassは, 「時点{\it t}までの未購入者が耐久消費財を期間 ({\it t},\begin{math}t+\Delta t\end{math}) に購入する確率\begin{math}h(t)\Delta t\end{math}は他人にまどわされない購入意欲(innovation効果)と既購入者数$x_t$がふえてくると乗り遅れまいとする気持ち(imitation効果) との和で表現される」と考え, 以下のようなモデルを提案した [1].&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　{\it m}を総需要とする. 時点{\it t}までに購入している人の割合を&lt;br /&gt;
　&lt;br /&gt;
\begin{displaymath}&lt;br /&gt;
F(t)=\int_{-\infty}^{t}f(\tau) {\mbox{\rm d}}\tau =x_{t}/m&lt;br /&gt;
\end{displaymath}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
とし, {\it t} まで未購入の条件付確率密度関数を&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{equation}&lt;br /&gt;
h(t)=f(t)/\{1-F(t)\}=a+{\frac{b}{m}}x_{t} \label{B-H-08+siki1}&lt;br /&gt;
\end{equation}&lt;br /&gt;
\begin{equation}&lt;br /&gt;
\lim_{t \rightarrow \infty}x_{t}=m  \label{B-H-08+siki2}&lt;br /&gt;
\end{equation}&lt;br /&gt;
\begin{equation}&lt;br /&gt;
m \cdot f(t)=\frac{{\mbox{\rm d}}x_{t}}{{\mbox{\rm d}}t}  \label{B-H-08+siki3}&lt;br /&gt;
\end{equation}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
とモデル化して, {\it a}は innovation効果, \begin{math}(b\cdot x_t/m)\end{math}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
はimitation効果を表わすものとしている. 式(1)は式(2), (3)を使うと&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{equation}&lt;br /&gt;
\frac{{\mbox{\rm d}}x_{t}/{\mbox{\rm d}}t}{m-x_t}=&lt;br /&gt;
a+{\frac{b}{m}}x_{t}  \label{B-H-08+siki4}&lt;br /&gt;
\end{equation}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
あるいは&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{equation}&lt;br /&gt;
{\mbox{\rm d}}x_{t}/{\mbox{\rm d}}t=&lt;br /&gt;
(m-x_{t})(p_{1}+q_{1} x_{t})  \label{B-H-08+siki5}&lt;br /&gt;
\end{equation}&lt;br /&gt;
\begin{displaymath}&lt;br /&gt;
p_{1}=a, q_{1}=b/m&lt;br /&gt;
\end{displaymath}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
と表現できる. これを解くと&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{displaymath}&lt;br /&gt;
x_{t}=m[1-c_{0}\exp \{-(a+b)t\}]/[\frac{b}{a} c_{0}\exp \{-(a+b)t\}+1]&lt;br /&gt;
\end{displaymath}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ただし, $x_0$：時点0での既購入者数&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{displaymath}&lt;br /&gt;
c_{0}=(m- x_{0})/(m+{\frac{b}{a}} x_{0})&lt;br /&gt;
\end{displaymath}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
である($x_{0}=0$,すなわち$c_{0}=1$を標準モデルとすることもある). 式 (5)で $p_{1}=0$ のとき&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{displaymath}&lt;br /&gt;
{\mbox{\rm d}}x_{t}/{\mbox{\rm d}}t=x_{t}(mq_{1}-q_{1} x_{t})&lt;br /&gt;
\end{displaymath}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
となり, Bassモデルはロジスティックモデルを包含していると言える. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
$f(t)$ または ${\mbox{\rm d}}x_{t}/{\mbox{\rm d}}t$ は&lt;br /&gt;
\begin{displaymath}&lt;br /&gt;
t^{*}=-\frac{1}{a+b}\log \frac{a}{bc_{0}};b&amp;gt;a&lt;br /&gt;
\end{displaymath}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
で最大となり, そのときの$x_{t^{*}}$は　&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{displaymath}&lt;br /&gt;
x_{t^{*}}=m(b-a)/(2b)&lt;br /&gt;
\end{displaymath}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
である. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　本モデルの拡張版として&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　1. {\it m}が時点とともに変化するモデルあるいは価格の関数となるモデル&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　2. 式(4)の右辺が, 時点{\it t}や広告費などの商品に対する情報に関連する量の関数となるモデル&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　3. 式(5)の右辺に価格{\it P}({\it t})のペナルティを課して&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{displaymath}&lt;br /&gt;
{\mbox{\rm d}}x_{t}/{\mbox{\rm d}}t=(m-x_{t})(p_{1}+q_{1} x_{t})&lt;br /&gt;
{\exp \{-k \cdot P(t)\}}&lt;br /&gt;
\end{displaymath}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
とするモデル&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　4. 企業間の競合を考慮したモデル&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
などが考えられている. しかし, Bass自身はモデルを複雑化することには批判的 [2]である. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　Bassモデルのパラメタについては, 微分を単位期間当たりの増分としてとらえ, 式(5)の右辺を展開して定数項および$x_t$, $x_{t}^{2}$の係数を最小自乗法により推定する方法が [1] では提案された. これについては係数推定の不安定さがあり, 最尤法なども提案されているが, Bassモデルを適用したい局面はデータ数にあまり期待できない時点であり, 最大需要{\it m}を別途推定したり, 類似サービスのパラメタを参考にすることなどが必要である. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
----&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1] F. M. Bass, &amp;quot;A New Product Growth Model for Consumer Durables,&amp;quot; ''Management Science'', '''15''' (1969), 215-227. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[2] F. M. Bass, &amp;quot;The Adoption of a Marketing Model : Comments and Observations,&amp;quot; in ''Innovation Diffusion Models of New Product Acceptance'', V. Mahajan and Y. Wind, eds., Ballinger, 1986.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[3] V. Mahajan, E. Muller and F. M. Bass,in ''Marketing'', J. Eliashberg and G. L. Lilien, eds., Elsevier Science Publishers, 1993. 森村英典, 岡太彬訓, 木島正明, 守口剛 監訳, 『マーケティング ハンドブック』, 第8章, 朝倉書店, 1997.&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>122.26.167.76</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E7%94%9F%E6%85%8B%E5%AD%A6%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB%E3%80%8B&amp;diff=1929</id>
		<title>《生態学モデル》</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E7%94%9F%E6%85%8B%E5%AD%A6%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB%E3%80%8B&amp;diff=1929"/>
		<updated>2007-07-07T18:55:35Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;122.26.167.76: 新しいページ: ''''【せいたいがくもでる (mathematical ecology model) 】'''  　数理生態学(Mathematical ecology) [1] における数学モデルである生態学モデル...'&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【せいたいがくもでる (mathematical ecology model) 】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　数理生態学(Mathematical ecology) [1] における数学モデルである[[生態学モデル]]は1種の生物個体数変化を扱うモデルと複数種の個体数変化を扱うモデルに大きく分類される. まずはじめに, 1種の生物の個体数変化を記述したモデルについて述べる. 一定サイズの閉鎖された環境における個体数の成長は, 資源の不足のため制限を受け, 最終的には一定値に落ち着く. この個体数$N$の成長は次のようなモデルで表現される. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\frac{{\mbox{\rm d}}N}&lt;br /&gt;
{{\mbox{\rm d}}t}=Nf(N)\label{B-H-07+basicmodel}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　$f(N)$は個体当たりの成長率で個体数$N$の関数である. ${\mbox{\rm d}}f(N)/{\mbox{\rm d}}N$は負の値をとる. これは個体数の成長に伴い, 個体数の増加に, より大きな抑制効果が働くことを表している. $f(N)$を決定することにより, 様々なモデルができる. ここでは, [[ロジスティックモデル]], ゴンペルツモデルのみを紹介する. その他のモデルについては, 参考文献 [2] を参照されたい. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ロジスティックモデルは, $f(N)$が&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
f(N)=\lambda (1-\frac{N}{k})&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
のときのモデルである. ここで, $k$は飽和個体数を表す. 厳密解は次のように与えられる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
N=\frac{k}{1+m{\mbox{\rm e}}^{-\lambda t}}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
変曲点は以下のように表される. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
N=\frac{k}{2}, [[利用者:122.26.167.76|122.26.167.76]](t=\frac{\log m}{\lambda})&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ゴンペルツモデルは&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
f(N)=\lambda  \log \frac{k}{N}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
のときのモデルである. 同じく$k$は飽和個体数を表し, $\lambda$は定数である. 厳密解は次のように与えられる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
N=k \exp(-m{\mbox{\rm e}}^{-\lambda t})&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
変曲点は以下のように表される. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
N=\frac{k}{{\mbox{\rm e}}}, [[利用者:122.26.167.76|122.26.167.76]](t=\frac{\log m}{\lambda})&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ロジスティック, ゴンペルツともに, 需要予測 [3] をはじめとした社会現象 [4] やソフトウェア信頼度成長モデル [5] などでも用いられ需要やソフトウェア中の潜在バグ数の推定に用いられている. パラメータ推定する方法として微分方程式を差分方程式で近似して最小2乗法を用いる方法, 最尤法を用いる方法, 厳密解から非線形推定を用いて直接求める方法などがある. 微分方程式を差分方程式で近似する際, 一般的な前進差分や中心差分ではなく, 厳密解をもつ差分方程式で近似し, パラメータを求めることにより, より正確なパラメータ推定を行う方法が提案されている [6, 7].&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　1920年代にLotkaとVolterraによって独立に提案された捕食者$N_2$, 被食者$N_1$の個体数の周期的な変動を表したモデル\label{B-H-07+nagumo}が代表的な[[捕食者/被食者モデル]]である. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{eqnarray*}&lt;br /&gt;
\frac{{\mbox{\rm d}}N_1}{{\mbox{\rm d}}t}&amp;amp;=&amp;amp;N_1(a_1- b_1N_2-c_1N_1)\\&lt;br /&gt;
\frac{{\mbox{\rm d}}N_2}{{\mbox{\rm d}}t}&amp;amp;=&amp;amp;N_2(-a_2+b_2N_1)&lt;br /&gt;
\end{eqnarray*}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ここで, $a_1$, $a_2$, $b_1$, $b_2$, $c_1\geq 0$である. パラメータ$a_1$は, 捕食者が存在せず, 個体数増加による餌不足が生じないときの被食者の個体当たりの増加率である. この増加率は, ロジスティックモデルと同様, 被食者$N_1$の増加に伴い餌不足を招き, それにより$c_1N_1$だけ減少することになる. ここではさらに, 捕食者が存在するため, 被食者の個体当たりの増加率は, その個体数に比例した$b_1N_2$だけ減少することになる. 一方, 被食者がいないときの捕食者の個体数は, 個体当たり$a_2$の減少率に従い減少し, 最終的に捕食者は絶滅する. 被食者が存在するとき, 捕食者の個体当たりの増加率は, 被食者に比例した$b_2N_1$から$a_2$を引いたものとなる. この微分方程式は, 陽に解を得ることは出来ないが$c_1=0$のとき, 保存量(時間に対して一定値をとる量)を求めることができる. その保存量$C$は, &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
a_2\log N_1-b_2 N_1+a_1\log N_2-b_1N_2=C&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
となる. $C$は初期点に依存して決定される. 捕食者-被食者モデルも技術革新による技術の変遷の過程を表すモデル [8] などに応用されている. さらに, 2種だけでなく一般の$n$種へ拡張されたモデル[8] も提案されている. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
----&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1] 南雲仁一監訳, 『数理生態学』, 産業図書, 1974.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[2] 木元新作,『集団生物学概説』, 共立出版, 1993.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[3] V. Mahajan, C. H. Mason and V. Srinivasan, &amp;quot;An Evaluation of Estimation Procedures for New Product Diffusion Models,&amp;quot; in ''Innovation Diffusion Models of New Product Acceptance'', V. Mahajan and Y. Wind eds.,&lt;br /&gt;
Ballinger Publishing, 1986.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[4] 吉田正昭, 『情報の伝播』, 共立出版, 1971.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[5] 山田茂,『ソフトウェア信頼性モデル-基礎と応用』, 日科技連, 1994.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[6] 佐藤大輔, 「可積分な差分方程式を利用したGompertz曲線モデルのパラメータ推定」, 『日本オペレーションズ・リサーチ学会1998年春季研究発表会アブストラクト集』, 78-79, 1998.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[7] 佐藤大輔, 「厳密解を持つ差分方程式によるソフトウェア信頼性モデル」, 『電子情報通信学会1999年総合大会講演論文集』, 61, 1999.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[8] R. J. Armolavicius, P. Cologrosso and N. E. Ross, &amp;quot;Technology Replacement Models Based on Population Dynamics,&amp;quot; ''International Teletraffic Congrtess 12'', Italy, 5.3.A.2.1-5.3.A.2.8, 1988.&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>122.26.167.76</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E9%9D%9E%E9%9B%86%E8%A8%88%E8%A1%8C%E5%8B%95%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB%E3%80%8B&amp;diff=1928</id>
		<title>《非集計行動モデル》</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E9%9D%9E%E9%9B%86%E8%A8%88%E8%A1%8C%E5%8B%95%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB%E3%80%8B&amp;diff=1928"/>
		<updated>2007-07-07T18:42:36Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;122.26.167.76: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【ひしゅうけいこうどうもでる (disaggregate demand model) 】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[非集計行動モデル]]は, 1970年代初めにMcFaddenらによって開発・提案が行われた交通機関の選択行動を予測する手法である. 理想的交通人の選択行動をミクロ経済学の効用理論に基づいて記述しているため, 「個人選択モデル」とも呼ばれている. 個々人の選択データをモデル化する離散選択モデルは, すでに心理学や生物学の分野で提案されていたが, Manheim, Ben-AkivaらがMcFaddenの提案する非集計行動モデルの理論研究を積極的に行い, 交通計画における予測技術を大きく進展させた. 非集計行動モデルを用いた需要予測は交通機関の選択問題をはじめ, 観光・買物などの目的地選択, 鉄道のアクセス駅や経路の選択, 駐車場選択などに用いられてきた. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　都市圏の将来交通量を推計する4段階推定法では, ゾーン間の分布交通量が推計された後, 交通機関別の交通量を予測する. このとき用いられるデータはゾーン内で集約された性別, 年齢別, 目的別の統計値, すなわち集計データである. このため交通を行う人の属性や効用は選択行動に反映することができなく, きめの細かい交通行動の予測はできなかった. 非集計行動モデルは効用理論をベースに個人の選択行動を予測しており, 集計モデルと比べて, 1.理論的背景が明確で個人の意思決定過程を表現している, 2.モデル作成のためのデータが比較的少なくてすむ, 等の利点を有している. しかし非集計行動モデルにおいては選択した交通機関と, 選択しなかった交通機関の効用差を求めるために比較データを作成しなければならない. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　非集計行動モデルはランダム効用理論に基づき, 「個人が交通行動の基本的な意志決定単位であり, 個人はある選択状況の中から最も望ましい, すなわち効用が最大となる選択肢を選ぶように行動する」と考え, さらに効用の大きさは「確定項と誤差項」によって記述できると仮定している. 最も多用されている[[ロジットモデル]]においては, 効用関数の誤差項の確率分布としてガンベル分布を想定している. 一方, 誤差項の確率分布を正規分布と仮定すると[[プロビットモデル]]が誘導される. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　実際の交通行動において, 誤差項の分布がガンベル分布 (Gumbel distribution) であるか, 正規分布であるかの研究はほとんどなされていない. また, 離散的な行動データ (バスか, 自家用車か) を用いてロジットモデル (連続関数) のパラメータを回帰し, 将来予測のときに効用値 (連続値) を用いて, 再び離散的行動を判別しなければならない. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ロジットモデルはモデルの意味が理解しやすく, パラメータの推定も比較的容易であり, その一般式は以下の通りである. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
P_{in}=\frac{{\mbox{\rm exp}}(V_{in}) }&lt;br /&gt;
{ \displaystyle{ \sum_{j=1}^{J_n} } {\mbox{\rm exp}}(V_{jn}) }&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ここで, \= {$P_{in}$} \= {：個人$n$の選択肢$i$の選択確率} &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\&amp;gt; $V_{in}$ \&amp;gt; ：個人$n$の選択肢$i$の効用確定項&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\&amp;gt; $J_n$ \&amp;gt; ：個人$n$の選択肢数&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ロジットモデルのパラメータは最尤法により推定される. 非集計行動モデルに用いられるロジットモデルは, 選択肢の条件によって次のように分類される. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(1)二項ロジットモデル&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　選択肢数が2の場合のロジットモデル&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(2)多項ロジットモデル&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　選択肢数が3以上のロジットモデル&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(3)ネスティッドロジットモデル&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　多項ロジットモデルのIIA特性による制約を緩和したロジットモデル. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　IIA (Independence from Irrelevant Alternatives) 特性は, 「選択確率比の文脈独立」とも呼ばれ, ロジットモデルの問題点として常に指摘されている. すなわちIIA特性とは, ある個人にとって選択肢数が3以上あるとき, ある2つの選択肢の確率比は, それ以外の選択肢から独立であることを意味する. しかし交通行動の場合には類似性の高い選択肢が含まれることが多く, 厳密にIIA特性を保つことができない. このため選択肢の類似性に応じて, 選択肢を2つのグループに分けるネスティッドロジットモデルが開発された. 選択肢集合はいくつかの部分集合に分割され, 階層構造を持つ選択ツリーが構成される. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　プロビットモデルは効用関数の誤差項に同時正規分布を仮定するため, ロジットモデルのようにIIA特性に伴う適用上の制約がなく, 個人による効用の異質性を扱うことができる, という特徴がある. しかし, 選択肢が3項以上になるとパラメータの推定が複雑になり, 操作性が極端に悪化する. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
----&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1] 土木学会, 『非集計行動モデルの理論と実際』, 丸善, 1995.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[2] 土木学会, 『第四版土木工学ハンドブック2』, 第55編「運輸交通計画」, 技報堂, 1989.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[3] 土木学会, 『土木用語大辞典』, 技報堂, 1999&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>122.26.167.76</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E9%9D%9E%E9%9B%86%E8%A8%88%E8%A1%8C%E5%8B%95%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB%E3%80%8B&amp;diff=1927</id>
		<title>《非集計行動モデル》</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E9%9D%9E%E9%9B%86%E8%A8%88%E8%A1%8C%E5%8B%95%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB%E3%80%8B&amp;diff=1927"/>
		<updated>2007-07-07T18:40:26Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;122.26.167.76: 新しいページ: ''''【ひしゅうけいこうどうもでる (disaggregate demand model) 】'''  　非集計行動モデルは, 1970年代初めにMcFaddenらによって開発・提案...'&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【ひしゅうけいこうどうもでる (disaggregate demand model) 】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[非集計行動モデル]]は, 1970年代初めにMcFaddenらによって開発・提案が行われた交通機関の選択行動を予測する手法である. 理想的交通人の選択行動をミクロ経済学の効用理論に基づいて記述しているため, 「個人選択モデル」とも呼ばれている. 個々人の選択データをモデル化する離散選択モデルは, すでに心理学や生物学の分野で提案されていたが, Manheim, Ben-AkivaらがMcFaddenの提案する非集計行動モデルの理論研究を積極的に行い, 交通計画における予測技術を大きく進展させた. 非集計行動モデルを用いた需要予測は交通機関の選択問題をはじめ, 観光・買物などの目的地選択, 鉄道のアクセス駅や経路の選択, 駐車場選択などに用いられてきた. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　都市圏の将来交通量を推計する4段階推定法では, ゾーン間の分布交通量が推計された後, 交通機関別の交通量を予測する. このとき用いられるデータはゾーン内で集約された性別, 年齢別, 目的別の統計値, すなわち集計データである. このため交通を行う人の属性や効用は選択行動に反映することができなく, きめの細かい交通行動の予測はできなかった. 非集計行動モデルは効用理論をベースに個人の選択行動を予測しており, 集計モデルと比べて, 1.理論的背景が明確で個人の意思決定過程を表現している, 2.モデル作成のためのデータが比較的少なくてすむ, 等の利点を有している. しかし非集計行動モデルにおいては選択した交通機関と, 選択しなかった交通機関の効用差を求めるために比較データを作成しなければならない. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　非集計行動モデルはランダム効用理論に基づき, 「個人が交通行動の基本的な意志決定単位であり, 個人はある選択状況の中から最も望ましい, すなわち効用が最大となる選択肢を選ぶように行動する」と考え, さらに効用の大きさは「確定項と誤差項」によって記述できると仮定している. 最も多用されている[[ロジットモデル]]においては, 効用関数の誤差項の確率分布としてガンベル分布を想定している. 一方, 誤差項の確率分布を正規分布と仮定すると[[プロビットモデル]]が誘導される. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　実際の交通行動において, 誤差項の分布がガンベル分布 (Gumbel distribution) であるか, 正規分布であるかの研究はほとんどなされていない. また, 離散的な行動データ (バスか, 自家用車か) を用いてロジットモデル (連続関数) のパラメータを回帰し, 将来予測のときに効用値 (連続値) を用いて, 再び離散的行動を判別しなければならない. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ロジットモデルはモデルの意味が理解しやすく, パラメータの推定も比較的容易であり, その一般式は以下の通りである. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
P_{in}=\frac{{\mbox{\rm exp}}(V_{in}) }&lt;br /&gt;
{ \displaystyle{ \sum_{j=1}^{J_n} } {\mbox{\rm exp}}(V_{jn}) }&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ここで, \= {$P_{in}$} \= {：個人$n$の選択肢$i$の選択確率} &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\&amp;gt; $V_{in}$ \&amp;gt; ：個人$n$の選択肢$i$の効用確定項&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\&amp;gt; $J_n$ \&amp;gt; ：個人$n$の選択肢数&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ロジットモデルのパラメータは最尤法により推定される. 非集計行動モデルに用いられるロジットモデルは, 選択肢の条件によって次のように分類される. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(1)二項ロジットモデル&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　選択肢数が2の場合のロジットモデル&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(2)多項ロジットモデル&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　選択肢数が3以上のロジットモデル&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(3)ネスティッドロジットモデル&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　多項ロジットモデルのIIA特性による制約を緩和したロジットモデル. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　IIA (Independence from Irrelevant Alternatives) 特性は, 「選択確率比の文脈独立」とも呼ばれ, ロジットモデルの問題点として常に指摘されている. すなわちIIA特性とは, ある個人にとって選択肢数が3以上あるとき, ある2つの選択肢の確率比は, それ以外の選択肢から独立であることを意味する. しかし交通行動の場合には類似性の高い選択肢が含まれることが多く, 厳密にIIA特性を保つことができない. このため選択肢の類似性に応じて, 選択肢を2つのグループに分けるネスティッドロジットモデルが開発された. 選択肢集合はいくつかの部分集合に分割され, 階層構造を持つ選択ツリーが構成される. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　プロビットモデルは効用関数の誤差項に同時正規分布を仮定するため, ロジットモデルのようにIIA特性に伴う適用上の制約がなく, 個人による効用の異質性を扱うことができる, という特徴がある. しかし, 選択肢が3項以上になるとパラメータの推定が複雑になり, 操作性が極端に悪化する. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
----&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1] 土木学会, 『非集計行動モデルの理論と実際』, 丸善, 1995.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[2] 土木学会, 『第四版土木工学ハンドブック2』, 第55編「運輸交通計画」, 技報堂, 1989.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[3] 土木学会, 『土木用語大辞典』, 技報堂, 1999&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>122.26.167.76</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E3%82%AB%E3%83%AB%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AB%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%80%8B&amp;diff=1926</id>
		<title>《カルマンフィルター》</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E3%82%AB%E3%83%AB%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AB%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%80%8B&amp;diff=1926"/>
		<updated>2007-07-07T18:28:59Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;122.26.167.76: 新しいページ: '【かるまんふぃるたー (Kalman filter) 】  \begin{figure}[hbt] \begin{center} \unitlength=10pt \begin{picture}(23,7.6)(0,0) \put(0.5,4){\vector(1,0){3}} %  2.0 \put(1....'&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;【かるまんふぃるたー (Kalman filter) 】&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{figure}[hbt]&lt;br /&gt;
\begin{center}&lt;br /&gt;
\unitlength=10pt&lt;br /&gt;
\begin{picture}(23,7.6)(0,0)&lt;br /&gt;
\put(0.5,4){\vector(1,0){3}} %  2.0&lt;br /&gt;
\put(1.3,4.5){\makebox(0,0)[b]{$w_t$}}&lt;br /&gt;
\put(3.5,3){\framebox(3,2){$B$}} % 4.0&lt;br /&gt;
\put(6.5,4){\vector(1,0){1.7}} %  1.2&lt;br /&gt;
\put(7.5,4.6){\makebox(0,0){\scriptsize $+$}}&lt;br /&gt;
\put(8.5,4){\circle{0.6}}  %8.5&lt;br /&gt;
\put(8.8,4){\vector(1,0){2.2}}&lt;br /&gt;
\put(9.8,4.7){\makebox(0,0)[b]{$x_{t+1}$}}&lt;br /&gt;
\put(11,3){\framebox(3,2){$z^{-1}$}}&lt;br /&gt;
\put(14,4){\vector(1,0){3}}&lt;br /&gt;
\put(15.5,4.5){\makebox(0,0)[b]{$x_t$}}&lt;br /&gt;
\put(15.5,4){\circle*{0.1}}&lt;br /&gt;
\put(17,3){\framebox(3,2){$C$}}&lt;br /&gt;
\put(20,4){\vector(1,0){2.2}}&lt;br /&gt;
\put(21.5,4.6){\makebox(0,0){\scriptsize $+$}}&lt;br /&gt;
\put(22.5,4){\circle{0.6}}&lt;br /&gt;
\put(22.8,4){\vector(1,0){3}}&lt;br /&gt;
\put(25,4.5){\makebox(0,0)[b]{$y_t$}}&lt;br /&gt;
\put(15.5,4){\line(0,-1){4}}&lt;br /&gt;
\put(15.5,0){\vector(-1,0){1.5}}&lt;br /&gt;
\put(11,-1){\framebox(3,2){$A$}}&lt;br /&gt;
\put(11,0){\line(-1,0){2.5}}&lt;br /&gt;
\put(8.5,0){\vector(0,1){3.7}}&lt;br /&gt;
\put(7.9,3){\makebox(0,0){$ \scriptstyle + $}}&lt;br /&gt;
\put(22.5,6.8){\vector(0,-1){2.5}}&lt;br /&gt;
\put(23,5){\makebox(0,0){$ \scriptstyle + $}}&lt;br /&gt;
\put(23.5,6.5){\makebox(0,0){$v_t$}}&lt;br /&gt;
\put(21,0){\makebox(0,0)[b]{$z^{-1}$: {\scriptsize 遅れ作用素}}}&lt;br /&gt;
\end{picture}&lt;br /&gt;
\end{center}&lt;br /&gt;
\caption{状態空間モデル} \label{B-H-05+KALMAN1}&lt;br /&gt;
\end{figure}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　図1に示すガウス白色雑音を受ける離散時間線形確率システムを考える.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{eqnarray}&lt;br /&gt;
x_{t+1}&amp;amp;=&amp;amp;Ax_t+Bw_t \label{B-H-05+1}\\&lt;br /&gt;
 y_t&amp;amp;=&amp;amp; Cx_t+v_t,\ t=0, 1, \cdots \label{B-H-05+2}&lt;br /&gt;
\end{eqnarray}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ただし, $x_t$は$n$次元状態ベクトル, $y_t$は$p$次元観測ベクトル,$w_t$, $v_t$は$m$および$p$次元ガウス白色雑音ベクトルで, 平均値は0, 共分散行列は&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
E\{w_tw_s^{\top}\}=Q\delta_{ts}, \ \ E\{v_tv_s^{\top}\}=R\delta_{ts}, \ \ E\{w_tv_s^{\top}\}=0&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
であるとする. ただし, $Q$, $R$は非負定値対称行列, $\delta_{ts}$はクロネッカーの記号である. $A,\:B,\:C,\:Q,\:R$は一般に時間の関数であってもよいが,簡単のために添字$t$は省略している. また初期値$x_0$は平均値$\bar{x}_0$,共分散行列$\Sigma_0$のガウス確率ベクトルであり, 雑音とは無相関であるとする.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　カルマンフィルタは, 観測データ$Y_{0}^{\top}:=\{y_0, y_1, \cdots, y_t\}$に基づいて,状態$x_{t+m}$の最小分散推定値(すなわち$x_{t+m}$の条件付き期待値)&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\hat{x}_{t+m|t}=E\{x_{t+m}|Y_{0}^{\top}\}, \ t=0, 1, \cdots&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
を逐次的に計算するアルゴリズムである. $m&amp;gt;0$, $m=0$, $m&amp;lt;0$にしたがってそれぞれ, 予測, 濾波, 平滑という.以下では, 状態ベクトルの予測推定値, 濾波推定値を$\hat{x}_{t/t-1}$, $\hat{x}_{t/t}$と表し, それぞれの推定誤差共分散行列を次のようにおく.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
P_{t/t-1}=E\{[x_t-\hat{x}_{t/t-1}][x_t-\hat{x}_{t/t-1}]^{\top}\}, \quad&lt;br /&gt;
P_{t/t}=E\{[x_t-\hat{x}_{t/t}][x_t-\hat{x}_{t/t}]^{\top}\}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　1960-61年にカルマン(R. E. Kalman)と ビュシー(R. S. Bucy)は式(1), (2)の状態空間モデルに対して, カルマンフィルターと呼ばれる以下のようなアルゴリズムを提案した [1, 2, 3, 4, 5, 6].&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(i) フィルタ方程式&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{eqnarray}&lt;br /&gt;
\hat{x}_{t+1/t}&amp;amp;=&amp;amp;A\hat{x}_{t/t}, \quad \hat{x}_0=\bar{x}_0&lt;br /&gt;
\label{B-H-05+3} \\&lt;br /&gt;
\hat{x}_{t/t}&amp;amp;=&amp;amp;\hat{x}_{t/t-1}+K_t[y_t-C\hat{x}_{t/t-1}]&lt;br /&gt;
\label{B-H-05+4}&lt;br /&gt;
\end{eqnarray}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(ii) カルマンゲイン&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{equation}&lt;br /&gt;
 K_t=P_{t/t-1}C^{\top}[CP_{t/t-1}C^{\top}+R]^{-1}  \label{B-H-05+5}&lt;br /&gt;
\end{equation}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(iii) 推定誤差共分散行列&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{eqnarray}&lt;br /&gt;
P_{t+1/t}&amp;amp;=&amp;amp;AP_{t/t}A^{\top} + BQB^{\top}&lt;br /&gt;
\label{B-H-05+6}\\&lt;br /&gt;
P_{t/t}&amp;amp;=&amp;amp;P_{t/t-1}-P_{t/t-1}C^{\top}[CP_{t/t-1}C^{\top}+R]^{-1}CP_{t/t-1},&lt;br /&gt;
\quad P_{0/-1}=\Sigma_0&lt;br /&gt;
\label{B-H-05+7}&lt;br /&gt;
\end{eqnarray}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{figure}[hbt]&lt;br /&gt;
\begin{center}&lt;br /&gt;
\unitlength=10pt&lt;br /&gt;
\begin{picture}(23,7.6)(0,0)&lt;br /&gt;
\put(0,4){\vector(1,0){2.5}}&lt;br /&gt;
\put(0.5,4.5){\makebox(0,0)[b]{$y_t$}}&lt;br /&gt;
\put(2,4.6){\makebox(0,0){$ \scriptstyle + $}}&lt;br /&gt;
\put(4,4.4){\makebox(0,0)[b]{$\nu_t$}}&lt;br /&gt;
\put(2.8,4){\circle{0.6}}&lt;br /&gt;
\put(2.8,0){\vector(0,1){3.7}}&lt;br /&gt;
\put(2.2,3.1){\makebox(0,0){$ \scriptstyle - $}}&lt;br /&gt;
\put(3.1,4){\vector(1,0){2.3}}&lt;br /&gt;
\put(5.4,3){\framebox(3,2){$K_t$}}&lt;br /&gt;
\put(8.4,4){\vector(1,0){2.1}}&lt;br /&gt;
\put(10.0,4.6){\makebox(0,0){$ \scriptstyle + $}}&lt;br /&gt;
\put(10.8,4){\circle{0.6}}&lt;br /&gt;
\put(12.5,4.5){\makebox(0,0)[b]{$\hat{x}_{t/t}$}}&lt;br /&gt;
\put(11.2,4){\vector(1,0){2.6}}&lt;br /&gt;
\put(13.8,3){\framebox(3,2){$z^{-1}$}}&lt;br /&gt;
\put(16.8,4){\vector(1,0){5}}&lt;br /&gt;
\put(19.5,4.5){\makebox(0,0)[b]{$\hat{x}_{t-1/t-1}$}}&lt;br /&gt;
\put(19.6,4){\circle*{0.1}}&lt;br /&gt;
\put(19.6,4){\line(0,-1){4}}&lt;br /&gt;
\put(19.6,0){\vector(-1,0){2.8}}&lt;br /&gt;
\put(13.8,-1){\framebox(3,2){$A$}}&lt;br /&gt;
\put(10.8,0){\circle*{0.1}}&lt;br /&gt;
\put(10.8,0){\vector(0,1){3.7}}&lt;br /&gt;
\put(10,3.1){\makebox(0,0){$ \scriptstyle + $}}&lt;br /&gt;
\put(5.4,-1){\framebox(3,2){$C$}}&lt;br /&gt;
\put(2.8,0){\line(1,0){2.6}}&lt;br /&gt;
\put(13.8,0){\vector(-1,0){5.4}}&lt;br /&gt;
\put(12,-1){\makebox(0,0)[b]{$\hat{x}_{t/t-1}$}}&lt;br /&gt;
\end{picture}&lt;br /&gt;
\end{center}&lt;br /&gt;
\caption{カルマンフィルターのブロック線図} \label{B-H-05+KALMAN2}&lt;br /&gt;
\end{figure}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　図2にカルマンフィルタのブロック線図を示す.カルマンフィルタは観測値$y_t$を入力とし, 推定値$\hat{x}_{t/t-1}$, $\hat{x}_{t/t}$を逐次的に出力する線形動的システムであり,$\nu_t=y_t-C\hat{x}_{t/t-1}$はイノベーションと呼ばれている.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　$w_t,\:v_t,\:x_0$がガウス分布でない場合には, 上のアルゴリズムは状態ベクトルおよび信号の線形最小分散推定値を与えるという意味で, 最適なフィルタである.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　式(6), (7)から$P_{t/t}$を消去して,$P_t:=P_{t/t-1}$とおくと, 離散時間リッカチ方程式&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{equation}&lt;br /&gt;
P_{t+1}=A(P_{t}-P_{t}C^{\top}[CP_{t}C^{\top}+R]^{-1}CP_{t})A^{\top} + BQB^{\top}&lt;br /&gt;
\label{B-H-05+8}&lt;br /&gt;
\end{equation}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
を得る. また上式の$t\to \infty$における極限を代数リッカチ方程式という. 制御理論の分野には(代数)リッカチ方程式に関する膨大な研究がある [7].&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　白色雑音を受ける非線形確率システムに対しても,その線形化モデルにカルマンフィルタを適用することができるので, カルマンフィルタは航空宇宙工学の分野において飛翔体の軌道推定に威力を発揮した. また状態ベクトルだけてなく, モデルに含まれる未知パラメータを同時に推定する拡張カルマンフィルタも提案されており, カルマンフィルタの応用は時系列の推定を始めとして非常に多くの分野に見られる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
----&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1] R. E. Kalman, &amp;quot;A New Approach to Linear Filtering and Prediction Problem,&amp;quot; ''Transactions of American Society of Mechanical Engineers, Journal of Basic Engineering'', '''82D''' (1960), 34-45.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[2] R. E. Kalman and R. S. Bucy, &amp;quot;New Results in  Linear Filtering and Prediction Theory,&amp;quot; ''Transactions of  American Society of Mechanical Engineers, Journal of Basic Engineering'', '''83D''' (1961), 95-108.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[3] B. D. O. Anderson and J. B. Moore, ''Optimal Filtering'', Prentice-Hall, 1979.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[4] M. S. Grewal and A. P. Andrews, ''Kalman Filtering - Theory and Practice'', Prentice-Hall, 1993.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[5] 有本 卓, 『カルマンフィルター』, 産業図書, 1977.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[6] 片山  徹, 『新版応用カルマンフィルタ』, 朝倉書店, 2000.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[7] S. Bittanti, A. J. Laub and J. C. Willems (Eds.), ''The Riccati Equation'', Springer, 1991.&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>122.26.167.76</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E8%87%AA%E5%B7%B1%E5%9B%9E%E5%B8%B0%E5%92%8C%E5%88%86%E7%A7%BB%E5%8B%95%E5%B9%B3%E5%9D%87(ARIMA)%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB%E3%80%8B&amp;diff=1925</id>
		<title>《自己回帰和分移動平均(ARIMA)モデル》</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E8%87%AA%E5%B7%B1%E5%9B%9E%E5%B8%B0%E5%92%8C%E5%88%86%E7%A7%BB%E5%8B%95%E5%B9%B3%E5%9D%87(ARIMA)%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB%E3%80%8B&amp;diff=1925"/>
		<updated>2007-07-07T18:14:12Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;122.26.167.76: 新しいページ: ''''【じこかいきわぶんいどうへいきん (ありま) もでる (autoregressive integrated moving average model) 】'''  　$t$ を時点を表わす添字 (整数) ...'&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【じこかいきわぶんいどうへいきん (ありま) もでる (autoregressive integrated moving average model) 】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　$t$ を時点を表わす添字 (整数) とし, $x_{t}$ を $\mbox{E}(x_{t})=0$ の[[弱定常過程]],$\varepsilon_{t}$ を$\mbox{E}(\varepsilon_{t})=0$,$\mbox{V}(\varepsilon_{t})=\sigma^{2}$,$\mbox{E}(\varepsilon_{t}\varepsilon_{s})=0$ $(t \ne s)$を満たすホワイトノイズ (white noise) とする.また, $L$ を時間を後退させる作用をもつラグ演算子 (lag operator)$L^{i}x_{t}=x_{t-i}$, $L^{i}\varepsilon_{t}=\varepsilon_{t-i}$($i=1,2,\cdots$)とし, $\phi(L)$, $\theta(L)$ を $\phi(L)=1-\sum_{i=1}^{p}\phi_{i}L^{i}$,$\theta(L)=1+\sum_{i=1}^{q} \theta_{i}L^{i}$ で定義される多項式ラグ演算子とする.(ただし, 多項式 $\phi(z)=0$, $\theta(z)=0$ には共通根はないものとする.)$\phi_{i}$ ($i=1,2,\cdots,p$), $\theta_{i}$ ($i=1,2,\cdots,q$) はパラメータ (一定) である.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　弱定常過程 $x_{t}$ の確率的変動が $\phi(L)x_{t} =\theta(L)\varepsilon_{t}$(すなわち,$x_{t}=\phi_{1}x_{t-1}+\cdots+\phi_{p}x_{t-p}+\varepsilon_{t}+\theta_{1}\varepsilon_{t-1}+\cdots+\theta_{q}\varepsilon_{t-q}$)で表わされるとき, このモデルを次数 $(p,q)$ の自己回帰移動平均モデル(autoregressive moving average model) と呼び, $ARMA(p,q)$ モデルと略記する.$ARMA(p,q)$ モデルが条件「$\phi(z)=0$ の根はすべて単位円 $|z|=1$ 外にある」を満たせば, これを $MA(\infty)$ モデル :$x_{t}=\psi(L)\varepsilon_{t}$ として表現出来る.(ただし $\psi(z)=\theta(z)/\phi(z)=\sum_{i=0}^{\infty}\psi_{i}z^{i}$,$\psi_{0}=1$, $\sum_{i=0}^{\infty}|\psi_{i}|&amp;lt;\infty$.)また逆に条件 (反転可能性の条件 (invertibility condition) )「$\theta(z)=0$ の根はすべて単位円 $|z|=1$ 外にある」を満たせば, これを $AR(\infty)$ モデル :$\pi(L)x_{t}=\varepsilon_{t}$ として表現出来る.(ただし $\pi(z)=\phi(z)/\theta(z)=\sum_{i=0}^{\infty}\pi_{i}z^{i}$,$\pi_{0}=1$, $\sum_{i=0}^{\infty}|\pi_{i}|&amp;lt;\infty$.)&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　AR なる用語は $x_{t}$ を自身の過去の値に回帰することに由来しており, [[AR モデル]]は理解しやすい構造を持っている.一方, [[MA モデル]]は過程の理論的性質を調べる上で重要である.また $ARMA(p,q)$ モデルは $AR(p)$ モデルと $MA(q)$ モデルを混合したモデルであり, これらのモデルを単独で使用した場合に比べてより少ないパラメータで定常過程の種々の性質を表現出来る点に特徴がある.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　次に $d$ を自然数として, 次数 $d$ の階差演算子 (difference operator)$(1-L)^{d}$ を$(1-L)^{d}=\sum_{i=0}^{d} {}_{d}C_{i}(-1)^{i}L^{i}$($d=1,2,\cdots$) と定義する.非定常過程 $y_{t}$ の $d$ 階階差 $x_{t}=(1-L)^{d}y_{t}$ が弱定常となるとき,$y_{t}$ は階差次数 $d$ の和分モデル (integrated model) に従うと言い,このモデルを $I(d)$ モデルと略記する.中でも $x_{t}=(1-L)^{d}y_{t}$ が特に $ARMA(p,q)$ モデルに従い,$\phi(L)(1-L)^{d}y_{t} = \theta(L)\varepsilon_{t}$と表わせるとき, このモデルを次数 $(p,d,q)$ の[[自己回帰和分移動平均モデル]] (autoregressive integrated moving average model) と呼び,$ARIMA(p,d,q)$ モデルと略記する.特に $ARIMA(p,0,q)$ モデルが $ARMA(p,q)$ モデルに他ならない.また $ARIMA(0,1,0)$ モデルは[[ランダムウォーク]]モデル (randomwalk model) となる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　Box and Jenkins \cite{ARIMA+SUGIHARA2} が従来の研究成果をふまえて,ARIMAモデル}{ARIMA モデル}の1) 同定 (identification),2) 推定 (estimation),3) 診断 (diagnostic checking),4) [[予測]]と制御 (forecasting and control)に関する統計的分析法を体系的に提示して以来,ARIMA モデルは[[時系列解析]]に不可欠なパラメトリックモデルとして重要な役割を果たしている.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　特に 1) モデルの同定に関しては, 多くの時系列において階差次数 $d$ が高々 1 (ないし 2) であることが経験的に知られている.また AR 次数 $p$, MA 次数 $q$ については, [[自己相関関数]]と偏自己相関関数の特徴をもとにこれらを決定する方法 [2] 以外に,AIC (Akaike's information criterion) 最小化法が用いられることも多い.また, 季節変動を含む経済時系列解析に有効なモデルとして, 周期 $s$ (例えば4 半期データ, 月次データに応じて $s=4, 12$ 等) の季節変動を取り扱う季節的ARIMA モデル(seasonal ARIMA model) があげられる [2].2) パラメータの推定に関しては最尤法をはじめとした各種の非線形推定法が提案されており,3) モデルの診断についても, 残差系列がホワイトノイズに従うか否かを残差系列の自己相関関数にもとづき検定する方法をはじめとして幾つかの統計的仮説検定法が提案されている [1], [3], [6].4) 予測や制御に関しては, 例えば (単純) [[指数平滑化法]]が $ARIMA(0,1,1)$ モデルの予測に最適な方法であることが明らかにされており,さらに ARIMA モデルの状態空間表現 (state space representation) や[[カルマンフィルター]] (Kalmanfilter)との関連性が明らかにされている.また ARIMA モデルは各種の需要予測や[[経済予測]]に有効なモデルであることが知られている.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ARIMA モデルは様々な方向に拡張されている. 例えば金融時系列解析の分野における分散変動を考慮した[[ARCH, GARCH]], EGARCH (exponential GARCH), IGARCH (integrated GARCH) モデルや,階差次数 $d$ を実数に拡張した ARFIMA モデル (AR fractionally integratedMA model) はその一例である [3], [5].また, [[計量経済モデル]]との関連では,AR(I)MA モデルを多変量化した VAR(I)MA モデル (vector AR(I)MA model),外生変数 (exogenous variables) を取り入れた AR(I)MAX モデル(AR(I)MA model with exogenous variables) 等の構築や, これらをもとにしたグレンジャー因果関係 (Granger causality) の検証がなされており,さらにランダムウォークモデルとの関連で階差次数 $d=1$ の統計的仮説検定を取り扱う単位根検定 (unit root test) や, 複数の和分モデルの一次結合が定常モデルに従う共和分モデル (cointegrated model) の構築等がなされている [4], [5], [7].&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
----&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1] T. W. Anderson, ''The Statistical Analysis of Time Series'', John Wiley, 1971.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[2] G. E. P. Box and G. M. Jenkins, ''Time Series Analysis : Forecasting and Control'', Holden-Day, 1970. (rev. ed., Holden-Day, 1976. 3rd ed. by G. E. P. Box, G. M. Jenkins and G. C. Reinsel, Prentice-Hall, 1994.)&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[3] P. J. Brockwell and R. A. Davis, ''Time Series : Theory and Methods (2nd ed.),'' Springer-Verlag, 1991.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[4] W. A. Fuller, ''Introduction to Statistical Time Series (2nd ed.)'', John Wiley, 1996.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[5] J. D. Hamilton, ''Time Series Analysis'', Princeton University Press, 1994.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[6] E. J. Hannan, ''Multiple Time Series'', John Wiley, 1970.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[7] G. C. Reinsel, ''Elements of Multivariate Time Series Analysis (2nd ed.)'', Springer-Verlag, 1997.&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>122.26.167.76</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E5%AD%A3%E7%AF%80%E8%AA%BF%E6%95%B4%E6%B3%95%E3%80%8B&amp;diff=1924</id>
		<title>《季節調整法》</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E5%AD%A3%E7%AF%80%E8%AA%BF%E6%95%B4%E6%B3%95%E3%80%8B&amp;diff=1924"/>
		<updated>2007-07-07T17:53:22Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;122.26.167.76: 新しいページ: ''''【きせつちょうせいほう (seasonal adjustment) 】'''  　季節調整法とは, 時系列データ(月次データ・四半期データ)の変動を趨勢循...'&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【きせつちょうせいほう (seasonal adjustment) 】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[季節調整法]]とは, 時系列データ(月次データ・四半期データ)の変動を趨勢循環変動, 季節変動, 不規則変動の3成分に分解し, 趨勢循環変動と不規則変動を表した季節調整済系列(以下, 「季調済系列」と略す)を推計する方法をいう [1]. 経済時系列を例にとっていうと, 季節調整は, 天候や社会慣習などの影響により毎年季節的に繰り返される変動をデータから除去することによって, 景気の転換点など経済の基調的な動向を的確に把握するために行われる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　実際の季節調整においては, 原系列($Y_t$)と, 趨勢循環変動($TC_t$), 季節変動($S_t$), 不規則変動($I_t$)の3要素の関係は, 次の乗法型か加法型が仮定される($t$は時点をあらわす). &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　乗法型：\begin{math}Y_{t}=TC_{t} \cdot S_{t} \cdot I_{t}\end{math}, 　加法型：\begin{math}Y_{t}=TC_{t}+ S_{t}+ I_{t}\end{math}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　季節調整を上記モデルに沿って解釈すれば, 原系列$Y_t$から季節変動$S_t$を除去し, 乗法型であれば\begin{math}TC_{t} \cdot I_{t}\end{math}, 加法型であれば\begin{math}TC_{t}+ I_{t}\end{math}を抽出推計する. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　季節調整法の伝統的な手法としては, [[移動平均法]]と呼ばれるものがあり, その代表格が, 米国商務省が開発した[[センサス局法]]X-11である. X-11の計算アルゴリズムはかなり複雑であるが, そのベースは「原系列の一年分の移動平均をとれば, 一年周期の季節変動が除去される」という単純な移動平均の発想に基づいている. X-11は世界各国の統計機関で利用されるなど実用面での重みがある一方で, 批判もまた少なくない. 批判は, パフォーマンス面からの批判と統計理論面からの批判に大別される [2][3]. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　まず, パフォーマンス面からの批判としては, X-11による季節調整の不安定性の問題がある. これは, 新規データの追加により季調済系列が過去に遡って大幅に改定されることを指すが, 足元の景気の動きをみる際には, 直近部分の季調済系列が重要な判断材料となるだけに, 不安定性は重要な問題である. こうした不安定性の原因としては, 1)時系列の末端部分では, 新規データの追加に伴い移動平均のフィルターが変化する(後方移動平均→中心移動平均), 2)異常値や曜日変動などが原系列に混入している場合には, 移動平均によって季節変動を適切に抽出することが困難である, ことが挙げられる. &lt;br /&gt;
　次に, 統計理論面からの批判としては, センサス局法が, 時系列の各変動成分に対して明確な確率モデルを仮定することなく, 単に移動平均を繰り返しているに過ぎないため, 得られた季調済系列の統計理論的な性質が不明瞭であるほか, 移動平均項数の設定も恣意的であるという問題が挙げられる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こうしたX-11の2つの問題を背景に, 新たな季節調整法が開発されている. X-11のパフォーマンス上の問題(季節調整の不安定性など)を改善するために, センサス局によって新たに開発されたのが, X-12-ARIMAである. また, 統計理論上の問題を解決するために, 移動平均法とは全く別のアプローチから, 多くの統計学者らによって開発されてきたのが, [[モデル型調整法]]である. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　センサス局法の最新バージョンX-12-ARIMAの特徴は, 季節調整の事前処理として, REGARIMAと呼ばれる時系列モデルの情報を用いることにある [4] [5]. その開発思想は, 前記のX-11による季節調整の不安定性の原因をREGARIMAによって取り除こうというものである. つまり, X-12-ARIMAでは, REGARIMAの事前調整によって, 原系列から異常値や曜日変動等を推計・除去するとともに, 原系列の予測値を推計した上で, この予測値と実際の原系列をつなげた系列に対して移動平均を行うことにより, 系列末端部分においても後方移動平均ではなく中心移動平均を用いた季節変動の推計を可能にした. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　一方, モデル型調整法は, 現実のデータがどのような確率モデルから生成されているのかを明確に仮定することによって, 季節調整の手続きを透明にし, かつ推計される季調済系列の統計理論的な性質を明瞭にすることを目的としたものである. モデル型調整法は, 各変動成分の確率モデルの仮定次第で様々なバリエーションをとりうるが, 主な手法としては, シグナル抽出法 [6] [7] や状態空間モデルによる季節調整 [8] [9] などが挙げられる. 例えば, 状態空間モデルは, 時系列の各変動成分を確率差分方程式の形で捉えることによってモデル全体を状態空間表現で規定し, 各変動成分の形状やノイズ分布等について, 汎用性を持たせた季節調整法である. ノイズ分布に関しては, 一般的には, 正規分布(ガウス分布)を仮定することが多いが, 非ガウス分布を仮定して, 時系列の異常値や構造変化をうまく処理するような工夫も最近ではされている [10]. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
----&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1] 日本オペレーションズ・リサーチ学会, 「特集 季節変動のマネージメント」, 『オペレーションズ・リサーチ』, '''43''' (1998), 420-441.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[2] 統計数理研究所, 「特集　季節調整法」, 『統計数理』, '''45''' (1997), 167-357.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[3] 木村武, 「季節調整法の評価に関する実証分析」, 『日本統計学会誌』, '''26''' (1996), 269-286.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[4] 木村武, 「最新移動平均型季節調整法X-12-ARIMAについて」『金融研究』, '''15''' (1996), 95-150.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[5] D. F. Findley, B. C. Monsell, W. R. Bell, M. C. Otto and B. Chen, &amp;quot;New Capabilities and Methods of the X-12-ARIMA Seasonal Adjustment Program,&amp;quot; ''Journal of Business and Economic Statistics'', '''16''' (1998), 127-177.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[6] W. R. Bell and S. C. Hillmer, &amp;quot;Issues Involved with the Seasonal Adjustment of Economic Time Series,&amp;quot; ''Journal of Business and Economic Statistics'', '''2''' (1984), 291-320.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[7] J. P. Burman, &amp;quot;Seasonal Adjustment by Signal Extraction,&amp;quot; ''Journal of the Royal Statistical Society'', Series A, '''143''' (1980), 321-337.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[8] 北川源四郎, 「時系列の分解－プログラムDECOMPの紹介」, 『統計数理』, '''34''' (1986), 255-271.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[9] G. Kitagawa and W. Gersch, &amp;quot;A Smoothness Priors - State Space Modeling of Time Series with Trend and Seasonality,&amp;quot; ''Journal of the American Statistical Association'', '''79''' (1984), 378-389.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[10] G. Kitagawa, &amp;quot;Non-Gaussian State Space Modeling of Nonstationary Time Series,&amp;quot; ''Journal of the American Statistical Association'', '''82''' (1987), 1032-1041.&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>122.26.167.76</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E6%8C%87%E6%95%B0%E5%B9%B3%E6%BB%91%E6%B3%95%E3%80%8B&amp;diff=1923</id>
		<title>《指数平滑法》</title>
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		<updated>2007-07-07T17:36:39Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;122.26.167.76: 新しいページ: ''''【しすうへいかつほう (exponential smoothing) 】'''  1. 指数平滑法の基本式  　時間の変化に従って与えられるデータ群, すなわち, 時...'&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【しすうへいかつほう (exponential smoothing) 】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
1. 指数平滑法の基本式&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　時間の変化に従って与えられるデータ群, すなわち, 時系列データ (例えば需要量系列など) を用いた予測方式の共通点は, 先行するデータ群をつぎに続くデータ群に関連づけて推定を行うことである. この方法の一つで[[指数平滑法]]の基礎となる方式が移動平均法である. いま, {\it t}時点の移動平均値を$m_t$, 用いられるデータ群の項数を{\it l}, ({\it t}－{\it n})時点のデータを$d_{t-n}$とし, $d_{t-n}$の係数を$a_{n+1}$とすれば, {\it t}時点の移動平均値$m_t$は次式で表される. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{equation}&lt;br /&gt;
m_{t}=a_{1}d_{t}+a_{2}d_{t-1}+{\cdots}+a_{l}d_{t-l+1}&lt;br /&gt;
\label{B-H-02+siki1}&lt;br /&gt;
\end{equation}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{displaymath}&lt;br /&gt;
\mbox{ただし, }\sum_{n=1}^{l}a_{n}=1&lt;br /&gt;
\end{displaymath}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　さて, 指数平滑法([1], [2])はこの(1)式の係数\begin{math}a_{1} ,a_{2},\cdots ,a_{l}\end{math}に対して, 現在時点に近い程ウエイトを大きくし, 過去にさかのぼる程ウエイトを小さくしていく指数型の考え方を導入したもので, 指数型加重移動平均法とも呼ばれている. すなわち, この方式による{\it t}時点の推定値$m_t$は次式のように表わされる. (ただし,&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{math}&lt;br /&gt;
0 \leq 1-a \leq 1&lt;br /&gt;
\end{math}&lt;br /&gt;
)&lt;br /&gt;
\begin{equation}&lt;br /&gt;
m_{t}=a\{d_{t}+(1-a)d_{t-1}+{\cdots}+(1-a)^{n}d_{t-n}+{\cdots}\}&lt;br /&gt;
\label{B-H-02+siki2}&lt;br /&gt;
\end{equation}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　この(2)式の重み係数\begin{math}a, a(1-a), a(1-a)^{2}, \cdots \cdots\end{math}の総計は1となる. なお, この場合の$m_t$は({\it t}+1)時点の予測値として用いられる. ここで, (\ref{B-H-02+siki2})式と同様な考え方で$m_{t-1}$を算出すると次式が得られる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{equation}&lt;br /&gt;
m_{t-1}= a \{d_{t-1}+ (1-a) d_{t-2}+{\cdots}+ (1-a) ^{n-1} d_{t-n}+{\cdots}\}&lt;br /&gt;
  \label{B-H-02+siki3}&lt;br /&gt;
\end{equation}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　(3)式の両辺に(1－{\it a})を掛けて(2)式と対比すると, 次式のような指数平滑法の基本式(定数型モデル)が導出される. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{equation}&lt;br /&gt;
m_{t}= a d_{t}+ (1-a) m_{t-1}&lt;br /&gt;
  \label{B-H-02+siki4}&lt;br /&gt;
\end{equation}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　この(\ref{B-H-02+siki4})式の係数{\it a}を平滑化定数と呼んでいる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
2. 平滑化定数の値&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　上記の平滑化定数{\it a}は, 原則として, 0と1の間の値をとる. この中, {\it a}=1のときは\begin{math}m_{t}=d_{t}\end{math}となり推定値は同時点のデータと等しくなる. 一方, {\it a}=0のときは\begin{math}m_{t}=m_{t-1}\end{math}となり推定値は一時点前の先行する推定値と等しくなる. {\it a}を中間の値(0＜{\it a}＜1)にとった場合にはある程度ランダムな変動の影響を受けることになる. {\it a}の値を最適に決めることは難しい問題であるが, 0.5より若干小さい値をとる場合が比較的多い. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
3. 傾向を考慮した場合&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　時系列データに傾向がない定数型モデルの場合には, (4)式の$m_t$が({\it t}+1)時点の有効な予測値となるが, もし, 上昇, あるいは下降の傾向がある場合は, この値は不満足なものになる. この問題を解決するために傾向を考慮した指数平滑法(直線型傾向モデル)が提案されている. このモデルでは2番目の変数として$t$時点の傾向の推定値$r_t$を導入している. この直線型傾向モデルはR. G. Brown[3], [4] により提示されたが, いま, ({\it t}+1)時点の予測値を$y_t$とすれば(\ref{B-H-02+siki5})～(\ref{B-H-02+siki7})式のように表わされる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{equation}&lt;br /&gt;
y_{t}= m_{t}+{ \frac{1-a}{a}} r_{t}&lt;br /&gt;
  \label{B-H-02+siki5}&lt;br /&gt;
\end{equation}&lt;br /&gt;
  \begin{equation}&lt;br /&gt;
m_{t}= a d_{t}+ (1-a) m_{t-1}&lt;br /&gt;
  \label{B-H-02+siki6}&lt;br /&gt;
\end{equation}&lt;br /&gt;
\begin{equation}&lt;br /&gt;
r_{t}= a (y_{t}- y_{t-1})+ (1-a) r_{t-1}&lt;br /&gt;
  \label{B-H-02+siki7}&lt;br /&gt;
\end{equation}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　このモデルの{\it k}時点先の予測値$y_{t+k}$は次式のように示される. &lt;br /&gt;
　&lt;br /&gt;
   \begin{equation}&lt;br /&gt;
y_{t+k}= y_{t}+ k r_{t}&lt;br /&gt;
  \label{B-H-02+siki8}&lt;br /&gt;
\end{equation}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　なお, (4)式や(5)式などで用いられている$m_t$や$r_t$の初期値は, それまでのデータにより推定される. それらの値はとくに重要な値ではないので比較的単純な近似法を用いればよい. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
4. 季節変動を考慮した場合&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
 　時系列データに季節変動がある場合には, 季節型モデルが利用される. このモデルの代表的なものはP. R. Winters [5] によって提示されているが, いま, {\itt}時点の季節変動指数値$S_t$, 3つの平滑化定数をそれぞれ{\it a}, {\it b}, {\it c}とすればこのモデルは(9)～(11)式のように表わされる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{equation}&lt;br /&gt;
y_{t}= a \frac{d_{t}}{S_{t-L}}+(1-a) (y_{t-1}+ r_{t-1})&lt;br /&gt;
  \label{B-H-02+siki9}&lt;br /&gt;
\end{equation}&lt;br /&gt;
\begin{equation}&lt;br /&gt;
S_{t}= b \frac{d_{t}}{y_{t}}+(1-b) S_{t-L}&lt;br /&gt;
  \label{B-H-02+siki10}&lt;br /&gt;
\end{equation}&lt;br /&gt;
\begin{equation}&lt;br /&gt;
r_{t}= c (y_{t}- y_{t-1})+(1-c) r_{t-1}&lt;br /&gt;
  \label{B-H-02+siki11}&lt;br /&gt;
\end{equation}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ただし, $t-L$は{\it t}より1年前の時点. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
このモデルの{\it k}時点先の予測値$y_{t+k}$は次式のように示される. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
 \begin{equation}&lt;br /&gt;
y_{t+k}= (y_{t}+k r_{t})S_{t+k-L}&lt;br /&gt;
  \label{B-H-02+siki12}&lt;br /&gt;
\end{equation}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
5. その他の指数平滑法&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　上記以外のモデルとしては, $y_{t-2}$までを用いた2次のモデルや定数型モデルの推定値をデータとして同じモデルを繰り返し用いる2重や3重のモデルも提案されている. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
----&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1] I. C. I Monograph, No.2, ''Short-Term Forecasting'', Imperial Chemical Industries Limited, 1964.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[2] C. C. Holt, ''Forecasting Seasonals and Trends by Exponentially Weighted Moving Averages'', Carnegie Institute of Technology, Pittsburgh, Pennsylvania, 1957.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[3] R. G. Brown, ''Statistical Forecasting for Inventory Control'', McGraw-Hill, 1959.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[4] R. G. Brown and R. F. Meyer, &amp;quot;The Fundamental Theorem of Exponential Smoothing,&amp;quot; ''Operations Research'', '''19''' (1961), 673-685.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[5] P. R. Winters, &amp;quot;Forecasting Sales by Exponentially Weighted Moving Averages,&amp;quot; ''Management Science'', '''6''' (1960), 324-342.&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>122.26.167.76</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E4%BA%88%E6%B8%AC%E3%80%8B&amp;diff=1922</id>
		<title>《予測》</title>
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		<updated>2007-07-07T17:19:19Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;122.26.167.76: 新しいページ: ''''【よそく (forecasting) 】'''  　将来を的確に見通すことができれば, 我々は常に最も適切な行動をとることができよう. 企業, 組織の...'&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【よそく (forecasting) 】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　将来を的確に見通すことができれば, 我々は常に最も適切な行動をとることができよう. 企業, 組織の行動においては, その目的達成や持続的発展に向け, 将来を先見することにより &amp;quot;先んずれば人を制する&amp;quot; ことが求められる. 予測はこのような適切な行動をとるための方針・計画の前提となるものである. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[予測]]とは, 対象となる事象の将来の起こり得る事態について, データ分析により事前の推測を行うことである. 実際の仕事や行動の場面に即して考えれば, 意思決定や行動に必要となる事前の情報分析, 政策分析, 情報の獲得行動の一つとして予測が実施される. すなわち, 与えられた制約や条件のもとで, 合理的な方法により対象にどのような結果が生ずるか, また何が起きるかを事前に定量的あるいは定性的に推測することである. 一般的には対象を計量可能なモデルとして表現し予測計算が行われる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　予測の具体例としては需要予測, 販売予測, [[経済予測]], 人口予測, 気象予測, [[技術予測]], 未来予測など対象に応じて実にさまざまであり, それぞれに予測モデルが存在する. また, モデルは予測期間の長短により短期, 中期, 長期, 超長期予測モデルなどに分類されるが対象によって各期間の長さは異なる. 例えば, 経済予測では短期とは3ヶ月～1年前後とされるが, 電力の需要予測では短期は数分～30分先の予測から1ケ月先程度までをさすことが多い. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　予測モデルの構築に際しては, 物理的に対象の構造表現が確定している場合を除き, 対象の観測データから要因間の関係や内在する傾向やパターンを見つけ, 諸量を計算できる形のモデルとして表現しなければならない. モデルの作成方法にはいろいろな手法があるが, いずれのモデルにおいてもほとんどが必要なパラメータや外生的な条件などをデータから推定する必要がある. そうした推定には統計的な手法が採用されることから, 予測は統計学的観点からみれば, 推定されたモデルをもとに, 時間的, 空間的にまだ観測されていない範囲の状態を推定するという統計的推測の一応用と見なすこともできる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　最近では, 伝統的な統計的予測に加え, コンピュータの活用により, [[計量経済モデル]]や[[システムダイナミックスモデル]]といった大掛かりなモデル予測, さらに, 膨大なデータベースから自動的にデータ間の構造や傾向を探し出す手法としてＡＩ, ニューラルネットワーク, データマイニングなどの手法も活用されている. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その他の予測手法として, 技術予測や未来予測においてよく用いられるブレーンストーミングや[[デルファイ法]]といった直感的方法, 将来の目標を定めそれを達成する課題を分析する関連樹木法などの手法もある. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　予測の手順は基本的には, (a)予測対象・目的の確認, (b)データ収集, (c)モデルの構築, (d)予測計算, (e)予測評価とまとめ, というステップからなる. これら各ステップについて, 考慮すべきポイントや特徴等は次の通りである. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　なお, 最近ではデータ収集から, モデル化, 予測計算, そして結果の集約までの一連の作業を自動化し, さらには開発者の判断がインタラクティブに行える予測支援システムが開発されている. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(1) 予測対象・目的の確認&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　予測の対象, 範囲などをまず明らかにするとともに, 予測結果を与件にして他の目的に使うのか, 結果そのものを目標とするかなど, 利用目的を明確にしておくことが大切である. また, 予測をする側, 使う側の意識の違いを認識する必要がある. 予測をする側は一般に大きな誤差の容認を求める. 一方, 使う側は当然のことながらできるだけ小さい誤差を要求するが, 例えば収入計画や設備計画など立場の違いによリ誤差だけでなく結果そのものへの要求が異なることもある. しかし完全な予測は不可能であり, はずれてもそこにリスクの考え方を導入し, 余裕をもたせることが重要である. すなわち予測作業の結果得られる代替的な結果の事前情報は, 不確定な将来の行動の選択範囲を広げかつ余裕度をもたらすものなのである. このため, 予測誤差をどの程度見込むか, その損失はどの位かなどを事前に明らかにしておくことが望ましい. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(2) データ収集&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　予測の対象や目的, 範囲などが確定すれば必要なデータが収集される. 新鮮かつ信頼性の高いデータや情報が必要なことは言うまでもない. このために日常からデータベースの整備, 開発が行われている. 最近では, 現場から直接オンラインでデータが収集されデータベースに取り込まれるシステムの開発も当たり前になってきており, インターネットなどを利用して, 内部のみならず外部データベースの利用も行われている. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(3) モデルの構築&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　収集したデータをもとに対象の構造を論理的, 合理的に表現したモデルを作成する. 対象の構造や収集データによりモデルの作成手法を選択し, モデルを推定する. そして推定されたモデルのあてはまりの良さのテストを繰り返し行い, 最適なモデルが作成される. この過程で必要に応じデータの再収集や手法の変更まで行うこともある. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(4)予測計算&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　作成されたモデルを用いてさまざまな制約, 条件のもとでの予測シミュレーションを実施する. この段階においてもモデルのテストや修正が行われる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(5)予測評価とまとめ&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　予測計算結果の評価と必要な再計算を行い, 必要な決定や計画策定をとりまとめる. とくに予測計算結果をもとに前提条件, モデルの構造, 結果の図表さらにはその評価を行い, 必要な行動や政策の提示までを分かりやすくまとめることが重要である. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　予測対象によって結果の使い方や認識が異なることからまとめ方にも工夫が必要である. 例えば, 経済予測は条件付きの事前推測と認識すべきであり, 予測をする際の政策や外生的条件が多くそれら与件をどのように見込むかで予測結果は大きく異なる. 予測結果を単に政府の政策目標として評価する場合もあれば, 結果から政策や外生条件の変化や変動に対する感度などを分析し, 前提とした与件が望ましいものかを評価, 判断することも多い. したがって, 結果のまとめに際してはこれらの情報が分かるようにすることが求められる.&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>122.26.167.76</name></author>
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	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E5%A4%9A%E5%A4%89%E9%87%8F%E8%A7%A3%E6%9E%90%E3%80%8B&amp;diff=1921</id>
		<title>《多変量解析》</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E5%A4%9A%E5%A4%89%E9%87%8F%E8%A7%A3%E6%9E%90%E3%80%8B&amp;diff=1921"/>
		<updated>2007-07-07T17:08:59Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;122.26.167.76: 新しいページ: ''''【たへんりょうかいせき (multivariate analysis) 】'''  　解析の対象(会社, 地域, 人など)に対して, 複数の変数(特性)についての値が得...'&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【たへんりょうかいせき (multivariate analysis) 】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　解析の対象(会社, 地域, 人など)に対して, 複数の変数(特性)についての値が得られているときに, それらを用いて, 総合的に解析するのを多変量解析という. 変数の型および変数の扱い方により, 種々の解析方法がある. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　変数の型は, 同異だけがわかる名義尺度変数(質的変数)と差に意味がある間隔尺度変数(量的変数)に分かれる. 会社名, 地名, 人名などは, 名義尺度変数である. 名義尺度変数は, 分類にしか使えないが, 複数の間隔尺度変数は, 重み(係数)を乗じて, 加えた関数を考えることができる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　変数の扱い方には, すべての変数を同じに扱う場合と二つに分ける場合がある. 後者では, 第1のグループの変数の関数と第2のグループの変数の対応を求める. 第1のグループの変数を説明変数, 第2のグループの変数を目的変数という. 目的変数は, 1個であることが多い. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[解析方法の種類]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　1. すべての変数を同じに扱う場合&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　すべての変数が名義尺度変数である場合は, 対象を多重に分類した分割表を解析する方法があるが, 通常は, 多変量解析の対象にしていないので, ここでは, すべての変数が間隔尺度変数であるとする. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　(1)総合特性値を求める方法&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　元の変数との関係をできるだけ失わないようにして, より少数の総合特性値をいくつか求める方法として, [[主成分分析]]や[[因子分析]]がある. 主成分分析では, 主成分といわれる元の変数の線形式を順次一つずつ求めていく. したがって, 第$k$(≧2)主成分には, すでに定まっている第1から第$(k-1)$主成分までに追加するのに最適なものが選ばれる. しかし, とりあげる総合特性値の数$k$が予め定まっている場合は, 第1主成分から第$k$主成分の1次変換であれば, どれでもよいので, 意味を考えて, よりよい$k$個の因子と呼ばれる総合特性値を求めるのが因子分析である. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　(2)対象を分類する方法&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　対象をいくつかのグループに分類する方法として, クラスター分析がある. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　2. 説明変数と目的変数に分かれている場合&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　説明変数は, すべて間隔尺度変数であるとする. 目的変数との関係がある説明変数の関数を求める方法がいくつか考えられている. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　(1)目的変数が名義尺度変数である場合&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　目的変数によって対象をグループ分けしたとき, 同じグループ内では近い値をとり, 異なるグループでは離れた値をとる説明変数の関数が求められれば, 説明変数で目的変数を判別することができる. 目的変数を判別するために用いる説明変数の関数を判別関数という. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　(2)目的変数が間隔尺度変数である場合&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その値が目的変数の値とできるだけ近くなるような説明変数の関数を求める方法として, 回帰分析がある.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[変数の型の変換]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ある特徴の有無, 質問の肯定・否定による回答などのように, 二つに分けられる名義尺度変数は, 0か1の値をとる0-1変数におきかえることで, 間隔尺度変数のように扱うことができる. 一般に, $k$個に分ける名義尺度変数は, $k$個の0-1変数に置き換えることができる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　0-1変数だけの多変量解析として, 各種の数量化法が提案されている. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　順序だけ意味がある順序尺度変数は, 点数化によって, 間隔尺度変数にできる. たとえば, 品物に松, 竹, 梅のランクが付けられている場合, それぞれに, 3, 2, 1や5, 2, 1の数値を対応させれば, 間隔尺度変数として扱うことができる. なお, 順序尺度変数は, [[順位相関係数]]を用いて, 解析することもできる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　比が意味を持つ比尺度変数は, その対数をとることによって, 間隔尺度変数になる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[単位に関する注意]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　複数の変数を扱うとき, 単位に注意する必要がある. 単位がすべて同じであれば, ほとんど問題がないが, $x_1$ の単位はm, $x_2$ はcm, $x_3$ はgのように, 異なるときは, 重み(係数) $a_1, a_2, a_3$ の単位を変えることによって, 重み付きの和&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
$a_{1}x_1+a_{2}x_2+a_{3}x_3$&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
が意味を持つ. このときに, 重みの2乗和&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
$a_1^2+a_2^2+a_3^2$&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
を1にするといった誤りをしないように, 注意されたい. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　多変量解析では, 単位を揃えることとばらつきを揃えることを兼ねて, 初めにその変数の標準偏差で割る変数変換がよく行われる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
----&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1] 奥野忠一, 久米均, 芳賀敏郎, 吉澤正, 『多変量解析法(改訂版)』, 日科技連出版, 1981. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[2] M. G. Kendall 著, 奥野忠一, 大橋靖雄 訳, 『多変量解析』, 培風館, 1981.&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>122.26.167.76</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E6%95%B0%E9%87%8F%E5%8C%96%E6%B3%95%E3%80%8B&amp;diff=1919</id>
		<title>《数量化法》</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E6%95%B0%E9%87%8F%E5%8C%96%E6%B3%95%E3%80%8B&amp;diff=1919"/>
		<updated>2007-07-07T09:59:47Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;122.26.167.76: 新しいページ: ''''【すうりょうかほう (quantification method) 】'''  　数量化法は, 林知己夫氏が提唱した記述的多次元データ解析の方法である. 現象を...'&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【すうりょうかほう (quantification method) 】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　数量化法は, 林知己夫氏が提唱した記述的多次元データ解析の方法である. 現象を解明するには, データの取得計画, 具体的なデータ取得法, 現象に合わせた適切なデータ解析法の三者が均衡を保つことが重要であるという思想的枠組の中から数量化法が誕生した. いくつかの方法が提案されているが, 各方法の誕生の経緯に共通することは, いずれも具体的な現象解明のための応用実務の探索的データ解析を目指していることである. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　扱うデータの中に, ‘はい’か‘いいえ’で答えたり, いくつかの選択肢の中から選んだりするアンケートの回答のような質的変数のデータを含んでいるのが特徴である. 変数の型, 扱い方と目的によって, 数量化I類からVI類までに分かれている. はじめに, I類からIV類までが提唱されて, あとで, V類とVI類が追加された. 変数がすべて同じに扱われる場合と一つの変数だけ区別して, それを他の変数で説明する場合がある. 後者の場合, 説明に用いる変数を説明変数, それらで説明される変数を目的変数という. 目的変数を外的基準ということもあり, 外的基準がある場合/ない場合という表現を使う. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
［質的変数に対応するダミー変数］&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　質的変数は, アイテム, 項目と呼ばれることがあり, それがとる状態はカテゴリーと呼ばれる. アンケートの回答結果がデータである場合, 質問における対象がアイテムに当たり, 回答における選択肢がカテゴリーに当たる. たとえば, ‘この車のデザインは好きですか’という質問を‘好き’か‘嫌い’で答える場合, ‘この車のデザイン’がアイテムであり, ‘好き’と‘嫌い’がカテゴリーである. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　この質問のようにカテゴリー数が2であって, 二者択一である場合は, 0か1の値をとるダミー変数を対応させる. カテゴリー数が3以上であるか, 2であっても両方選ぶことができる場合は, カテゴリー数だけダミー変数を用意し, そのカテゴリーを選んだことを1で, 選ばなかったことを0で表す. このとき, ダミー変数の一次式における係数を定めることは, 各カテゴリーに数量を割り当てることを意味する. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
［数量化I類］&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　外的基準がある場合で, 説明変数がすべて質的変数であり, 目的変数が量的変数である予測型手法である. 量的データの解析における重回帰分析に対応する. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
［数量化II類］&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　外的基準がある場合で, 説明変数がすべて質的変数であるが, I類と異なり, 目的変数も質的変数である判別分析型手法である. 量的データの解析における判別関数を求めることに対応する.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
［数量化III類］&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　外的基準がない場合で, 二つのアイテムについて, カテゴリー別にそれを選んだ度数を集計して作られる2元分割表, クロス表が与えられている. このとき, 相関係数が最大になるように, 二つのアイテムの各カテゴリーに数値を割り当てて, それらの関係を解明する. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　数量化III類と同じように, 質的データの数量化を行う同等または類似の手法として, 対応分析[5] , 双対尺度法 [6] などがある. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
［数量化IV類, V類, VI類］&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　数量化IV類は, 分析の対象がいくつか考えられているときに, 2対象間の類似性または親近性の程度を表す数値から, 低次元空間における対象の位置を定める方法である. 多次元尺度構成法の一つと見ることもできる. その発展型として, V類, VI類がある. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
----&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1] 林知己夫, 『数量化--理論と方法』, 朝倉書店, 1993. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[2] 林知己夫, 鈴木達三, 『社会調査と数量化(増補版)』, 岩波書店, 1997. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[3] 駒澤勉, 『数量化理論とデータ処理』, 朝倉書店, 1982. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[4] 大隅昇, L. ルバール 他, 『記述的多変量解析法』, 日科技連出版社, 1994. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[5] J. P. Benzecri, ''Correspondence Analysis Handbook'', Marcel Dekker, 1992. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[6] S. Nishisato, ''Analysis of Categorical Data : Dual Scaling and Its Applications'', University of Toronto Press, 1980.&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>122.26.167.76</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E5%A4%9A%E6%AC%A1%E5%85%83%E5%B0%BA%E5%BA%A6%E6%A7%8B%E6%88%90%E6%B3%95%E3%80%8B&amp;diff=1918</id>
		<title>《多次元尺度構成法》</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E5%A4%9A%E6%AC%A1%E5%85%83%E5%B0%BA%E5%BA%A6%E6%A7%8B%E6%88%90%E6%B3%95%E3%80%8B&amp;diff=1918"/>
		<updated>2007-07-07T09:49:05Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;122.26.167.76: 新しいページ: ''''【たじげんしゃくどこうせいほう (multidimensional scaling) 】'''  　マーケティングにおける製品のように, 分析の対象がいくつか考え...'&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【たじげんしゃくどこうせいほう (multidimensional scaling) 】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　マーケティングにおける製品のように, 分析の対象がいくつか考えられているときに, 2対象間の距離または類似度などから, 多次元の空間における対象の配置を決定する方法を多次元尺度構成法MDSといい, 対象の配置を布置configurationという.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　対象の数を $n$, 対象 $i$ と対象 $j\ (i,j=1,2,\ldots ,n)$ の間の実測距離を $\delta_{ij}$ とする. 類似度が得られているときは, 類似度が大きいほど距離が小さくなるように, 類似度から距離を定める. 次元の数を $p$ とすると, 求めるものは, 対象 $i\ (i=1,2,\ldots ,n)$ の座標 $\mbox{\boldmath$x$}_i=(x_{i1}, x_{i2},\ldots ,x_{ip})$ である. 対象の布置は, 視覚的にわかりやすく表示する必要があるので, $p$ には, 2, 3のような小さい値を選ぶ.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　各点の座標が定まると, $\mbox{\boldmath $x$}_i$ と $\mbox{\boldmath $x$}_j$ から, たとえば, ユークリッド距離により, 対象 $i$ と対象 $j$ の間の距離 $d_{ij}$ を計算することができる. このとき, $(d_{ij})$ は, $(\delta_{ij})$ に全体的に適合&lt;br /&gt;
している方がよい. そこで, $(d_{ij})$ が $(\delta_{ij})$ に適合している程度を表す適合度を定めて, それを最小にする $(\mbox{\boldmath $x$}_i)$ を求める. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　適合度の定義は, いくつか考えられているが, $d_{ij}$ と $\delta_{ij}$ の差を用いて表すものや, その差が意味を持たない場合に, $(\delta_{ij})$ と大きさに関してほぼ同じ順序を持っている距離 $(d^*_{ij})$ を求め, $(d_{ij})$ と $(d^*_{ij})$ の差&lt;br /&gt;
を用いるものもある [3]. 適合度を最小にする $(\mbox{\boldmath $x$}_i)$ を求めるのは, 非線形計画問題に&lt;br /&gt;
なる. $\delta_{ij}$ が順位で与えられているときに, 相関係数の形に似た単調性係数を用いるものもある.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　次元の数が定まっていないときは, $p$ の値を1から出発して, 1ずつ増やしていく方法もある. $p$ が大きくなるほど, 適合度は小さくなるが, 対象の布置はわかりにくくなる. したがって, 適合度の減少分がある限度以下になれば, 終了する. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　2対象間の距離の代わりに, 複数の評定者による2対象間の選好結果が与えられていることもある. 選好結果は, 各評定者毎に, 2対象のどちらをより好むかを示す. このときは, 選考結果の集計から, 2対象の距離を計算して, 対象の布置を求めることができるだけでなく, 評定者の理想点の位置も求められる [4]. 選考判断は, 全対象に対する好みの順序で与えられることもある. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　これらの他にも, 線形計画法で分析する方法 [5] や, 対象毎に, それから近い順に他の対象を並べるときの順位を求めて, それから解析する方法 [5] など, 様々な方法が提案されている. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　また, $\delta_{ij}$ を確率変数の実現値とみなす確率モデルを規定して, 最尤法などで $(\mbox{\boldmath $x$}_i)$ を推定する方法もある [6] . &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
----&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1] 斎藤堯幸, 『多次元尺度構成法』, 朝倉書店, 1980.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[2] 高根芳雄, 『多次元尺度法』, 東京大学出版会, 1980.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[3] J. B. Kruskal, &amp;quot;Multidimensional Scaling by Optimizing  Goodness of Fit to a Nonmetric Hypothesis,&amp;quot; ''Psychometrika'', '''29''' (1964), 1-27. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[4] J. D. Carroll, &amp;quot;Individual Differences and  Multidimensional Scaling,&amp;quot; in ''Multidimensional Scaling : Theory and  Applications in the Behavioral Sciences Vol. 1'', R. N. Shepard, et al. eds., New York : Seminar Press, 105-155, 1972. 岡太彬訓, 渡邊惠子 訳, 『多次元尺度構成法I理論編』, 共立出版, 1976. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[5] V. Srinivasan and A. D. Shocker, &lt;br /&gt;
&amp;quot;Linear Programming Techniques for Multidimensional Analysis of Preferences,&amp;quot; ''Psychometrika'', '''38''' (1973), 337-369. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[6] 片平秀貴, 『新しい消費者分析 LOGMAPの理論と応用』, 東京大学出版会, 1991.&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>122.26.167.76</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E5%88%A4%E5%88%A5%E9%96%A2%E6%95%B0%E3%80%8B&amp;diff=1917</id>
		<title>《判別関数》</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E5%88%A4%E5%88%A5%E9%96%A2%E6%95%B0%E3%80%8B&amp;diff=1917"/>
		<updated>2007-07-07T09:37:34Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;122.26.167.76: 新しいページ: ''''【はんべつかんすう (discriminant function) 】'''  　いくつかの変数(特性)についての測定値が得られている対象に対して, それが属し...'&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【はんべつかんすう (discriminant function) 】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　いくつかの変数(特性)についての測定値が得られている対象に対して, それが属している可能性があるグループが複数考えられるときに, それらの変数の関数を用いて対象の属するグループを判別することにする. このときに用いる関数を判別関数という. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　いくつかの特性の値からグループを判別するから,特性が説明変数であり, グループが(質的)目的変数である.説明変数を$x_i(i=1,\ 2,\ \cdots,\ p)$, 目的変数を$y$で表す.また, $y$のとりうる値(グループ名)を$G_h(h=1,\ 2,\ \cdots,\ r)$とする.すなわち, $r$ 個のグループが考えられているとする. グループの判別には, {\boldmath $x$}($x_i(i=1,\ 2,\ \cdots,\ p)$を並べたベクトル)と$G_h(h=1,\ 2,\ \cdots,\ r)$の中心(平均)の間の距離$D_h$({\boldmath $x$})を用いる.$G_h$における平均ベクトル($x_i(i=1,\ 2,\ \cdots,\ p)$の平均を並べたベクトル)を$\mbox{\boldmath $m$}_h$, 分散共分散行列の逆行列を $C_h$ とする. このとき, $D_h$({\boldmath $x$}) は, 次式で計算される.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　D_h(\mbox{\boldmath $x$})=&lt;br /&gt;
  (\mbox{\boldmath $x$}-\mbox{\boldmath $m$}_h)^{\top}&lt;br /&gt;
  C_h(\mbox{\boldmath $x$}-\mbox{\boldmath $m$}_h)&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
グループが正規母集団とみなされ, 分散共分散行列がすべて等しいとき, 上の式で {\boldmath $x$}\,=\,$\mbox{\boldmath $m$}_k$とおいて得られる距離を, $G_k$と$G_h$の間のマハラノビス汎距離という. 平均や分散共分散行列は, 各グループに属していることがわかっている対象についての測定値より計算される. $D_h(\mbox{\boldmath $x$}) (h=1,\ 2,\ \cdots,\ r)$ の中で,$D_k(\mbox{\boldmath $x$})$ が最小であれば, この対象は,$G_k$に属していると判別すればよい. また, どれにも属さないという判別が許される場合は, あらかじめ上限を設定しておいて,$D_k(\mbox{\boldmath $x$})$ がそれを越えたときは, どれにも属さないと判別すればよい.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　$r=2$ のときは, ${\mit\Delta}D_{12}(\mbox{\boldmath $x$})=D_1(\mbox{\boldmath $x$})-D_2(\mbox{\boldmath $x$})$ を計算して, ${\mit\Delta}D_{12}(\mbox{\boldmath $x$})&amp;gt;0$であれば $G_2$に属し, ${\mit\Delta}D_{12}(\mbox{\boldmath $x$})&amp;lt;0$であれば $G_1$に属すると判別すればよい. 分散共分散行列が等しいとき, すなわち, $C_1=C_2=C$であるとき, &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
$${\mit\Delta}D_{12}(\mbox{\boldmath $x$})&lt;br /&gt;
=2(\mbox{\boldmath $m$}_2-\mbox{\boldmath $m$}_1)^{\top}&lt;br /&gt;
C\mbox{\boldmath $x$}-(\mbox{\boldmath $m$}_2-\mbox{\boldmath $m$}_1)^{\top}&lt;br /&gt;
C(\mbox{\boldmath $m$}_1+\mbox{\boldmath $m$}_2)$$&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
と変形できるので, ${\mit\Delta}D_{12}(\mbox{\boldmath $x$})$は, $x_i(i=1,\ 2,\ \cdots,\ p)$の線形式になる. したがって, これを($G_1$と$G_2$を判別する)線形判別関数という. $r$が3以上のときは, 線形判別関数は, ${}_r{\rm C}_2$ 個できる. なお, 分散共分散行列が等しくないときは, ${\mit\Delta}D_{12}(\mbox{\boldmath $x$})$ は, $x_i(i=1,\ 2,\ \cdots,\ p)$ の2次式になる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
----&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1] 奥野忠一, 久米均, 芳賀敏郎, 吉澤正, 『多変量解析法(改訂版)』, 日科技連出版, 1981.&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>122.26.167.76</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC%E5%88%86%E6%9E%90%E3%80%8B&amp;diff=1916</id>
		<title>《クラスター分析》</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC%E5%88%86%E6%9E%90%E3%80%8B&amp;diff=1916"/>
		<updated>2007-07-07T09:31:52Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;122.26.167.76: 新しいページ: ''''【クラスターぶんせき (cluster analysis) 】'''  　現象解析の基本操作の一つである分類を行う方法に関わる探索的方法論の総称がク...'&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【クラスターぶんせき (cluster analysis) 】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　現象解析の基本操作の一つである分類を行う方法に関わる探索的方法論の総称がクラスター分析である. 博物学, 考古学, 生物分類学, 計量心理学など適用分野がきわめて多岐にわたることが特徴である. 欧州圏では, 自動分類法(automatic classification)と呼称することが多い. 分類操作とは, 解析の対象すべてをいくつかの群に分けて, 何らかの基準に従って似ているものが同じ群に入っているようにすることである. 群をクラスターという. &lt;br /&gt;
 &lt;br /&gt;
　すべての対象の集合を$\Omega$とする. これの部分集合の集合$\Gamma=\{C_1,\ C_2,\ \ldots,\ C_p\}$が, 次の条件を満たすとき,$\Omega$の分割という.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(1) $C_1\cup C_2\cup\ldots\cup C_p=\Omega$&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(2) $C_i\cap C_j=\phi\ (i\neq j)$&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
このとき, $C_k(k=1,\ 2,\ \ldots,\ p)$がクラスターであり,クラスター分析の目的は, 与えられた基準に従って, 最適な分割を求めることである.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[分類結果の評価]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　分類の目的によって, 分類結果, すなわち, 得られた分割$\Gamma$に対する評価基準が定まる. これは, 目的関数で示される. たとえば, 同じクラスターに属する対象は, お互いに類似しているほうがよいのであれば, 同じクラスターに属する2対象間の類似度の最小値を目的関数にして, それをできるだけ大きくすればよいし, 異なるクラスターに属する対象は, できるだけ類似していないほうがよければ, 異なるクラスターに属する2対象間の類似度の最大値を目的関数にして, それをできるだけ小さくすればよい. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[分類手法]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　分類方法は, いろいろ提案されているが, 大きく, 階層的分類法&lt;br /&gt;
(hierarchical classification)と非階層的分類法に分けられ, 階層的分類法は, &lt;br /&gt;
さらに, 凝集型(agglomerative type)と分枝型(divisible type)に分けられる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
1. 非階層的分類法&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　予め定めたクラスター数$p$に対して, 最適な分割を求める方法. 最適な分割を求めるのは, 組み合わせ最適化問題の一種であるから, 0-1変数の整数計画問題に定式化すれば, そのアルゴリズムが利用できる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
2. 階層的分類法&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　クラスター数$p$が予め定められない場合や分類が段階的にクラスターの併合または細分によって変化することが考えられる場合には, 階層的分類が望まれる.&lt;br /&gt;
 &lt;br /&gt;
　(1) 凝集型階層的分類法&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　対象が一つずつ分かれている状態から出発して, 最も近い二つのクラスターを併合することを繰り返して, クラスター数$p$を1ずつ減少させていく方法である. 予め, 二つのクラスター$A,\ B$間の距離$\delta(A,\ B)$を定めておく必要がある. 手順の概要は, 次のとおりである. ここで, 対象の数を$n$とし, $p$の最終値を$p_{\min}$とする.&lt;br /&gt;
 &lt;br /&gt;
　手順1. $p=n,\ \Gamma=\{\{1\}, \{2\}, \ldots, \{n\}\}$ とし, すべての$i,\j$ に対して, $\delta(\{i\},\ \{j\})$ を計算する. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　手順2. $\Gamma$に含まれるクラスターの対の中で, 距離が最小であるものを求めて, それらを結合し, $p$ の値を1だけ小さくする.$p=p_{\min}$ であれば, 終了する. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　手順3. 結合してできたクラスターと他のクラスターの間の距離を計算して手順2にもどる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　クラスター間の距離の定義は, いろいろ考えられているが, 対象$i$と対象$j$の間の距離$d_{ij}$を予め定めておいて, それを用いて表すことが多い. 対象間距離は, 対象のいくつかの特性の測定値から計算される. 特性の単位がすべて揃っているときは, ユークリッド距離が使えるが, 一般には, 重み付きユークリッド距離を用いる. 類似度やアンケートの回答の一致の程度から, 距離を定めることもある. このときは, 類似度などが大きくなるほど, 距離が小さくなるようにする. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　対象間距離を用いるクラスター間の距離の定義の代表的なものを挙げる.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
 \delta(A,\ B)=\min\{d_{ij}|i\in A,\ j\in B\}&lt;br /&gt;
 \delta(A,\ B)=\max\{d_{ij}|i\in A,\ j\in B\}&lt;br /&gt;
 \delta(A,\ B)=\sum_{i\in A, j\in B} d_{ij}/({\rm car}(A)\times {\rm car}(B))&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ここで, ${\rm car}(S)$は, 集合$S$の要素数を表す. 上から順に, 最短距離, 最長距離, 群間平均距離という. 手順1で, $\delta(\{i\}, \{j\})$を計算しなければいけないが, 対象間距離を用いるときは, $\delta(\{i\}, \{j\})= d_{ij}$となる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　凝集型方法では, クラスター間の距離の定義によって, 分類結果が異なる可能性がある. そこで, クラスター間の距離の定義に対応して, 方法に名称が付けられている. 最短距離, 最長距離, 群間平均距離を用いるときは, それぞれ最短距離法, 最長距離法, 群間平均距離法という. 最短距離法の別名としては, 最近隣法, 単連結法などがあり, 最長距離法の別名には, 最遠隣法, 完全連結法などがある. なお, 最短距離法は, 最小木問題のクラスカル法に当たる. 多くのクラスター間の距離を統一的に表わす距離が定義されていて, それを用いる凝集型方法を組み合わせ的方法(combinatorial method)と呼んでいる [6].&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　凝集型方法は, ある一つの$p$の値に対する分割を求める場合でも, 非常に少ない計算量でよい解を求めるアルゴリズムである. 一般的には, 与えられた目的関数に対して, いつも良い分割を与えるクラスター間の距離の定義は存在しないから, 定義を変えていろいろな分割を求めて, それらの中から最も良いものを選べばよいが, 異なるクラスターに属する2対象間の距離の最小値, すなわち, 最短距離を最大にする場合は, 最短距離法で常に最適解が得られる. 結合していく過程と結合する二つのクラスター間の距離は, 樹形図(dendrogram)で示される.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　(2) 分枝型階層的分類法&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　凝集型とは逆に, 全対象を一つのクラスターにした状態から出発して,  クラスターの分割を繰り返すことにより, トップダウンに階層分類を行う. 逐次二分割方式が多いが, 三つ以上に分割できる方式もある. 時間経過とともに進化して分岐してきたものの分類には適しているが, 凝集型に比べると, はるかに計算量が増える.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
----&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1] 奥野忠一, 久米均, 芳賀敏郎, 吉澤正, 『多変量解析法(改訂版)』, 日科技連出版, 1981. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[2] 大隅昇, L. ルバール他, 『記述的多変量解析法』, 日科技連出版社, 1994. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[3] M. R. Anderberg, ''Cluster Analysis for Applications'', Academic Press, 1973. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[4] T. S. Arthanari and Y. Dodge, ''Mathematical Programming in Statistics'', John-Wiley and Sons, 1981. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[5] B. Everitt, ''Cluster Analysis'', 3rd edn., Edward Arnold, 1993. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[6] G. N. Lance and W. T. Williams, &amp;quot;A General Theory of Classificatory Sorting Strategies 1 - Hierarchical System,&amp;quot; ''Computer Journal'', '''9''' (1967), 373-380.&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>122.26.167.76</name></author>
	</entry>
	<entry>
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		<title>《回帰分析》</title>
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		<updated>2007-07-07T09:16:02Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;122.26.167.76: 新しいページ: ''''【かいきぶんせき (regression analysis) 】'''  　分析の対象に対して, 複数の間隔尺度変数についての値(長さ, 時間などのいわゆる計...'&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【かいきぶんせき (regression analysis) 】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　分析の対象に対して, 複数の間隔尺度変数についての値(長さ, 時間などのいわゆる計量値)が得られているとする. 変数は, 一つの目的変数といくつかの説明変数に分かれていて, 目的変数とできるだけ近い値をとる説明変数の関数を求めるのを回帰分析という. 説明変数が一つである場合を単回帰分析, 二つ以上である場合を重回帰分析という. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[回帰式]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　説明変数の関数を回帰式という. 説明変数を$x_i$($i$=1, 2, $\cdots$, $m$),目的変数を$y$とする. 回帰式には, 通常, 次のような線形式が用いられる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　y=b_0+b_1x_1+b_2x_2+\cdots+b_mx_m&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
$b_i$($i$=0, 1, 2, $\cdots$, $m$)を回帰係数といい, これを求めるのが目的である. なお, ここでの線形式は, 値を求める係数$b_i$に関して線形であることを示している. したがって, 説明変数の間には, たとえば, $x_2=x_1^2$のように, 線形以外の関係があってもよい. 非線形回帰式 [4] が用いられることもあるが, ここでは, 線形回帰式に限ることにする. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[残差]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　分析の対象の数を$n$とし, $k$番目($k$=1, 2, $\cdots$, $n$)の対象の$x_i$, $y$の値, いわゆるデータを$x_{ik}$, $y_k$とする.変数$x_i$に$k$番目の対象の値$x_{ik}$を代入したときの回帰式の値を$\eta_k$, すなわち,&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　\eta_k=b_0+b_1x_{1k}+b_2x_{2k}+\cdots+b_mx_{mk}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
とすると,&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　e_k=y_k-\eta_k&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
を残差または回帰からの偏差という. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[最適な回帰式]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　回帰式の評価は, 残差の関数を用いて行われる. 代表的な評価関数を以下に挙げる. &lt;br /&gt;
　&lt;br /&gt;
(1)残差平方和(偏差平方和)&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　　\mbox{SSD}=\sum_{k=1}^{n}\eta_k^2&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(2)絶対偏差の和&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　　\mbox{SAD}=\sum_{k=1}^{n}|\eta_k|&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(3)絶対偏差の最大値&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　　\mbox{MAD}=\max\{|\eta_1|, |\eta_2|, \cdots, |\eta_n|\}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
いずれの評価関数も, 小さい方がよいので, 最小にする回帰式を最適とする. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[最適な回帰式の求め方]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　SSDを最小にする回帰式(回帰係数)を求めるのを最小二乗法という.&lt;br /&gt;
SSDは, $b_i$($i$=0, 1, 2, $\cdots$, $m$)に関する&lt;br /&gt;
凸二次関数であるから, これらで偏微分した式を0とおいて得られる連立一次方程式を解けばよい. &lt;br /&gt;
この連立一次方程式を正規方程式という. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　線形式の絶対値の和を最小にすることも, 線形式の絶対値の最大値を最小にする&lt;br /&gt;
ことも, 線形計画問題に変形できることにより, SADを最小にする回帰式も, MAD&lt;br /&gt;
を最小にする回帰式も, 線形計画問題を解くことによって得られる [2]. とくに, 一対比較の結果によるデータである場合は, ネットワーク計画問題に変形できる[3]. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[推測統計における回帰分析]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　回帰分析は, 狭い意味では, 推測統計における解析法である. 説明変数$y$が確率変数$Y$の実現値であって, $Y$の期待値$E[Y]$が次のように説明変数の関数で表されるとする.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　E[Y]=\beta_0+\beta_1 x_1+\beta_2 x_2+\cdots+\beta_m x_m&lt;br /&gt;
このとき, 回帰係数を求めることは, 未知定数$\beta_i$($i$=0, 1, 2,$\cdots$, $m$)を推定することに当たる. $y_k$に対応する確率変数を$Y_k$とする, すなわち, $y_k$が確率変数$Y_k$の実現値と考えられるとき, $Y_k$の分布について, 分散が一定などの前提条件をおくと, 最小二乗法は, 望ましい推定法であることが証明されている [1]. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
----&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1] C. R. Rao, ''Linear Statistical Inference and Its Applications'', John Wiley &amp;amp; Sons, 1973.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[2] T. S. Arthanari and Y. Dodge, ''Mathematical Programming in Statistics'', John Wiley &amp;amp; Sons, 1981. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[3] 古林隆, 佐藤俊之, 鈴木政志, 「一対比較データのネットワーク計画法的解析」, 『日本オペレーションズ・リサーチ学会1991年度春季研究発表会アブストラクト集』, 112-113, 1991. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[4] N. R. Draper and H. Smith, ''Applied Regression Analysis'', John Wiley &amp;amp; Sons, 1966. 　&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>122.26.167.76</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%82%B3%E3%83%95%E9%80%A3%E9%8E%96%E3%81%AE%E6%95%B0%E5%80%A4%E8%A7%A3%E6%B3%95%E3%80%8B&amp;diff=1914</id>
		<title>《マルコフ連鎖の数値解法》</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%82%B3%E3%83%95%E9%80%A3%E9%8E%96%E3%81%AE%E6%95%B0%E5%80%A4%E8%A7%A3%E6%B3%95%E3%80%8B&amp;diff=1914"/>
		<updated>2007-07-07T09:03:05Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;122.26.167.76: 新しいページ: '【まるこふれんさとまちぎょうれつのすうちかいほう (numerical methods for Markov chain and queue) 】  '''マルコフ連鎖の数値解法'''　[[マル...'&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;【まるこふれんさとまちぎょうれつのすうちかいほう (numerical methods for Markov chain and queue) 】&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''マルコフ連鎖の数値解法'''　[[マルコフ連鎖]]をマルコフ連鎖の[[数値的]]に解析する際の中心的な対象は定常分布}{定常分布}である. [[有限状態空間]] ${\cal S}=\{ 1, 2, \ldots, N \}$ 上の既約}{既約}で非周期的な (つまり[[エルゴード的]]) マルコフ連鎖を考え, その[[推移確率行列]]を$\mbox{\boldmath$P$}=(p_{ij})$, 定常分布を $\mbox{\boldmath$\pi$}=(\pi_1, \pi_2,\ldots,\pi_N)$ とする. [[一様化]]により, 連続時間マルコフ連鎖の定常分布は, 離散時間マルコフ連鎖の定常分布として計算できるので, 以下では離散時間マルコフ連鎖に限定して考える. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　エルゴード的なマルコフ連鎖では, 定常分布は&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{eqnarray}&lt;br /&gt;
  \mbox{(平衡方程式)} \qquad &amp;amp; &amp;amp;&lt;br /&gt;
  \pi_j = \sum_{i=1}^N \pi_i p_{ij}, \quad j=1, 2, \ldots,N,&lt;br /&gt;
  \label{B-D-07-eq1} \\&lt;br /&gt;
  \mbox{(正規化条件)} \qquad &amp;amp; &amp;amp;&lt;br /&gt;
  \sum_{j=1}^N \pi_j = 1&lt;br /&gt;
  \label{B-D-07-eq2}&lt;br /&gt;
\end{eqnarray}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
を満たす一意の解として与えられる (式(1)) の解は定数倍に関して一意でないため, 式 (2) で正規化する). したがって, 定常分布の計算は, 原理的には線形方程式系を数値的に解く問題に帰着される. 状態数 $N$ が大きくなければ, 消去法や[[状態縮約法]]などの直接法 (反復計算を伴わない方法) でも解を求めることは可能だが, 一般にマルコフ連鎖によるモデル化はモデルが複雑になるに従って状態数が急激に増加する傾向があるため, そのような場合は計算精度などを考慮して反復法を用いることが多い. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''ガウス・ザイデル法'''　反復法では, 反復回数 $k \to \infty$ のときに定常分布 $\mbox{\boldmath$\pi$}$ に収束するような近似値の列 $\mbox{\boldmath$\pi$}^{(k)} = (\pi_1^{(k)}, \pi_2^{(k)}, \ldots,\pi_N^{(k)})$ を構成する. 例えば, ヤコビ法 (Jacobi method) では, 適当な初期分布 $\mbox{\boldmath$\pi$}^{(0)}$ からスタートして&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
  \pi_j^{(k)} = \sum_{i=1}^N \pi_i^{(k-1)} p_{ij}, \quad&lt;br /&gt;
  j=1, 2, \ldots,N&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
によって分布列 $\mbox{\boldmath$\pi$}^{(k)}$ を構成し, $\mbox{\boldmath$\pi$}^{(k-1)}$ と $\mbox{\boldmath$\pi$}^{(k)}$ が十分近くなった時点で収束したと判断する. エルゴード的なマルコフ連鎖に対しては, ヤコビ法は計算誤差を除けば必ず収束するが, 一般に大きな $N$ に対してはあまり収束は速くない. これに対して, [[ガウス・ザイデル法]] (Gauss-Seidel method) では&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
  \pi_j^{(k)} = \frac{ \sum_{i=1}^{j-1} \pi_i^{(k)} p_{ij}&lt;br /&gt;
              + \sum_{i=j+1}^{N} \pi_i^{(k-1)} p_{ij} }{1-p_{jj}},&lt;br /&gt;
  \quad j=1, 2, \ldots,N&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
によって分布列を構成する. この方法では, $k$ 回目の反復で既に更新されている値を逐次利用するため, ヤコビ反復法に比べると一般に収束が速くなることが多い. また, 推移確率行列がブロック構造を持つ場合には, ブロックごとに更新された値を利用する[[ブロックガウス・ザイデル法]] (block Gauss-Seidel method) も有効である. さらに収束を加速する手段として[[過剰緩和法]] (overrelaxation method) の利用がある. 過剰緩和法では, 緩和 (または加速) 係数を $\omega$ として&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
  \pi_j^{(k)} = \frac{ \omega \sum_{i=1}^{j-1} \pi_i^{(k)} p_{ij}&lt;br /&gt;
              + (1-\omega) \pi_j^{(k-1)} p_{jj}&lt;br /&gt;
              + \omega \sum_{i=j+1}^{N} \pi_i^{(k-1)} p_{ij} }{1-p_{jj}},&lt;br /&gt;
  \quad j=1, 2, \ldots,N&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
によって $\mbox{\boldmath$\pi$}^{(k)}$ を計算する. $\omega&amp;gt;1$ のときには, 外挿により $\mbox{\boldmath$\pi$}^{(k-1)}$ から $\mbox{\boldmath$\pi$}^{(k)}$ を計算しており, 適切な $\omega$ を選ぶことで収束を加速することが可能となる. なお, ガウス・ザイデル系の方法では, 初期分布 $\mbox{\boldmath$\pi$}^{(0)}$ が (2) を満たしていても, 途中の計算でこの制約が満たされなくなるため, 計算の最後に (2) が満たされるよう正規化することが必要である. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''状態縮約/非縮約法'''　一方, 複数の状態をまとめて1つの状態と見なした状態数の少ない確率過程に対して反復計算を行う方法に[[状態縮約/非縮約法]] (aggre\-ga\-tion/dis\-aggre\-ga\-tion method: AD法) がある. 例えば, 状態空間を $L$ 個の部分空間 ${\cal S}_1, \ldots, {\cal S}_L$ に分割し, ${\cal S}_{\alpha}$ には $d_\alpha$ 個の状態 $(\alpha,1), \ldots, (\alpha,d_\alpha)$ が含まれる場合を考え, 推移確率を $\mbox{\boldmath$P$}=( p_{(\alpha,i)(\beta,j)} )$, 状態 $(\alpha,i)$ の定常確率を $\pi_{\alpha,i}$, 部分空間 ${\cal S}_\alpha$ の定常確率を$\tau_\alpha=\sum_{i=1}^{d_\alpha} \pi_{\alpha,i}$ とする. いま, $k-1$ 回の反復で近似値 $\pi_{\alpha,i}^{(k-1)}$, $\tau_\alpha^{(k-1)}$ が求められているとしよう. $k$ 回目の反復計算のうち, まず縮約フェーズでは, 部分空間 ${\cal S}_\alpha,\; \alpha = 1,\ldots,L$ をそれぞれ1つの状態 $s_\alpha$ に縮約した $L$ 状態の確率過程を考え, それをマルコフ連鎖と見なして (特殊なケースを除いて縮約した確率過程はマルコフ連鎖とならない) 推移確率, 例えば $s_\alpha$ から $s_\beta$ への推移確率を$q_{\alpha,\beta}^{(k)}=\sum_{i=1}^{d_\alpha} \sum_{j=1}^{d_\beta}\pi_{\alpha,i}^{(k-1)} p_{(\alpha,i)(\beta,j)} / \tau_\alpha^{(k-1)}$ によって定める. このマルコフ連鎖 $\mbox{\boldmath$Q$}^{(k)}=(q_{\alpha,\beta}^{(k)})$ の平衡方程式を解いて, 更新された定常確率 $\tau_\alpha^{(k)},\; \alpha=1,\ldots,L$ を求める. 次に非縮約フェーズでは, 1つの着目した部分空間はそのままで他のすべての部分空間を1つの状態に縮約した確率過程を近似的にマルコフ連鎖と考える. 例えば, 部分空間 ${\cal S}_\alpha$ に注目した場合には, ${\cal S}_\alpha$ 内の推移確率は元のままで, ${\cal S}_\alpha$ 内の状態 $(\alpha,i)$ から縮約された状態への推移確率は $\sum_{\beta \ne \alpha}\sum_{j=1}^{d_\beta} p_{(\alpha,i)(\beta,j)}$, 逆に縮約された状態から $(\alpha,i)$ への推移確率は $\sum_{\beta \ne \alpha}   \sum_{j=1}^{d_\beta}\pi_{\beta,j}^{(k-1)} p_{(\beta,j)(\alpha,i)}/(1-\tau_{\alpha}^{(k)})$ で与えられるマルコフ連鎖を考え, その定常分布を計算し $\pi_{\alpha,i}^{(k)}, \; i=1,\cdots,d_\alpha$ を得る. この計算を, 注目する部分空間を ${\cal S}_1$ から ${\cal S}_L$ まで変えながら行えば, 更新された定常確率を求めることができる. この縮約/非縮約の手続きを, 値が収束するまで反復すればよい. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''無限状態と過渡的分布'''　状態数が無限のマルコフ連鎖に対しては, 状態空間を適当な有限サイズで打ち切って数値計算を行うが, 打ち切るサイズによって計算時間と計算精度の間にトレードオフが生じるので注意が必要である. 構造が入っている場合 (後述) は, 上の方法を用いるにしてもその構造をうまく利用することによって, 少ない計算量で精度良い解が計算できることが多い. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　定常分布に比べると, 過渡的分布 (各時点における推移確率) の計算方法はそれほど多くないが, 離散時間マルコフ連鎖に対してはべき乗法, 連続時間マルコフ連鎖に対してはランダム化を利用する方法などが知られている. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''構造化されたマルコフ連鎖'''　確率モデル, 特に待ち行列モデルから派生するマルコフ連鎖には, 何らかの構造を持つものが多いため, その構造を利用した数値計算法が開発されている. 代表例として, [[相型待ち行列]]に対する[[行列幾何形式解]]を考えよう. [[到着過程]]や[[サービス過程]]}に[[マルコフ型到着過程]]や[[相型分布]]を導入することで, 広い範囲の待ち行列モデルは準出生死滅過程 (quasi-birth-and-death process) を含むGI/M/1型, あるいはM/G/1型マルコフ過程などの構造化されたマルコフ連鎖で表現することができる. このうち, GI/M/1型マルコフ連鎖は, レベル $n\; (=0,1,\ldots)$ と相 $i\;(=1,\ldots,d)$ の組 $(n,i)$ によって状態が表されるマルコフ連鎖で, 1回の[[推移]]では高々1つ上のレベルまでしか推移せず, またレベル $n$ の状態からレベル $m\; (m\le n+1)$ の状態への推移確率 (または推移速度) がレベルの差 $m-n$ と各状態の相によって決まる性質を持っている. レベル $n$ の状態の定常確率ベクトルを $\mbox{\boldmath$\pi$}_n=(\pi_{n,1}, \ldots, \pi_{n,d})$ で表すと, 行列幾何形式解より, [[公比行列]] $\mbox{\boldmath$R$}$ を用いて&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{equation}\label{B-D-07-eq6}&lt;br /&gt;
  \mbox{\boldmath$\pi$}_n = \mbox{\boldmath$\pi$}_{0}&lt;br /&gt;
  \mbox{\boldmath$R$}^n, \quad n=1,2,\ldots&lt;br /&gt;
\end{equation}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
と表される. $\mbox{\boldmath$R$}$ は推移確率行列の要素を係数とする非線形行列方程式の非負最小解として与えられ, 逐次代入法などで計算することができる. また $\mbox{\boldmath$\pi$}_{0}$ は境界条件に相当する線形方程式を解いて求められる [2]. この方法は, 本来無限次元の定常分布を有限次元のベクトルと行列で表せるという特徴を持つが, 高速化のためには $\mbox{\boldmath$R$}$ の計算方法がポイントとなる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　なお, M/G/1型マルコフ連鎖は行列幾何形式解を持たないが, やはりその構造を利用したさまざまな方法が考えられている [2]. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
----&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1] D. P. Heyman and M. J. Sobel (eds.), 伊理, 今野, 刀根監訳, 『確率モデルハンドブック』, 朝倉書店, 1995. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[2] M. F. Neuts, ''Matrix Goemtric Solutions in Stochastic Models - An Algorithmic Approach'', Johns Hopkins Univ. Press, 1981.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[3] M. F. Neuts, ''Structured Stochastic Matrices of {rm M/G/1} Type and Their Applications'', Marcel Dekker, 1989.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[4] W. J. Stewart (ed.), ''Numerical Solution of Markov Chains'', Marcel Dekker, 1991.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[5] W. K. Grassmann (ed.), ''Computational Probability'', Kluwer Academic Publishers, 2000.&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>122.26.167.76</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%82%B3%E3%83%95%E6%B1%BA%E5%AE%9A%E9%81%8E%E7%A8%8B%E3%80%8B&amp;diff=1913</id>
		<title>《マルコフ決定過程》</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%82%B3%E3%83%95%E6%B1%BA%E5%AE%9A%E9%81%8E%E7%A8%8B%E3%80%8B&amp;diff=1913"/>
		<updated>2007-07-07T08:41:09Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;122.26.167.76: 新しいページ: ''''【まるこふけっていかてい (Markov decision process) 】'''  　マルコフ決定過程 (Markov Decision Process: MDP) は, 待ち行列システムの制...'&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【まるこふけっていかてい (Markov decision process) 】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[マルコフ決定過程]] (Markov Decision Process: MDP) は, [[待ち行列システム]]の制御, [[在庫管理]]や, [[信頼性]]システムの保全など, 確率システムの動的な最適化問題を定式化する能力に優れた数学モデルであり, 制御マルコフ過程 (controlled Markov process) とも呼ばれる. MDP は 1960 年にハワード (R. A. Howard) による名著 [3] が出版されたことにより, 広く知られるようになり, その後, 理論・応用・アルゴリズムの各面で膨大な数の多様な研究がなされてきている. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''有限マルコフ決定過程'''　ここでは, 簡単のため, 離散時間の有限 MDP, すなわち状態数およびアクション数が有限のMDP を考える. 有限 MDP$\{ {X}_{t} \}$ は以下の要素で構成される: &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
i)　$S := \{ 1, 2, \cdots ,M \}$: 有限状態空間, &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ii)　$A(i)$, $i \in S$: 状態 $i$ でとり得るアクションの有限集合, $A := \bigcup_{i \in S} A(i)$: 有限アクション空間, &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
iii)　$p(j | i,a)$, $i \in S$; $a \in A(i)$: 状態 $i$ でアクション $a$をとったとき, つぎの時刻で状態 $j$ に遷移する確率, &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
iv)　$c(i,a)$, $i \in S$; $a \in A(i)$: 状態 $i$ でアクション $a$ をとったときの期待即時コスト. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　各状態でとるべきアクションを規定する規則, すなわち $S$ から $A$ への写像 $f$ で $f(i) \in A(i)$, $i \in S$ を満たすもの,を政策という. ここでは定常政策, すなわち写像 $f$ が時刻 $t$ に依存しないもの, だけを考えるが, 下で述べる最適政策は非定常な政策を含む全ての政策の中で最適なものである. 定常政策の全体を $F$ で表す. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　最適化すべき[[計画期間]]には, 有限計画期間と無限計画期間の2種類があるが, ここでは無限計画期間を考える. また, 政策の評価規範として最も多く採用され, よく研究されているのは, 下で定義される割引き}{割引き}コストと平均コストの 2 種類である. 以下で, $X_{t}$, $A_{t}$, $t = 0, 1, 2, \cdots$ はそれぞれ時刻 $t$ における状態とアクションを表す確率変数とし, $\mathrm{E}_{i, f}[\cdot]$ は初期状態 $i \in S$, 政策 $f \in F$ のもとでの期待値を表すものとする. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''割引きコスト問題'''　割引き因子を $\beta \in [0,1)$ とする無限計画期間上の期待総割引きコスト ($\beta$--割引きコスト) : &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
u_{\beta,f}(i) &lt;br /&gt;
:= \mathrm{E}_{i, f} \left[ \sum_{t=0}^{\infty} \beta^{t}c(X_{t},A_{t}) \right], &lt;br /&gt;
\quad i \in S &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
を, すべての初期状態 $i \in S$ に対し, 最小化する政策 $f \in F$ ($\beta$--割引き最適政策) を求めよ. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''平均コスト問題'''　無限計画期間における長時間平均の単位時間当り期待コスト (平均コスト) : &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
g_{f}(i) &lt;br /&gt;
:= \limsup_{T \to +\infty} &lt;br /&gt;
\frac{1}{T+1} \mathrm{E}_{i, f} \left[ \sum_{t=0}^{T} c(X_{t}, A_{t}) \right] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
を, すべての初期状態 $i \in S$ に対し, 最小化する政策 $f \in F$ (平均最適政策) を求めよ. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　以下では, 割引きコスト問題において, よく知られている結果を概説しよう. いま最適 $\beta$--割引きコスト関数を &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
u_{\beta}^{*}(i) &lt;br /&gt;
:= \min_{f \in F} u_{\beta,f}(i), \quad i \in S &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
と定義すると, これは最適性方程式と呼ばれるつぎの関数方程式の一意的な解である: &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{equation} \label{B-D-06+OE} &lt;br /&gt;
u_{\beta}^{*}(i) = \min_{a \in A(i)} \left\{ c(i,a) &lt;br /&gt;
+ \beta \sum_{j \in S} p(j | i,a) u_{\beta}^{*}(j) \right\}, &lt;br /&gt;
\quad i \in S. &lt;br /&gt;
\end{equation} &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
各状態 $i \in S$ に対して, 最適性方程式 (\ref{B-D-06+OE}) の右辺の $\min$ を達成する (任意の) アクションを $f^{*}(i) \in A(i)$ で表すと, それらで構成される政策 $f^{*} := (f^{*}(i); i \in S) \in F$ は $\beta$--割引き最適政策である. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　最適性方程式 (1) の標準的な数値解法としては, a. ハワードの提案による[[政策反復アルゴリズム]] (policy iteration method), b. 値反復アルゴリズム (逐次近似アルゴリズム), c. [[線形計画]]による解法, などが挙げられる. 割引きコスト問題に対する政策反復アルゴリズムは以下の通りである. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''[政策反復アルゴリズム]'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''ステップ 0 (初期化)''' :　初期政策 $f_{0} \in F$ を与える. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''ステップ 1 (政策評価)''' :　現在の政策 $f_{n} \in F$ のもとでの $\beta$--割引きコスト関数 $u_{\beta,f_{n}} = (u_{\beta,f_{n}}(i); i \in S)$ を, つぎの線形方程式系を解くことで計算する: &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
        \begin{equation} \label{B-D-06+PI1} &lt;br /&gt;
        u_{\beta,f_{n}}(i) = c(i,f_{n}(i)) &lt;br /&gt;
        + \beta \sum_{j \in S} p(j | i,f_{n}(i)) &lt;br /&gt;
        u_{\beta,f_{n}}(j), \quad i \in S. &lt;br /&gt;
        \end{equation}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''ステップ 2 (政策改良)''' :　不等式 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
        \begin{equation} \label{B-D-06+PI2} &lt;br /&gt;
        u_{\beta,f_{n}}(i) \geq c(i,f(i)) &lt;br /&gt;
        + \beta \sum_{j \in S} p(j | i,f(i)) u_{\beta,f_{n}}(j) &lt;br /&gt;
        \end{equation} &lt;br /&gt;
        &lt;br /&gt;
を, すべての状態 $i \in S$ に対して成立させ, なおかつ, 少なくとも 1 つの状態では狭義の不等号で成立させる政策 $f \in F$ があれば, $f_{n+1} \leftarrow f$, $n \leftarrow n+1$ としてステップ 1 へ, さもなくば停止. 停止したとき, 最終の $f_{n}$ は $\beta$-割引き最適な政策である. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　通常, ステップ 2 (政策改良) では, 各状態 $i \in S$ において式 (3) の右辺を最小化するアクションをとる政策が新しい政策 $f_{n+1}$ として選ばれる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　政策反復アルゴリズムは高速な解法として広く認められており, その収束に要する反復回数は, 経験的に, 問題の規模にあまり依存しない. この性質は非線形方程式系に対する数値解法であるニュートン・ラフソン法 (Newton-Raphson method) と共通のものであり, この政策反復アルゴリズムはニュートン・ラフソン法を適用することと等価であることが示されている. 政策反復アルゴリズムの弱点はステップ 1 (政策評価) において状態数だけの変数を持つ線形方程式系を解かなければならないことにある. したがって問題の規模が大きくなるにつれてその実行が負担となる. その弱点を克服するため, ステップ 1 を有限回の反復の逐次近似で代用する方法 (修正政策反復アルゴリズム) も提案されている. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ここでは離散時間の有限 MDP の割引きコスト問題のみを概説したが, a) 他の様々な評価規範, b) 状態空間/アクション空間の一般化, c) 状態遷移の時間間隔が確率的な[[セミマルコフ決定過程]], についても多くの研究がなされている. 実際問題への適用の際に現れる情報の不完全性を明示的に考慮した, d) 不完全観測マルコフ決定過程, e) 遷移確率が未知パラメータを含む適応マルコフ決定過程, に関する研究も歴史が長い. また最近, 複数の評価規範を考慮し, f) すべての評価規範を[[目的関数]]として同時に最適化する多目的マルコフ決定過程, g) 一部の評価規範を制約条件に取り入れた制約付きマルコフ決定過程, なども関心を集め, 理論・応用・アルゴリズムの各面に関する活発な研究がなされている. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
----&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1] D. P. Bertsekas, ''Dynamic Programming and Optimal Control'', Vols. I, II, Athena Scientific, Belmont, Massachusetts, 1995. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[2] O. Hern&amp;amp;aacute;ndez-Lerma and J. B. Lasserre, ''Discrete-Time Markov Control Processes, Basic Optimality Criteria'', Springer-Verlag, New York, 1995. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[3] R. A. Howard, ''Dynamic Programming and Markov Processes'', The MIT Press, Cambridge, Massachusetts, 1960. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[4] M. L. Puterman, ''Markov Decision Processes'', John Wiley &amp;amp; Sons, New York, 1994.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[5] S. M. Ross, ''Introduction to Stochastic Dynamic Programming'', Academic Press, New York, 1983. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[6] P. Whittle, ''Optimization over Times: Dynamic Programming and Stochastic Control'', Vols. I, II, John Wiley &amp;amp; Sons, New York, 1983.&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>122.26.167.76</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%A0%E3%83%BB%E3%82%A6%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%81%A8%E3%83%96%E3%83%A9%E3%82%A6%E3%83%B3%E9%81%8B%E5%8B%95%E3%80%8B&amp;diff=1912</id>
		<title>《ランダム・ウォークとブラウン運動》</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%A0%E3%83%BB%E3%82%A6%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%81%A8%E3%83%96%E3%83%A9%E3%82%A6%E3%83%B3%E9%81%8B%E5%8B%95%E3%80%8B&amp;diff=1912"/>
		<updated>2007-07-07T07:17:53Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;122.26.167.76: 新しいページ: ''''【らんだむ・うぉーくとぶらうんうんどう (random walk and Brownian motion) 】'''  　ランダム・ウォーク (random walk) とその連続化であ...'&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【らんだむ・うぉーくとぶらうんうんどう (random walk and Brownian motion) 】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[ランダム・ウォーク]] (random walk) とその連続化であるブラウン運動は, でたらめな動きを表現する最も基本的な[[確率過程]]で, 幅広い応用がある. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''ランダム・ウォーク'''　$\{X_n\}_{n=1}^\infty$ を互いに独立で同一の分布に従う確率変数の列とするとき, &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{equation}\label{B-D-05+RW}&lt;br /&gt;
  S_0=s~\mbox{(定数),}\qquad&lt;br /&gt;
  S_n = s + \sum_{i=1}^n X_i&lt;br /&gt;
\end{equation}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
によって定義される確率過程~$\{S_n\}_{n=0}^\infty$ をランダム・ウォークと呼ぶ. 特に, ある $d&amp;gt;0$ およびすべての $n$ に対して, $\mathrm{P}(X_n=d)=p$, $\mathrm{P}(X_n=-d)=q=1-p$ であるとき, $\{S_n\}_{n=0}^\infty$ は (1次元の)  単純ランダム・ウォークであるといい, さらに $p=q=1/2$ のとき, 単純ランダム・ウォークは対称であるという. また, 「壁」によって動きが止められたり, 動く範囲が制限されるランダム・ウォークを考えることもできる. $X_n$ の独立性より, ランダム・ウォークは[[マルコフ過程]]となる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　初期値~$s=0$ のランダム・ウォークにおいて, $n$~ステップ後の位置の[[期待値]]と[[分散]]}は, それぞれ $\mathrm{E}(S_n)=n\,\mathrm{E}(X_1)$, $\mathrm{V}(S_n)=n\,\mathrm{V}(X_1)$ となり, 時間の経過に比例する. 分散が時間の経過に比例することから, ランダム・ウォークは時間が経つにつれて次第に拡散していくことが分かる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　$d=1$, $0&amp;lt;p&amp;lt;1$ として得られる単純ランダム・ウォーク $\{S_n\}_{n=0}^\infty$ は, 整数を[[状態空間]]とする周期2の[[既約]]な[[マルコフ連鎖]]である. このマルコフ連鎖は $p\ne1/2$ のとき一時的であり, $p=q=1/2$ ならば零再帰的となる. たとえば $p&amp;gt;1/2$ ならば $S_n$ はだんだん大きくなっていく傾向があり, 正の方へドリフトする. このため出発点に戻ることは保証できなくなり一時的となるのである. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　2次元の対称な単純ランダム・ウォーク~(2次元格子点空間上の4つの隣接点にそれぞれ確率~$1/4$ で推移する) は零再帰的, 3次元以上の単純ランダム・ウォークはすべて一時的であることも知られている [1]. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''単純ランダム・ウォークからブラウン運動へ'''　$\{S_n\}_{n=0}^\infty$ を初期値~$s=0$ の対称な単純ランダム・ウォークとする. このランダム・ウォークが1ステップ進むのに $T$ だけ時間がかかるとして, $T$ と $d$ を同時に0に近づけることを考える. $t=n\,T$ に対して, 時刻~$t$ にランダム・ウォークが $x$ にいる確率を $v(x,t)$ と表すと, $v(x,t)$ は差分方程式 $v(x,t+T) = \{ v(x-d,t) + v(x+d,t) \}/2$ を満たすので, &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
  \frac{v(x,t+T) - v(x,t)}{T}&lt;br /&gt;
  = \frac{1}{2}\,\frac{d^2}{T}\,&lt;br /&gt;
    \frac{v(x+d,t) - 2\,v(x,t) + v(x-d,t)}{d^2}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
が得られる. $d^2/T=\sigma^2$~(定数) を保ったまま $T\to0$ ($d\to0$) とすれば&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{equation}\label{B-D-05+Diffusion}&lt;br /&gt;
  \frac{\partial v(x,t)}{\partial t}&lt;br /&gt;
  = \frac{\sigma^2}{2}\,\frac{\partial^2 v(x,t)}{\partial x^2}&lt;br /&gt;
\end{equation}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
を得る. 式 (2) は[[拡散方程式]] (diffusion equation) と呼ばれ, その解は初期条件~$v(0,0)=1$, $v(x,0)=0$ ($x\ne0$) のもとで, [[正規分布]] $N(0,\sigma^2\,t)$ の[[密度関数]]となる. より一般的には, 初期値が0の (必ずしも対称でない) 単純ランダム・ウォークにおいて, $d^2/T=\sigma^2$, $(p-q)/d=\mu/\sigma^2$ を保ったまま $T\to0$ とすると, 時刻~$t$ での位置が正規分布~$N(\mu\,t,\sigma^2\,t)$ に従う確率過程が得られる [1]. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''ブラウン運動'''　イギリスの植物学者ブラウン (R. Brown) は, 水面に浮く花粉中の微粒子が極めて不規則な動きをすることを見いだした. アインシュタイン (A. Einstein) は, この運動が拡散方程式 (2) によって特徴づけられることを示し, その後ウィナー (N. Wiener) らによって確率過程としての基盤が築かれた. この確率過程を[[ブラウン運動]] (Brownian motion) または[[ウィーナー過程]] (Wiener process) と呼ぶ. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　(1次元の) ブラウン運動~$\{B(t)\}_{t\ge0}$ は次の性質を満たす実数値確率過程である:&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
1. [[独立増分過程]]である. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
2. 任意の $s$, $t&amp;gt;0$ に対して $B(s+t)-B(s)$ は正規分布~$N(0,\sigma^2\,t)$ に従う. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
3. $B(0)=0$ かつ $B(t)$ は $t=0$ で連続. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
1. より, 時刻 $s$ 以降の $\{B(t)\}_{t\ge s}$ の振る舞いは $s$ までの履歴には依存しないため, ブラウン運動はマルコフ過程である. さらに, ブラウン運動が[[強マルコフ性]]を持つこと, 標本路が連続となることも知られている [2]. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　$\sigma^2$ を拡散係数と呼び, 特に $\sigma^2=1$ のブラウン運動を標準ブラウン運動と呼ぶ. また, $B_d(t) = \mu\,t + B(t)$ によって定まる $\{B_d(t)\}_{t\ge0}$ をドリフトを持つブラウン運動と呼び, $\mu$ をドリフト係数と呼ぶ. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''鏡像原理''' ドリフトのないブラウン運動 $\{B(t)\}_{t\ge0}$ に対して $\tau_a$ を $\{B(t)\}_{t\ge0}$ が初めて $a$ を横切る時刻とすると, $\tau_a$ は[[停止時]] (stopping time) となる. $t\ge\tau_a$ において $\{B(t)\}_{t\ge\tau_a}$ と $a$ に関して対称な標本路を持つ確率過程~$\{\bar{B}(t)\}_{t\ge0}$ を&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
  \bar{B}(t) = \left\{\begin{array}{ll}&lt;br /&gt;
                 B(t),       &amp;amp;\quad t&amp;lt;\tau_a, \\&lt;br /&gt;
                 2\,a - B(t), &amp;amp;\quad t\ge\tau_a,&lt;br /&gt;
               \end{array}\right.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
で定める. $\{B(t)\}_{t\ge0}$ が強マルコフ性を持つことと, $\{B(t)\}$ と $\{\bar{B}(t)\}$ の対称性から, $\{B(t)\}$ と $\{\bar{B}(t)\}$ は同じ確率法則に従うことがわかる. 一般にこのような性質を[[鏡像原理]] (reflection principle) と呼び, 初到達時間の分布などを求める際に利用される. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''拡散過程''' ドリフト係数や拡散係数が位置~$x$ や時刻~$t$ に依存した値~$\mu(x,t)$, $\sigma^2(x,t)$ をとるように一般化して得られる確率過程~$\{D(t)\}_{t\ge0}$ を[[拡散過程]] (diffusion process) と呼び, $\mu(x,t)$ と $\sigma^2(x,t)$ を, それぞれドリフト関数, 拡散関数と呼ぶ. 拡散過程は強マルコフ性を持ち, その標本路は連続である. 逆に, 連続な標本路を持つマルコフ過程は拡散過程となることが知られている. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ブラウン運動や拡散過程の標本路は, 連続であるがいたるところで微分不可能という性質を持っている. このため拡散過程の解析においては, [[確率積分]]や[[確率微分方程式]]といった通常の微分や積分とは異なる概念が必要となる [3, 4]. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
----&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1] W. Feller,　''An Introduction to Probability Theory and Its Applications, Volume 1, 2nd Ed.'', John Wiley &amp;amp; Sons, 1957. 河田龍夫監訳, 『確率論とその応用 I』, 紀伊国屋書店, 1960 (上巻), 1961 (下巻).&lt;br /&gt;
  &lt;br /&gt;
[2] K. It&amp;amp;ocirc; and H. P. McKean, ''Diffusion Processes and Their Sample Paths'', Second Printing, Springer-Verlag, 1996.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[3] 木島正明, 『ファイナンス工学入門 第I部 ランダムウォークとブラウン運動』, 日科技連, 1994.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[4] 渡辺信三, 『確率微分方程式』, 産業図書, 1975.&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>122.26.167.76</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E3%83%9D%E3%82%A2%E3%82%BD%E3%83%B3%E9%81%8E%E7%A8%8B%E3%81%A8%E5%87%BA%E7%94%9F%E6%AD%BB%E6%BB%85%E9%81%8E%E7%A8%8B%E3%80%8B&amp;diff=1911</id>
		<title>《ポアソン過程と出生死滅過程》</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E3%83%9D%E3%82%A2%E3%82%BD%E3%83%B3%E9%81%8E%E7%A8%8B%E3%81%A8%E5%87%BA%E7%94%9F%E6%AD%BB%E6%BB%85%E9%81%8E%E7%A8%8B%E3%80%8B&amp;diff=1911"/>
		<updated>2007-07-07T06:55:30Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;122.26.167.76: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【ぽあそんかていとしゅっせいしめつかてい (Poisson process and birth and death process) 】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[ポアソン過程]] (Poisson process) は, ランダムに生起する事象を表す基本的な[[確率過程]]で, 客の到着や故障の発生, 個体の出生など様々な現象のモデル化に使われる. 一方, [[出生死滅過程]]は個体の出生だけでなくランダムな死滅も考慮した確率過程で, [[待ち行列理論]]をはじめ広く利用されている. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''ポアソン過程'''　事象の生起時点列を $0 \le T_1 \le T_2 \le ...$ とし, $N(t)$ を区間 $[0, t]$ における事象の生起数, $N(u,v) = N(v) - N(u)$ を区間 $(u, v]$ での生起数とする. このような確率過程$\{N(t), t\ge 0\}$ は一般に計数過程と呼ばれる. 計数過程 $\{N(t)\}$ がポアソン過程であるとは, 正の実数 $\lambda$ が存在して任意の $t\ge 0$ および $h&amp;gt;0$ に対して&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{eqnarray}&lt;br /&gt;
\mathrm{P}(N(t,t+h) = 1 \, | \, T_1,...,T_{N(t)}) &amp;amp;=&amp;amp; \lambda h + o(h),&lt;br /&gt;
\label{B-D-04+def11} \\&lt;br /&gt;
\mathrm{P}(N(t,t+h) \geq 2 \, | \, T_1,...,T_{N(t)}) &amp;amp;=&amp;amp; o(h). \label{B-D-04+def12}&lt;br /&gt;
\end{eqnarray}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
が成り立つことである. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　(1), (2) はランダムな事象の生起を3つの点で特徴付けている. 第1は, 微小区間 $(t, t+h]$ に事象が生起する確率は時刻 $t$ 以前の挙動に独立であるという点, 第2は, 微小区間に2つ以上の事象が生起する確率は無視できるという点, 第3は, 微小区間に事象の生起する確率が時刻によらない点である. 式 (1) の $\lambda$ を強度 (intensity)  または生起率と呼ぶ. これは単位時間あたりの平均生起数を表す. 強度を時間の関数 $\lambda(t)$ に拡張したものは[[非定常ポアソン過程]]と呼ばれる. 以下はポアソン過程の性質であり, それぞれがポアソン過程の同値な定義でもある. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''性質1'''　ポアソン過程 $\{N(t)\}$ において,事象の生起間隔の列 $U_i =T_{i+1} - T_i$ は互いに独立で平均 $1/\lambda$ の&lt;br /&gt;
[[指数分布]]に従う. &lt;br /&gt;
\medskip&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''性質2'''　ポアソン過程 $\{N(t)\}$ は[[独立増分過程]]で, 任意の $s&amp;lt;t$ に対して $N(s,t)$ は平均 $\lambda (t-s)$ の[[ポアソン分布]]に従う. &lt;br /&gt;
　性質1は[[指数分布の無記憶性 (指数分布の)|指数分布の無記憶性]]から自然に導かれる. また, 性質2より複数の独立なポアソン過程の重ね合わせは, それぞれの強度の和を強度に持つポアソン過程となることが分かる. また, 次の定理は確率変数の和に対する[[少数の法則]]の確率過程版である. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''定理1'''　各 $k$ に対して $\ell_k$ 個の計数過程 $\{N_{k1}(t)\}, \cdots, \{N_{k\ell_k}(t)\}$ を考え, その重ね合わせを $N_k(t) =N_{k1}(t)+ \cdots +N_{k\ell_k}(t)$ とする. $\lim_{k\to\infty} \ell_k=\infty$ で, かつ (a) $\{N_{ki}(t)\}, \, i=1, \ldots , \ell_k$ は互いに独立, (b) 任意の $u&amp;lt;v$ に対して $\lim_{k\to\infty} \sup_{1\le i \le \ell_k} \mathrm{P}(N_{ki}(u,v) \ge 1) = 0$ が成り立つとすると, $k\to\infty$ のとき $\{N_k(t)\}$ が[[平均測度]] $\{\Lambda(t)\}$ の (非定常) ポアソン過程に収束するための必要十分条件は, 任意の $u&amp;lt;v$ に対して, $\lim_{k\to\infty} \sum_{i=1}^{\ell_k} \mathrm{P}(N_{ki}(u,v)=1) =\Lambda(v) - \Lambda(u)$ および $\lim_{k\to\infty} \sum_{i=1}^{\ell_k} \mathrm{P}(N_{ki}(u,v)&amp;gt;1) = 0$が成り立つことである. なお, $\Lambda(t)$ が微分可能ならば強度は $\lambda(t) = \mbox{d}\Lambda(t)/\mbox{d}t$ となる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　定理1は, 実際に起こる様々な現象をポアソン過程を用いて表わすことの妥当性を示唆している. 例えば, 電話網のある回線群への接続要求 (呼) は非常に多くの電話機からかかってくる呼の重ね合わせとみなせる. この場合, 各電話機は独立に使われており (仮定 (a)), その頻度は十分小さい (仮定 (b)) と考えられるため, この回線群への呼の発生はポアソン過程としてモデル化できるであろう. この他にも, [[マルチンゲール]]によるポアソン過程の特徴付けや, 事象平均と時間平均の同等性を示す[[PASTA]] (Poisson arrivals see time averages) など, ポアソン過程には興味深い性質が多い. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''ポアソン過程の一般化'''　ポアソン過程を特徴付ける3つの条件のうち第2の条件を緩め, 事象の生起時点列はポアソン過程であるが, 各生起時点で同時に発生する事象の数は独立で同一の分布に従う確率変数である場合, $N(t)$ は複合ポアソン過程と呼ばれる. また, 非定常ポアソン過程の強度 $\lambda(t)$ を確率過程に拡張したものは2重確率ポアソン過程 (doubly stochastic Poisson process) と呼ばれる. 例えば, [[マルコフ変調ポアソン過程]]は $\lambda(t)$ が連続時間マルコフ連鎖に従う例である. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''出生過程'''　性質1より, ポアソン過程は[[状態空間]] $\{0, 1, ...\}$ 上の[[連続時間マルコフ連鎖]]であることがわかる. [[推移速度行列]]を $\mbox{\boldmath$Q$} =(q_{ij})$ とすると, 性質1から $q_{i,i+1} = -q_{ii} = \lambda, \, i\ge 0$ でその他の $\mbox{\boldmath$Q$}$ の要素は全て0となる. これを一般化して, $i$ から $i+1$ への推移速度が $i$ に依存して $\lambda_i$ で定まるマルコフ連鎖を[[出生過程]] (birth process)と呼ぶ. 出生過程の推移速度行列は$q_{i,i+1} = -q_{ii} = \lambda_i, \, i\ge 0$ で, その他の要素は0である. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''出生死滅過程'''　出生過程では, 状態は $i$ から $i+1$ というように1ずつ進んでいくが, $i$ から $i-1$ へ戻ることも許すように一般化すると, $q_{i,i+1} = \lambda_i, \, q_{i+1,i} = \mu_{i+1}, \, i\ge 0$ かつ $q_{00} =-\lambda_0, \, q_{ii} = -(\lambda_i + \mu_i), \, i\ge 1$ で, その他の要素は0の推移速度行列が得られる. このような3重対角の推移速度行列に従う連続時間マルコフ連鎖を[[出生死滅過程]] (birth and death process) という. また, $\lambda_i$, $\mu_i$ はそれぞれ状態 $i$ での出生率, 死滅率と呼ばれる. 出生死滅過程では, 状態 $i\; (\ge 1)$ に滞在する時間の長さはパラメータ $\lambda_i+\mu_i$ の指数分布に従い, 滞在時間を終えると確率 $\lambda_i/(\lambda_i+\mu_i)$ で状態 $i+1$ へ, 確率 $\mu_i/(\lambda_i+\mu_i)$ で状態 $i-1$ へ推移する. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　出生死滅過程は隣り合う状態間でのみ[[推移]]が起きるという特徴を持つため, [[定常分布]]などの特性量が陽な形で得られる. 例えば, 応用上重要な $\lambda_i=\lambda$, $\mu_i=\mu$ の出生死滅過程は, $\lambda &amp;lt; \mu$ のとき[[正再帰的]]で, $\rho=\lambda/\mu$ とすると状態 $j$ にいる定常確率は $\pi_j = (1 - \rho)\rho^j, \; j=0,1,\ldots$ という[[幾何分布]]となる. なお, $\lambda = \mu$ のときは零再帰的, $\lambda &amp;gt; \mu$ のときは一時的となり定常分布は存在しない. この例は[[M/M/1 待ち行列モデル]]に相当する出生死滅過程であるが, 出生死滅過程はより一般的な[[M/M/{$c$} 待ち行列モデル]]}などのマルコフ型の待ち行列モデルや, [[機械修理モデル]]を解析する上でも重要な確率過程となっている. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
----&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1] P. Br&amp;amp;eacute;maud, ''Point Processes and Queues'', Springer-Verlag, 1981.&lt;br /&gt;
  &lt;br /&gt;
[2] D. R. Cox and V. Isham, ''Point Processes'', Chapman and Hall, 1980.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[3] R. W. Wolff, ''Stochastic Modeling and the Theory of Queues'', Prentice-Hall, 1989.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[4] 宮沢政清, 『確率と確率過程』, 近代科学社, 1993.&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>122.26.167.76</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E3%83%9D%E3%82%A2%E3%82%BD%E3%83%B3%E9%81%8E%E7%A8%8B%E3%81%A8%E5%87%BA%E7%94%9F%E6%AD%BB%E6%BB%85%E9%81%8E%E7%A8%8B%E3%80%8B&amp;diff=1910</id>
		<title>《ポアソン過程と出生死滅過程》</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://orsj-ml.org/orwiki/wiki/index.php?title=%E3%80%8A%E3%83%9D%E3%82%A2%E3%82%BD%E3%83%B3%E9%81%8E%E7%A8%8B%E3%81%A8%E5%87%BA%E7%94%9F%E6%AD%BB%E6%BB%85%E9%81%8E%E7%A8%8B%E3%80%8B&amp;diff=1910"/>
		<updated>2007-07-07T06:54:02Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;122.26.167.76: 新しいページ: ''''【ぽあそんかていとしゅっせいしめつかてい (Poisson process and birth and death process) 】'''  　ポアソン過程 (Poisson process) は, ランダ...'&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;'''【ぽあそんかていとしゅっせいしめつかてい (Poisson process and birth and death process) 】'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[ポアソン過程]] (Poisson process) は, ランダムに生起する事象を表す基本的な[[確率過程]]で, 客の到着や故障の発生, 個体の出生など様々な現象のモデル化に使われる. 一方, [[出生死滅過程]]は個体の出生だけでなくランダムな死滅も考慮した確率過程で, [[待ち行列理論]]をはじめ広く利用されている. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''ポアソン過程'''　事象の生起時点列を $0 \le T_1 \le T_2 \le ...$ とし, $N(t)$ を区間 $[0, t]$ における事象の生起数, $N(u,v) = N(v) - N(u)$ を区間 $(u, v]$ での生起数とする. このような確率過程$\{N(t), t\ge 0\}$ は一般に計数過程と呼ばれる. 計数過程 $\{N(t)\}$ がポアソン過程であるとは, 正の実数 $\lambda$ が存在して任意の $t\ge 0$ および $h&amp;gt;0$ に対して&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
\begin{eqnarray}&lt;br /&gt;
\mathrm{P}(N(t,t+h) = 1 \, | \, T_1,...,T_{N(t)}) &amp;amp;=&amp;amp; \lambda h + o(h),&lt;br /&gt;
\label{B-D-04+def11} \\&lt;br /&gt;
\mathrm{P}(N(t,t+h) \geq 2 \, | \, T_1,...,T_{N(t)}) &amp;amp;=&amp;amp; o(h). \label{B-D-04+def12}&lt;br /&gt;
\end{eqnarray}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
が成り立つことである. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　(1), (2) はランダムな事象の生起を3つの点で特徴付けている. 第1は, 微小区間 $(t, t+h]$ に事象が生起する確率は時刻 $t$ 以前の挙動に独立であるという点, 第2は, 微小区間に2つ以上の事象が生起する確率は無視できるという点, 第3は, 微小区間に事象の生起する確率が時刻によらない点である. 式 (1) の $\lambda$ を強度 (intensity)  または生起率と呼ぶ. これは単位時間あたりの平均生起数を表す. 強度を時間の関数 $\lambda(t)$ に拡張したものは[[非定常ポアソン過程]]と呼ばれる. 以下はポアソン過程の性質であり, それぞれがポアソン過程の同値な定義でもある. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''性質1'''　ポアソン過程 $\{N(t)\}$ において,事象の生起間隔の列 $U_i =T_{i+1} - T_i$ は互いに独立で平均 $1/\lambda$ の&lt;br /&gt;
[[指数分布]]に従う. &lt;br /&gt;
\medskip&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''性質2'''　ポアソン過程 $\{N(t)\}$ は'''独立増分過程'''で, 任意の $s&amp;lt;t$ に対して $N(s,t)$ は平均 $\lambda (t-s)$ の[[ポアソン分布]]に従う. &lt;br /&gt;
　性質1は[[指数分布の無記憶性 (指数分布の)|指数分布の無記憶性]]から自然に導かれる. また, 性質2より複数の独立なポアソン過程の重ね合わせは, それぞれの強度の和を強度に持つポアソン過程となることが分かる. また, 次の定理は確率変数の和に対する[[少数の法則]]の確率過程版である. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''定理1'''　各 $k$ に対して $\ell_k$ 個の計数過程 $\{N_{k1}(t)\}, \cdots, \{N_{k\ell_k}(t)\}$ を考え, その重ね合わせを $N_k(t) =N_{k1}(t)+ \cdots +N_{k\ell_k}(t)$ とする. $\lim_{k\to\infty} \ell_k=\infty$ で, かつ (a) $\{N_{ki}(t)\}, \, i=1, \ldots , \ell_k$ は互いに独立, (b) 任意の $u&amp;lt;v$ に対して $\lim_{k\to\infty} \sup_{1\le i \le \ell_k} \mathrm{P}(N_{ki}(u,v) \ge 1) = 0$ が成り立つとすると, $k\to\infty$ のとき $\{N_k(t)\}$ が[[平均測度]] $\{\Lambda(t)\}$ の (非定常) ポアソン過程に収束するための必要十分条件は, 任意の $u&amp;lt;v$ に対して, $\lim_{k\to\infty} \sum_{i=1}^{\ell_k} \mathrm{P}(N_{ki}(u,v)=1) =\Lambda(v) - \Lambda(u)$ および $\lim_{k\to\infty} \sum_{i=1}^{\ell_k} \mathrm{P}(N_{ki}(u,v)&amp;gt;1) = 0$が成り立つことである. なお, $\Lambda(t)$ が微分可能ならば強度は $\lambda(t) = \mbox{d}\Lambda(t)/\mbox{d}t$ となる. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　定理1は, 実際に起こる様々な現象をポアソン過程を用いて表わすことの妥当性を示唆している. 例えば, 電話網のある回線群への接続要求 (呼) は非常に多くの電話機からかかってくる呼の重ね合わせとみなせる. この場合, 各電話機は独立に使われており (仮定 (a)), その頻度は十分小さい (仮定 (b)) と考えられるため, この回線群への呼の発生はポアソン過程としてモデル化できるであろう. この他にも, [[マルチンゲール]]によるポアソン過程の特徴付けや, 事象平均と時間平均の同等性を示す[[PASTA]] (Poisson arrivals see time averages) など, ポアソン過程には興味深い性質が多い. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''ポアソン過程の一般化'''　ポアソン過程を特徴付ける3つの条件のうち第2の条件を緩め, 事象の生起時点列はポアソン過程であるが, 各生起時点で同時に発生する事象の数は独立で同一の分布に従う確率変数である場合, $N(t)$ は複合ポアソン過程と呼ばれる. また, 非定常ポアソン過程の強度 $\lambda(t)$ を確率過程に拡張したものは2重確率ポアソン過程 (doubly stochastic Poisson process) と呼ばれる. 例えば, [[マルコフ変調ポアソン過程]]は $\lambda(t)$ が連続時間マルコフ連鎖に従う例である. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''出生過程'''　性質1より, ポアソン過程は[[状態空間]] $\{0, 1, ...\}$ 上の[[連続時間マルコフ連鎖]]であることがわかる. [[推移速度行列]]を $\mbox{\boldmath$Q$} =(q_{ij})$ とすると, 性質1から $q_{i,i+1} = -q_{ii} = \lambda, \, i\ge 0$ でその他の $\mbox{\boldmath$Q$}$ の要素は全て0となる. これを一般化して, $i$ から $i+1$ への推移速度が $i$ に依存して $\lambda_i$ で定まるマルコフ連鎖を[[出生過程]] (birth process)と呼ぶ. 出生過程の推移速度行列は$q_{i,i+1} = -q_{ii} = \lambda_i, \, i\ge 0$ で, その他の要素は0である. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''出生死滅過程'''　出生過程では, 状態は $i$ から $i+1$ というように1ずつ進んでいくが, $i$ から $i-1$ へ戻ることも許すように一般化すると, $q_{i,i+1} = \lambda_i, \, q_{i+1,i} = \mu_{i+1}, \, i\ge 0$ かつ $q_{00} =-\lambda_0, \, q_{ii} = -(\lambda_i + \mu_i), \, i\ge 1$ で, その他の要素は0の推移速度行列が得られる. このような3重対角の推移速度行列に従う連続時間マルコフ連鎖を[[出生死滅過程]] (birth and death process) という. また, $\lambda_i$, $\mu_i$ はそれぞれ状態 $i$ での出生率, 死滅率と呼ばれる. 出生死滅過程では, 状態 $i\; (\ge 1)$ に滞在する時間の長さはパラメータ $\lambda_i+\mu_i$ の指数分布に従い, 滞在時間を終えると確率 $\lambda_i/(\lambda_i+\mu_i)$ で状態 $i+1$ へ, 確率 $\mu_i/(\lambda_i+\mu_i)$ で状態 $i-1$ へ推移する. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　出生死滅過程は隣り合う状態間でのみ[[推移]]が起きるという特徴を持つため, [[定常分布]]などの特性量が陽な形で得られる. 例えば, 応用上重要な $\lambda_i=\lambda$, $\mu_i=\mu$ の出生死滅過程は, $\lambda &amp;lt; \mu$ のとき[[正再帰的]]で, $\rho=\lambda/\mu$ とすると状態 $j$ にいる定常確率は $\pi_j = (1 - \rho)\rho^j, \; j=0,1,\ldots$ という[[幾何分布]]となる. なお, $\lambda = \mu$ のときは零再帰的, $\lambda &amp;gt; \mu$ のときは一時的となり定常分布は存在しない. この例は[[M/M/1 待ち行列モデル]]に相当する出生死滅過程であるが, 出生死滅過程はより一般的な[[M/M/{$c$} 待ち行列モデル]]}などのマルコフ型の待ち行列モデルや, [[機械修理モデル]]を解析する上でも重要な確率過程となっている. &lt;br /&gt;
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'''参考文献'''&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[1] P. Br&amp;amp;eacute;maud, ''Point Processes and Queues'', Springer-Verlag, 1981.&lt;br /&gt;
  &lt;br /&gt;
[2] D. R. Cox and V. Isham, ''Point Processes'', Chapman and Hall, 1980.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[3] R. W. Wolff, ''Stochastic Modeling and the Theory of Queues'', Prentice-Hall, 1989.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[4] 宮沢政清, 『確率と確率過程』, 近代科学社, 1993.&lt;/div&gt;</summary>
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